【感想・ネタバレ】企業進化を加速する「ポリネーター」の行動原則 スタートアップ×伝統企業のレビュー

あらすじ

本書は、企業進化に関する提言書である。「スタートアップ×伝統企業」の連携によってオープンイノベーションを推進していく実践的ポイントを解説する。
スタートアップ大国であり、オープンイノベーションが活発な米国においては、GAFAMなどのテック企業だけでなく、ウォルマートなどの伝統的企業もスタートアップの買収などによって進化を実現している。
しかし、日本の伝統的企業とスタートアップの連携が成功したという話は、あまり聞かない。性質が違い過ぎる両者は、うまくかみ合わないからである。大企業とスタートアップの性質は必然的にぶつかり合うものであるが、「自前主義」で成長してきた日本の伝統的企業では、その傾向がなおさら強い。
この課題を乗り越えていくためのカギは「ポリネーター」にある、というのが本書の着眼である。詳しくは本編で述べていくが、「ポリネーター」とは、スタートアップと伝統的企業をつなぎ、両者の持ち味をうまくかみ合わせる存在である。本書では、その行動や育成について考えていく。(「はじめに」より)

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Posted by ブクログ

タイトルで損している気がする一冊。ポリネーターってご存知ですか?わたしは知らずに読んだのですが、P378で衝撃の言葉が。”ポリネーターは本書で筆者らが提案する新たな概念であるため・・” えっ!タイトルに大体の人が知らないことばを持ってくるとはチャレンジングな・・!笑 
要は中身が新規事業部に所属されている方やスタートアップ支援に携わる方が読んだら学べる部分が多い本なのに、タイトルから本書の中身がイメージしにくくて損している一冊です。

■大企業だからといって安泰でない
というのは、新聞や肌感覚でわかることかなと思いますが、じゃあどうすれば?のところが各社色々だなと日々の報道をみていて感じています。本書では、じゃあどうすれば?の行動の1つとしてスタートアップとの協業に着目してその方法について、関わる者の心構えなどを経験談を交えて論じられています。
タイトルにあるポリネーターは、大企業とスタートアップをつなぐ仲介者の役割ももつポジションで、新しい概念ゆえに既存の評価方法で測れない、ローテーションでの異動がなじまないポジションです。 ポリネーターというポジションでなくても、わかるなぁと思われる読者は多いのではと思います。

■OIは悪戦苦闘の連続
ぴったりポリネーター的な仕事というわけではないのに、共感しまくりでした。上や横から思いがけない抵抗を受けて忍耐が必要なのは思い当たるフシがありました。また、業務に前例がないのでふわっとしたまま、とりあえず進む感じ、粘り強く行動して組織がちょーっとずつ変わる感じイメージできました。

■このポジション以外になったら退職する
うわっ!すごい言い当てている。わたしも今のポジションから事務仕事になったらこれまでの経験を活かせる仕事を探してしまうかもなと思っていたところだったからです。ポリネーターは異動しにくい専門職的なポジションと思いますが、経営層にそれを伝えることもポリネーターの仕事なんですよね。ローテーションの1つと思っている方も多いので・・。この業務を面白いおもちゃという表現する方がいるのもわかる気がしました。

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2025年11月21日

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