鈴木るりかのレビュー一覧

  • さよなら、田中さん

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    14才のデビュー作ということで文庫本になるのを待っていた。
    後書きを見ると7年経っての文庫本化ということで、多少の修正はあるようだが、それ程変更は無いようだ。色々頑張って書いたなという雰囲気はあるが、やはりこの年でこの内容は凄いとしか言いようが無い。実体験かと思うぐらいリアルさが出ている。西原理恵子さんの漫画が後ろに掲載されているが、ある意味、西原さんの漫画に出てくる登場人物達そのもののよう。豪快な母親に貧乏を貧乏と思わない主人公の田中さん。銀杏拾いや自販機のお釣り拾いなどは笑えて哀しい。大昔の話しのようでいて、今もあるかも知れないエピソードで満載。

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    2024年10月30日
  • 14歳、明日の時間割

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    3時間目、数学の章

    ハイレベル模試で9点を取った
    もう東京の高校なんて受からないんじゃないかと
    思った

    この話、読みながら私も高校の時の
    テストのことを思い出した。
    200点満点の数学のテストで23点
    を取った日。ほんと、絶望した。
    クラスの平均点130点だったのに。
    私が平均点下げてるんじゃん!
    ってなったし。

    あのときは、人生終わったって思ったけど
    今となってはネタみたいな話。
    でも、学生の頃ってそれがすべてだから
    そこでうまくやれないと人生終わった感
    でちゃう。

    それだけ追い詰められた主人公を
    助けてくれる友達の言葉がありがたい。
    そんなに仲がいいわけでもないのに
    高校生にして先

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    2024年09月06日
  • 14歳、明日の時間割

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    さよなら田中さんで号泣したので同じ作者のこの本を手に取りました。
    教科ごとになぞらえてそれぞれの悩みに焦点をあてていきます。
    運動も勉強も出来て性格も良い中原くんがそれぞれの話に出てきます。
    その中原くんにも悩みがあって…。
    とりあえず中原君のファンになりました。
    好きなことは結果が出なくても誰がなんと言おうともやり続けたらいいよね。

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    2024年06月02日
  • 落花流水

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    近代文学の台詞を多く取り入れていた
    未来を決める高校3年生が主人公
    「過去」の出来事が「現実」への不信を抱く
    歪んだ愛か、それとも、純粋な愛か
    私にはまだ、答えが出せない

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    2024年05月30日
  • 星に願いを

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    ネタバレ

     大学生になっても一年に一冊は書き続けるるりかさん、すごいね。今回はばあちゃんの過去が明らかに。ってことは、前作とか書く前からある程度構想していたってこと?畏れ入り屋の鬼子母神ですわ。

     ばーちゃんの日記がほとんどの内容なので、☆は4つにしたけど、虐待の話とか昔の結婚のこととか、よく調べたねえと感心するばかりです。簡単なお涙頂戴にしていないところもいいねえ。
     

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    2024年04月17日
  • 私を月に連れてって

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    鈴木るりかさんの著書はこれが初めて。るりかワールドに惹き込まれました。重ためなテーマが入ってきつつも事件性や悲劇感はなくいい意味で淡々と、日常感があって、主人公たちと同じように日々過ごしいろいろな気持ちを感じながら読めました。

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    2024年04月16日
  • 星に願いを

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    重い、あまりの辛さに読んだ後落ち込むくらいに。
    人と人、些細な言葉で相手を傷つけ、一生を後悔と自責の念で過ごしたおばあちゃん。
    花ちゃんの日常にも繋がる負の連鎖。
    最後の謎解きが当たっていても違っていても何も変わらない、辛い。
    これを若い作者が書いたことに驚き。

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    2024年04月07日
  • 私を月に連れてって

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     高校で勉強がたいへんだから執筆はお休み中なのかと思ったら、とっくに書いていらしたのね。しかも、賢人くんとか、お母さんの過去とか、知りたかったことが!でも、まだ続くのね。ふふふ。

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    2024年03月24日
  • 私を月に連れてって

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    鈴木るりかさんの著作4冊目です。

    この本は多分高校生で書いたのかな。
    もう、「こんなに若くてこんな本がかけるなんて」という驚きは間違ってると気が付きました。
    「こんな本を書ける人がこんなに若いなんて」が正しいです。本の内容がありきで、プラス年齢に驚く感じ。

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    2024年03月18日
  • 星に願いを

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    「老後は、子育ての成績表ですよ」という言葉をラジオで聞き、自分の今を思う花実の祖母。彼女の日記に圧倒された。多くの悔恨と諦めようとする中での少しの期待があった。そうなった理由がまた悲しく、どうしようもなかったのかもしれないが、自分がやって来たことへの始末のつけ方は、それでよかったのではと思った。負の連鎖を断ち切る難しさの中で生きてきて、断ち切る兆しを見られたことも、彼女にとっては最高の時間だったはず。

    でも彼女の娘、つまり花実の母親の真千子も、負の連鎖の犠牲者でたくさん辛い目にあってきた。それを本当に頑張って頑張って生きてきたこと、花実と正面から向き合って育てていることは、すごいことだと思う

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    2024年03月11日
  • 私を月に連れてって

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    人は会うべきときに、会うべき人と出会っているのだという。そうなのかもしれないと思った。

    今回は、〈食器棚の奥の骸骨〉がたくさん出てきた感じだった。この言葉は、花実の小学生の時の担任が教えてくれた言葉で、どの家庭にも秘密にしておきたいことがあるという意味だ。

    大家さんと花実のお母さんは、相変わらずとても元気。花実も友達の佐和子と新しい友達の石井くんとスマホで繋がったりと、楽しそうな日々。二階に住む賢人にも新たな展開があった。

    そんななかでの、のんちゃんとの出会い。よかれと思ったことの怖さについて、改めて考えた。そして、職場体験で出会った村山さんと母親の関係、そして隠されている真実が、今後ど

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    2024年03月10日
  • 14歳、明日の時間割

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    ネタバレ

    高校生のささいな日常をいろんな人の視点から書いている。
    1時間目 国語 小説を書く三木さんの話。
    2時間目 家庭科 全ての家事が苦手なお母さんをもつ伊藤さんと 卓球してたけどお母さんがガンになって家庭科に入った野間くん。
    3時間目 数学 進学校に進めず親の期待に応えられず東京の高校に行くことにした坪田くん。
    中原くんがうちから通えばって言ってたのが印象的。
    4時間目 道徳 行き当たりばったりの夫婦から生まれた松尾くん。お母さんがミチを連れ込みお母さんもいなくなって2人生活してた。
    昼休み 誰からも必要とされない山下さん。休み時間は本を読んでる。「人生を振り返ってみると 一点の曇りもなく最良の日

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    2024年03月03日
  • 星に願いを

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    ネタバレ

    るりかちゃんの本は3冊目。
    さよなら田中さん。落花流水。
    そしてこの星に願いを。

    読む順番間違ってたー!
    さよなら田中さんの続編2冊も出てたのに読まずにコレ読んじゃった。汗

    罪を背負って生きてきたおばあちゃんの日記。
    生きる事、罪を犯す事、罪を償う事、親、兄弟、結婚、夫、子供、そして家族。

    まりえママの真心。香川君の償い。おばあちゃんの通帳。
    人を思うお金には色々な種類?が有るんだなぁと。

    後悔しない生き方って難しいなぁとつくづく考えさせられたこの本を書いたのがまだ二十歳のるりかちゃんだって事がスゴい。
    何回目の人生なんだろう?こんなに考えさせてくれる本を書けるなんて。

    私も人生最後

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    2024年02月05日
  • 星に願いを

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     るりかさん2冊目。「14歳、明日の時間割」は面白かったなぁ。
    今回も実に軽妙なテンポの良い文体で、時に声をあげて笑いながら読んだ。
     おばあさんの日記からはがらりと様相が変わりました。夏目漱石の「こころ」のような。20歳前後の女子大生が書く小説とは思えない内容です。思わぬ展開に戸惑いながら1日でのいっき読みでした。けっこう、シリアスなストーリーになりました。はい。

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    2024年01月24日
  • 星に願いを

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    鈴木るりかさんの本は初読みでした。ラジオで紹介されていて読んだのですが驚きました。この歳でここまで深くものを見る眼があるんだと。
    どんどん引き込まれて、花ちゃんのお祖母さんとお母さんの辛い過去に打ちのめされ、賢人君に少し救いを見る。本当にいい本でした。
    デビュー作から読んでみたい作家さんです。

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    2024年01月23日
  • 星に願いを

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    ネタバレ

    待ちに待ったシリーズ4作目。前半は花ちゃんの母・真千子さんがひったくりに遭い、それでもたくましい母の姿を見せるが、犯人は意外な人物で物語に若干の影を落とす。後半は花ちゃんの母・真千子さんと祖母のタツヨさんの因縁と壮絶な過去がタツヨさんの遺品である日記の形であかされる。20歳になった作者の経験で書ける話ではないようなあまりに辛い内容に読む手が止まる。この日記を読んだ真千子さんの精神状態が心配でならない。いつも通り豪快で明るいお母さんであってほしい。早くこの続きを、そして花ちゃんに少しでも明るい未来を。

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    2024年01月10日
  • 14歳、明日の時間割

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    鈴木るりかの14歳、明日の時間割を読みました。
    鈴木るりかが14歳高校受験の頃に書いた作品です、
    国語、家庭科、数学、道徳、昼休み、体育、放課後と分けて書いてありますが、なかなか面白かったです
    国語は、国語の先生が小説家志望で自分には才能があると思っていて主人公の受賞にびっくりして編集者に見てほしいと頼まれます。
    家庭科は、お母さんの家庭科の話
    一番面白かったのは体育です。
    運動神経ゼロの主人公の視線からの文章が面白かったです。

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    2024年01月10日
  • 星に願いを

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    鈴木るりかの星に願いをを読みました。
    私を月に連れてっての続編です。
    今回は、鬼ばばあのお祖母さんが亡くなり、その残された日記が主な内容です。
    前回で鬼ばばあの中にもおやとと思わせる部分があったのですが、それを裏づける日記の内容でした。
    やっぱり映画になって欲しいかも(^-^)

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    2024年01月04日
  • 私を月に連れてって

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    鈴木るりかの私を月に連れてってを読みました。
    鈴木るりか高校二年生の時の作品です。
    昨日読んだ太陽はひとりぼっちの続きのようです。
    遠くへ行きたいと、私を月に連れてってと、夜を越えての三部作で、遠くへ行きたいは同級生の石井君と家から出たことがない女の子との出会い。私を月に連れてっては、ひきこもりの大家さんの息子が、綺麗な女の人に道を聞かれたことから、ひきこもりから脱皮。
    夜を越えてはお母さんの小さい頃の話と、読みやすく、面白かったです。

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    2024年01月02日
  • 星に願いを

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    いつも明るく楽しい気分になる「田中さん」シリーズ第4弾。
    本作では、涙を流しながらのラスト。
    まさかこんなラストを迎えるなんて! 
    花ちゃんの母・真千子さんの絶縁状態だった母娘の過去に迫る作品でした。

    戦後間もない時代、不遇の家庭環境で家族の温かみを感じることのなかった祖母。そして母娘が一緒に過ごしたのはほんの短い幼少期だけ。
    祖母が遺した日記に記された想いはーー。

    花ちゃんの母でもある娘・真千子への愛情と激しい後悔、自責の念が来る日も来る日も綴られていて、苦しくて苦しくて胸が締め付けられる。
    「おかーしゃーん」の声が耳から離れなくて堪らない。

    祖母への想いを溢れさせる花ちゃんと賢人の会

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    2023年12月12日