鈴木るりかのレビュー一覧

  • 星に願いを

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    『さよなら、田中さん』
    『太陽はひとりぼっち』
    『私を月に連れてって』に続くシリーズ第四弾。

    「金の星」「星に願いを」の二話収録。

    一話目は花実の母・真千子がひったくりの被害に遭う話。
    ユーモア溢れる軽快な物語を楽しんでいると、二話で一気に壮絶な世界へ誘われる。

    見知らぬ女性から届いた花実の祖母・タツヨの訃報。
    タツヨが残した日記に書かれていたのは、目を覆いたくなるような凄惨な家族の歴史だった。

    負のスパイラル、毒親の連鎖、どこかで断ち切る事は出来なかったのか。

    ラストは花実と共に星に願いたくなる。

    心揺さぶられる家族小説。

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    2023年12月06日
  • 落花流水

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    近所のお兄ちゃん、落合先生が下着泥棒で捕まった。文武両道、品行方正で両親と同じ教師の道に進んだ彼にずっと憧れ続け、同じく教師になる進路を決めたばかりの高校生、水咲の心は大混乱。全国ニュースで盗んだパンツ800枚と逮捕される瞬間まで流れたのに信じられない水咲の一途な暴走恋心が深刻にではなくコミカルに描かれているのが瑞々しい。幼馴染みの二人、愛海と聖二のギリギリを攻めた茶化しっぷりが重くなりそうな内容を軽やかにしている。そのネタが三人が文藝部(藝の漢字にこだわりあり)だけあって様々な文学要因から持ってきてテンポ良く進むのが楽しい。落合家の事情が描かれないのが逆にリアルだ。高校生から見た事件ってこんなもんだと思う。最後の水咲の願い、届くといいな。

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    2023年08月13日
  • 私を月に連れてって

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    「遠くへ行きたい」「私を月に連れてって」「夜を越えて」
    3話収録の連作短編集で『さよなら、田中さん』『太陽はひとりぼっち』に続く田中母子シリーズ第三弾。

    今回は『月』がテーマになっている事もあり、月光の裏側の暗い部分が、登場人物の心の闇部分とリンクして描かれている。

    花実とお母さん、大家さん、親友の佐知子、ナイスキャラの石井君、2階の住人・賢人など、それぞれが織りなすテンポの良い会話に笑っていると、突如現れる社会問題。

    ユーモアと負の感情のバランスがお見事。

    若干17歳にしてその知識と語彙の豊富さ、感性に感動する。

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    2023年02月16日
  • 落花流水

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    鈴木さんの小説は全部読んでいますがこの作品は成長を感じさせられるものでした。
    ハッピーエンドではないところやその後の展開が気になるところも素晴らしいと思います。

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    2023年02月05日
  • 落花流水

    購入済み

    昭和感あふれる笑いが楽しい

    今回は田中さんシリーズではないけど、ユーモア溢れる軽妙な会話と昭和感たっぷりのネタは健在。ホントにJKが書いたの?登場人物は進学校の高校文藝部の部員たちという設定ということもあり、いろんな文芸作品をパロったフレーズが次から次へと出てくる。これって格調が高すぎてオリジナルを知ってないと笑えない。個人的には「母さん、ぼくのヘルメットはどうしたんでせうね?」がツボった。てっきり森村誠一の『人間の証明』のパクリかと思ったら、西條八十の詩がオリジナルなんですね。高校生の純朴な心が微笑ましい爽やかな青春小説だった。

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    2022年12月23日
  • 落花流水

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    さよなら田中さんを読んで、他も読んでみたくなりこちらを読んでみた。

    独特の世界観が笑えるし泣けた。
    こんなハイレベルな会話をする高校生が居るのか?

    信じる者は救われる。
    救いたいと思ってくれる人が居れば救われる人がいる。
    水咲の思いが救われますように。。。

    読み終わると表紙の絵がますます素敵にみえる。

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    2022年12月19日
  • 落花流水

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    鈴木るりかさん、パワーアップしていた!
    頭もさらにハイ回転で執筆しているのでしょうね。

    主人公を含む幼馴染たちとの高校3年生3人の会話が、るりかさん、昭和から生きていた人かと思う。

    ふいに「明るい農村」「加山雄三が言うならわかるけど」「もう頰づえはつかない」頁が進むにつれ、古典文学・俳句・海外ドラマ・社会的事件・芸能、もうさまざまフレーズとダジャレが飛び交う。
    本来のストーリーがわからなくなりそうになる。
    これは、小説漫才と言わせていただこう。
    (本当は女子高生恋愛小説?)

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    2022年11月15日
  • 私を月に連れてって

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    『さよなら、田中さん』の花実の物語の3作目

    花実に気があるらしい石井君
    木戸先生のお兄さんと賢人
    お母さんの過去を知る人

    前作でおばあちゃんが出てきて謎だったところが、今回で一つ解き明かされたされたかもしれない
    続きが出てくれたらいいなと思う

    学生ということで1年に1作の刊行ペースだった鈴木るりかさん
    2022年に大学生になったらしいので今後は新刊も増えるのかな?楽しみ

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    2022年10月18日
  • 太陽はひとりぼっち

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    『さよなら、田中さん』の続編。2冊目。

    賢人が引きこもることになった中学時代のある事件の話
    突然現れた嫌なおばあちゃんだったタツヨ
    中学から友達になった佐知子

    『さよなら、田中さん』で地元の私立中学に全部落ち、地方のキリスト教系の中学校に入寮することになった三上くん

    小学校時代の担任だった木戸先生のお兄ちゃんの話

    鈴木るりかさんの中学生とは思えない、深みのある感性で描かれる人間ドラマが面白い

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    2022年10月18日
  • 落花流水

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    テンポが若々しくて、あっという間に読んでしまった。
    憧れのおにいちゃんの犯罪、かなりショッキングな出来事を深刻になりすぎないよう、友人や家族の会話で蹴散らすような、ある意味これが高校生のリアルかもなぁと思いながら。
    ただ主人公水咲の気持ちのみで進むのでちょっと物足りなかった。

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    2022年08月28日
  • 太陽はひとりぼっち

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    しまった。。。

    さよなら、田中さん
    を読まずして、こちらを先に読んでしまった。
    多分前作を読んでいたら、全く違う感想になったのだろうなぁ。。。。


    いやでもしかし、読んでなかったが良い作品だった。
    それぞれに沢山の悩みを抱えた人物が沢山登場するのだが、どの話に出てくる人も、みんな前向きで美しい。

    これがこの作者様の魅力なのだろうなぁ。

    木戸先生、よく出てくるなぁと思ったら、最後の短編で木戸先生が。

    こんな展開もとても素敵。
    そして、えーーー!!そんな落ち!?って、どこかほっこり(^-^)

    作者様はまだお若いのに、凄い実力だな。
    他の作品も読んでみたい。素晴らしい(*^^*)

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    2022年07月09日
  • 落花流水

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    「さよなら、田中さん」以来楽しみに読んでいる、鈴木るりかさんの新作。「現役受験生が書く受験生のリアル」とかいう紹介文を見たけど、その言葉から受ける印象と中味はちょっと違うんじゃないかな。受験生なんて狭い枠ではなくて、誰もが持つ「ままならなさ」を重くならずに描いた、著者らしい作だと思う。

    いきなり下着泥棒の話から始まって(しかも犯人は主人公水咲にとっての王子様)、あれま、このお話はどう進むのかと思ったが、その件の着地点が焦点ではないのだった。憧れの人がおこした衝撃的な事件に、水咲の心は揺れ動く。でもそこに危うい感じがほとんどないのは、農村地帯に住み(水咲の家は農家)、通学時にはヘルメット着用という田舎の中学に通う水咲の周囲が、なんというか「地に足がついてる」からだ。あんまり小説に書かれたりしないこういう子って、実際にはたくさんいるんだよね。

    なんといっても良いのが、水咲と友人たちとの会話だ。これはもう著者の真骨頂。花実ちゃんシリーズもそうだけど、この生き生きした会話だけで一冊分の値打ちがあると思う。本作では、水咲と友人たちが高校で文芸部に入るので、文学作品にまつわるボケとツッコミが楽しい。鈴木るりかさん、本当に本が好きなんだな。この春大学生になるという鈴木さん、どんどん書いて読ませてほしいです。花実ちゃんのその後、待ってます!

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    2022年03月22日
  • 落花流水

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    ネタバレ

    中2で作家デビューし5冊目のこの本。田中さんシリーズでなく、また新しい物語。何もかも完璧な初恋の相手、隣の家のお兄ちゃんと慕った相手が、ある日、下着泥棒で捕まってしまう。信じられない気持ちの水咲。もう、水咲の真っ直ぐな素直な感情や、愛海や聖二、山田ァの掛け合いに何度も笑わされた。この方の作品は元気をくれる。この先、どんな作品を書くようになるのか、本当に楽しみ。とても良かった、素敵な作品。

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    2022年02月08日
  • 私を月に連れてって

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    よろこび、哀しみ、優しさ、強さ、不安。
    人間にはいろんな面があることが書かれていて、これを高校生が書いたとは、、、‼︎
    真相をつく言葉を知っているのが本当にすごい!
    「夜を越えていくんだよ」という言葉に勇気をもらい、アンラッキーの先払い、ツケの回収って発想もおもしろかった。

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    2021年12月28日
  • 太陽はひとりぼっち

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    「さよなら田中さん」の続編。

    前作を読んだ時は、これを中学生が書いたのか⁉︎と驚くばかりだったが、今回も冒頭から「三波春夫のシベリア抑留の話(知らなかった)」や、「お大尽」なんて言葉が出てきて、作者は本当に高一⁉︎とまたまた驚愕。
    今作品も、金言格言目白押し。
    中一とは思えない花実ちゃんの、真っ直ぐながらも物事を冷静に客観的に捉える姿勢。
    オバサンも見習わないと…。

    本書は表題の花実ちゃんが主人公である「太陽はひとりぼっち」の他に、
    前作で全寮制のカトリック学校に進学した三上くんの学校生活と夏休みの帰省を描いた「神様ヘルプ」、
    花実ちゃんの小学校の恩師ちょっとオカルトな木戸先生の過去に触れる「オーマイブラザー」

    もおさめられている。

    3つの物語の中では、最後の「オーマイブラザー」が短いながらも一番印象に残っている。

    小学校高学年くらいから読めるだろう。
    中学生は、冒頭の「三波春夫」で止まらなければ読んでくれるかなぁ、あの年頃に読ませるのは難しい。
    2021.8.11

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    2021年08月18日
  • 私を月に連れてって

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    鈴木さん田中シリーズ。「遠くへ行きたい」「私を月に連れてって」「夜を超えて」の三遍。ニート賢人の目覚ましい変化、新たに増えた田中家の「食器棚の奥の骸骨」。ますます磨きがかかったような筆致。続編気になる(*´꒳`*)

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    2021年05月13日
  • 太陽はひとりぼっち

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    鈴木るりかさん三冊目。田中さんシリーズ続編。大家の息子賢人くんの白薔薇の話、花実のおばぁちゃんの話、ミッションスクールに行った三上くんの話、木戸先生の生き別れた兄の話。どれも面白かったなぁ。文章に無駄な装飾がなくシンプルで読みやすい。人の内面を言語化して説明するのがとても上手で隅々まで描いている気がする。これはこれで好きだけど、もうちょっと余白みたいなのがあると嬉しいな。まだ高校生、これから先も楽しみな作家さん。

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    2021年03月28日
  • 私を月に連れてって

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    連作短編3編
    短い言葉,簡潔な会話,ストレートな表現,わかりやすくてしかも奥が深い.特に「愛されたい思いをずっと抱えて生きてきた」という言葉に胸が締め付けられました.
    また二階のニートの賢人のその後も気になるし,母田中真千子の過去も気になる.

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    2021年01月29日
  • 私を月に連れてって

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    現在高校2年生の鈴木るりかさん。14歳の誕生日に『さよなら、田中さん』でデビューしてから毎年誕生日に新作が刊行されています。今作で4冊目、私の大好きな田中さん母娘シリーズとしては3作目。

    もうねえ、毎回思うんですが、るりかさん…本当に実年齢ですか?なぜ松島トモ子さんのCMを知っているの?実は昭和生まれでしょ?と言いたくなってしまいます。

    今作は田中母の素性が少し明らかにされ、なんだかちょっと不穏な空気も感じます。でも相変わらず田中母はいいキャラだし、吹き出しそうになるくらい面白いかと思えば考えさせられたり、胸があつくなったり…特に『夜を超えて』は本当に良かった。木戸先生の名言もやっぱり深いです。

    前作の内容をかなり忘れちゃってたので、また読み返したいなぁ。

    田中母娘…今後どうなるの?賢人くんは?続きを早く読みたいようなちょっと怖いような…でも田中母娘には絶対しあわせになって欲しい。

    幸せはいつも自分の心が決める…田中母のようにいつでもどんなことにも前向きに生きていきたいなぁ。

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    2021年01月23日
  • 太陽はひとりぼっち

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    悲しみに負けそうになったら、
    寂しさが忍び寄ってきたら
    無理にでも笑う。  

    わかるよ、田中さん、
    先生もそうして生きてきたから。



    参ったね。
    うん、これを娘よりずっと下の子が書いた、とは。

    たぶん、本人 言われ尽くして
    またかよ気分かもだけど
    オバチャン言っちゃう!
    (おばあちゃんだったら、悲しいな)

    遥か昔、私だって子供だった。
    子供なりにいろいろ考えていたし
    見えないいろいろ 頑張ってた。

    子育て中は、それを思い出したし
    今 この本を読んで また思い出した。

    ストレートな切り口
    瑞々しく素直な文体
    若いって いいなー

    どんな作家さんになっていくのだろう?
    勝手に 親戚のオバチャン気分で
    応援していこうと思う。

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    2020年12月23日