【感想・ネタバレ】星に願いをのレビュー

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感情タグBEST3

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題名の意味を知り感動
言葉は暴力よりも強く鋭利なものなんだろう。
諸刃の剣、と似たようなものだと思った。
毒にも薬にもなる、形のない音。
それが言葉だと思った。

続編になるにつれてだんだんと重い話となっている。しかしそれと同時に生きることの素晴らしさや「生きたい」と思える原動力になっていく。

木るりかさんの本は、きっとこれからも誰かの心を変える力を持ったものだと私は思う。

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2024年04月15日

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田中さんシリーズ。
おばあちゃんの思いが痛いほど伝わってきた今作。
「金の星」も人の優しさが時には辛く感じる。香川くんには幸せになってほしいな。
二十歳になった鈴木さんの世界観は、更にパワーアップ。天才か。

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2024年04月07日

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ネタバレ

「愛情と憎悪」、「赦しと罰」、「生と死」。このアンビバレントな想いが凝縮された1冊。「金の星」では貧乏だけど逞しく生きる花ちゃんの中学生活、母親の愛情をしっかり受けて、前を向いて歩いていく。花ちゃんの言動・行動には確固たるモラルを感じた。香川君が背負った十字架、軽くなるといいな。次に「金の星」、タツヨばあちゃんの「赦しを乞う」話し。絶対に赦されない、でも赦しを乞い続けるしかない。背負った十字架は娘、孫にはどう映ったのか?人生は大小それぞれだが十字架を背負わざるを得ない。愛情と赦しでそれを軽くできるはず。⑤

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2023年12月13日

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14歳でデビューした著者もすでに早大生。文章の上手さに磨きがかかり、プロットと表現力にも益々円熟味が加わってきている。表題作のタツヨさんの日記で語られる過酷な人生と、娘・孫娘を思う心情の表出に涙なしで読めない傑作。代表作を更新し続ける著者だが、全く違うジャンルの題材でも書いてもらいたいものだ。

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2023年11月14日

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14歳でデビューした鈴木るりかさん今作で成長を感じました。『金の星』は抱腹絶倒的な話ぶりに読む手が止まらず大好きな花実ちゃん大活躍。『星に願いを』の祖母のタツヨの日記に喜怒哀楽の話に感動のしっぱなしでした。そしてラスト近くの賢人の推理に次回はミステリー仕立ての作品に期待します。あなたも読んで震えて下さい。感動して下さい。そして楽しんで下さい。

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2023年10月18日

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滅多に付けない星満点だよ、るりかちゃんは天才小説家だよ。20歳でこの文才……「さよなら田中さん」の続編だが、発売日に一気読み!面白くて切なくて、本題「星に願いを」は、おばあちゃんの過去が明かされ、泣けて泣けて。賢人の最後の言葉も良かった…震えた。田中さんシリーズ全部読み直そう。金の星の方も良かった…花ちゃんは本当に素敵な子だよ、大好き。一番好きな小説です!

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2023年10月17日

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ネタバレ

 大学生になっても一年に一冊は書き続けるるりかさん、すごいね。今回はばあちゃんの過去が明らかに。ってことは、前作とか書く前からある程度構想していたってこと?畏れ入り屋の鬼子母神ですわ。

 ばーちゃんの日記がほとんどの内容なので、☆は4つにしたけど、虐待の話とか昔の結婚のこととか、よく調べたねえと感心するばかりです。簡単なお涙頂戴にしていないところもいいねえ。
 

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2024年04月17日

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重い、あまりの辛さに読んだ後落ち込むくらいに。
人と人、些細な言葉で相手を傷つけ、一生を後悔と自責の念で過ごしたおばあちゃん。
花ちゃんの日常にも繋がる負の連鎖。
最後の謎解きが当たっていても違っていても何も変わらない、辛い。
これを若い作者が書いたことに驚き。

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2024年04月07日

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「老後は、子育ての成績表ですよ」という言葉をラジオで聞き、自分の今を思う花実の祖母。彼女の日記に圧倒された。多くの悔恨と諦めようとする中での少しの期待があった。そうなった理由がまた悲しく、どうしようもなかったのかもしれないが、自分がやって来たことへの始末のつけ方は、それでよかったのではと思った。負の連鎖を断ち切る難しさの中で生きてきて、断ち切る兆しを見られたことも、彼女にとっては最高の時間だったはず。

でも彼女の娘、つまり花実の母親の真千子も、負の連鎖の犠牲者でたくさん辛い目にあってきた。それを本当に頑張って頑張って生きてきたこと、花実と正面から向き合って育てていることは、すごいことだと思う。真千子は大家さんといつもふざけた話をして、2人とも明るくて楽しい人だが、辛いことを経験しているからこそなんだと思う。

そして、賢人が花実の祖母の日記について語った内容に驚いた。人がわかり合える難しさ、わからなさの怖さを考えさせられた。このことは、花実がずっと考えて抱えていくことだけれど、星に願った思いのように、そうであってほしいと私も思った。祖父と祖母が光の中を歩いていけてますようにと。

その後に改めて、花実の担任だった木戸先生の言葉の重みを感じた。「すべてを知ることがいいことだとは限りません。その必要もないんです。そして知ってしまったあとでは、知る前にはもう戻れないんですよ」

この先、皆がどういう道を歩いていくのかとても気になる。いつかこの続編が出版されるのが、楽しみ。



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2024年03月11日

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ネタバレ

るりかちゃんの本は3冊目。
さよなら田中さん。落花流水。
そしてこの星に願いを。

読む順番間違ってたー!
さよなら田中さんの続編2冊も出てたのに読まずにコレ読んじゃった。汗

罪を背負って生きてきたおばあちゃんの日記。
生きる事、罪を犯す事、罪を償う事、親、兄弟、結婚、夫、子供、そして家族。

りえママの真心。香川君の償い。おばあちゃんの通帳。
人を思うお金には色々な種類?が有るんだなぁと。

後悔しない生き方って難しいなぁとつくづく考えさせられたこの本を書いたのがまだ二十歳のるりかちゃんだって事がスゴい。
何回目の人生なんだろう?こんなに考えさせてくれる本を書けるなんて。

私も人生最後にはハサミムシになれるかな?
なりたいな。
叶恭子さんも言っていたな。むしろ昆虫から教えられることの方が多いって。

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2024年02月05日

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 るりかさん2冊目。「14歳、明日の時間割」は面白かったなぁ。
今回も実に軽妙なテンポの良い文体で、時に声をあげて笑いながら読んだ。
 おばあさんの日記からはがらりと様相が変わりました。夏目漱石の「こころ」のような。20歳前後の女子大生が書く小説とは思えない内容です。思わぬ展開に戸惑いながら1日でのいっき読みでした。けっこう、シリアスなストーリーになりました。はい。

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2024年01月24日

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鈴木るりかさんの本は初読みでした。ラジオで紹介されていて読んだのですが驚きました。この歳でここまで深くものを見る眼があるんだと。
どんどん引き込まれて、花ちゃんのお祖母さんとお母さんの辛い過去に打ちのめされ、賢人君に少し救いを見る。本当にいい本でした。
デビュー作から読んでみたい作家さんです。

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2024年01月23日

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ネタバレ

待ちに待ったシリーズ4作目。前半は花ちゃんの母・真千子さんがひったくりに遭い、それでもたくましい母の姿を見せるが、犯人は意外な人物で物語に若干の影を落とす。後半は花ちゃんの母・真千子さんと祖母のタツヨさんの因縁と壮絶な過去がタツヨさんの遺品である日記の形であかされる。20歳になった作者の経験で書ける話ではないようなあまりに辛い内容に読む手が止まる。この日記を読んだ真千子さんの精神状態が心配でならない。いつも通り豪快で明るいお母さんであってほしい。早くこの続きを、そして花ちゃんに少しでも明るい未来を。

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2024年01月10日

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鈴木るりかの星に願いをを読みました。
私を月に連れてっての続編です。
今回は、鬼ばばあのお祖母さんが亡くなり、その残された日記が主な内容です。
前回で鬼ばばあの中にもおやとと思わせる部分があったのですが、それを裏づける日記の内容でした。
やっぱり映画になって欲しいかも(^-^)

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2024年01月04日

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いつも明るく楽しい気分になる「田中さん」シリーズ第4弾。
本作では、涙を流しながらのラスト。
まさかこんなラストを迎えるなんて! 
花ちゃんの母・真千子さんの絶縁状態だった母娘の過去に迫る作品でした。

戦後間もない時代、不遇の家庭環境で家族の温かみを感じることのなかった祖母。そして母娘が一緒に過ごしたのはほんの短い幼少期だけ。
祖母が遺した日記に記された想いはーー。

花ちゃんの母でもある娘・真千子への愛情と激しい後悔、自責の念が来る日も来る日も綴られていて、苦しくて苦しくて胸が締め付けられる。
「おかーしゃーん」の声が耳から離れなくて堪らない。

祖母への想いを溢れさせる花ちゃんと賢人の会話、言葉の一つ一つが染みる。
花ちゃんが人にはどうにもならない事情や立場があり、それぞれの想いがあること。考え続けることに思いを巡らすシーンに成長を感じた。

これまでの作品とはガラッと雰囲気が異なり、深みのある作品。
切なくて、苦しくて、胸がぎゅっとなる。
感情を大きく揺さぶられる作品でした。

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2023年12月12日

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なかなかディープなお話しで、育児、金、贖罪と息苦しく読み進めていきました。

今では産後うつとか、メンタルの不調も理解がひろまってきていたり、生活もしやすく感じる部分も増えたように思いますが、それでも悩み苦しむ人は数しれず。
お金や心に余裕が無いと荒みます。
にっちもさっちもいかなくなる前に、悩みを打ち明けたり、相談出来る人がいたらと思います。
誰とも心が通わず、孤独を感じることほど辛いことはありません。

若手作家さんながら、非常に考えさせられる内容でハッとさせられました。

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2023年12月11日

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『さよなら、田中さん』
『太陽はひとりぼっち』
『私を月に連れてって』に続くシリーズ第四弾。

「金の星」「星に願いを」の二話収録。

一話目は花実の母・真千子がひったくりの被害に遭う話。
ユーモア溢れる軽快な物語を楽しんでいると、二話で一気に壮絶な世界へ誘われる。

見知らぬ女性から届いた花実の祖母・タツヨの訃報。
タツヨが残した日記に書かれていたのは、目を覆いたくなるような凄惨な家族の歴史だった。

負のスパイラル、毒親の連鎖、どこかで断ち切る事は出来なかったのか。

ラストは花実と共に星に願いたくなる。

心揺さぶられる家族小説。

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2023年12月06日

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『さよなら田中さん』で田中母娘のファンに。

以後の『太陽は〜』『私を月〜』は読んでいないので、伏線がわからない部分もあるのですが、
いい作品だと思いました。
母娘がこれからも仲良く、幸せでいてほしい。

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2024年03月03日

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ネタバレ

「さよなら田中さん」のシリーズ 4作目
と知ったのは この本を読み終えてからだった・・・

そう 主人公は母子家庭の田中花実。
前半は受験生になった花実の母がひったくりにあった話から展開されていく。
後半は花実の母 真千子の母(祖母)が亡くなり、遺品整理したノートから その生きざまを紐解き 母との関係を知ることになる。

出だしの能天気な母と大家のおばさんの会話はテンポよく (ぁぁ この日常会話がいいんだよなぁ)と感じる。
そこからの ちょっと息苦しくなる同級生の家庭環境や疎遠になっている母と祖母の関係。
文章のリズムが心地よく 読み手を離さないのはこの作家さんの凄いところ。

(そうか もう20歳の大学生になったんだね)とその才能に拍手を送りたい。
そして・・・すっ飛ばしてシリーズ4作目を読んだ私に活を入れたい。

みなさんは 花実ちゃんの成長とともにこのシリーズを読むことをお勧めします。
(そんな うっかりさんは私だけかも・・・ですが)

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2024年01月13日

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シリーズの花実ちゃん。
スイス銀行のくだりは面白すぎる。
母親が病院にいるから早退って、驚く出来事。
無事で良かった。
タツヨさんの日記は、想像以上に壮絶な人生だったことをつづっていて、びっくりした。
お金って人を狂わせる。
タツヨさんのお兄さんがひどい。
花ちゃんの母親真千子の幼い頃など、辛い。
タツヨさんが遺した日記は、すごい作品だった。
賢人の推理は、本当にグッジョブ。
辛さがマイルドになった。
毎回思うけど、鈴木るりかさんは天才だと思う。
人を惹きつける作品を描ける作家さんだと思う。すごい。
今後も楽しみ。

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2023年11月16日

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6冊目の鈴木るりかさん。14歳で作家デビューし、現在、早稲田大学の2年生だそうです。20歳になったるりかさんの新作はデビュー作『さよなら、田中さん』の田中親娘シリーズの4作目。

中学3年生になった花実ちゃん。毎回のことですが、田中母と大家のおばちゃんの会話が本当におもしろい。そして田中母のポジティブシンキング「幸せは自分の心が決める」が素晴らしい。

今作は田中母がひったくり被害にあってしまうお話と花実の祖母タツヨのお話。田中母と祖母との確執の経緯が明らかに…。大家のおばちゃんの息子で元ニートの賢人くんが何気に頼りになってるなぁ。

前半は私の好きなるりか節炸裂。そして後半は重くて深い余韻を残します。久しぶりのシリーズ最新作で、前のお話の記憶がおぼろげで、やっぱり前作を読み返しておくべきでした。

人生、答えの出ない、答えのない問題っていっぱいあるよね。考え続けていくことで、いつか自分なりの決着がつくといいよね。

次は花実ちゃんのお父さんの話も知りたいし、賢人くんのその後も知りたい。

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2023年11月04日

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