久永実木彦のレビュー一覧

  • 七十四秒の旋律と孤独-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    行き先は特異点(藤井太洋)
    バベル・タワー(円城塔)
    人形の国(弐瓶勉)
    スモーク・オン・ザ・ウォーター(宮内悠介)
    幻影の攻勢(眉村卓)
    性なる侵入(石黒正数)
    太陽の側の島(高山羽根子)
    玩具(小林泰三)
    悪夢はまだ終わらない(山本弘)
    海の住人(山田胡瓜)
    洋服(飛浩隆)
    古本屋の少女(秋永真琴)
    二本の足で(倉田タカシ)
    点点点丸転転丸(諏訪哲史)
    鰻(北野勇作)
    電波の武者(牧野修)
    スティクニー備蓄基地(谷甲州)
    プテロス(上田早夕里)
    ブロッコリー神殿(酉島伝法)
    七十四秒の旋律と孤独(久永実木彦)

    読みやすい作品が揃った感じ。

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    2023年10月16日
  • Genesis 一万年の午後

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    日本人作家によるSF短編アンソロジー。様々な味わいのある作品を楽しめる。読者ごとに好みがあるので、すべての作品を面白いと思う人はそう多くないと思うが、これから好きになる作家出会う良い機会になるだろう。私の好みは、「イヴの末裔たちの明日」(松崎有理)と「生首」(倉田タカシ)の2作品。前者はAIが仕事を奪った結果、治験のアルバイトにたどり着く、どこかユーモラスな作品。後者は生首が現れる現象がホラーチックであるが、なぜか笑いたくなる作品。なんだ、私は笑える作品が好きなのだろうか。今気づいた。

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    2022年12月21日
  • Genesis 一万年の午後

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    東京創元社が、社名の「創元=GENESIS」を冠して二〇一八年に刊行したSF書き下ろしアンソロジー第一集。各作品の前に編者による洒脱な紹介コメントも寄せられていて、「日本の現代SF小説界、作家も出版社も一丸となってこんなメンツで盛り立てていきますぜ」という顔見世興行的な気合いの入りようが感じられる。今のところ二〇二一年の第四集まで毎年刊行が続いているようだ。
    SFに限らず同時代の作家の好きと思える小説に出会えることには、古典名作を楽しむのとはまた違う喜びがある。創元さんの四年前のお薦め、彩り豊かで「ぜんぶ好き」とはいかないが、これだけいろいろ並べて出してくれたことにありがとうという気持ち。

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    2022年03月20日
  • 七十四秒の旋律と孤独-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    SF短編賞を受賞の「74秒の旋律と孤独」はワープ航法中に海賊の送り込むロボットに対抗するための護衛ロボットの話です。人間とのコミュニケーションは取れないけれど豊かな感情を持ち、ストーリーは以外な展開と印象的な結末を迎えます。

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    2021年11月18日
  • Genesis 一万年の午後

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    2018年末に刊行された新しめの日本SFアンソロジー。短編8編+エッセイ2編が収録されています。

    アンソロジーを読むこと自体、ちょっと良い(と見込んだ)食事処にぷらっと入って「おまかせコース」を頼むようなもので、満足したい気持ちと、意外なものを味わいたい気持ちが同居していると思います。
    個人的には両ポイントともにちょうど良い感じの1冊でした。編集者の匙加減の素晴らしさもあるんでしょうが、SFというジャンルの中での振れ幅もなかなか心地良かったと感じました。
    (正統派SFもありつつ、一見ファンタジーでは?日記では?となる作品や、突き抜けたシュールさの作品があって、色彩豊かでした)

    1編挙げると

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    2021年05月08日
  • Genesis 一万年の午後

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    SF。短編集。エッセイもあり。
    これは良い企画。5年、10年と続いてほしい。

    久永実木彦「一万年の午後」
    人類絶滅後のロボットたち。綺麗な文章が印象的。

    高山羽根子「ビースト・ストランディング」
    怪獣を持ち上げるスポーツ。相変わらず奇妙な設定が持ち味。好き。

    宮内悠介「ホテル・アースポート」
    SF設定でのミステリ。ミステリとしては小粒だと思うが、上手くまとまってる。舞台設定が良い。

    秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」
    吸血鬼&マフィアもの。ラノベやマンガぽさが強い。成田良悟『バッカーノ!』風な印象。好き。

    松崎有理「イヴの末裔たちの明日」
    近未来の技術的失業。リアルなテー

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    2019年11月17日
  • Genesis 一万年の午後

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    新しいSFのアンソロジーシリーズ
    堀晃が読める!ってのを期待しちゃった分だけ、日記の様な小品にガッカリ…

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    2019年02月16日
  • 七十四秒の旋律と孤独-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    安心と安定の日本SF傑作選。気になったものだけ箇条書き。

    藤井太洋『行き先は特異点』…もうすぐそこに来ている、明日くらいの近さのSF短編。お馴染みの商品名がずらり。未来だと思っていたら今でした。 円城塔『バベル・タワー』…読みやすく解りやすい優しい円城塔。 宮内悠介『スモーク・オンザ・ウォーター』…冒頭は宮内悠介っぽいなと思いつつ、読み進めていくうちにちょっと拍子抜けました・・企画ものだったのですね。じゃあ仕方ない。 高山羽根子『太陽の側の島』…どういうオチなのかワクワクして読み進めて最後はしっくりしっとり。 飛浩隆『洋服』…解説にもありましたが星新一っぽい!! 秋永真琴『古本屋の少女』…こ

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    2018年12月13日
  • 七十四秒の旋律と孤独-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    解釈が難しいSF作品で傑作と言われるものは多いが、本アンソロジーに収録されている作品は、読みやすい(分かりやすい)作品が多かった。2016年って、日本人作家の傑作が多かったのだと再認識した。奇想というかおバカなテイストの作品が若干多かったかな。個人的に好きな作品は、「行き先は特異点」(藤井太洋)と「バベル・タワー」(円城塔)、「太陽の側の島」(高山 羽根子)といったところ。

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    2018年08月23日
  • 七十四秒の旋律と孤独-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    SF。短編集。アンソロジー。2016年。
    「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「プテロス」は既読。「スモーク〜」に関しては、直前に『超動く家にて』を読んでた。

    まずは、マンガ3作品。
    弐瓶勉「人形の国」これは素晴らしい。世界観が好き。
    石黒正数「性なる侵入」一発ネタですね。
    山田胡瓜「海の住人」ヒューマノイド。好きなジャンル。

    小説は17作品。傑作選だけあり、全体的に良い作品が多い。ただ、小林泰三さんの作品は作品の出来よりもネームバリューで選んでしまったのでは?
    円城塔さんと、酉島伝法さんは文章がどうしても苦手なのでスルーです…。
    気に入ったのは以下の6作品。
    藤井太洋「行き先は特異点」リア

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    2018年08月05日
  • 雨音

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    大学のカフェテラスで、スミヒコは映画同好会の仲間たちとともに短編映画のコンクールに応募する作品について話あっていた。

    スミヒコがみんなに見せたい絵本を取りに行っている間、穏やかなキャンパスが銃乱射によって戦場となった。

    理不尽な殺戮は、正体不明の銃撃犯の死亡をもって幕を閉じる。

    映画同好会の後輩たちの命を奪い、親友・フジオに二度と立ち上がれない重傷を負わせた事件のドキュメンタリー映画を作ることにしたスミヒコの前に謎の女性・ベニが現れる。

    スミヒコは、先輩のキミドリと一緒に映画を撮ることでインタビュー相手に会うことになるが、そこに再び見つけたベニを連れて行くことに…。


    映画を撮ること

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    2026年05月14日
  • 雨音

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    プロローグに、晴れた日でもずっと雨音が聞こえる男が出てきます。最後まで読むとその理由が分かります。なんて悲しい理由なんだろう…。

    物語は東京のとある大学で銃乱射事件が起こったことから始まります。銃が規制されている日本で起こった、死者32名という犯罪史に残る大事件。主人公は難を逃れたものの、所属していた映画同好会の仲間たちが犠牲になります。
    映画を撮ることに憧れていた主人公は、事件のノンフィクション映画を撮ろうと考えます。そんな中、追悼式の日に座席に銃弾を置く少女と出会います。

    いつもの久永実さんらしくない話でちょっとびっくりでした。てっきり今回もSFなのかと思ったんですが、全然違う…。

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    2026年03月16日
  • 雨音

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    装画が今井喬裕氏で内容も面白そうだったので、手に取ってみることに。

    東京都の(架空の町)奥石町にある奥石大学。閑静な町にあるキャンパスで突如、ペストマスクを被った男(後に、<痩せ烏>と呼ばれる。)が銃を乱射。教員2名、学生29名が死亡し、犯人も警察官との銃撃戦の末に死亡する。
    同大学の映画同好会のメンバーであったスミヒコは、事件直前まで現場に居たが、本を取りに離席したことにより難を逃れる。しかし、同好会の仲間たち4人の内3人は犯人によって射殺され、命を取り留めた親友であるフジオも下半身不随となってしまう。
    日本において前代未聞となるこの銃乱射事件について、事件直後の「今しか撮れない」ドキュメ

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    2026年03月14日
  • わたしたちの怪獣

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    今年初めに東京創元社からのメルマガに新刊として紹介されていて「読みたい」に入れていた。4つのお話からなる本。

    ・怪獣が出現し壊滅状態となった東京に、妹が殺した父の死体を棄てに行く。(わたしたちの怪獣)
    ・時を遡って犯罪や災害を防ぐことができるようになった未来の〈時間局の職員〉が過去に戻ってやったこと。(ぴぴぴ・ぴっぴぴ)
    ・家にも学校にも居場所を見つけられない孤独な少女と美貌の吸血鬼の出会い。(夜の安らぎ)
    ・突如ゾンビが出現した街で映画館に籠城した観客たちの運命は?(『アタック・オブ・ザ・キラートマト』を観ながら)

    どれもが惹かれる設定の面白そうな話なのだが、まったりしていてテンポが合わ

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    2025年12月06日
  • 七十四秒の旋律と孤独

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    他のレビューに表題の七十四秒以降は蛇足だとありましたが、私もそう思いました。思いましたが、同じ日々を繰り返していたマ・フが人間との接触から、仲間同士に順列と亀裂、人間のような感情が芽生え、美しくも同じ無機質な日々が崩れ去ってしまう。この手の話で人間みたいな感情が人工知能に芽生えていくのは似たようなのを何度も見たり読んだりした事がある。しかして、その行為は、作中の人物であるオク=トウは、マ・フの一体であるナサニエルを友としながら、それでも下に見ていた。それが、「目をかけてやったのに」という言葉だ。人間は結局どうあがいても人間以外を同列には、いや人種で上だの下だのやっているのだから、人間は結局のと

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    2025年12月04日
  • 七十四秒の旋律と孤独

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    こちらもまた初読みの作者さん。
    久し振りにSFを読み、ちょっと読み辛いところもあったが、全編に亘っての抒情溢れる語り口には惹かれるところもあった。

    ◼️七十四秒の旋律と孤独
    宇宙船がワープをする際にできる空白の74秒。人間や宇宙船が無防備になるこの間、海賊の襲撃から船を守るマ・フと呼ばれる人工知性〈紅葉〉の物語。
    “美”を理解し愛する人工知性の孤独と死闘。
    宇宙空間に立つ〈紅葉〉の姿が彷彿される冒頭のシーンに加え、静謐な世界で奏でられる旋律が聞こえるかのような戦闘のシーンがとてもきれい。

    ◼️マ・フ クロニクル
    人類が滅亡した後の宇宙で、ヒトが遺した聖典を遵守して惑星Hを観測し続ける8体の

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    2025年08月19日
  • わたしたちの怪獣

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    可もなく不可もなし
    読んだ人達の評判も上々のようなので、こんな物だろう。

    古本で買って、丁度良いかな。

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    2025年08月11日
  • 七十四秒の旋律と孤独

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    どこかで好意的な書評を見かけ、『74秒間の戦慄と孤独』というタイトルや「マフ クロニクル」と言うキーワードに惹かれて購入。
    しかし、SFにありがちな美文調の文章は上手く頭に入ってこないし、いまいちでしたね。「クロニクル」と言う言葉から大河小説的な年代記を期待してしまうのですが、この物語は期間こそ2万年と長期ですが、宇宙の辺境の一部落の物語であり。しかもその歴史的背景についてはほとんど記述が有りません。流石にアシモフのロボット~ファウンデーションの様な壮大さを期待するのは無理にしても、唯一過去にロボット対人間の戦争があったらしいという事だけでは、歴史的背景がいかにもプアすぎます。そこを期待したの

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    2025年04月04日
  • Genesis 一万年の午後

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    ■個人的なメモ

    [△]久永実木彦「一万年の午後」/ヒト絶滅後、一律なマ・フたち、聖典、宇宙の地図づくり、変化しないこと。
    [▽]高山羽根子「ビースト・ストランディング」/ビースト挙げ競技、旧野球場。
    [○]宮内悠介「ホテル・アースポート」/宇宙エレベーター、ホテル、殺人事件。
    [△]加藤直之「SFと絵」/ゲーム「ディガンの魔石」以来ファンです。
    [○]秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/旧吸血鬼の「夜種」、人間は王族、ローマの休日、好みのキャラ、好みの設定、好みの会話。
    [△]松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/技術的失業、AI、ロボット、ベーシックインカム、治験、星新一さんっぽいオチ。

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    2023年06月11日
  • Genesis 一万年の午後

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    おもしろいシリーズだから愉しみ

     最初に大好きな堀晃作品を読んだ。土地勘あるからスラスラ読める。堀さんの近況報告みたいなものかな。

     最も楽しみにしていた久永作品を最後におき、順番に読む。高山羽根子作品は最初から乗り切れずパス。宮内悠介作品はミステリー感覚て肩透かし。秋永麻琴作品がとても楽しかったぞ。これ別作品も読みたいってことで発見のワクワク感で持ち直す。松崎有理さくひんは少しトーンダウンて、次の生首って作品はさっぱり乗り切れずに少しコーヒータイム。

     リフレッシュ後の宮澤伊織作品は、これまた秋永作品同様にアクションつぽくてとても良かった。これも発見だ。アンソロジーはこれが醍醐味。

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    2022年04月02日