カルロ・ロヴェッリのレビュー一覧

  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    こんなにコンパクトにまとまった一冊に物理学の概要が学べる。しかも、読んでいて理解した気分になれるほどにわかりやすい。訳者後書き含めても150ページに、広大な宇宙全体の法則を謎とく旅に連れて行ってくれる素晴らしい本。
    一般相対性理論、量子論、宇宙の構造、素粒子、量子重力理論、ブラックホールをめぐる確率と熱について、これら6つの講義と最終講義で自然界における人間とは何者か?について学べる。
    繰り返し読んで、暗記したい。そして、何かの折に、この本の一節を交えた会話をしてみたい(気が早いか・・・)。
    イタリアの経済紙『イル・ソーレ・24オーレ』の日曜特別紙面「ドメニカ」で連載した記事に手を加えたものと

    0
    2022年03月28日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

    Posted by ブクログ

    世界は対象によってできているのではなく,関係によって対象が存在しているというコペルニクス的転換によって量子論を解釈する関係論的解釈に基づいている。本書は物理学の範疇を華麗に抜け出し、哲学、心理学、生物学の範囲を駆け抜けてゆく。関係論的解釈によって二元論など先入観に囚われた世界を新たな記述によって再解釈し、観測することが可能になる。

    0
    2022年03月10日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

    Posted by ブクログ

    またもや素晴らしい本に出会った。量子論という理系的な内容を、学問的な専門知識と卓越した詩的な文章能力を両立させて面白くかつ美しく教えてくれる本だ。完全に自分の好みのツボ。生物学の福岡伸一さんや数学のサイモンシンさんのファンならば絶対に読んだほうが良い。
    数か月前に、同じ著者の「時間は存在しない」を手に取ったが、それは全くとしていいほど自分に響かなかったが、おそらくそれは自分の不勉強のためだろう。再度チャレンジしてみたいと思う。

    0
    2022年02月20日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

    Posted by ブクログ

     つい最近「実在とは何か(アダム・ベッカー著)」という、主に哲学の立場からコペンハーゲン解釈の論理実証主義的な実在否定論を批判する本を読んだが、この本はそれとは全く正反対の立場に立つ。つまり自然主義の見地から「世界はそこに内在する自然の一部と他の一部の相互作用の網の目によって成り立っている」とし、事実の総体としての「実在」を否定するのである。どちらの見方にも説得力と疑問点がありどちらが正しいと断ずることはもちろんできないが、短期間に全く正反対の立場に接することは知識の整理になるし、独断への落ち込みを避ける最も有効な手段だと思う。

     本書の導入部分はシュレーディンガーの波動関数〈ψ(プサイ)〉

    0
    2022年02月20日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

    Posted by ブクログ

    タイトルからポピュラーサイエンス的な量子力学解説と言った趣向の本かと思ったが途中から、これはちょっと違うなと思い始め、最後にかけては哲学というか文学というか様々な分野を統合して世界への認識を改めていくような割と革命的な世界の見方を提示してくれる。世界の見方が変わる本。
    作者カルロ・ロヴェッリのヨーロッパの哲人的なさまざまな分野での深い教養とそれを魅力的に語る言葉の翻訳を通しても伝わる素晴らしい文章が非常に魅力的。
    シェイクスピアの引用から始まる最終章が白眉。

    0
    2022年02月11日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

    Posted by ブクログ

    世界の見方が少し変わるとても面白い本だった。 量子力学の専門的な話と言うよりも、「世界について理解する」というような哲学的な本であった。

    ただ、序盤の量子力学の解説に関しては少し背景知識がないと理解が難しい。
    とはいえ文系の私でも理解出来て、楽しめたので、わかりやすい本だと思う。

    古典物理学では説明不可能な量子現象に対する解釈として「関係」という概念を用いて説明している。そして、その考え方が哲学的にも特異でなく、先例のある考え方であることを解説している。

    題名のような過激さは本の中にはない。表紙のデザインとタイトルだけだろう。 非常に読んで楽しかった。

    0
    2022年01月15日
  • すごい物理学講義

    Posted by ブクログ

     この本は最高だった。やはり本物の物理学者の本を読むことが重要だとしみじみ思った。

    2022/02/17再読した。
    まだ完全に理解できないが、やっと一般相対性理論や量子力学が少し理解できた。
    器としての空っぽの空間は存在しないこと、
    時間と空間は切り離すことはできず、時空間は量子的であること

    小さなものの限界があるし、無限も限界があること
    これらのことを理解せずに私たちは日常生活を送り、何かを信じて思考停止するのだ。
    だからいつも感覚で扇動されるのだ。

    0
    2022年02月17日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

    Posted by ブクログ

    解説竹内氏の「ルネサンス的な知性による本」まさにその通り!!
    量子物理学のテーマからこんな哲学の話につながっていくとは思わなかった。たしかに世界の真理を解き明かそうとする学問という根っこは同じか。

    竹内薫氏の解説、冨永星氏の訳者あとがきから読んでもいいかもしれない。本文で迷子にならないようガイドになってくれる感じ。

    正直、量子物理学の現象の詳細やら過去の物理学者のアレコレは斜め読みですっ飛ばしていたが(とはいえシュレーディンガーのスキャンダラスな私生活には思わず目をみはる)、哲学的思索へとつながっていく流れに引き込まれていき、じっくり読み耽ってしまった。

    量子物理学では、対象物と測定装置

    0
    2021年12月07日
  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    文系でも理解できるように書かれているので是非物理が苦手な人にもおすすめ。

    機械学習に必要な数学の勉強のためヨビノリのYouTubeの動画を見始め、なんとなく気になった相対性理論の授業も閲覧。

    「直感に反する事柄を、論理的に理解するのが物理」とヨビノリが話していて、なんだかおもしろくて物理に興味をもったので買って読んでみた。

    それまで全く物理に興味はなかったものの(というか苦手意識が強かった)、物理学者の発明まで至る考え方は、イノベーション的な考え方と繋がるもんだな、、、と感じ、改めて色んな分野の本を読むことの大切さに気付かされた本。

    0
    2021年10月03日
  • すごい物理学講義

    Posted by ブクログ

    物理の歴史を知るのは面白い。

    現代に至るまでに過去の人々がどのような思考で、自然を論理的に説明しようとしてきたのか。

    0
    2021年05月31日
  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    入門編なのでページ数も少なく、
    数時間で読み終えることが出来た。

    宇宙物理は興味あるテーマだが、
    素人の自分には難解な理論が飛び交い理解が困難だが、少しずつ学んでいきたい。

    0
    2021年05月30日
  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    この手の本はわかっていない事もわかっているように書くのが多いのに、この本はわかっていない事はわかっていないとそのまま書いていて、さらに例もわかりやすく書かれているので、とてもわかりやすくて理解でき面白かった。どうもイタリアでベストセラーになったらしいが、それも頷ける。

    0
    2020年11月11日
  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    物理と哲学はとても近いものと思っている自分としてはとても良い本でした。
    ホーキンス然り、こういう物理本は入門ぽい感じでも途中から結構難しくなると思っていて、この本も同様でした。

    0
    2020年10月18日
  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    相対性理論に量子力学、宇宙のかたち、はじまり、そしてブラックホールなど、物理学のほぼ最前線を、中学生くらいにもわかるように解説してくれている(たぶん小学校高学年くらいだったらok)。大人の教養として役立つと思う。夜空とかも違って見えるし、ものが存在すること、動いていることのメカニズムを考えるとこの世界が成り立っていることの不思議さを思う。これ読んで物理学目指してくれる若者が出てくれるといいなぁ。

    0
    2020年10月13日
  • すごい物理学入門

    Posted by ブクログ

    3時間ぐらいで読める。しかも、流し読みでなくてちゃんと体に染み込んでくる感じ。物理学というと何やら難しい表現や数式が出てきて、読んでもなんだかわからないことが正直多かった。
    しかし、本書は正真正銘、物理学を全く習わなかった読者も高資金を引き出す魅力を持っている。今でも学校の物理(高校ぐらいまで?)は古典物理学ぐらいまでで終わっていると思うが、ここでロヴェッリがいざなってくれる世界の見方は大きく異なり、刺激に満ちている。
    訳者あとがきに「高校、大学と物理を勉強してもわからなかったことが、3時間で理解できた」「高校の物理の先生がろヴェっ理だったら、僕には別の人生が開けていただろう」といった感想が紹

    0
    2020年09月20日
  • すごい物理学講義

    Posted by ブクログ

    科学解説書は好きでたまに買ってよみますが、この本で初めて量子論の触りが、ほんのほんの少しだけ感じる(分かったとは口が裂けても言えない(^^))ことができました。品位があって、正面きって物事を説明している凄く良い本です。

    0
    2020年03月24日
  • すごい物理学講義

    Posted by ブクログ

    「自らの無知に対する確固たる自覚こそ、科学的思考の核心である」
    なんという謙虚な。真摯な言葉でしょう。
    科学には「Why」は原動力になるのですね。

    0
    2020年03月08日
  • 時間は存在しない

    Posted by ブクログ

    Audible!!

    宇宙、量子、時間的な話って何で定期的に読みたくなるのかな、、もちろん現実逃避をしたいから!
    ってことでがっつり逃避してみましたw

    最初に面白いなと思ったのが、宇宙とエントロピーのお話。宇宙全体が最初は低エントロピーだったわけじゃなくて、たまたまそういう場所に自分たちがいるからという考え方。部分集合の一部でたまたまエントロピーが低い場所があった的なことみたい

    その視点を分かりやすくしてくれるのが、りんごと酒の例えでした。北ヨーロッパでりんご酒が飲まれているのは、文化が奇跡的に生まれたからじゃなくて、そもそもりんごが育つ土地だったから。同じように、生物が存在しているのも「

    0
    2025年12月21日
  • すごい物理学講義

    Posted by ブクログ

    「超ひも理論」並ぶ統一理論の候補である「ループ量子重力理論」の提唱者であるカルロ・ロヴェッリ氏による一般読者向けの物理学読本。といっても後半はかなり難解。でもとてつもなくエキサイティングで面白い本。再読。
    近代物理の原点をプラトンやアリストテレスではなく(むしろ否定し)デモクリトスの原子とし、そこからニュートンの古典物理学、ファラデー=マクスウェルの電磁気学、さらにアインシュタインの相対性理論、ディラックの量子物理学へと紡がれる変遷を追う。それらをベースに、(刊行当時の)最新物理学であるループ量子重力理論を中心に量子のふるまいに迫っていく。
    氏の別著書「時間は存在しない」でも触れられていたが、

    0
    2025年11月24日
  • 時間は存在しない

    Posted by ブクログ

    誰に対しても、どこでも一様に流れている時間はないこと、現在というものはないこと、当たり前だと思ったこれらが実際は違うという事実は興味深い。また時間の方向もないことが、様々な物理方程式にみられるらしいことは特におもしろい。その後の、では時間のない世界をどう記述するのか、それでも感じる時間の正体はなにか、これらの論説は解説読んでも理解不能でした。

    0
    2025年10月15日