カルロ・ロヴェッリのレビュー一覧

  • 時間は存在しない
    難解で全部理解したわけではないが、時間というものに対する考え方が少し変わった。

    一生分のエントロピーって言葉を読んだ気がする。
  • すごい物理学入門
    新聞のコラムとして投稿した記事をまとめたもの。平易な文章で宇宙や量子力学の最前線を紹介してくれている。前著のすごい物理学講義を読んだ後だからか、大まかな内容だなと感じたけど初手としてはその魅力に触れる意味で最適かなと。

    最終講義が秀逸。著者の学問の意味、自然科学と人文学の垣根を超えたシンクロなんか...続きを読む
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
    物理学で「意識」の説明を試みたパートあり

    ■四章 現実を織りなす関係の網

    量子物理学を、系が互いについて持っている情報の理論と捉えることが可能

    対象物の属性を二つの対象物の相関の確立、あるいはむしろ片方の対象物がもう片方について有する情報、と見なすことができる。
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    わた...続きを読む
  • すごい物理学講義
    物理学史の総まとめ
    ウィットに富む



    二十世紀初頭、合理的知性を充分に備えたあらゆる人びとにとって(要するに、アルベルト・アインシュタインただ一人にとって)、これはきわめて自然な推論だった。
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
    知的な刺激をシャワーのように浴びることのできる本日。近年のノーベル物理学賞は量子論抜きでは語れないほどの状況だ。本著でロヴェッリは量子論を用いながら哲学的な世界に誘ってくれる。

    彼は西洋のアプローチを続けて隘路に入ったと思ったら辿り着いたのが、ナーガールジュナ(龍樹)という。万物に実体はなく、すべ...続きを読む
  • 時間は存在しない
    シーラーズのサアディー 国連の本部入り口に刻まれている詩の作者=人間は同じ脊髄から作れらていて、一か所が痛めば他の場所も痛む。人々の苦しみに無頓着な人は、人の名に値しない。

    熱は熱いところから冷たいところに移る。この方向にしか動かない=過去と未来を区別できる。ほかの法則は過去と未来を区別益ない。
    ...続きを読む
  • すごい物理学講義
    古代から21世紀にいたる、宇宙の真理に迫る営みを、見通し良く、格調高く、崇高さすら読者に覚えさせるような文学的イメージも駆使して書かれている。ただ、量子力学の一応の成立よりあとの話は、やっぱりとっつきにくく、難しい。選ばれた物理学者(と、それを志す者)だけしか、その雰囲気を味わうことすら許されない高...続きを読む
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
    文系量子論渉猟

    量子論の読み物を相変わらず手に取ってしまうのである。
    もちろん多分一生わからないままでおわるのだが、何冊も読んでいると、さながら巨大な塔の内部をゆっくり螺旋階段でのぼっていくように、気づけばだいぶ高いところにきたなーなんて気分にはなれる、それが量子論文系読書の醍醐味であろう。

    ...続きを読む
  • 時間は存在しない
    ループ量子重力理論の研究者だが、一般向け書物多数。理論物理学者が時間を語る書物は面白くて考えさせられるが、意外にも哲学的で叙情的な傾倒もあって驚いた。同理論が万物の理論となりえることを目指しているわけではないとのスタンスだった。一文一文が短くて読みやすいが、ぼやけた視点がエントロピー増大を感じさせる...続きを読む
  • すごい物理学入門
    カルロ・ロヴェッリといえば、ベストセラー「時間は存在しない」の天才物理学者
    個人的には「科学とは何か」に次いで2冊目

    こちらは「世界一わかりやすく美しい『七つの講義』」が売り文句
    対象者は一応(ワタクシのような)初心者向け

    ついつい備忘録を書きたくなるが、本書はそんなことより圧倒的な何か大切...続きを読む
  • 時間は存在しない
    詩的な表現が印象に残る、筆者の思いが伝わってくる文章だった。
    時間は存在せず、エントロピー増大などの出来事の積み重ねでしかない、という趣旨でなるほどではあるのだけれども、やはり感覚としては受け入れ難いものだった。しかし事実は事実。
    後半触れられていた、時間がないなら意識って何なの?という部分がものす...続きを読む
  • 時間は存在しない
    註にある方程式的なことは皆目わからないけど、ホワイトヘッドが哲学に走るわけだと思った。実体のない関係性の世界というイメージは多分プロセス哲学とほぼ同じなんではないかと。あくまでイメージですが。
    超ひも理論とループ理論が争ってるみたいですが、どっちも部分的に正しいみたいな止揚はあるのだろうか?言語では...続きを読む
  • カルロ・ロヴェッリの 科学とは何か
    現代科学に最も貢献した人物は、ニュートンでもアインシュタインでもなく、アナクシマンドロスらしい。
    彼は、地球を「なにもない空間に浮かぶ円柱」であると予想し、雨は海の水が蒸発したものであると予想し、すべての生き物は魚のようなものから派生したと予想した。

    彼の生きた紀元前5世紀では、まだ世界の理解には...続きを読む
  • 時間は存在しない
    時間は絶対であるという概念を覆す内容。専門家の知識も交えて書かれているため、理解できる(と思っている)ことは当然全体のほんの一部しかない。

    書いてあることの中で印象的だった内容。
    自分はなぜ、時間が流れていると感じるのか。それは二つの要素が組み合わさった結果、そう思い込んでいるからである。

    ひと...続きを読む
  • すごい物理学講義
    日本では超ひも理論(超弦理論)が有名だが、本書は「ループ量子重力理論」の信奉者だ。古代ギリシャからアインシュタインの一般相対性理論までの物語はなかなか面白かったが、量子力学になった途端難解の極み、とは言っても超弦理論も似かよったものだが、とても納得いくものではない、挙句の果て時間は存在しないなんて言...続きを読む
  • すごい物理学入門
    前提知識がなくても自然界の物理法則の概要がなんとなくはイメージできるようになる本。
    物理学をしてこなかった人からしたら世界の見え方がガラッと変わるだろう。
    本書の言葉でもあるが、「科学は見方」である。
    理系アレルギーみたいな人にとっては難しい理屈や数式に拒否反応があるのかもしれないが、科学とは視覚的...続きを読む
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
    この本は、「時間は存在しない」の著者でもあるカルロさんの量子論について考察された本です。
    科学の本というよりは、哲学的な本で、私には、めちゃくちゃ難しく、苦労しました(笑)
    量子論の摩訶不思議な世界が描かれており、頭が、混乱しますが、とてもいい刺激になりました。
    ぜひぜひ読んでみてください。
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
    「量子重力理論」の研究を専門とする著者が、量子物理学が生まれた背景や、古典物理学の常識を覆すその特徴的な概念、さらには量子論を事物の「関係性」から捉えるアプローチを解説した一冊。

    著者は、量子論の基本概念である「量子飛躍」が、単純な方程式ではなく、観測された結果のみを用いて、確率論を前提とした「行...続きを読む
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
    なんか、面白いんだけど、理解できないところも多く、だけど面白いと感じる、面白い本。
    原題は「Helgoland」で、これは量子力学の発祥に関連がある島の名前である。
    この島から始まる量子物理学の系譜から始まり、不確定性、量子もつれ、相対情報などの話に至る。途中、レーニンとボグダーノフの議論や、ナーガ...続きを読む
  • すごい物理学入門
    いやループ量子重力理論についてはまったく知らなかった。ひもが主流なのだと勘違いしていた。
    細かいところは全然わからないが、量子論の自然な拡張に思える。