カルロ・ロヴェッリのレビュー一覧
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マクロな曖昧さ、これ、一神教の神でいいかな。
この状態、状況を記述しようとすると、その背後に神の視点なりが、立ち現れて来ると感じる、と、思えるな。記述自体は、聖書、寓話の一説、ミクロな個々のイベント、出来事の一つでしかない。
世の皇帝たちが、暦の作成に力を入れたのも、よく分かる。現況のトランプ関税も、パラダイムシフトか、アメリカの新たなブランディング戦略なのだろうかな。負債処理、金利操作の一つにもなってるし。
ロシアに暴露されちゃったし、当然、エントロピーは、増大するよね。失敗すると、核戦争もあるかな、うーん、一神教、縁遠いんだけどな、わし。 -
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ロヴェッリの「時間は存在しない」からの3部作最終巻(のはず)。著者が書かれているように本シリーズは物理をあまり知らない人と「専門家」向け。専門家と言っても本書は高度な知識や数式による表現はなく、物理に対する形而上学的な哲学的な著者自身の信念的な考えを伝えている意味合いが強い感じ。自分はもちろん前者寄りだが、特に第三部は著者の熱いメッセージが伝わってくる。時間/過去/未来に対し、宇宙と言うとてつもなく大きくとてつもなく長い歴史の振る舞いを通じてとてつもなく小さく短い存在の人間がどう捉えているか(捉えるべきか)いう観点はとても深遠で壮大な感じで良き。マクロな話(人や心)とミクロな話(量子の世界)と
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ネタバレみんな大好きカルロ・ロヴェッリの新作。
ちょこちょこ色んなところで出て来たホワイトホールについての解説本なのだけど……難しい!
いや、ロヴェッリ自身の語り口は軽妙なんだけど、純粋に内容が難しいね。細かく理解をしようとせず、あえて文学的比喩に身を任せてみたほうが良かったかもしれない。
「ホワイトホールは、時間が反転したブラックホール」というのが、ロヴェッリの答えなのだけど、その実証が(つまりホワイトホールを観測できた、という結果があれば)彼の唱える「ループ量子重力理論」が正しいことを証明してくれるのだそうな。
しかしまぁ難しい本だったな…。読み直しても半分以上分からんが、雰囲気は楽しめる。そ -
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あらゆる事象に囲まれて私たちは生きている。時間という概念しかり、そこに絶対というものはなく単なる目安としての心構えとして尺度は設けられる。現在という時間は瞬間であり、過去と未来にすぐさま振り分けられる。では普段私たちが使う現在とは何か。このクエスチョンに込められているのは尺度の不確実性にある。その柔軟こそ事象ではないだろうか。正体はわからない。私たちはわからないものの中でわからないものを享受している。わかろうとするのではなくわからないものもあっていいと感知する。そしてわかりたいという好奇心を大切にしよう。時間と切り離せない音、音楽に身を委ねると、言葉にできないがほんの少し何かがわかったような気
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文章はわかりやすく第一人者の書いたポピュラーサイエンスの本でありながらエッセイ風でもあった。ホワイトホールについておそらく本書以上にわかりやすく解説することはできないと思うが自分には十分理解できなかったのが残念。
ダークマターはホワイトホールかもしれないというのは驚き。
【原題】
Buchi biamchi
【目次】
第一部 黒い穴(ブラックホール)
第一章 ブラックホールとは何か
第二章 地平線で時は止まるのか
第三章 不穏なる時間の相対性
第四章 内側に行って、見る
第五章 量子効果と特異点
第六章 ブラックホールの奥底を見る
第二部 白い穴(ホワイトホール)
第七章 ホワイトホールと -
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科学、物理、自然科学など専門的な事柄と内容、更に諸外国の歴史的な背景を理解するのには素人には少々難解な書物だ。過去の科学者も物理学者も大きな間違いもあったと言う、だから世界は、人類は時代にあった新たな知識と知恵を得て共存できる社会になってきた。気になる事柄は「タコの知的能力」は人間の子供と同等な能力がある、と言う。それと「輪廻転生」の現実と空の世界がある、と言う説。新たな知識と知恵は現実的には違った方向へも動き出している、と言う。それは、世界の動向。あらゆる格差からの不平等、気候変動における環境問題、経済不均衡からの難民問題、核の脅威など独断政治家も増え、世界の緊張感は一気に膨れ上がっているが
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あるとき、2歳の娘に「『時間』ってなに?」ときかれた。私たちがあまりにも頻繁に「時間がない」だの「ごはんの時間だ」だの言うからだろう。日頃、娘を急かしていることを反省させられた。
それはそれとして「時間」である。
私たちは過去から未来へと続く直線的な時間の観念をもっているが、現代物理学の知見はこれとはかなり異なるものらしい。娘に「時間」について説明するためには、もう一度きちんと勉強し直す必要がある。
そうして調べていたときに出会ったのが、理論物理学者のカルロ・ロヴェッリが書いた「時間は存在しない」(NHK出版、2019年)だ。衝撃的なタイトルである。これが事実なら、娘に謝らなければいけない -
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相対性理論とこの本とプロジェクトヘイルメアリーが私の中でつながった
パッと部屋の時計を見たら時間が少しだけズレていた。時計はズレるものって思ってたけど、時間がズレてるとは思ってなかったな。
特別って概念はややこしくさせるものだな
特別は自分にとっての特別でしかない
たしかに私は曖昧に物事を捉えていたな、今は常にこの瞬間しかないのに、だいたい今ですべてをまとめて捉えている。本当に今について考えていたら、今について問うことはしない。
当たり前に思ってるものほど、当たり前じゃないが隠れているなぁ
この本でも宇宙規模の鏡のゲームという言葉が出てくるとは
人が見たいように見るということを色々考えさせられ -
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ネタバレ坂本龍一のTIMEを観に行って、『坂本図書』を読んで、取り上げられていたので手に取りました。『世界は関係でできている』も面白そうなので次に読もうと思います。
平易な語り口調であり、文学や音楽への言及もありながら導かれる「時間は存在しない」?ということ。
第一部で基礎的なことを確認しつつ、第二部が一気に面白かったです。
・エネルギーではなくエントロピーがこの世界を動かす
・この世界の成り立ちの歴史、これらすべてがはるか昔の事物の配置が「特殊」だったという事実から生じた結果に過ぎない
・そのうえ「特殊」というのは相対的な単語で、あくまで一つの視点にとって「特殊」なのだ。あるぼやけに関して特殊な -
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ネタバレイタリアの物理学者 さんが2010年代~2020年に書かれていたエッセイをまとめたもの。
科学や理系に疎いので、ちょっと難しいお話かなーと思いながらも手に取りました。
たしかに始めの方のエッセイは、宇宙とか粒子とか、数学の話が割とありましたが、
全体として楽しく読ませていただきました。
というのも、
・分からなくても一つ一つ完結しているので次に進められる、
・まとめ、がある文章構成ー理由や問いに対して、1, 2, 3、とはっきりと述べられているので、論点が理解しやすい
・後半はとくに、社会や時事に関する馴染みある話題が扱われている。
と思いました。
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「光だけの宇宙では時の流れを -
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ネタバレみんな大好きカルロ・ロヴェッリの科学哲学本。
『時間は存在しない』、『世界は「関係」でできている』は読んでいるので、(訳者あとがきであったように)そこらへんの繋がりも気付けて面白かった。
古代ギリシアのアナクシマンドロスを中心に話は進むんだけど、「科学とは何か」というより「科学的思考とは何か」の方が適切かな。
科学哲学で言うと、本書でも引用されていたポパー(反証可能性)やクーン(パラダイムシフト)が有名だけど、そこにあえて「連続性という視点が欠けている」と批判するロヴェッリの鋭さ。そしてその「連続性」という形式を生み出したのがアナクシマンドロスだ、というのが本書の意見なわけだな。
アナクシ -
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私の理解力ではつかめそうでつかめない。世の中の時間に対する本質的な答えが説明されているのはわかる。エントロピー増大の法則が秩序から無秩序への変化であり、その不可逆性によって我々は時間を感じる。したがって時間は、我々の知覚でしかない。秩序を特別とするのも理解力のない人間が勝手に決めたものであるというところまではわかった。けども、、、すべてエントロピーは増大するという話だが、赤ちゃんが老人になって死ぬのは無秩序化する例としてよくあげられてるのに対して何もないところから受精卵ができて赤ちゃんになるのは無秩序から秩序になっていないか?確かに秩序=特別と決めているのは人間だけれど、例えがまずしっくりこな