カルロ・ロヴェッリのレビュー一覧
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量子力学の知見から、世界のすべてが「関係」としてだけ現れる/存在するという洞察、さらにそこから世界の一部である我々の意識/実存、または意識の中での意味の在りようが描き出される。
非常にスリリングに感じた。内容が自分の考えにとてもあっている、納得できるということからかもしれない。
書籍にもあるが、哲...続きを読むPosted by ブクログ -
世界は対象によってできているのではなく,関係によって対象が存在しているというコペルニクス的転換によって量子論を解釈する関係論的解釈に基づいている。本書は物理学の範疇を華麗に抜け出し、哲学、心理学、生物学の範囲を駆け抜けてゆく。関係論的解釈によって二元論など先入観に囚われた世界を新たな記述によって再解...続きを読むPosted by ブクログ
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つい最近「実在とは何か(アダム・ベッカー著)」という、主に哲学の立場からコペンハーゲン解釈の論理実証主義的な実在否定論を批判する本を読んだが、この本はそれとは全く正反対の立場に立つ。すなわち、自然主義の見地から「世界はそこに内在する自然の一部と他の一部の相互作用の網の目によって成り立っている」とし...続きを読むPosted by ブクログ
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またもや素晴らしい本に出会った。量子論という理系的な内容を、学問的な専門知識と卓越した詩的な文章能力を両立させて面白くかつ美しく教えてくれる本だ。完全に自分の好みのツボ。生物学の福岡伸一さんや数学のサイモンシンさんのファンならば絶対に読んだほうが良い。
数か月前に、同じ著者の「時間は存在しない」を手...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルからポピュラーサイエンス的な量子力学解説と言った趣向の本かと思ったが途中から、これはちょっと違うなと思い始め、最後にかけては哲学というか文学というか様々な分野を統合して世界への認識を改めていくような割と革命的な世界の見方を提示してくれる。世界の見方が変わる本。
作者カルロ・ロヴェッリのヨーロ...続きを読むPosted by ブクログ -
世界の見方が少し変わるとても面白い本だった。 量子力学の専門的な話と言うよりも、「世界について理解する」というような哲学的な本であった。
ただ、序盤の量子力学の解説に関しては少し背景知識がないと理解が難しい。
とはいえ文系の私でも理解出来て、楽しめたので、わかりやすい本だと思う。
古典物理学では...続きを読むPosted by ブクログ -
解説竹内氏の「ルネサンス的な知性による本」まさにその通り!!
量子物理学のテーマからこんな哲学の話につながっていくとは思わなかった。たしかに世界の真理を解き明かそうとする学問という根っこは同じか。
竹内薫氏の解説、冨永星氏の訳者あとがきから読んでもいいかもしれない。本文で迷子にならないようガイドに...続きを読むPosted by ブクログ