伊藤絵美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分にやさしくするとは、具体的にどういうことかが示されていた。
認知行動療法の中のスキーマ療法は初めて知った。
簡単に言うと、自分を生きづらくする心の根っこを知り、そこから自分を解放するのだそう。
自分の中にいる小さな子ども(チャイルド)をケアすることで傷を癒して回復していくというやり方が説明されていたけど、正直に言うととてもできそうにない。
「チャイルド」と自分の中にいる大人「ヘルシーさん」が対話していく一人芝居のようなやり取りが、自分には合いそうにないなと。(子どもと優しいお母さんの会話みたいにやるらしい)
ぬいぐるみを可愛がることが自分のケアに繋がることもあるという話もあったけど、身近にぬいぐるみを愛している人を知っているので、そちらの方がまだしっくりきた。
自分にやさしく…もなかなか難しいな。 -
Posted by ブクログ
メンタルを保つためには、自分の思っていることを客観的にみるのが重要なのだと改めて思いました。
印象に残っていてなるほどと思ったことが二つありました。
一つは「回復するとは、セルフケアが上手くできること」。こうきたらこう対応するとあらかじめ決めておく。言い換えると自己攻略とも言えるのではないでしょうか。
もう一つは、「人に相談することは、一つの自分助け」 です。
心理療法には様々な種類があります。
中でも特に参考にしたいと思ったのはスキーマ療法です。わかりやすくいうと、自分への呪いです。自分の場合、スキーマの一つは「自分はダメな人間なんだ」です。では、ダメな人間ってどういう人?逆にダメではない人間ってどんな人なの?自分なりに考えた結果、ダメな人間とは「意図的に何かを傷つけようとする人」だと思いました。自分の中で定義してみました。そう考えると、極端ですが犯罪を犯したり、殺人をしたりしていないので、僕はダメな人間ではないと自分に言い聞かすことができました。やはり、一旦自分なりに考えなおしてみるのは大切だと思いました。自分を責めても「内なる子ども」 を傷つけるだけだと思いました。 -
Posted by ブクログ
スキーマについての説明と、その矯正法が書かれています
ちゃんとした心理士の人が監修されています
いわゆる自動思考に焦点が当てられています
火のないところに煙は立たずで、ネガティブな発想を咲かす根にメスを入れていきましょうと話が流れていきます
その根をスキーマと名付け、意識して認知することで客観的に見ようと促されます
自分は無能と評価したり、誰も自分を助けないと追い込んだり、他者優先してばかりの自己犠牲だったり、そういった見方に名前をつけて客観的に見れる訓練する方法がかかれています
スキーマ形成にはトラウマと形容されるような人間関係があります
当事者の人間関係を観察すれば、そのスキーマによって得をしている誰かが周囲にいる気がしました
そのストレッサーから離れない限り、スキーマは形を保ち続けると思います
人間不信と自己不信がスキーマの核にある気がしました -
Posted by ブクログ
著者のコーピングの本を読んだことがあって、その発展型と思って読みはじめたら違った。ゲームセンターに入り浸りになるとことろや、お母さんとの関係とか。ここまで書いていいのかな? という思いと、ここまで書いてしまう覚悟のようなものを受け取った。
・大学卒業後、院に進学した著者は、卒業前にクリニックで働き始める。それがとても楽しかったので、現場で仕事をするのなら博士号はいらないかも、と思い、研究会の先生にそれを伝える。すると普段温厚な師が烈火のごとく怒った。
p57
「君は大学院の博士号まで進学し、最も高度な教育を受けた人間になった。高度な教育を受けるには、莫大な人の手と資本がかかっている。つまり多くの助けを得て、君はここまで教育を受けてきたのだ。そのような人間には責任がある。それは研究をしたり、人を育てたりするなどして、社会に恩返しをする責任である。自分が楽しいと言う理由だけで、そのような責任を放棄するのは、許されない。まさに無責任である!」
*大学院へ行った経験もない私だけれど、この言葉は染みる。「学ぶ人の責任」って考えたことはなかったけれど、確かにそうだろう。それは大学院に限らず。
結局、著者は博士号を取ってその後も現場で働き続けている。現場にずっといるから博士号がどれほど不可欠だったかはわからないけれど、この時先生に言われた「教育を受けた者の責任」という考え方が、その後の著者の活動の支えとなった。
そして
p59
「私はちゃんと責任を果たせているだろうか。恩返しができているだろうか」と自己点検する癖がついたのです。
素晴らしい。 -
Posted by ブクログ
カウンセラーという仕事に興味があり、書店で見かけて手に取った。個人的には、表題になっている〈カウンセラーのセルフケア〉という側面よりも、〈カウンセラーになっていくまでの姿〉や〈カウンセラーの個人的事情(自身の事情)への考察〉の方が興味があった。著者の今までの著作にも触れたい。
p.107 蟻塚亮二さんという精神科医が書いた『統合失調症の付き合い方、闘わないことのすすめ』言う本の中に、こう書いてありました。「ところで精神症状とは自己防衛の副産物である。生きてストレスを浴びるたびに精神症状は算出されるのだから、精神症状とはうんこのようなもの。だから、それを止めようとか、消そうとか、撲滅しようとか考える筋合いのものではない。精神症状とうんこはひたすら流すのが正しい。幻聴も戦わないで、流しっぱなしにするのが正しい」(36ページ)。
〈伊藤絵美さんの著作〉
・スキーマ療法(翻訳書)
・スキーマ療法入門
・事例で学ぶ認知行動療法
・自分でできるスキーマ療法ワークブック
・ケアする人も楽になる認知行動療法入門
・ケアする人も楽になるマウンドフルネス&スキーマ療法
・イラスト版子どものストレスマネジメント
・セルフケアの道具箱
・コーピングのやさしい教科書 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「コーピング」とは、アメリカの心理学者、リチャード・S・ラザルスが考案し、1980年代から世界中に広まっていった「ストレスへの意図的な対処」を指す心理学用語である。
ストレスは生きていく上で、決して避けられない中、「セルフケア」を行うことが重要であり、コーピングとは、そのストレスのセルフケアを行う上でカギとなる考え方と手法である。本書では、読者が適切にコーピングを実施できるよう、順を追ってコーピングの実施方法を紹介し、理解を深められる様になっている。本書の概要は次のとおり。
1.自分のストレスを知る7つのステップ
ストレスとは、「ストレッサー」と「ストレス反応」からなる。ストレス反応は、さらに、「認知」、「気分・感情」、「身体反応」、「行動」の4つに区分され、これらが相互に関係して悪循環に陥ることがある。こうしたストレスとストレス反応に気づき、コーピングで対応していくことが大切。このため、まずは自分のストレスをよく知ることが必要。ストレスのセルフモニタリングには、①ストレス体験の書き出し、②ストレス体験からストレッサーを抽出、③ストレス反応の確認:認知(自動思考)の把握→気分・感情の把握→身体反応の把握→行動の把握、という手順で行う。ストレスをモニタリングすること自体も、一つのコーピングである。
2.コーピングでストレスから自分を助ける
コーピングが対応できるのは、認知(自動思考)と行動である。このため、コーピングは、「認知的コーピング」と「行動的コーピング」に分類される。前者は、頭の中で考えたりイメージしたりするもので、気分転換や妄想にふけるなど。後者は、具体的な行動を伴うコーピングで、運動やカラオケで発散、温泉でゆっくりなどが含まれる。また、コーピングは、問題焦点型と感情焦点型の2つに分類される。問題焦点型は、ストレッサーを除去・改善する方法であり、感情焦点型は、自身の感情に目を向けてそれを緩和するものである。
コーピングを実際に活用するにあたっては次の点に留意して、ストレス反応が生じたときに、いつでもコーピングを活用できる様な形で用意しておくことが必要。
・質より量を原則に、たくさんレパートリーを用意する
・効果とコスト(時間、お金、健康を害さないか)を考えて、効果的かつコストの低いコーピングレパートリーをたくさん用意する
・コーピングの内容を細分化して数を増やす
・コーピングレパートリーをリスト化して持ち歩く
・コーピングを実施した記録を取り効果を検証する
・コーピングを人と話し合って楽しむ
3.万能選手的なコーピングの手法5つ
コーピングの手法の中でも、特に効果の高い万能選手的な手法がある。具体的には、自身のサポートネットワークを可視化する、ポジティブなイメージを用意する、自分をねぎらう言葉を用意する、自分のいいところを書き出す、フレンドクエスチョンで自分をいたわる、といったものが紹介されている。
4.マインドフルネス
マインドフルネスとは、「今・ここ」で体験していることに気づき、あるがままに受け止め、味わい、そして手放すための心のエクササイズである。体験して湧き上がる感情を判断せずに受け止め、流していくという各種ワークがあり、あるがままに受け止めることを習慣化していく方法が紹介されている。マインドフルネスを習得すれば、ストレスにおびえることも、そこから逃げることも無くなるとのこと。また、マインドフルネスも記録に残すことで習慣化できる。
5.スキーマに気づき、より深く自分に近づく
スキーマとは、心理学用語で「まとまって記憶されている情報や知識」のこと。例えば、信号スキーマとは、「赤は止まれ、黄色は注意、青は進め」といったもの。スキーマは、自分を守り、生きやすくするために形成されるもの。しかし、その中で、「早期不適応的スキーマ」というものがある。これは、幼少期の生活環境によって形成される、ちょっと困った(不適応的)スキーマのこと。例えば、完璧主義や、誰かに頼らないといけないなどの9つのスキーマがある。ストレスには、多くの場合この早期不適応的スキーマが関係しいるため、自分のスキーマに気づき、その作用を緩和できればストレス自体の発生を軽減できる。スキーマに気づくためにはセルフモニタリングを実施し、マインドフルネスの手法で対応することが有効である。
いろんな手法が紹介されていて、とても読みやすく、分かりやすかった。ただ、これを実践して、身に着けていくことこそが重要で、実践・習慣化はかなり時間がかかりそうだと思った。一歩ずつ、進めていきたい。