誉田龍一のレビュー一覧

  • 見破り同心 天霧三之助

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    質屋主人の殺人事件に南町奉行所臨時廻り同心である主人公・天霧三之助が定町廻りの同僚・結城栄二郎を相棒にして挑む推理小説。本来なら捜査の主導は定町廻り同心の栄二郎がとるのだが、腕っぷしは一流でも推理や洞察力では三之助に敵わないため、主従関係が逆転しているのが面白い。特に会話がいちいち可笑しく、やや軽妙すぎるが小気味よく畳み掛けるようにストーリーが進んでいくのが楽しめる。独特な雰囲気をまといつつ事件の真相に迫る三之助のキャラクターが際立っているのも良い。何より時代ミステリで倒叙形式というのがたまらなく作品の魅力を増している。容疑者を追い詰めたり逆トリックを仕掛けるところなどに捕物帳でデビューした作

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    2024年03月12日
  • 大目付光三郎 殿様召捕り候 暗殺

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    江戸の街に連続凶悪事件が発生

    第一話は「火附盗賊」事件の話しである。
    江戸の3つの大店に火附盗賊の一味が侵入し、お店者全員を皆殺しにして逃走するという事件が発生した。その際に、速水藩小坂和泉守が頭となる大名火消しがいち早く出動したが、この対応に大目付、朽木光三郎が不信を抱いた。
    光三郎の探索は、幕府内の役職が依然として縦社会で役職の縄張りから生じる厚い壁に邪魔されるのだが、光三郎の下役、幼馴染み東雲又一郎が和泉守の屋敷に中間になりすまして入り込み、光三郎のために真実を掴んだ。
    結局、この事件はすべて和泉守の自作自演で起きたものだと、光三郎が事件の動機と共に鮮やかに解明したのである。
    第二話は「贋金」事件の話しである。
    禹湯

    #ドキドキハラハラ

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    2024年02月03日
  • 大目付光三郎 殿様召捕り候

    ネタバレ 購入済み

    大目付、光三郎の鮮やかな活躍

    徒目付の朽木隼人正、通称光三郎は、中山丹後守から推薦されて大目付に抜擢された。大目付は、大名諸侯や高家などの監視に当たるお役目である。
    光三郎がお城に上がったその日、奏者番の控えの間で新米の奏者番を苛める他の古参大名を目撃し、それを咎める事から物語は始まる。
    第一話は、重い病に罹り藩主が参勤交代で江戸に着任できず、代わりを勤める奥方が国元の殿様の病を気遣い、国に帰りたいと想いを巡らせる。家老が奥方によく似た女を身代わりに据えて、奥方が留守する一時を凌ごうと画策した。しかし「出女」は御法度である。
    光三郎は、こうした不正の匂いがするネタを禹湯という湯屋の2階、お休み処で町人たちの会話を通して知る

    #アツい

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    2024年01月19日
  • 幕末 暗殺!

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    7人の実力は歴史作家が幕末史の暗部に迫る!
    定説は覆されるのか?真犯人は?驚きの動機は?・・・。今、こんな競作アンソロジーが楽しい。

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    2021年02月01日
  • よろず屋お市 深川事件帖

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    読みやすい。キャラの立ち位置、設定がわかりやすい。
    主人公「市」が感情移入しやすいキャラになっている。
    広いターゲットを狙った歴史・時代小説風の「ラノベ」みたいな感じだった。
    連作短編方式で「よろず屋」という設定も受け入れやすいのではないかと思う。
    歴史ミステリとまではいかない、ライトな感じがいいし、そこまで固くないのもいい感じ。
    ちょっと勉強になった。
    肩の力を抜いて読むには丁度いい塩梅だと思う。

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    2020年11月29日
  • 天下御免の剣客大名 巨城奪還

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    面白かったですよ、誉田先生‼️
    まだまだたくさん書いて欲しかった。
    元気でいて欲しかった(T ^ T)

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    2020年04月10日
  • 手習い所 純情控帳 : 1 泣き虫先生、江戸にあらわる

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    1日でサラッと読める。登場人物達が爽やかで好感が持てる。武家という制度から解き放たれて、泣き虫先生が子どもたちと対等に交流する様子がたまらない!

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    2020年01月13日
  • 天下御免の剣客大名 江戸入城

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    天下御免の剣客大名の第二弾。
    古河藩の土井利位(通称・六郎)は、いよいよ江戸へ。
    天保の改革にどう立ち向かうか。
    歴史小説ですが、天保の改革について
    よくわかると思います。

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    2019年06月10日
  • 日本一の商人 茜屋清兵衛奮闘記

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    時代小説は武士の話が多いですが、
    堺の商人が主人公です。
    倒産寸前のちりめん屋を再建するために
    奔走する清兵衛に次から次へと難題が
    降りかかります。
    読み始めたら、何も手につかなくて、
    最後まで読んでしまいました。

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    2018年10月30日
  • 幕末 暗殺!

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    歴史小説に風穴を開けることを目的とした操觚の会7人によるアンソロジー。
    暗殺者側から描いた視線が目を引く。
    坂本龍馬や桜田門外の変など知られている事件もあるが、
    塙忠宝暗殺の様なあまりメジャーでない題材も拾い上げている。
    自分は孝明天皇死の謎に迫った作品が良かった。
    暗殺がテーマなので全体に明るさは無いがテンポよく読める。

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    2018年10月21日
  • 世直し将軍家治  旗本誅殺!

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    「世直し将軍家治 天下成敗組、見参! 」の
    続編です。将軍の家治が町人と交流する話ですが、
    すらすらと読めて楽しめます。

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    2018年10月11日
  • 世直し将軍家治  天下成敗組、見参!

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    江戸幕府第十代将軍・家治が主人公の小説。
    祖父の吉宗のように知られていませんが、
    脇役の田沼意次は有名です。
    趣味の将棋の話はなかったです。
    楽しめる時代小説だと思います。

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    2018年06月27日
  • 隼人始末剣 最強の本所方与力 大岡暗殺

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    時代小説だけど、ラノベ感覚で読める本です。
    主人公は、本所方与力の上村隼人。
    上役の南奉行の大岡越前の暗殺未遂事件を
    解きます。

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    2018年06月24日
  • 幕末 暗殺!

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    「操觚の会」による幕末暗殺アンソロジー。
    なぜ暗殺すること事が出来たのか。桜田門外では雪が降っていて、護衛たちが刀を抜くのが遅れた。油小路では、居待ち月で御陵衛士たちを囲むのに適していた。なかなか歴史の表には表れないが、成功した影には、そのような偶然や緻密に計算された必然がある。
    特に、龍馬暗殺を暗殺者の側から書いた誉田龍一。斎藤一の心理を描いた秋山香乃の作品は、素晴らしい。是非、ご一読あれ。

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    2018年01月28日
  • よろず屋お市 深川事件帖

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    かよわい町娘が事件を解決する話しなのかと勝手に思い込んでいたが、主人公のお市は、意外に心が強く、足が速かったり格闘術も得ていて、身体能力も高い。そんなお市が危険な場面に出会いながらも一人で立ち向かったり、岡っ引きに助けられたりしながら事件(頼み事)を解決していく。お市の両親が殺害された理由や、養父の万七が殺害されたのは謎として残るものの、シリーズのどこかで解決されるのだろう。ページ数はそこそこあるが、さっと読めて楽しい。

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    2025年10月29日
  • 幕末 暗殺!

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    短編集。幕末の数々の暗殺について書かれている。
    谷津矢車氏の竹とんぼの群青(黒澤忠三郎による桜田門外ノ変)。早見俊氏の刺客 伊藤博文。誉田龍一氏の天が遣わせし男(桂早之助、坂本龍馬暗殺)。
    など読み応えあるものばかり。

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    2022年03月09日
  • よろず屋お市 深川事件帖

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    殺された養父のあとを継いでよろず請負業を始めた十九歳の娘、お市が主人公の時代ミステリ短篇集。
    人探し、盗まれた絵の行方、記憶喪失の娘の身元調べなどに養父の教えを思い出しながら挑んでゆく。「花嫁乱舞」の意外な真相が面白かった。
    養父の死の真相、岡っ引きをやめた理由などお市に関わる謎は解明されていないので、続編に期待。
    ところでハヤカワに時代ミステリ文庫なんてできてたの知らなかった。

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    2020年11月11日
  • 殿さま同心 天下御免

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    大変に明朗な時代小説。
    主人公が殿さまで身分を隠して同心をするってのが特徴なのですが、ちょっと殿さま感の少ないのがもったいないなぁという感じ。
    作者が当時の捜査機関の縄張りを無視できて楽、くらいの効果しかない感じがなんともはや。
    読後感とかはよいので、そこら辺がもう少し工夫できれば直良いと思うのですが。

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    2020年02月23日
  • 使の者の事件帖 : 5 終わりよければすべてよし

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    第五弾での最終話
    次々と正体を暴かれ欠けていく仲間たち
    最後には再結集して将軍を騙し、地位を得ようとした旗本集団を始末
    解散し長崎へ

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    2019年12月18日
  • 使の者の事件帖 : 4 魚の目に水見えず

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    第四弾
    敵討ちから始まる尾張藩の謀略
    密輸から強盗迄好き放題
    将軍と奉行からの密命を知っているのは内与力のみ?

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    2019年12月18日