あらすじ
幼いころ、実の父母を殺されたお市だが、腕利きの岡っ引きだった万七に引き取られ、強くたくましく育つ。よろず請負い稼業に身を転じた万七から、体術を教え込まれてきたのだ。が、その万七が大川で不審な死を遂げた。哀しみの中、お市は稼業を継ぐ。駆け落ち娘の行方捜し、不義密通の事実、記憶のない女の身元、ありえない水死の謎――持ち込まれる難事にも、お市は生前の万七の極意を思い返し、真実を掴みとってゆく。
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Posted by ブクログ
英国女流作家P・D・ジェイムズ「女には向かない職業」の オマージュ作品。
読みやすく面白かったです。舞台は江戸深川、女探偵お市が活躍します。続編も是非とも読みたいです。「作者のおぼえがき」「解説」がないのが残念です。
Posted by ブクログ
新しいレーベルにふさわしい作品でした。
幼くして両親を殺されたお市。よりどころだった寅のために魚を盗み、その縁で岡っ引きの万七に娘として引き取られるのだが。
年月は流れて、万七はしくじりを犯し、岡っ引きをやめてよろず屋を始めていたのだが、ある日、万七は川で溺れ死んでしまう。
その死因になっとくしないまま、お市はよろず屋を引き継ぐのだが……。
お市が魅力的で好き(^^)
まだ謎が残ってないので、次巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
読みやすい。キャラの立ち位置、設定がわかりやすい。
主人公「市」が感情移入しやすいキャラになっている。
広いターゲットを狙った歴史・時代小説風の「ラノベ」みたいな感じだった。
連作短編方式で「よろず屋」という設定も受け入れやすいのではないかと思う。
歴史ミステリとまではいかない、ライトな感じがいいし、そこまで固くないのもいい感じ。
ちょっと勉強になった。
肩の力を抜いて読むには丁度いい塩梅だと思う。
Posted by ブクログ
かよわい町娘が事件を解決する話しなのかと勝手に思い込んでいたが、主人公のお市は、意外に心が強く、足が速かったり格闘術も得ていて、身体能力も高い。そんなお市が危険な場面に出会いながらも一人で立ち向かったり、岡っ引きに助けられたりしながら事件(頼み事)を解決していく。お市の両親が殺害された理由や、養父の万七が殺害されたのは謎として残るものの、シリーズのどこかで解決されるのだろう。ページ数はそこそこあるが、さっと読めて楽しい。