安生正のレビュー一覧

  • 東京クライシス 内閣府企画官・文月祐美

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    竜巻と東京を襲った豪雨により、東京での洪水の危険性が高まる中、首相と顧問団が公約に拘り責任転嫁、場当たり的な対応で更に混乱を招く中、その暴走と1人戦う防災担当企画官・文月祐美のお話。

    まず、東京で暮らす身として、これは決してあり得ない話ではないという恐ろしさに身が引き締まりました。
    実際に人の命が脅かされている現場と、そこに向けて指示を出す対策室の対比構図は色々な作品であると思いますが、その対策室の中でも本気で現場を想って権力や理不尽に向き合う主人公の姿が特に刺さりました。

    現場と司令部の埋め難い温度差だけでなく、そこがリスペクトし合うからこそ大きなことを成せるという熱い展開も描かれており

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    2025年09月06日
  • 社長人事 不屈の達磨と社長の椅子

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    初めて著者の作品読みました。とても読みやすく、自分にしてはとても早く、1週間ほどで読みました。
    ちょっと大袈裟に、感情を露わにした登場人物たちに圧倒されます。平社員の私には普段見えない景色が、上の方では繰り広げられているのだろうと、想像しながら読みました。
    会社は、主人公のように様々な理不尽を飲み込みながら一生懸命働いている人たちのうえで、成り立っているのかな。
    自分はとくに、ベテランになるにつれて理不尽を感じていますが、だれにも理不尽はふりかかるものだと、受け入れていきたいな、と思いました。

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    2025年08月31日
  • ホワイトバグ 生存不能

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    最近の異常気象や、生物の大量発生、ウイルスの流行などを考えても有り得ない話ではないように思えてしまう。
    各地方の調査隊、研究者、警備隊などが相次いで消息不明や謎の生物による襲撃を受ける。
    主人公の甲斐は政府からの依頼を受け嫌々ながらも超さに乗り出したが、そこで異様な現象と遭遇する。
    人類が絶滅するかもしれない状況でどんな結末になるか最後までドキドキしながら読んでしまった。

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    2025年07月10日
  • ゼロの激震

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    関東北部では、金精峠で土砂崩れが起こり、足尾町の人々が原因不明の死を遂げ、富岡で大火災が発生するなど大災害が頻発していた。
    そんな折、元大手ゼネコン技術者の木龍のもとに、突如奥立という男が現れる。すべてはマグマ活動にともなう火山性事象が原因であり、これ以上の被害を阻止すべく、東京湾第一発電所の建設に携わった木龍の力を借りたいという。

    地球規模の未曾有の危機に元ゼネコン技術者、地質学者たちが挑むパニック・サスペンス巨編

    ーーーーー

    ドキドキしたし、面白かった。天災か人災か、自然の力の凄まじさと怖さに、土木技術者の矜恃や思い。災害の怖さを伝えつつ、幾度も天災に見舞われても復興していく日本の強

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    2025年07月08日
  • ゼロの激震

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    文章から受ける力強さが凄まじく、その専門性な言葉がリアリティを生み出す。

    そして、この災害に立ち向かう人たちの人間ドラマにも胸を打たれた。

    この作者の綿密な調査力と筆力の高さに感心する。

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    2025年06月14日
  • 社長人事 不屈の達磨と社長の椅子

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    作者さん買いです。でもいつもの災害パニックミステリーとはひと味違うサラリーマン社会が描かれています。
    私もサラリーマンなので、会社規模や業種業態に違いはあれど、あるあるな二者択一や、派閥争いや、パワハラすれすれの上司や、日和る部下など、共感できる描写に終始頷くばかりでした。
    最終的に主人公・弓波みたいな人物が企業を支えてるんですよ。作者さんの願いかもしれないけど、彼のように正義や信念を愚直に貫けるサラリーマンに幸あれと思いました。

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    2025年06月01日
  • ゼロの迎撃

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    泣けるーー!!

    この1年で一番おもしろい本でした!安生さん最高。
    映画のように、頭の中で再生されるほどの緻密な表現。手元に置いておきたい一冊となりました。

    こういう政治がらみ、国がらみのストーリーは苦手なのですが、そんなことを忘れさせてくれるスピード感のある展開でした。

    ゼロシリーズでつながりがあるのかと思いました。人物は同じではないんですね。

    好きな作家さんとなりました!

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    2025年05月31日
  • 生存者ゼロ

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    ネタバレ

    書き出しはウィルスパンデミックものの展開で始まるが,何か様相が違っている….状況証拠から本当の原因が明らかになっていく.最後には警察・自衛隊総出の全面戦争へ.終盤からのジェットコースター的な展開で一気にページが進んでいった.

    国家危機に対する政府中枢の動きも興味深い.事が起こったからには誰かしらヘッドで事態を収拾させていかなければならない.あらゆる事態で組織が収拾に向けて適切に動いていくのか不安にもなる.

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    2025年05月25日
  • 社長人事 不屈の達磨と社長の椅子

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    羽田空港で機内での時間潰しにと思って何気なく手にして購入。こういう時に大当たりを引くんだなと。
    経済小説かつミステリー要素もあり、人間臭い悪党も多く出てきて、一気に最後まで楽しめました。
    ややデフォルメ調の登場人物ですが、会社にいそうな人がうまく表現されていて、リアルな感じがしました。

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    2025年04月05日
  • ゼロの迎撃

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    【あらすじ】
    活発化した梅雨前線の影響で大雨が続く東京を、突如謎のテロ組織が攻撃する。自衛隊総合情報部所属の情報官・真下は、テロ組織を率いている人物の居場所を突き止めるべく奔走するが……。核が持ち込まれたという情報にかき回される自衛隊総合情報部。朝鮮人民軍、中国人民解放軍に翻弄される日本政府。東京を舞台に、死闘が始まった――。

    『生存者ゼロ』に続いて、安生正作品を読みました。「ゼロシリーズ」と呼ばれたりしているようですが、続編とかではなかったので、こちらだけ読むのもありですね。

    ただ、前作と同様、「読ませる力」は凄まじく、一気読みした結果、重厚かつ壮大な映画を観終わったような感覚になりまし

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    2025年01月28日
  • 生存者ゼロ

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    蟻の生態が好きです。特に軍隊蟻が人間を襲う作品がたまらなく好きです。

    なのでこの作品は最高です!!

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    2024年12月25日
  • 生存者ゼロ

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    ネタバレ

    面白かった!!
    政府の無能さに超絶腹が立ちました!!
    最後の終わり方は、自分的には廻田がここにくることも結局は必然だったのかなと解釈してます。ガボンから来た猿に関わった人達が大勢死んでいて、ワクチンがまだないって書いてあったし、「時々、猿の遠吠えが聞こえる」っていう描写からも近くに猿がいて、その菌に廻田が感染するか、媒体となって日本にその菌を持ち込むのではないかと。既にアメリカなどには広がってるので、シロアリではなくこの感染症によって人類を滅亡させるのが結果として廻田が用意した5つ目の鉢だと解釈しました。

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    2024年12月01日
  • ゼロの迎撃

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    東京に謎の武装集団が極秘裏に上陸し、都内各地でテロ行為が発生。首相は自衛隊の出動を決断。が、精鋭部隊の第1空挺団が敵の策謀に嵌り、壊滅。中央即応集団を投入し、決死の攻防戦に出る。
    自衛隊総合情報部所属の情報官・真下は、テロ組織を率いている人物の居場所を突き止めるべく奔走する。

    面白かった!重かった!泣けた!
    全政治家、全公務員、読んだらいい。読んでよかった。東京が戦場になるという未曾有の事態をこんなに危機迫ったリアリティで書けるのすごい。
    真下の葛藤が辛くて、自衛隊員がみんなかっこよくて、首相も良かったなあ。

    でも、正直ハンにはガッカリ。ていうか向こうの人達のガッカリさ。結局あの国の手の上

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    2024年11月18日
  • ホワイトバグ 生存不能

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    読んでる間中、ドキドキハラハラぞわぞわの、安生氏らしい一冊。

    最初のうち、場面転換と登場人物が多すぎて、私の酒浸りの脳みそでは付いてくのが大変で(^ ^; どうにか正しく(?)理解しながら読み終えられたとは思いますが(^ ^;

    読んでる間に浮かぶビジュアルは、かなりインパクトが強い。なので、映像化したら「お好きな方にはたまらない」作品になりそうですが... ロケとかちゃんとやると、ものすごく大掛かりになりそうな(^ ^; 全世界が滅亡しかける訳だし(^ ^;

    とても楽しくおぞましく(^ ^; 読めましたが、あえて難癖つけるとすると(別につけなくて良いが)、登場人物のキャラがステロタイプと

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    2024年08月20日
  • レッドリスト 絶滅進化論 1

    無料版購入済み

    畏怖

    絶滅危惧種という意味の「レッドリスト」
    その中に人類ももちろん含まれている。
    地球や自然に対して「畏怖と敬意」を忘れた人類が辿る未来を
    パニックホラー調に描いた作品。
    興味深い。

    #ドロドロ #深い #怖い

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    2024年08月09日
  • 生存者ゼロ

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    劇症感染が疑われる中、石油掘削施設で職員が全員死に絶えた。

    細菌が蟻に感染し、蟻が凶暴化して人に襲い掛かる。

    いかにもありそうで怖い内容。

    無能な政府は対策も講じれない。政府の無能さも、蟻の恐怖もリアリティありすぎ。

    物語に一気に引き込まれた。

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    2024年07月30日
  • 生存者ゼロ

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    驚愕のストーリーにあっという間に読み終えてしまいました。日本沈没に追いこむ「未知の生物」の法則に仰天しちゃいました。自衛官の

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    2024年01月28日
  • 生存者ゼロ

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    高野和明さん著『ジェノサイド』が好きな方にオススメの1冊です。

    安生正さん初読みの『生存者ゼロ』はゼロシリーズ(と言っても内容は独立していそうです)の1作目にしてデビュー作のようですが、本作のSF要素は高野和明さん作品と似て、読む手が止まらなくなりました。

    概要です。
    訓練を終えたばかりの陸上自衛隊の三等陸佐である廻田(かいだ)は、四時間後に不可思議な任務で北海道の東の海上に浮かぶ石油掘削施設へ調査に飛び立つ。到着した廻田たちは作業員たちの無惨な最期の姿に唖然とし、生存者ゼロという事態に違和感を抱く。
    その日を契機に廻田三佐は、生存者ゼロという未知なる恐怖との戦いに奔走する。

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    2023年12月23日
  • 生存者ゼロ

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    判断軸のスケールが大きすぎて想像を絶しました。本の醍醐味ってこういう世界を臨場できるところにあると改めて思いました。

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    2023年07月18日
  • 不屈の達磨 社長の椅子は誰のもの

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    クライシス&パニックノベルのイメージがある作者さんの企業経済小説。意表を突かれたが、考えてみれば日本の勝利を左右する巨大企業の後継者争いは設定が変わっただけなのかもしれない。名誉、地位に価値を置かない不屈の達磨、秘書室長の弓波の奮闘が清々しい。出処進退も潔い!

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    2022年06月11日