安生正のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
安生正『レッドリスト 絶滅進化論』幻冬舎文庫。
2018年に刊行された進化系パンデミック小説『レッドリスト』に副題を追加し、文庫化。
今まさに渦中にある新型コロナウイルス感染症を彷彿させるような感染症のパンデミックと生物の進化論とを融合させた、謎が謎を呼ぶ展開は面白い。しかし、相変わらず登場人物が多く、厚生労働省を始めとする組織内の軋轢が描かれるなど多少の煩わしさを感じる。
記録的な寒波に襲われた極寒の都内で新種の赤痢や破傷風といった感染症が発生し、病院に搬送された患者はなすすべもなく、相次いで死亡する。そんな中、厚生労働省の降旗は感染症研究所の都筑博士と共に感染源の究明を命じられる。感 -
Posted by ブクログ
都内で謎の感染症が発生し、死亡者が続出。
厚労省や感染症研究所が登場し、対応に追われる。
原因不明のパンデミック。絶滅への扉は開かれた――
コロナ自粛にも疲れてきて、そうはいっても密で遊びまわるわけにもいかない。人類の生き残りをかける程の感染症をフィクションで読んで、もう少し自制心を働かせよう。
そんな意図で手にした8月発行の本書。実は2年前に発行されたものに副題をつけた形で再発行されたものでした。
息つく暇もなく、様々なことが起こる東京。
死体の描写が何とも気味悪く、実は読み進めるにしたがってぞわぞわする場面はそれだけではないと思い知らされた。
一体何が起こっているのか、時間のない中で情