あらすじ
第11回『このミステリーがすごい! 』大賞・大賞受賞作、待望の文庫化! 北海道根室半島沖の北太平洋に浮かぶ石油掘削基地で、職員全員が無残な死体となって発見された。救助に向かった陸上自衛官三等陸佐の廻田と、感染症学者の富樫博士らは、政府から被害拡大を阻止するよう命じられる。北海道本島でも同様の事件が起こり、彼らはある法則を見出すが……。未曾有の危機に立ち向かう! 壮大なスケールで「未知の恐怖」との闘いを描くパニック・スリラーです。
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書き出しはウィルスパンデミックものの展開で始まるが,何か様相が違っている….状況証拠から本当の原因が明らかになっていく.最後には警察・自衛隊総出の全面戦争へ.終盤からのジェットコースター的な展開で一気にページが進んでいった.
国家危機に対する政府中枢の動きも興味深い.事が起こったからには誰かしらヘッドで事態を収拾させていかなければならない.あらゆる事態で組織が収拾に向けて適切に動いていくのか不安にもなる.
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面白かった!!
政府の無能さに超絶腹が立ちました!!
最後の終わり方は、自分的には廻田がここにくることも結局は必然だったのかなと解釈してます。ガボンから来た猿に関わった人達が大勢死んでいて、ワクチンがまだないって書いてあったし、「時々、猿の遠吠えが聞こえる」っていう描写からも近くに猿がいて、その菌に廻田が感染するか、媒体となって日本にその菌を持ち込むのではないかと。既にアメリカなどには広がってるので、シロアリではなくこの感染症によって人類を滅亡させるのが結果として廻田が用意した5つ目の鉢だと解釈しました。
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劇症感染が疑われる中、石油掘削施設で職員が全員死に絶えた。
細菌が蟻に感染し、蟻が凶暴化して人に襲い掛かる。
いかにもありそうで怖い内容。
無能な政府は対策も講じれない。政府の無能さも、蟻の恐怖もリアリティありすぎ。
物語に一気に引き込まれた。
Posted by ブクログ
高野和明さん著『ジェノサイド』が好きな方にオススメの1冊です。
安生正さん初読みの『生存者ゼロ』はゼロシリーズ(と言っても内容は独立していそうです)の1作目にしてデビュー作のようですが、本作のSF要素は高野和明さん作品と似て、読む手が止まらなくなりました。
概要です。
訓練を終えたばかりの陸上自衛隊の三等陸佐である廻田(かいだ)は、四時間後に不可思議な任務で北海道の東の海上に浮かぶ石油掘削施設へ調査に飛び立つ。到着した廻田たちは作業員たちの無惨な最期の姿に唖然とし、生存者ゼロという事態に違和感を抱く。
その日を契機に廻田三佐は、生存者ゼロという未知なる恐怖との戦いに奔走する。
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パニックもの。自衛隊の隊員が主人公。派遣された先で劇症をみせながら人々が即死に至る現場を目撃するが、それがどんどんと広がり日本国家をも巻き込む大パニックに繋がる。展開も無駄がなく読み易くとても面白くて一気に読んでしまった。ただこの手のパニックモノは結構読んだことあるなぁという感じが拭えないのが少し残念。
Posted by ブクログ
コロナ禍前に出版されたのですね。
感染者の死に至る描画が想像した事がない惨状で辛く、どんな絶望的な結末を迎えるのかと‥。
一方で無能な政府や利権にぶら下がる政治家に対する後半のくだりは、今の政治に対する個人的なイライラを解消すべくバッサリと酷評する主人公達に爽快感も覚えた。
Posted by ブクログ
状況がリアルに想像できる筆致でグロテスクに感じる部分もあったけれど、続く展開が気になりページを捲る手が止まらなかった。
段々と解明される人々を襲う恐怖の正体には驚かされた。
Posted by ブクログ
おもしろかった!日本を襲う未知の感染症。パニックサスペンス的な位置付けなのかな。
最初は本土から離れたプラットフォームでの大量死、そしてその死が北海道に上陸し、やがて本州へ…どういう細菌なの?なんで助けを呼ぶ間もなく人が死ぬの?文系には難しい単語が多いな…とおもしろいけど難しいなーとなりながら読んでたら後半まさかの!
そっからはおもしろさが一段跳ね上がった。
まさか最初の冨樫博士の奥さん由美子さんの死がミスリードになってるとは。
そして最終的にシロアリから羽アリも誕生して彼らが相互干渉によって潰し合い、撃退方法が発見される。マッドサイエンティスト冨樫は亡き息子の代わりに新たな命を救う…。流れ完璧だな…
このミスは個人的に当たりが少ない印象だけど400ページの大作なのに読みやすくてとても楽しめた一作だった。
Posted by ブクログ
おもしろかった…どんどん読み進めたくなる。
左腕しか動かない状態で乗り越えられる屋上のフェンスとか、昆虫学者が美人で強気、口が減らない設定なのにはちょっとおいおいと思った。富樫は前半はよかったのに後半神々うるさすぎてイライラした…。厨二感は否めない。廻田もまともに取り合って喧嘩してるからも〜ってなった。
最後の終わり方はもやもや…。自分で考えてってされるの好きじゃないので4。
Posted by ブクログ
VS自然、VS権力。
どんどん引き込まれて読み進めることができました。廻田さんの周りには、優秀な博士が集まるなー素敵な縁やなー本人は苦手みたいだけど…と思ってみたり。
最後の最後の締めくくり方が、私の拙い脳みそでは理解できなかった…
まだ脅威は続く、という意味でよかったんでしっけ?
Posted by ブクログ
あらすじ
北太平洋に浮かぶ石油掘削基地で、職員全員が謎の死をとげた。その死体は全身が壊死する異様な状態だった。テロか、感染症か。自衛官の廻田と感染症学者の冨樫がその謎を追う。
感想
パニック小説としてとても面白かったです。
恐怖や緊迫感の演出が上手く、引き込まれました。
先が気になり、一気に読み終えました。
反面、冗長に感じる部分もありました。
神だの何だの、スピリチュアルな描写が話の間に挟まってくるんですが、特にオチもなく意味がよく分からない。
また民主党を揶揄する無能政権が、子供じみた分かりやすい悪役として描写されていて、その捻りのなさは風刺というより作者の個人的な嫌悪に感じられました。
そういう雑味が魅力になることもありますが、ややリアリティに欠ける本作ではもっとテンポよくいって欲しかったです。ストーリー本筋が面白いだけに少し残念。
Posted by ブクログ
北海道の石油掘削基地で職員全員が無惨な死体で発見され、新たな感染症によるものと思われる事態に、政府は自衛隊員と感染症学者へ被害拡大阻止を命じる。
流石このミス大賞作品、感染症の謎を追うミステリーから冒険小説要素もあって、最後まで惹き込まれる。
コロナ禍前のパンデミックものということで、現実の政府の対応と比べたりしても面白い。小説は2014年なので東日本大震災あたりの対応を参考にしてるだろうけど。国家の危機に対して専門家が呼ばれて対策を任される展開、『シン・ゴジラ』っぽくて好き。
自衛隊員ばかり活躍してて、感染症学者がもうちょい活躍しても良かったかなー。
Posted by ブクログ
初めましての作者さん
このミス大賞ってことなので無意識に期待が膨らむ
いやぁ、たまりませんなぁ…
こういうの好きだわ
先が気になりすぎて、久々に夜更かし読書してしまった
パンデミック系といえばそうだし
パニック系といえばそうだし
それらとも違うといえば違う
感覚的には「らせん」を読んだときの印象に近いかな?
ちょっと唐突感があったり、読んで思い描いた描写と次のシーンの描写の乖離があったり、ちょっと読みづらさがあったのが少し残念
まぁ相性のレベルよね
全体的に伏線ぽいのをいっぱい感じたんだけど、読者にお任せなのか、あえて明記しないことで…のパターンなのか、忘れて回収しきれなかったのか、そもそも伏線ではないのか…
実はあのメモは、あの時にあいつらが食ったあれがあれで、そこでああなって、それにあいつは気付いて書いたやつで…
謎は深まるばかりです
気になることは多いけど、本筋がわけわからず終わることはないので、しっかりとおすすめしたい作品です
神とか黙示録とかのフレーズが結構出てくるんだが、そういうの好きな人ならより一層楽しめるかも
有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ
個人的にはアホな政治家のところが世も末な感があって好きです
Posted by ブクログ
北海道根室半島沖の北太平洋に浮かぶ石油採掘基地TR102で、職員全員が無惨な死体となって発見された。
原因はバイオテロなのか、
謎の感染症なのか_。
未知の恐怖が日本に襲いかかる!
TR102で発生した感染症の原因がわからないまま、
9ヶ月後 北海道の道東 標津町でTR102の状況と酷似したパンデミックが起きる。
一晩で町を壊滅させる感染力。
感染源はどうやって海を渡り北海道に上陸したのか?
無能すぎる総理と、責任逃ればかりを考える官僚たち。翻弄される自治体、自衛隊、警察。混乱を避ける為 何も知らされない国民。 北海道は…日本はどうなるの!?
後手後手に回る感染症対策はまるでコロナ禍の日本のようだと思った。
やがて北海道で第3のパンデミックが起き、死者は8万人を超える。感染したものは必ず死ぬ。生存者0。
後半はパンデミックの原因がわかり、
そこからは まさに
パニーーーーーック!!
逃げまどう人々。
必死の応戦もむなしく 為す術もない自衛隊。
この状況をとめるために 爆弾を投下し北海道を焼き尽くすと決める総理大臣。もう 無能とかじゃなく悪魔だろー!
それでも食い止められずに 本州に敵が上陸したら
日本はどうなるの!!北関東住みのわたしなんて
すぐに死ぬだろ!!ヨーカドーに逃げるとか、数年前 市で唯一のデパートヨーカドーが閉店になったわたしはどうすればいいの?もがき苦しみなが死ぬなんてイヤだ!!
日本の運命は、廻田三佐と小生意気で美人な生物研究者の弓削ちゃん、そして政府と感染研の上司に強い恨みを持つ薬物中毒の感染症学者富樫博士の3人に委ねられた!
☆マイナス1の理由は
薬物のせいでおかしくなった富樫の狂人ぶりが
何故かツボにはまってしまい面白かったこと笑
神と会話できるとか もう笑
パニックを煽る要員としては必要か。
Posted by ブクログ
自衛隊に所属する主人公が隔絶した北海道洋上の採掘施設で見たのは、
内側から破裂したように全員死んでいる光景だった。
ウイルス感染も疑われる中、今度は道東で町が一夜にして同様に滅んだ。
国は、そして主人公達は……という話。
パニックホラーというよりは、いわゆる災害対策モノ。
軍の主人公が色々あって制約の中独自に動いて危機を救うみたいな。
面白かったなーと思う反面、お約束のように無能な政府とか、
腰の重い対策とかでお腹いっぱいになったのも事実。
地に足のついた説明でリアリティがあるし、手堅い印象だった。
未曾有の大災害に立ち向かうチーム!みたいなのが好きなら
オススメ出来る一冊だと思う。
Posted by ブクログ
読むのに日数を要した。
「このミステリーがすごい!」大賞ということで期待して読んだが、思ったほど面白くなかった。
パニックは凄いが結末があっけない。
「ゼロ」シリーズの残り2作はどうしようか、読むか読まないか、とりあえず保留。
Posted by ブクログ
このミステリーがすごい大賞受賞作。情報量が多くとにかく長い。科学・感染症・政治など様々な事項が絡んでいる。感染症の正体とかなるほどと思う部分もあったけど読みにくさが否めない。
匿名
レビューに注意
ここのレビュー欄、ネタバレフィルター無しのとんでもないネタバラシがいくつかありますね。
読む前に正体を知ってしまって、読む楽しみが半減しました。
フーダニットの犯人を書いてしまうようなもの。
Posted by ブクログ
面白かったけど、ド素人の私には専門用語が多すぎて混乱する部分が多かった。
後半の疾走感が凄くて、飽きずに早く読み進めたくなった。
虫が苦手な人は注意、私はゾワゾワした。
Posted by ブクログ
パニックものとして一気に読ませる力はある。
原因不明の大量死、拡大していく被害とエンターテインメントの定石を踏んで進んでいく過程はなかなかである。
ただそれ故に登場人物一人一人のキャラクターの弱さが目に付いた。それぞれの宿命を背負っているにも関わらずどこか軽く、記号的にしか描かれていない。ストーリー自体は読ませる作品だっただけにそこは残念だった。
Posted by ブクログ
廻田(かいだ)陸佐が向かった北海道根室沖の石油発掘基地で 生存者ゼロ・・・
現場の有り様が 凄まじくて
潜伏期とか病状経過とか無かったようで 全員がいっぺんに、劇症型で無惨に亡くなっているの なにこれ? どうしてそうなる? と ぐいぐい
引き込まれて イッキ読みですね。
国立感染症研究所 の
富樫(とがし)さんは狂っていて 謎でした
安生 正さん 初めて
ムゴイの苦手な人は読まないほうがイイですね
Posted by ブクログ
登場人物に無能が多いこと、言い回しがやたらとややこしいことで読んでてイライラしました。設定自体は面白かったですが、風呂敷を広げるだけ広げて終わってしまった印象。
Posted by ブクログ
地球滅びる系が好きでSF漁ってたときに見つけた本。バイオテロかと思いきやまさかのシロアリ。単語は難しいけど、文脈でなんとなくわかるしわからんくてもある程度大丈夫やった。結末がわかってる今もう一回読もうとはならんけど、結構終盤まで何が原因で街が壊滅していってるんかわからんから続きが気になって読み進められた。専門家vs政治家の争いがくどかった気がする。
Posted by ブクログ
このミス大賞受賞作ということで手に取った。他の方のレビューにもある通り専門用語が多く難解だが、読みにくい部分をある程度飛ばして読んでも支障はなかった。不可解な点の原因がシロアリだと分かる部分が臨場感があってよかった。
ラストは正直理解できなかったが、ネットで調べて解説を読むと納得できた。