時雨沢恵一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キノの旅も20巻。
「旅の話a・b」
井の中の蛙は傍から見ると滑稽に見える。
「海のない国」
サブタイトルの「Can you sea me?」がなかなか洒落てると思う。
「人間の国」
大草原で、動物のように裸で暮らす人々の話。
知性をもつことは幸せなのか。
「仲の悪い国」
いがみ合っているだけだと見えないものがある。
「拘らない国」
代わりがいることと、代わりがいないことは、どちらが幸せ?
「宝探しの話」
薬にも毒にもなりうる……。
「夫婦の話」
良い話だが、やはりフォト編はキノの旅ではないな。
フォトは人々に深くかかわろうとしすぎるから。
キノの旅の面白さは、キノが第三者として冷めた目線で滑稽な人々を見て回るところにあると思う。
「ターニングポイント」
今までの行いが今の自分を形成している、という考え方には同意。
「羊たちの草原」
相手はパースエイダ―を持っているわけではないただの羊なのに、これだけの緊張感があるってすごい。
キノの旅は毎年1冊、10月頃に刊行されている。
来年が待ち遠しい。 -
Posted by ブクログ
キノの旅は15周年だそう。
それなのに200ページちょっとしかなかったので、少し物足りない気がした。
新刊が出るのも年一回だから寂しい。
他の作品も書いているのはわかるが、キノが一番だと思うので、もっと注力してほしいところ。
今回は寓話っぽさもあまりない。
戦争論みたいな押しつけがましいのばかりだと嫌になるが、考えさせられるような言葉をもっと読みたかった。
でも、「助けに来た国」の「同じように泣けない生き物は、一緒に暮らせない」というセリフが印象に残っている。
友達にしろ恋人にしろ、「一緒に笑える」ことよりも「一緒に泣ける」ことの方が大事なように私は思う。
嫌なことがあっても友達と盛り上がって吹き飛ばす!というような人もいるかもしれないが、多くの人にとっては「常に前向きに生きる」ということが難しいのではないだろうか。
器の小さい私なんかだと、辛い時に周りが楽しそうだと鬱陶しく感じることさえある。
これは「悲しんでいるときに寄り添ってくれる」という優しさの話ではない。
寄り添ってもらうというのはなんだかみじめだ。
泣くときの基準・価値観、そして泣いてしまうような「状況」を共有できれば……。
つまり、「同じ価値観」で「一緒に泣くことができる人」と「一緒に悲しい状況に飛び込む」ことができれば、こんなに心強いことはない。
共依存みたいになるのは困りものだが。
そういえば、銀色夏生さんの詩集『君はおりこうみんな知らないけど』の中に、
「僕たちは 何か一つ すくいあおう」
という一節があった。
同じ理由でこれもお気に入り。 -
Posted by ブクログ
17巻は新聞連載していたものといくつかの書きおろしが収録され、369ページと分厚い。
新聞連載の作品はほとんどショートショート。
字数制限ももちろんあったそうだが、キノらしさの光る作品ばかり。
黒星紅白さんのイラストも初期より遥かに上手になっていて、美麗。
目次には、各短編の扉絵が小さくカラーで載っているのだが、これが綺麗で見入ってしまった。
もっと大きなカラーで見てみたい。
以下、作品ごとに気になった言葉やコメントを。
「自然破壊の国」
既存のものにとにかく文句をつけたいだけの人っているよなぁ。
「時計の国」
主旨とはずれるかもしれないが、万人共通の時間に追われるよりも、自分の時間を大切にする方がきっと尊いと思う。
「左利きの国」
「君が、右利きだからだ。」
「割れた国」
「きのこの山VSたけのこの里」戦争の果て。
「楽園の話」
話は面白かったが、水が霧散する滝では音はしないのではないか?
「鉄道の国」
とても誇り高い選択だと思う。
過去は過去だ。
「渡す国」
シズとフォトの邂逅。
でももう少し互いに関わらせても良かったと思う。
キノもいずれフォトと出会うのだろうか。
ストーリー展開は陳腐。
最後は少し物足りなかったが、他の作品は良作ばかり。
これまでにない豪華な1巻。 -
ネタバレ 購入済み
人を喰った話
「人を喰った話」雪で遭難した人買いの3人の男をキノは助けましたが、その男たちが飢えの為「商品」金髪の少女を食べたのと、助けてくれたキノを狩ろうとした男たちをキノは保身の為殺しちゃうんですよね・・。