幡大介のレビュー一覧
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ネタバレ大富豪同心シリーズ第四弾。吉原でお大名の御三男梅本源之丞と落ち合う途中目撃した紅蓮の炎・剣術道場の火事に、放蕩息子姿から同心に着替えた卯之吉は源之丞と火事場見物に飛び出していくが集まる野次馬に阻まれる、源之丞の大喝で火消しを案内できたのだが道場は燃え尽きてしまう。どうやら押し込み強盗に入られ、家宝の名刀「豊後行平」を奪われ火を付けられたらしい。凄腕同心と知った道場主に、刀を取り戻して欲しいと頼まれ困惑する卯之吉…。鬼娘と恐れられる道場主の娘・美鈴は卯之吉の剣術の力量を見破るのだが…。紅一点登場!
読書メーター読友うさこさんの感想に上乗せして、
続妄想配役、お大名の御三男梅本源之丞=佐藤健・・ -
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前作『卯之吉子守唄』に引き続き、裏で糸引くのは天満屋の元締。江戸の三座の役者のように美しいと巷で噂されている八巻卯之吉のようにほっそりとした美形で凄腕の人斬り大好きな万里五郎助が巻羽織姿で武士を斬り殺す。八巻の仕業にするためである。
なぜ、わざわざ南町奉行所同心八巻卯之吉の偽物を仕立てて、連続武士殺しを企んだのか。天満屋の元締めの企みを卯之吉と荒海三右衛門がどうやって見破っていくのか。初期の作品にみられた荒唐無稽さで話が進んでいくのではなく、登場人物の豊かな個性が生み出す面白おかしさが話の展開の味付けになっている。
久しぶりに三国屋徳右衛門が登場する。孫の卯之吉のためなら千両箱を幾つ積んで -
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吉原の近く、下谷通新町の町道場が火事になった。「三国屋の若旦那」として馴染みの茶屋に登楼しようとしていた卯之吉は、遊び仲間の梅本源之丞と一緒に火事場見物に駆けつける。現場に着いたら、お供の銀八が用意している三ッ紋付きの黒羽織の裾を巻き上げ、大小の刀を腰に差した同心スタイルになる。そして、野次馬の整理にあたるが、声が小さい卯之吉では埒があかない。しびれを切らした源之丞の鶴の一声が効果を発揮するのだが、火消しも野次馬も卯之吉がやったことと勘違いしてしまう。
南町奉行所の見習い同心八巻卯之吉は、江戸一番の札差三国屋徳右衛門最愛の孫である。「三座のお役者にも、あれぼど綺麗なお方はいない」と言われる -
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卯之吉の大好きな吉原が舞台の5巻。
しょっぱなから沢田の野暮なエロオヤジぶりにうんざりしかかるけれど、濡れ衣着せられて慌てふためき、頼りの卯之吉にまで犯人扱いされて気の毒になり、挙句ベシャッと倒れて泣きながら畳を叩くあたりで可愛いと思ってしまう序盤。
実はスゴイ人な、卯之吉の放蕩仲間の朔太郎が登場したり、馴染みの菊里の日常が垣間見れたり。
悪党の火男ノ金左衛門はパッとせず、もっぱら手下の禄太郎の描写が多かった。
なんだかこの人、読んでる間ずっと『死がふたりを分かつまで』という漫画に出てくる千治という気障なヤクザの顔がイメージとして頭に浮かんでいた。
何故だろう…?
今作驚いたのは、弥五郎が( -
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やっとヒロイン(?)美鈴が登場する4巻。
美鈴の家の一大事だけでなく、大名家の問題まで解決して方々にファンを増やす卯之吉。
今回は、源之丞がイイ感じだった。
放蕩好きで大名のボンボンならではの図々しさがあるけど、潔いし男気があって頭も悪くない。
三右衛門とコンビで動いてた時のやり取りも面白かった。
美鈴は銀八に冷やかされた時の反応が普段とえらく違って急に女の子女の子する所が笑える。
自分より強い男じゃないとと常々言っていて、あんなにアッサリ卯之吉の本当の姿を見抜いたのに、心の広さに惚れるとは。
いつか卯之吉が振り向いてくれるといいねぇ…。
最後の、手に大きな鯉を吊るして涙に咽び、女はいかん! -
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後々まで因縁を残すお峰が初登場する3巻。
由利之丞が卯之吉役をするのもここから。
そんな由利之丞を守る&お礼をたんまり戴くべく、弥五郎が大活躍。
今回の悪玉の親分は、江戸の人間を馬鹿にした、手下をトカゲの尻尾切りするのも屁とも思わないイケ好かない人物だったけど、そんな治郎兵衛も平三ばかりか忠蔵にも裏切られてたりと、2巻の霞の一党と対照的な夜霧の一党だった。
伸吉やお直がその後どうなったのか気になる…。
この3巻で一番嫌いだなぁと思う平三を、最後だけ『お、潔いな』と見直したんだけど…その直後の奇跡的なマヌケっぷりが今作で一番笑った気がする。
表紙の絵にもなってるこの場面、一枚絵じゃなくて動画で