汀こるもののレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ・3人目、4人目の伝聞を他山の石とできれば、高槻の生存率をあげられるだろうが、果たして…。/
・動機が復讐、というのは裏を返せば愛した家族がいたということ。それに巻き込まれた双子は、実父に見捨てられている現状。その対比が無慈悲だ。
***
※本作あらすじ。結末に触れるので、未読者退避推奨
双子の自宅のそばの電柱で、首吊った男性の遺体が発見された。
20代の娘の写真を携えているのが、哀愁を帯びている。
こんな不便な場所を選んだのには、深い事情があるのでは? と疑うひとりの女性。
9人めの護衛候補の佐伯倫、通常「にんべん」である。
そして彼女の素性は、亡き4人めの実の娘だ。
その数日後。歓迎会を兼ねた飲み会で、
3人めの護衛が巻き込まれた事件を肴に推理ゲームを行っていた。
出題者は湊で、回答者は高槻とにんべん。
双子が13歳の頃の話で、対岸の火事ゆえに話は弾む。
だが、答え合わせの前に、急用で飲み会が解散した。
当事者に事件の詳細を尋ねると、少年の態度は豹変する。
電柱の男も、噂の事件で亡くなった女性の遺族だった。
自殺場所に屋外の電柱を選んだのも、最後の抗議だ。
性的虐待をされた息子に胸を痛めた母親。
双子だけはその事実に思い至り、精神的に不安定になっていた。
幾年の月日が過ぎて、傍から一見平気そうに見えていたって、心の傷は決して消えることはない。トラウマは眠りかけに牙を剥く。
双子は死に立ち会う経験が日常茶飯事だ。
その上、逆恨みされて危害を加えられそうになる日も多い。
穏やかに眠れる夜は、あまりにも遠い。 -
Posted by ブクログ
クラスに一人はいそうな、近寄りがたい人。
などというレベルの問題ではない、達観した少女が一人。
彼女はなんと、姿を撮ることができない人物。
人型とは、確か自分の不運を背負ってくれるもののはずですが
その代り(?)に幸運をくれるとは…さすが人間?
確かにこれだけ言われて去っていったら「???」です。
むしろ周囲が怖いです。
セットにすると、本人が普通に見えてくる不思議(笑)
そうして『友達』になった二人。
こちら側の人間がいることで、さらに色々分かりやすく
突っ込みやすくなってしまいました。
もっていそうな感情をぶつけてみたり
多分生まれて初めての喧嘩をしてみたり。
これだけ読むと青春っぽいですが、やってる事は…。
最後には、ようやく(?)また怪しげなペットがちらり。
そしてループな世界。
確かに昔話にはよくありました、妖怪の紫の上計画。
しかし周囲の者たちがそれを許すのかどうか…。
いやでも近場にいるのが任務(?)なら
そうなってもよし?
教訓・うまい話には裏がある -
Posted by ブクログ
ただし少女はレベル99”汀こるもの著 講談社ノベルス(2014/02発売)
・・・数々の妖怪変化を従える少女・市子と同級生の少女芹香や一般人の父親の話。
シリーズ四編。
”幸運には限度額がある”・・・なぜか幸運が続く芹香。どうやら市子の写った写真
に関係があるようだが。
”言葉はいつか自分に返ってくる”・・・同級生男子から奇妙な振る舞いを続ける母
親について相談を受ける市子。どうやら狐憑きがからんでいるようだが市子はあっさ
り断ってしまう。
”人生に無駄な伏線はない”・・・市子の力に自分との隔たりを感じる芹香。
”私の幸せは貴方のそれではない”・・・ループする日常を過ごす、市子の父・大雅
。ループの原因を探そうとするが。
・・・超越した存在の市子がと芹香や父親と馴染もうとする姿など、概ね楽しく読め
ましたが、父親と主要妖怪の一人がオタク趣味に造詣が深い、という設定でやたらと
アニメ・ゲームネタが多かったのはちょっとやりすぎかなーっとも思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレTHANATOSシリーズ第6弾。
高槻さんと“9人目”に、湊さんが過去に起きたもう一つのクローズドサークルを語るという形で物語が進んでいく。
今回真樹の出番少なめ。そして魚のウンチクも少ない分、ストーリーがすんなり入ってきて読みやすい。ミステリーとしては解釈が分かれそうだけど、このシリーズは謎解きだけでなく、キャラものとして楽しめるからよしとしよう。
“9人目”=フツーの人が隣にいる分、高槻さんの壊れっぷりが際立っていて面白い。
双子の謎というか、闇の部分が描かれていて、今まで何となく腑に落ちないと感じていた部分が、少し明らかに。でも、こうなってくると謎はさらに深まったかも。今後が気になる。