野村美月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上巻のレビューとこちらのレビューでトータル。
ちょっと二冊にまたがる書き方をしてしまいました。
文学少女の時もそうでしたが、好きなもの
美しい物への賛美の表現が野村さんは本当に
お上手です。
今回それはお菓子の描写で遺憾なく発揮されてて
私達をうっとりさせてくれます。
無駄なものの中に、素晴らしい物がいっぱいある
というロクサーヌの主張は、ほんとに我が意を得たり
でしたし、チカラで敵を屈服させるのではない戦いも
かえって熾烈な緊張感があって私は好きです。
ファミ通文庫の主な読者さんは男性でしょうから
迫力に欠けるという声があるのだと思いますが
これ、女の子が読むと最高にツボるお話なのです。
寡黙で一途で秀麗な戦いでは頼りになる主人公が
夢の様なお菓子を通して、恋い慕う若き女王の
知略を支える。
不自由な身体を物ともせず、美貌と心優しさと
賢さで大国と渡り合うヒロインとの
結ばれぬかに見えて終生不滅の愛。
最高に楽しかったです。
はっきりと上手く行った!ってお話だけを望まずに
ちょっとそういう目線で読んでみてください。
最高ですから。
宝塚で上演してくれないかしら…。 -
Posted by ブクログ
わーわーと騒がしいお話を盛り上がると解釈したらつまらないかもしれませんが、これは架空の歴史ファンタジーなので端正な筆致が似合います。
フランス革命から第二帝政までのフランスをモデルに描かれてると思うのですが、ヒロインの女王と無口なパティシエの主人公の青年、実はどちらも情熱家で、深い愛を胸に抱いて、信念を持ってると思います。
列強に挑む若き病弱の女王と退役軍人の怜悧な若者。どんなに想い合っても結ばれることはありません。しかしわかりやすいハッピーエンドだけが幸福の形ではないので、これはこれで良いのかと。(ネタばらしになっちゃうので細かくは書きません。ちなみに下巻も読み終わりました。)
狂言回しである劇作家オーギュストは、いつもの野村作品の雰囲気から、シリアスでロマンティックな今作の橋渡しをし、アルジャンが本当は優しい青年だと読者にわからせるのがお仕事なので、彼を主人公だと思って読み進めるとアテが外れます。
このお話が面白くなかった方は、世界史のフランス革命から第二帝政までとウィーン会議をおさらいなさってから、ロクサーヌやアルジャンが本当にいて、智謀で敗戦を乗り切ったとご想像あれ。
ぐっと面白くなりますよ。 -
Posted by ブクログ
実に野村さんらしい安定感のある作品。
なんだか自分もライトノベルの書き方をレクチャーされた気分になった。
みんなの知らないその子の秘密を知ることから始まる物語は割とメジャーだと思う。
そう言う意味で、その後の展開も含めて、非常に王道なボーイミーツガール物語。
作中の物語と実際の展開が重なるのは作者お得意の構成だ。
主人公が自分のことだけ疎いのはお約束なのだけど、それってやっぱりおじさんが言うように主人公気質だったんだ?(笑)
でも、もうちょっと積極的な主人公も見てみたいなあ。
ラストの下読み評価シートが実に効果的。
こんなこと書かれたら、もう惚れるしかないよなあ。
ハイライトはもちろん、氷雪がその評価シートを読んで涙を流す場面。
嬉し涙っていいもんだなあ。
自分もこんな評価シートが欲しい(爆)
ちなみにヒロインの書いた最初の小説の1ページ見開文で吹いた(笑)
これが二人で創った投稿作ではどうなったのか、ぜひ作者にはその投稿作を描いて読ませて欲しいところだ。 -
Posted by ブクログ
いやほんと、いろいろ描けるな野村さん(笑)
今度はSな彼女と彼氏のいわば恋愛同盟物語。
二人のSな妄想の数々がなんとも鬼畜でいじめっ子で、でも、萌えポイントが明確で、ちょっと分かる気になってしまうところがすごい(爆)
でもまあ現実であったらヒクよね?
そんな二人が互いの恋の進展のための手伝いをするわけだけど、なんだかんだで相手のことが気になっていくという王道展開。
でも、と言うことは、”萌え”は”好き”ではないと言うことなんだろうか?
じゃあ、好きはなにで決まるのか?
二人の間にある感情は果たしてなんなのか?
そんなことを考えていたら、ちょっと真田君、その選択は大丈夫?
自暴自棄になってない?
なんだか、先輩の一途さが不憫だ。
いや、一番不憫なのは、もちろん千冬ちゃんなんだけどね(笑)
次巻、どんな決着が待っているのかな? -
ネタバレ 購入済み
とっても面白かった!
最初は最近よくある仕事の裏側!的な話かと思ったのですが、読んでいくにつれて氷雪の可愛さに惚れ込み、おばあさんとの和解のシーンではとても心が和みました。こういう親視点のツンデレ大好きです。(`・ω・´)キリッ
もう少し氷雪のデレの機微が行動などで見れたらもっと氷雪が好きになっちゃうかもです!
ではでは、この続きがあったらなんて願望を垂れ流しながら次巻を待ってます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ野村美月の新刊が評判良いと聞いたので。
ラノベ作家ラノベは最近多いなあ・・・と思ったけど、この本はそれに「下読み」の立場を入れてきて、その視点から内容への助言をしていく構造。
文学少女の二人と似ているようで実は違う・・・ってのはあとがきにあるのでさておき、この下読み経験が著者本人のものだってのは知らなかった。
そんなに下読み好きな現役作家さんがいたとは。
主人公の、なんでも面白い、って態度に対しておじさんが見せてた切なげな様子の描写が、ミスリーディングになってたのが好き。
そりゃ、創作者としてなんだって好き=特別じゃない、みたいな意味にとって切なそうにしてると思うじゃないか・・・まさか自分が失ってしまったなんでも面白がれることへの羨みだっっとは・・・ -
Posted by ブクログ
穏やかで家庭的な、心優しい源氏の妻の一人「花散里」を
モチーフにした巻。級長こと花里みちるさんがヒロインです。
本歌取りともいえるこの作品。
源氏物語の花散里も、華やかさはないけれど、心優しく
聡明で、人を恨むことのないヒロインとして、源氏の息子
夕霧の養育を任され、傷心の源氏を包む花散里は異色の
存在です。他の美女達のように、熱情を傾けられることは
なかった花散里。身分が高いだけに、女性としての自分に
他と比べてつらい日もあったのに、それを見せない
芯の強さもあるのです。
花里みちるちゃんも、同じく、健康美に溢れる人気者の
帆夏の陰で、切々と恋心を育んでいました。
自分なりに可愛くなりたくてイメチェンした彼女。
十分かわいい娘なのに。
幼いころ、友人に溶け込めなかったヒカルの傷ついた心を
癒してあげたのは、彼女でした。人の悲しみに寄り添える
のは、とても素敵な長所だけど、みちるは自分が、ただの
便利でいい子でしかないことを、良く知っていました。
それと、本当に好かれるのは違うこと。
頑張ってもただの便利使いで終わる自分の孤独も
言わないだけではっきり見えている。
自覚がある、ということは時に凶器です。
やわらかな心をざっくり切る。
ヒカルはちゃんと全てを理解していたけど、
何もしないまま死んでしまいました。
是光くんは、やはり本当の良さを理解されないという点で
みちるちゃんと同じような痛みを抱えていましたけど、
彼女と帆夏ちゃんのがんばりに支えられ友人も出来そう。
ただ、クライマックスシーンでみちるちゃんと是光くん
デートするのですけど、結局それは、余計に恋心を
苦しくさせるだけじゃないかな、と思うのです。
恋の夢を叶えてもらったみちるちゃんですが、それは
作中にもある通り、所詮は二時間だけの恋人。
みちるちゃんがいい子なのと、やっぱりお話だから
諦めて帆夏に譲ってくれますけど、普通はのたうち回る
思いで、叶わない片思いに壊れていくことでしょう。
本当に愛されなければ、彼女の悲しみは埋まりません。
でも、だからこそ。
赤城くんとくっつかなくってよかった。
だってみちるちゃんは十分普通に可愛いのだもの。
みちるちゃんでないとダメなんだ、って人に愛された方が
どう考えても彼女の幸せです。
橘の花が彼女の傷を、芳しく隠してくれますように。
いつか傷がいえた頃、彼女を誰かが愛しますように。
お話は、帆夏と葵・夕雨の三つ巴の戦いになりそう。
是光くんもヒカルくんもいい子だけど、本当に愛せるのは
ひとりのはず。他の少女たちの寂しさに思いが向いて
作品に惹かれているから読んでいるけど、切ないです。
次は「六条」。
なぞの怪メールのからくりが解けるでしょうか。 -
Posted by ブクログ
ついに残すところあと1冊です。
実はこの巻は未所持だったのに最終巻をゲッツしているので、
早く読みたかったのですがやっと読めました。
対象の女性・表紙から覚悟して読め臭ぷんぷんですが、
起承転結の転なこの巻、この巻を読まずして最終巻に
進むなかれ!でした。
気になっていたことがほぼ吐き出してくれました。
私が1番応援していた子はその吐き出してくれたことを
体現してくれてる子だからこそ好きだったのもある。
なのであああ泣けました…が、
まだ最終巻じゃないので、どう着地するか楽しみ。
最終巻とは前後編的です。まぁ奴はイカレてるが
ラスボスってほどの力は到底ないもんなぁ…
クライマックス、楽しみ!