レイチェル・カーソンのレビュー一覧

  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    新たな装いとなって文庫本で読める世界的ベストセラー。豪華な解説エッセイ付き。
    写真もたっぷりで、詩情豊かな文章で綴られるレイチェルカーソンの言葉が深くしみこんでくるような気がした。
    「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性」。
    うっとりするような桜吹雪、夏休みの朝のまぶしさ、秋の訪れを教えてくれる金木犀の香り、雪が積もってしんと静まり返った帰り道。記憶にのこっているたくさんの原風景を思い出しながら読んだ。ああ、センスオブワンダーに響いた風景はこうやって残り続けるんだ。
    出産してからというもの、我が子のまえに新しく広がっていくそうした自然の豊かさに改めてハッとさせられ、目をみは

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    2025年10月02日
  • 沈黙の春

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     レイチェル・カーソンの『沈黙の春』は、農薬の大量散布による自然や生態系の破壊と健康被害に警鐘を鳴らし、自然保護活動やエコロジー思想に大きな影響を与えたとして非常に有名であるが、新訳が出たことから実際に読んでみることとした。

     本書刊行の時代の1950年代から60年代というと、科学/化学の力に魅了されていた時代であり、農薬による害虫駆除が大々的に行われたのもそうしたことからだったのだろう。本書では、鳥や魚その他の動植物に対する被害や、水や土壌の汚染に関する実相が次々と明らかにされていく。そして、農薬会社や行政、あるいは研究費の助成等で企業と利害関係のある研究者などが、農薬がそれらの被害の原因

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    2024年09月18日
  • センス・オブ・ワンダー

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    レイチェルカーソン「センスオブワンダー」。研究者が手がけた新訳。西村ツチカさんの挿絵もとてもいい。
    研究者が書く僕たちの「センスオブワンダー」を読むと小さくてもいいから庭付きの戸建てが欲しくなってしまった。

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    2024年09月15日
  • センス・オブ・ワンダー

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    以前読んだ「センスの哲学」は
    こういうことが言いたかったのだろうなと腑に落ちました。


    センス・オブ・ワンダーは「驚きと不思議に開かれた感受性」と訳されています。
    それは自然のなかにいても
    都会の雑踏のなかにいても
    なにかに驚き不思議に思う感受性。
    答えはあってもなくてもいいのでしょう。
    自然を見つめ、音を聴き、夜空をみあげ、雲を楽しむ。
    人生の歩みかたと時間の感じ方が変わる気がしました。

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    2024年09月13日
  • 沈黙の春

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    ネタバレ

    知ってはいたけど読んでなかった名著。『三体』での重要図書なので手に取る。


    最近読む本は戦争を挟むからか、DDTが出てくることが多い。ここまで毒性があり、生態系に悪影響を及ぼすとは思っていなかった。

    人間には皆殺しの欲求がある。何もかもを消してしまえという誘惑を制御できない。
    選択制スプレーという手間よりも一斉散布で根絶やしにする。
    落語「百年目」の赤栴檀と南縁草がふと浮かぶ。みすぼらしい雑草が、立派な木には必要だった。そういう目に見えない関係性をたやすく見落としていいとこ取りをしようとしてしまう。

    事実を報告する人の信頼度の問題は解決の難しい、本質的な問題だ。真反対の意見のどちらからも

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    2024年07月29日
  • 沈黙の春

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    この本に書かれていることが当時、「センセーショナルであった」ということを知ることに価値があった。あたり前のことがあたり前ではなかったのだと

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    2024年06月01日
  • 沈黙の春

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    ネタバレ

    害虫防除のために化学薬品を使うことによる生物濃縮の恐ろしさをたくさんの実例とともに説明する前半。 後半は人間への影響の出方とその他の防除方法について。今の科学ではどう解釈されているのだろう?と思うところがいくつか。たとえば、読み間違えているかもしれないが、化学物質が染色体異常を引き起こすことから、白血病、小児がん等への影響を示唆している点。また、外来種に対して天敵を連れてくることで自然に悪影響を与えず防除することや、雄を不妊化させる薬品の使用を比較的肯定的に書いている点。現代視点での解説を読みたい。

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    2023年12月08日
  • 沈黙の春

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    1960年代、人類の環境に対する暴挙に対して警鐘を鳴らした歴史的名著。主に農薬濫用による生物濃縮の危険性について提唱されています。

    地球の歴史の中で「環境が常に生物を変えてきた」が、この数十年の間で「生物(人間)が環境を変えている」前代未聞の事態が生じているという説明がとても印象的でした。

    内容に重複感はありましたが、当時はあらゆる危機的な状況を踏まえて説明しないと政府に取り合ってもらえなかったんだなと感じました。このような時代に化学物質濫用の危険性を主張した著者には頭が上がりません。

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    2023年11月26日
  • 沈黙の春

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    読んでみたいと思いながらも、科学書であり翻訳本であることからの読みづらさ(めっちゃ読みにくかったー)で何度も断念していた本書をついに読み切った!

    この本を読んでいて感じていた違和感というかモヤモヤを全て解説が解消してくれた。これから読む人がいれば、是非是非解説も読んで欲しいなあ。
    レイチェル・カーソンは本書で化学薬品の大量撒布の悲惨さと化学薬品に頼らない生物学的コントロールという方法を提示している。化学薬品の大量撒布が人間に全く利益を及ぼさないことは言うまでもないが、それに代わる生物学的コントロールが解決策になるという彼女の主張には違和感を感じた。彼女は化学薬品が自然の均衡を崩したために副作

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    2023年09月08日
  • 沈黙の春

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    数の増えた害虫を排除するために農薬や殺虫剤をバラまいたことで、鳥や魚といった動植物が死に絶えた挙げ句、目的の害虫は天敵がいなくなりかえって数を増やした、というアメリカの大失敗が事細かに記されていた。
    似たような記述が続いて冗長に感じる部分もあったが、それだけ当時のアメリカの薬害の被害が大きく、筆者が焦りと怒りを感じていたのかが伺える。
    こういった失敗の反省をもとに今の社会が成り立っているのが分かった。

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    2023年07月31日
  • 沈黙の春

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    殺虫剤の発明によって、生態系が壊れていく世界と、その解決策を提示する。
    土壌、川、動物、鳥、人体と、特定の害虫を殺したいがために蝕まれる生活圏。
    かなり前の書籍だけど、読むと普段の生活意識が間違いなく変わる(かも)。
    とりあえず殺虫剤と防虫剤、使わないようにしようと思った。

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    2022年10月09日
  • センス・オブ・ワンダー

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    センスオブワンダーとは、驚きと不思議に開かれた感受性。

    親子の教育、子供目線、自然を説く本書。

    読んでいると、子への向き合い方が素晴らしいな、と。
    同時に自分の子供時代や親は自分にどう接していたのかを回想する訳ですが。

    皆さんは、子供の頃、今日1日終わる事が惜しいと感じたり、明日が待ち遠しいなんて思いはしませんでしたか?

    大人も子供の時代があったのに、上手く汲み取って上げられず、後々反省、なんてありませんか?

    きっと見方や接し方、感じ方に何かしら変化や気付きを与えてくれるでしょう。!^_^!

    そして、宇宙に地球、そしてそこに存在する様々な生命について、そのサイクルについても考える事

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    2025年12月06日
  • 沈黙の春

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    殺虫剤・農薬の自然への脅威をアメリカでの数多くの事例を引いて告発した一冊。殺虫剤は対象以外にも作用し生態系を乱す。直接間接的に人間にも影響を及ぼす一方、やがては耐性を持った害虫が生まれて効かなくなる。天敵や病原菌といった天然素材を使って対処すべきだといった内容。当時は衝撃的だったのだろうが、言ってしまえば一本調子で同じような内容が続くようにも言える構成。巻末の解説で、時代が下がってくると筆者の述べる希望は必ずしも完璧なものではなく、それも自然のバランスを壊すという点では同じ、農耕を営む人類の文明が当初から抱えていたジレンマが噴出しているのが現代だ。という言には全く同感。

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    2025年11月05日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    Audibleにて。
     五感、感覚で受けとめるという視点がいかにも西洋っぽくもある。そのものの中に入っていくということはやはり言わない。
    良くも悪くも、人間という主体を前面に出した記載だ。
    『禅と精神分析』との対比より。

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    2025年08月26日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    繊細な写真に惹かれて購入。自然一つ一つを愛でて新たな発見をし、思いを馳せる内容にあまり心が動かない自分を認識してしまい、少し落ち込んだ。
    以前の自分ならその情景を想像して自分を遊ばせる事ができたろうに。
    本書の半分は様々な分野の著名人が書いた解説になっている。それを読む内に、想像力が秘めた可能性を思い出してきた。
    いつしか自分はどうにか日々をやり過ごす事だけを考えるようになり、あれほど大切にしていた想像力を悪い方向にばかり働かせて自分を追い詰めていた気がする。
    繰り返し読んで自分を自由にする為の想像力を取り戻したい。
    おまもりの様な本という意味がわかった。

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    2025年08月24日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    昔からずっと気にはなっていたが、手に取ったことはなかったこちら。
    先日の本屋さん巡りで出会えたので購入した。

    私にとってセンス・オブ・ワンダーの記憶って、子供の頃のことだと正直あまりない。

    思い返してみると、自分のこと、自分の周りの、小さな範囲の小さな社会のことで手いっぱいで、それより外にある自然の偉大さや不思議さにまで目が届いていなかったような気がする。
    それはわりと大人になるまでそうで、この本を読みながらなんだかもったいなかったなぁ…と、素直に思う。

    大人になってから明確にセンス・オブ・ワンダーを感じた、妙に忘れられない出来事がある。

    テレビか何かでシロナガス鯨の大きさを紹介してい

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    2025年07月11日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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     「センス・オブ・ワンダー = 神秘さや不思議さに目を見はる感性」

    いつか自分に子供ができたら、もう一度読み返したい

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    2025年06月26日
  • 沈黙の春

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    殺虫剤の乱用による自然環境への影響が統計的データを元に書かれた本。一種類の害虫を駆除する目的で殺虫剤を散布した結果他の益虫、鳥、家畜動物、魚など多くの動物も数を減らしてしまう結果となってしまう。本作が描かれたのが1960年代で殺虫剤が本格的に使用されてから間もないが作者はすでに殺虫剤の濫用の危険性を訴えていて時代を先行しているなと。殺虫剤全てが悪かと言われると実際に蚊やダニを駆除することでマラリアやチフスに対し効果があったのは事実。両面から評価することが大事。作者は批判するだけでなく、細菌やウイススを使用したり、動物を利用したりと代替案も提案していて現代においてどれくらい反映されているか気にな

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    2025年06月06日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    センスオブワンダー、大人になると無くなる感覚。
    子供にとって知ることより気づくことが大事だなと改めて思った。この本を読んでから、子供が道を歩いているて何かに気づいたときに一緒に共有するよう心がけるようになった。良かれと思って、ついつい子供に知ることを促してしまうが、自分で気づき調べることの方が、遥かに重要である事を再認識した。

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    2025年06月03日
  • センス・オブ・ワンダー

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    自然や生き物に対する素晴らしさ

    自然豊かな田舎で育った自分は、都会に出できたときにメジャーな雑草の名前を知らない友人に驚いたことを思い出した

    きっとこんなふうに育てられた子供は感受性豊かで優しい人になるんだろうなと想像した

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    2025年05月12日