レイチェル・カーソンのレビュー一覧

  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    幸田文の『木』がとても良かったので、GPTにオススメの作品をたずねたところ紹介された。

    なによりも、このセンスオブワンダーという言葉。この言葉に出会えたことが良かった。

    そう思えたのは、親が昔あれこれとアウトドアの趣味に連れ回してくれたからだろう。そして今も、キャンプ道具や釣り竿、カメラ‥と物理的にも心理的にも譲り受けるものが多々ある。

    不意にも、今この瞬間にも、キャンプ場の釣り堀に愛犬が飛び込み、愛犬も、鮎も、周囲のお客さんも、そしてもちろん我々家族も驚き、笑い合ったことを思い出した。

    今この言葉に価値を感じられるのは、3年ほど前に始めた登山がきっかけだ。生命のかたまりみたいなでっか

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    2025年07月27日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    「わたしは、その声をきくたびに、さまざまな気持ちのいりまじった感動の波におそわれずにはいられません。わたしは、彼らの長い旅路の孤独を思い、自分の意思ではどうにもならない大きな力に支配され導かれている鳥たちに、たまらないいとおしさを感じます。また、人間の知識ではいまだに説明できない方角や道すじを知る本能に対して、湧きあがる驚嘆の気持ちをおさえることができません」

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    2025年07月01日
  • 沈黙の春

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    殺虫剤、除草剤の毒性、それによる健康被害、自然破壊の実態が突きつけられ、恐ろしいとしか言いようがありませんでした。

    何とかして悲惨な現実を世に知らしめ、現状を打開しなければならないという、レイチェル・カーソンの強い信念が文章に溢れていました。かなり前に読んだ「センス・オブ・ワンダー」と共に、心に残りました。

    がんに侵されている中での執筆であり、本書出版から1年7か月後に亡くなったことを、解説文を読んで知りました。執筆に心血を注いでいた著者のことを思うと、胸が熱くなり頭が下がります。

    自然界の中で、人間は限りなく謙虚でなければならないと、思うことしきりです。

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    2025年06月15日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    繊細で壮大な自然をこんなふうに楽しんでみたい。

    幼い頃に感じていた感動や興奮を思い出させてくれる素敵な作品だった。

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    2025年06月15日
  • 沈黙の春

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     かつて春は鳥のさえずりで目覚めた。だが今、沈黙が支配する。
     農薬が自然界に与える静かな殺意を暴いた。便利さを追い求めた人間の手が見えぬ毒を空と大地にまいたのだ。だが彼女の警鐘は多くの心を動かし環境保護の芽を育てた。
     耳を澄ませばあの春の声はまだ戻るかもしれない。守るべきは沈黙ではなく命の声だ。

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    2025年06月14日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    自分にはもうそんな感覚が残っていない事をよく実感する。自然を見てももう心が動かされない。

    どうにかして子供の頃の様に戻りたい。そう思わせてくれる1冊でした。

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    2025年06月14日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    表紙、写真、言葉が美しい本。
    4人の方のエッセイがいずれも興味深くお得な本です。
    「センス・オブ・ワンダー

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    2025年05月25日
  • センス・オブ・ワンダー

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    消化の準備すらできてない事実を、次々と与えようとしなくていいのです。まずは子どもがみずから、知りたいと思うように導いてあげることが大切です。

    知ることは感じることに比べて半分も重要ではない。知の弱さは矛盾を許容できないことである。

    嬉しくて悲しい。子どもたちの心はいつも豊かな矛盾を内包している。(あぁほんとにそうだな。それが自然なんだな。この多様な人が協力し合って成り立つ社会で全部それとはいかないけど、本来人間とはそういうものか)矛盾が矛盾のまま共存できる広やかさこそが人間の心

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    2025年05月25日
  • センス・オブ・ワンダー

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    海が好きなレイチェルカーソンさんと、森林が好きな森田真生さんのコラボした本なので、読まずにはいられませんでした。

    前半は69年前のセンス・オブ・ワンダーの原文を森田さんが訳したところからはじまります。

    以前に読んだ新潮社の上遠恵子さんの訳はエッセイのようなカーソン目線の美しさや怖さやドキドキ感を表現していたように感じましたが、森田さんの訳は絵本の物語のような可愛らしさがあり、驚きやワクワク感があり、こども目線のようでした。同じ原文でも変わるものですね。

    カーソンさんは大甥のロジャーくんと海辺の自然で戯れ、森田さんは自分のお子さんと京都の自然と戯れるシーンが重なります。

    そんな中、視覚と

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    2025年05月17日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    詩集を読む気分だった。さらりと読みやすく、できれば子どもの頃に出会っていたかった。そうしたら、大人になって失うものを少し減らせたのだろうか、などと思ってしまった。
    本編よりもグッと心に刺さったのが、たっぷりの解説。特に角野栄子さんの文章が、魔女の宅急便を書ける人なのだなと思わせる、センスオブワンダーに満ちていた。
    私も、センスオブワンダーを意識して育める部分は育みたい。

    ・大人になることは獲得のプロセスではなく、むしろ喪失の物語。色気づくことへの行動が優先され、身体や知覚のリソースはそちらへ振り向けられる。その分、センスオブワンダーは曇りがちになる。
    ・個体の死は最大の利他的行為である。

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    2025年05月12日
  • センス・オブ・ワンダー

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    海や森で静かに読むと没入感がすごいだろうなと感じる一冊です。

    レイチェル・カーソンの感覚の一端に触れることができ、森田真生さんの翻訳の言葉選びがとても素敵でした。

    知ることは感じる事の半分も、重要ではないと私は心から思っています。

    という一文は現代社会で自然の美しさや素晴らしさをテキスト等で名称を覚えてテスト用紙に記入し成績を決める子供の教育に違和感を感じさせられる言葉でした。

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    2025年05月11日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    幼い頃、島で生活していた時のことを思い出した。
    私の生活は、センスオブワンダーにあふれていた。
    島なので、海もそこにあり、木々もそこにあった。
    海には貝やカニや魚、溝にはザリガニ、木々には虫や鳥。虫かごとアミを持ってお宮へ行き、家から水着のまま浮き輪を持って海へ行き、全部が当たり前だと思っていた。
    とても贅沢な幼少期の経験だったのだと気づく。そして、大好きな祖母を思い出した。

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    2025年05月23日
  • センス・オブ・ワンダー

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    庭でこの本を読んだら、風の音や鳥の声が聞こえてきて、心が静かになれた。

    人間は緑色を見ると安心するようにできていたりするし、現代人はもう少し自然を見て落ち着く時間を持つのもいいのかも。
    自然の中で生きることこそ正義!とまでは思わないけど……
    スマホを見ている人間がずらっと並んでいると気持ち悪さを覚えるし。
    人工的なものに耽溺するのは心の余裕を無くしていくことだなと感じている。
    自然を愛していれば孤独を感じないという話も、たしかにあるかもしれないなと思った。
    自然の「存在」を感じていれば、独りになることはないのかも。

    それと、
    親や教員のような立場でも、教えるだけじゃなくて時には一緒に楽しん

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    2025年05月16日
  • 沈黙の春

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    『センス・オブ・ワンダー』から本書に入る。著者が亡くなる2年前の1962年に米国で出版され、その後、日本でも重版された。内容はものすごく重い。農林業の生産に害をなす昆虫などを殲滅するためにばら撒かれた化学薬品だが、害虫だけにとどまらず、生態系を構成するあらゆる生物に影響し、春を告げる鳥のさえずりさえ聞こえなくなった=原題Silent Spring。ある種の化学薬品は、放射線による影響と同じく、突然変異や癌化の引き金になるという。化学薬品の使用が60年代と比べ限定的になったが、今でも我々に影響があるのでは?

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    2025年05月03日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    こちらの本は副読本で、登山で持って行くとき、より軽量化のため薄くて軽い本を選ぶにはこの本がベストと思い、移動のバスや電車、テント内で読みました。
    山の中で読むには最適な内容で、美しくそして儚い自然を感じることができます。

    地球上にいるさまざまな動植物や環境、自然、そして幼いロジャーに語りかけている言葉は、世界の未来に向けて語りかけているように感じます。他の小説と違って短いエッセイですが、たくさんの要素が含まれていました。

    60年前の原作以外に、コロナ後の4人の特別寄稿付きになります。
    手塚治虫の火の鳥と同じように、世界中が目指している政治や経済、科学の進歩や発展に提唱しているように思いまし

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    2025年05月01日
  • センス・オブ・ワンダー

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    静かにゆっくり心にしみるエッセイ。レイチェル.ガーソンさんの文章も、森田真生さんの訳とその続きのエッセイも美しい。

    海、山、森、虫、星、、、
    大人になってその中に没頭することがなくなってしまった。
    何かを知ろうとか雑念が多くなって、無心にそのものを見ていないと気付く。改めて、見て(観察)感じてみたいと思った。付き合ってくれる子供はいないけれど、人生終盤にそんな時間を過ごしたい。

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    2025年01月13日
  • 沈黙の春

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    中学生の英語の教科書で本書の存在を知り、当時は読みたいとは思わなかったが、あれから20数年が経ち、俄に読んでみたい気持ちが沸き起こった。
    60年も前に出版された本だが、当時のアメリカの農業の実態に驚かされた。
    次からから次へと強力な農薬を使いまくり、それが農産物内部へ蓄積することを無視し、さらに人へ発病、様々な二時汚染。
    本来害虫から農産物を守るための農薬が、その成分が強すぎるあまりに農産物が耐えきれず枯れてしまうという本末転倒さ。
    そして農薬にも抵抗を示す害虫たちが繁殖し、それが更に有害な農薬を生み出すことに繋がる負の連鎖。
    白血病や内臓疾患、皮膚病が爆発的に増えたのは、まさしくこの農薬が原

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    2025年01月11日
  • センス・オブ・ワンダー

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    ・センスオブワンダー(驚きと不思議に開かれた感受性)

    ・「知ることは感じることに比べて半分も重要ではない」。知の弱さは、矛盾を許容できないことである。悲しいのか、嬉しいのか。好きなのか嫌いなのか。知はしばしば、決着ばかりを急ぎすぎてしまう。

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    2024年12月26日
  • 沈黙の春

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    超苦しい
    古い考えで偏見も入ってるのかもしれないけど、少なくとも地球に対して優しくなれるはず
    気になったなら読んでみるべき

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    2024年11月05日
  • センス・オブ・ワンダー

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    ネタバレ

    ・私は世界中の全ての子どもたちに、一生消えないほどたしかな「センスオブワンダー」を授けてほしいと思います。それは、やがて人生に退屈し、幻滅していくこと、人工物ばかりに不毛に執着していくところ、あるいは、自分の力が本当に湧き出してくる場所から、人を遠ざけてしまうすべての物事に対して、強力な解毒剤となるはずです。

    ・知ることは感じることにくらべて半分も重要ではない

    ・壮大な雷のとどろき、風のささやき、海の波や流れる川の響きなど、地球の発する声とその意味にじっくり耳を傾け、時間をかけて言葉にしてみてください。

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    ・美しいもの、見た

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    2024年10月11日