夜汽車のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
文章は読みやすいし、絵はとても美しい。
特に瞳の境界線が淡いのが好き。
でも話はドン引き。
稀代の彫物師が5年前に見た、籠から少し出た女の片足に惚れて、たまたま巡り会えたお使いで来た芸妓の卵の彼女に「顔も雰囲気も最高に好み」と薬で眠らせて(!)勝手に背中に蜘蛛の刺青を入れる。
まじで彫物師の男の勝手な大暴走。犯罪だよ。
許可なく刺青を入れられて吃驚されたり、芸妓デビューに障るかも知れない。一晩帰ってこなかったから周りからの目もある。
彼女が激怒しなかったから話はまとまった感じだけど、昨今の飲み物に睡眠薬を入れて女の子を眠らせて無体をする男の話を思い出して、ムカムカした。 -
Posted by ブクログ
『刺青』4
毎回表紙を見てキュンとさせられる
ページをめくりキュンとさせられる
『乙女の本棚』シリーズにはキュンしかありません(〃ω〃)
本作も美しいイラストに、色鮮やかな着物、そして、蜘蛛の刺青
凄い!惹き込まれる〜(ノ´∀`*)
これで、『乙女の本棚』は6冊目が読み終わりました
で、改めて思いました
文豪たちの作品は難解!
『乙女の本棚』シリーズで読むことで理解できるかもって思ってましたけどムリ!
アタシにはムリ!(ヾノ・∀・`)
やっぱり難しいものは難しい!
なので、、、
宣誓!
アタシ、1Qオネェはこれからも『乙女の本棚』シリーズは内容をそっちのけでイラストを楽しむことをここ -
Posted by ブクログ
ネタバレあまり読んだことのない作家の作品も、このシリーズなら読めるんだよね。
それはさておき、確かに、こんな恋はたまに物語のネタになるし、神話にもある、何なら現実にもあるかもしれない。一人(ふたり?)で完結するなら好きにして、と思うだけだけど、この話の語り手みたいに巻き込まれた人間にしてみたら…。昔ならなおのこと。いっそ、彼女に夫への愛が無ければ幾分か楽だったろうにね。それはそれでプライドが傷つくかもしれないけど。
オチが気になってサクサク読んだ。びっくりもせず、どこかで「(やっぱり)このオチかぁ」と納得したところはある。でも別にガッカリしたわけではなく、すとん、と腑に落ちた。ただ、語り手の彼女はこの -
Posted by ブクログ
時代は平安
比叡山の二人の稚児
二人共幼い頃から山に預けられ
俗世を知らぬまま 15と13に
二人は美しく成長して 15になり出家を前にした稚児は煩悩に苦しむ
彼は「女人の危険」を知る為に山を降りる
外面似菩薩、内心如夜叉
山に残った稚児は殿上人の息子
俗世に降りた友人の誘いを断り仏門に専念して
来世への功徳を決意する
しかし15になった稚児は やはり煩悩に苦しみ始める その煩悩を苦行で乗り越えようとするが
本当に乗り越えられたのは 前世からの想いを繋ぐ鳥との邂逅
稚児が男性として成長する時の煩悩との戦い
夜汽車さん 稚児は美しくすぎるのではないのか
女人達が怪し過ぎるのではないか と -
Posted by ブクログ
いやー相変わらず潤ちゃんムズい漢字使い過ぎだわ
いや分かるけども!
覚えたてで使いたくなるの分かるけども!(絶対そういうことじゃない)
というわけで谷崎の潤ちゃんですわ
うーん、あれ?
「女人こわい」ってこと?
「まんじゅうこわい」みたいなこと?(絶対違う)
実はめっちゃ好きってこと?(違うって)
そだよねー
女人いいよねー
分かるわー潤ちゃん分かるわー
それにしても非常に『乙女の本棚』向きのお話であった
夜汽車さんがめちゃくちゃ気合い入れてかわいい女の子描いてはった
つまり『二人の稚児』の主題は「女人いいよねー」だ!
間違いないよ
だって潤ちゃんなんか3回も結婚してるもの
それ -
Posted by ブクログ
わぁい!
きれいな本! きれいな本!
と思わず手にとってしまいました。
たぶん、二人の稚児という作品は、挿し絵のない活字だけの本で何回か目にしています。
作品への印象はかなり違います。
実をいうと、登場する二人の稚児を一方は、世俗で成功し、一方は努力して信仰において成就したのだと、文字のみで読んだときにそう読んだのですが、どうも、そのようではないのではないか。
そもそも、ふたりは身分に隔たりがある。
こんな例って、他に何かあったろうか、と思ったら、そういえば、モーツアルトの歌劇「
魔笛」では、王子のパミーノ(?)と鳥刺しのパパゲーノの対照的な結末があり、そこでは高貴とおもわれる夜の女王の娘のパ -
Posted by ブクログ
恥ずかしながら、この年になるまで坂口安吾のことをよく知らなかった。数年前に『堕落論』を読んで興味は持っていたが。
で、この話。なんか一周回って愛の話なんじゃないかと思った。相当いびつだし、登場人物の誰一人として思い入れはできないけど。ヒメの最期の言葉が呪いのように残っていて、そのせいかもしれない。
『桜の森の満開の下』でも思ったけれど、絵本のようにうつくしいイラストが、作品をいい意味で読みやすく、イメージしやすくしていると思う。読む人を選ぶとは思うけれど、夜汽車さんのイラストも一見の価値ありなのでぜひ読んで!
…落ち着いたら坂口安吾の他の作品にも手を出したい…。