永田カビのレビュー一覧
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先にアル中から膵炎になった話の方を読んで、遡る形でこちらも読んでみた。
なるほど、あそこに至る道程にこんな過程があったのか、そりゃ読んだ親泣くわとよくわかった。
当然ながら単なる風俗レポではないし、何故レズなのかというところも密接に関わってくる。
話の前半は、ああこれ親の影響を処理できないまま大人になったケースだなと思った。
大半が自分とは違うが、それでも一部は良くわかるかも。
あと自分を女性と認識していないのは現代病だなと。
想像以上に闇(病み)が深い。
それがまた作家性とうまく噛み合っている。
もっかい言うけどまともな親が見て泣かないわけがないこれで。
この後酒に溺れる形で自傷行為を繰り返すわけだから、この人が報われることはないだろうなあ……。 -
Posted by ブクログ
何度も紹介している永田カビ先生の一冊です。どうしてか、この方の本は読んだら辛くなるというのに中毒性があってやめられません。
今回も、絵柄が可愛いから軽く読めますが、内容的には全然軽くない内容でした。
この方の書かれる飲酒シーンがとても美味しそうなのですよ。それを見ているだけで私もお酒を飲みたくなってしまう程。ですが、膵臓壊したり、依存症の病院を紹介されたり、病院から逃げてきたりとなかなかヘビーです。
依存症の病院とはまた別ですが、以前NA(AAの薬物版)に通っていたことがあります永田先生はこの依存症の病院でけっこうやばい人と出会ったようなのですが、私が行っていたNAはもう少し穏やかでした。私が「外泊時に(入院中に通ってました)一杯だけビールを飲んでしまいました…」と告白したら「それをここで言えただけで素晴らしい!!」と拍手が起きる感じの場所でした。
気になったのがお酒を飲むのが「ひとりの大人扱い」と結びついているところ。ここはちょっと分からなくて、私は純粋に「酒とご飯のマリアージュを得たい」とか、「今日は何も考えたくない。酔っ払ってしまいたい」という理由で飲んでいるので、相容れないなぁと思ったのです。
それにしても一日焼酎1Lはすごいなぁと思いました。
「この世の足場」とてもいいですね。私も自分で自分の足場を見つけていきたいなぁと思いました。
K先生、とても魅力的なお医者様ですね。私も肝臓なり膵臓なりを壊したら、こんな先生に診てもらいたいものです。
最近前ほど飲まなくなりましたので大丈夫かとは思いますが。 -
Posted by ブクログ
飲まずにはいられない、描かずにはいられない。
永田カビ31歳、自分を見失い、アルコール性急性膵炎に……
慢性的な生きづらさ、創作による苦しみから逃れるため、どんどん増えていく酒量。ある日、耐えきれない腹痛におそわれ病院に行くと「アルコール性急性膵炎」と診断され即入院となる。この本は、その入院生活と退院後・コミックエッセイを再度描くに至るまでを描いた実話である。
発達障害の薬の副作用もありアイデアが浮かばない絵が描けない苦しみから逃れるために酒に溺れた永田カビは、アルコール性急性膵炎となり入院した。入院中は、吐き気や痛みや熱に苦しみ、血がドロドロで採血が困難なほどだった。
入院中に最初の作品の英語版かアメリカの名誉ある漫画賞を受賞したり、「食」をテーマにしたコミックエッセイの依頼が来たり、歯痒い思いをした。
前作のコミックエッセイで両親に辛い思いをさせたことに罪悪感を感じた永田カビは、入院中フィクションのコミック執筆に力を入れる。点滴の取り扱いや流動食に苦労する中で数値が安定して退院することになった永田カビだが、一生酒は飲めず、一生薬を飲んでいかなければならないことや食事に制限がついたことに落ち込み、母親に「不可避な変化って辛いな」と愚痴っていると、母親は「逆を言えば、一生お医者さんに面倒見てもらえるということだから安心」と言われて少し元気が出た。
ただ食事制限が「油ものは禁止」というざっくりしたものだったので、スーパーで脂肪分の少ない食品を探して食べるようにし、かまぼこなどの練り物やイングリッシュ・マフィンやベーグルなどのパン類を重宝した。
だが、なかなかフィクションのコミック執筆が進まず、酒からなかなか逃れられない辛さが限界にきていた永田カビの希望になったのは、「一人交換日記」の感想をメールで送った卯月妙子さんの言葉「死なないことが難しいのは百も承知です。でもどうか明日が続く先に思いがけない希望が待っていることを願い死なないで欲しいと思いました」だった。
コミックエッセイの執筆に消極的だった永田カビは、佐々木ののかさんの文章を読んで、「作品として自分を昇華し開示する」コミックエッセイのカッコよさに感動した永田カビは、入院中の闘病などを題材にしたコミックエッセイの執筆に着手する。その決心は、卯月妙子さんの「描くことに自由であってください」という言葉も背中を押した。コミックエッセイの執筆の中で、「作品の良し悪しは、どの視点で描くかによる。自分の生きづらさやさみしさや作品のテーマは「誰かと特別な存在同士になりたい」という愛を求めている願望だ」ということに、永田カビは気づいた。
コミックエッセイでブレイクしたのに、親への罪悪感からコミックエッセイを封印してスランプに陥っていた漫画家永田カビのスランプ脱出記としても楽しめる実録闘病コミックエッセイ。 -
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『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』『一人交換日記』と、自らの人生を描いてきた永田カビ。新たに得た友人との交流、漫画家としての活動、親との葛藤などを経てたどり着いたのは…入院!? いままで気付けなかったこと、いまだから気付けたこと、そのすべてをセキララに描き出す衝撃コミックエッセイ!
デビュー作から今まで「無条件の愛の表現として抱きしめられたい」という欲求が、友達の友達の漫画家友達に抱きしめられたことで満たされた。
今まで人間の心がないんじゃないかと思い傷つけられたことから母親を憎んだこともあったけど、母親を自分とは違う人間と思えたことから逆に母親の優れたところを認められるようになった。
自分が親族の集まりに参加して良いのかと不安だったが、意を決して祖母の家を訪れた時、祖母が「よく来た。来てくれて嬉しい。元気な姿を見せてくれて嬉しい」と自分を歓迎してくれて、祖母が自分を受け入れてくれて嬉しかった。自分で自分を認められるようになれたら、祖母や母親に愛を返せるようになれるのかもしれないと思えた。
母親に1冊目の著書を見せた時「ショックで泣いた」と言われ、メディアで取り上げられて印税が入って来ても、「有名になるより、身の回りの家事が出来て欲しい」と言われ、全部むなしくなり自分の著書を殴ってしまった。だがボディトーク療法で、怒りや悲しみは徐々に小さくなった。
新しい下書き原稿(ネーム)が描けず、話の作り方を忘れたのではないか、このまま消えてしまうのではないかとの不安から酒に溺れた。
30歳の誕生日に家族で思い出ビデオを見て、自分が愛されていることを再確認出来た。
心身の不調がつのり、入院することになった。
掛かり付けのお医者さんによると、「うつというのは、生きるエネルギーが減ってダムの底の木が見えている状態。生きるエネルギーを増やすには、何も考えず何もしない時間を過ごすこと」と言われ、入院している時に何もしない時間が長く罪悪感を感じたけどこの言葉を聞いた時に楽になった。
看護士さんに、自分の寂しさがつのり内に内に入り込んで自分を傷つけてしまった気持ちを上手く言葉にしてくれて嬉しかった。
入院中の収穫は、酒を飲むのは寂しさがつのるからというのが分かり、酒量を減らせたこと。加藤諦三さんの「うつ病は重症でなければ2週間で良くなる、もし」を読んで、自分の苦しさだけでなく他人にも興味を持ち交流することの大事さを学んだ。
家族旅行をすることで、「愛し愛されることを家族内で実行出来ている」と思えた。
今の目標は、自分の外に目を向けて他人に興味を持ち、不安に囚われず、楽しく生きること、自分をいじめず生きること、フィクションのオリジナル漫画を描くこと。
巻末に掲載している「チカちゃんの憂鬱」は、永田カビさんの著書を発売した時の世間の反響や批判に対しての違和感や反感や自分を理解してくれている友人がいることの嬉しかった気持ちがファンタジーアクション漫画の形で反映していて面白かったし、もっと読みたいと思えた。
漫画家友達や看護士さんや主治医からの愛を実感出来たから、母親や祖母の愛を素直に受け入れることが出来たことが丁寧に描かれているし、家族が良いところも悪いところもある人間と思えたら過大な期待をしたりせずに済むし、世間の価値観を押し付けてきても大人と話し合えるのかなと思えた、永田カビさんの新境地が見えるコミックエッセイ。
「愛がこの病気の薬なら、きっと良くなる」 -
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拝啓。未来の私は、誰かに愛されてますか?
話題作『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』の永田カビが、過去と未来の永田カビに向けて綴る、親との確執、初めての一人暮らし、愛のこと、そしてその後・の生活。セキララエッセイコミック!
【編集担当からのおすすめ情報】
『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』で2016年のコミック界を激震させた永田カビ氏がpixivコミック[ヒバナ]にて連載していた最新作、待望の単行本化です!
本作の連載開始時は『レズ風俗レポ』単行本発売前で、まだ何者でもなかった永田カビ氏ですが、連載中に同作が発売になると周囲の状況は一変。
そんな中での心境の変化や、新たな発見、葛藤、苦悩などを己との交換日記という形でセキララに綴っています。
私が嫉妬し憧れているのは「仕送りで独り暮らし」ではなく「仕送りを素直に受け取って健全に使える人間関係」、自分の辛さを理解しようとせず家の手伝いを要求したり都合を押し付けてきたあげく「俺もうつ病になってしまうわ」とグチる父親にうつ病で苦しんだ作者がブチキレる出来事が引っ越しの決意を固くするきっかけだった、引っ越しを一人でやろうとしたら必要最小限の家電や家具を揃えることが出来なかったので自分で出来ること以外は人に頼むことを学んだ、エッセイコミックを描いたことで両親の理解や愛情を得られるかと期待したが「お前の描いたものは恥ずかしい」「人気なのは今だけだ」と自分がエッセイコミックに込めた想いや苦悩を両親が理解してくれず自分の頑張りを認めてくれなかったことがきっかけで作者は両親との決別を決意する、ネットで参加者の顔色を伺いながら書き込みしていることに作者が気づき原因が自分の物差しがないことを知り自己肯定感を育てることが課題と気づく、知人を通じて自分に片想いしている女性とぎこちない友情関係になる経験を通じてお互いを大事にする関係を育てる難しさを知ったり、愛情飢餓と対人関係に悩む作者が「自立とは依存出来る先を増やして一つ一つの依存先の依存度が低い状態が自立していること」という真の自立を目指す苦闘が前作より具体的に描かれていて、両親との葛藤や決別を経験した人も共感出来て励まされる傑作エッセイコミックです。コミックエッセイに込めた想いが両親に受け止めてもらえず家族との決別を作者が決意する展開で心が締め付けられたり、自分に片想いする女性とデートする展開でキュンキュンさせられたり、グイグイ惹き込まれました。 -
無料版購入済み
辛いことやドロドロしていることも、作者特有のユーモアでデフォルメされていて、尚且つ精神状態や自分を取り巻く状況を言語化するのがとにかく上手なので、とても読みやすかったです。
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無料版購入済み
カビさんの作品は既刊を全て読んでるけど、自分を客観視して分かりやすく語源化する能力に毎回驚かされる。自分の弱さを曝け出して描かれたエッセイにどれだけ救われたか分からない… 今回の作品も続きが楽しみ。
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購入済み
可愛い絵でシビアなエッセイ漫画
久しぶりの永田カビさん新刊。
いきなりの腹痛から入院して点滴治療、そこから退院後までの生活を赤裸々に描く。つまり入院レポ漫画ですね。
今回は基本的にレズ風俗要素はありません。酒で体を壊した辛さと漫画の仕事が上手くいかない悩みが切々と語られます。
エロシーンはないですが、昔懐かしい「ねじ式」ネタなどギャグ要素は強化されてます。