ルソーのレビュー一覧
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ネタバレ社会契約論よりは読みやすい部類に入るでしょう。
ただし、解説なしで読むのはかなりつらいので
面倒くさくても、解説はきちんと読みましょう。
そもそも私たちが人間としての
人と協力し合う、という選択肢を選び始めてから
不平等というものは生まれてしまったのです。
だけれども、原初に戻る?と聞かれて
私たちはイエスということはできないことでしょう。
もう戻るには遅すぎます。
そして、この本を読んでいて違和感を覚えるでしょう。
これって、今の状態のままじゃないの。
結局富めるものは強いまま、
そうでないものは搾取されるまま。
自由に生きることさえ、許されないわけで。 -
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『社会契約論』と巻末の解説を読んだ。ルソーの言う「一般意志」というのが、昔からどうもうまくイメージできなくてもやもやとしていたのだが、これを読んでやっとわかった。やはり解説本を何冊も読むより原典(訳本ではあるが)にあたる方が早いなと思った。「一般意志」についてルソーはかなり丁寧に繰り返し書いてます。「一般意志」は立法を行うのであり、執行権に関わるものではない、ということ、また、一般意志とは、自分よりも全体を優先するということではなく、それぞれの成員が他人にも納得できるような自分の都合を出し合う中で形成されるものであるということがわかっただけでも収穫でした。
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ルソーの先見性は計り知れない。
彼の自我や自意識への拘り及び探求が、その後の学問や近代文学に与えた影響の甚大さをみても、それは証明される。彼も、当時の人間には理解されないところの所謂、天才の一人に数えられている。特に、精神分析の発達こそがルソーの捻くれた性格や相反する感情の衝突などの現象を解明させる契機となった。文学では、かの有名なトルストイなどはルソーの影響を直接に受けているらしい。
幸福とは、本人の中に眠っているもので、外部にそれを求めようとしても無駄に終わると、彼は語っている。彼は、作家として若い時期に華々しく文壇にデビューしたが、自分の子供を全て孤児院に入れてしまったり、激しい思 -
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ネタバレ社会契約論のみ読破。訳がわかりやすく珍しくやや理解できた。
「どうすれば共同の力のすべてをもって、それぞれの成員の人格と財産を守り、保護できる結合の形式をみいだすことができるだろうか。この結合において、各人はすべての人々と結びつきながら、しかも自分にしか服従せず、それ以前と同じように自由であり続けることができなければならない。」という問題の解決策が社会契約論。
具体的には自らと自らの所有する全権利を共同体の全体に譲渡する。(誰にも同じ条件が適用され人びとは他人の条件に無関心になるとあるがどうだろう。)
そして自らがさしだしたものと同様の権利を契約によって受け取る。
全ての人民のとって共通する -
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エミール、上、中、下と改めて纏めたが、
「下」が、賛同という意味ではなく、
ルソーの個性がとても色濃く出ているので、特に楽しめた。
本から
・プラトンは「国家篇」の中で、女にも男と同じ訓練をさせている。
・肉体はいわば魂に先だって生まれるのだから、最初の教養は
肉体についての教養でなければいけない。この順序は男女に
共通である。しかし、その教養の目的は違う。一方においては
その目的は体力を発達させることであり、他方におていは魅力を
育てることである。もっともこの二つの力はそれぞれの性に
排他的にあるわけではなく、ただ順位が逆になっている。
女性は何をするにしても優美に見えるよ -
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本から
・人間を本質的に善良にするのは、多くの欲望を持たないこと、
そして、自分をあまり他人にくらべてみないことだ。
人間を本質的に邪悪にするのは、多くの欲望をもつこと、
そしてやたらに人々の意見を気にすることだ。
・人間を社会的にするのは彼の弱さだ。私達の心に人間愛を
感じさせるのは私達に共通のみじめさなのだ。(略)
こうして私たちの弱さそのものから私達のはかない幸福が
生まれてくる。本当に幸福な存在は孤独な存在だ。
神だけが絶対的な幸福を楽しんでいる。
・教師よ。言葉を少な目にするがよい。しかし、場所、時、人物を
選ぶことを学ぶがいい。そしてあなたの教訓を全て実例に
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本から
・人間はよい者として生まれているが、社会は人間を堕落させる。
これがルソーの根本命題。
・「子どもの発見」ということが教育思想におけるルソーの最も
大きな功績。
・ルソーはデカルト的な懐疑から出発して、まず認識論を展開し、
ついで唯物無神論の不条理を論じ、理性ではなく直接的な感情
によって、自然の光景と人間の内部に神を認め、全ての人に
与えられた良心の掟を高く掲げています。
・「あぁ徳よ、素朴な者の崇高な学問。これを知るにはそれ程の
労苦と道具が必要なのだろうか。その法則は全ての人の
心の内に刻み込まれているのではないか。だから、それを
学ぶには、自己をかえ -
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説明不要のルソーの名著「社会契約論」。社会契約論のプレ版ともいうべき「ジュネーブ草稿」も収録。
ジュネーブ草稿にあるように、著作の主題は、統治の原則と市民法の規則について論じている。そこには、当時のルソーが、新たな社会体を創造しようという、意欲が満ちあふれている。
ルソーは、世の中が自然状態から社会状態に移行するための、新たな胎動を「社会契約論」によって創造しようとしたのであろう。
それは、本文中の「自然状態から社会状態社会状態に移行すると、人間のうちにきわめて大きな変化が発生することになる」という一文から察することができる。
では、本書で述べられている本旨は何か。
統治の原則は国民の共 -
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ルソーのエミールの第四編を収録する中巻。
上巻では十五歳までの少年を取り扱っていたが、この巻ではその先二十歳すぎぐらいまでの、思春期の青年に対する教育が考えられる。そこでは恋愛、宗教、道徳が問題となる。
自然教育、自然宗教などと、とみに自然がテーマになるルソーだが、その自然の教え、導き、良心などというものとはなんなのかということも明らかになってくる。その地点からの近代社会批判は感動的ですらある。
子供をのびのび育て、強い子に育てるというような、やや牧歌的ですらある上巻までの視界からは打って変わって、社会と人間という関係を教育という地平から広く見渡した第四編(中巻)はルソーの珠玉の哲学論とも -
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近代国家観の基礎。
ただ、ホッブズ-ロック-ルソーという、
社会契約論の三大古典として並べると、
やはりルソーは、研究者気質の書き方ができない性質の人であることから、
一般意志を始めとして、重要な概念の捉え方に難儀する。
殺人者に対する処刑や、徴兵の記述は、
原理論としてはそうなることも仕方ないと今の立場からは思うが、
本人も気付いて記しているように、著者自身、大変困惑している。
いくつかの注意点を挟みながら、
今と照らし合わせながら読めれば面白く感じるかな、と。
(この中山訳は、読みやすさを考慮してかの意訳が多く、原文や岩波や中公などの別翻訳版と比較して読まれることが望ましい)
不平 -
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ネタバレ東浩紀さんの『一般意志2.0』を読んだ後、そのベースとなった本書を読んだ。当時は「一般意志」を実現できる情報インフラが整備されていなかったから、「一般意志」とは、あくまでひとつの思考実験に過ぎなかった。だけど、現代はSNSやTWITTERなど市井の人の声を拡散・収集するツールが揃いつつあるので、やる気になれば特殊意志(個人の自分勝手な意志)を吸い上げ全体意思(特殊意志の全部集めたもの)を可視化することはすぐできるし、また社会契約に基づく共同体の意志としての「一般意志」を表出させるのも、(いくつかハードルはありそうだけど)可能性はありそう。民主主義のあり方が根本的に代わるかもしれない今こそ読む価
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ネタバレ自然に育てるのが一番、であるとルソーはいっている。
若い時から、断片的な教養や知識、子どもからすれば「いつ使うのだろうか」と思ってしまうのも当然だ。若干中二病のような毛もする作品ではあるが・・。
確かに子供は自然な存在だ。本当にモノを理解してもらうには、部屋にこもって本ばかり読んでいるより、実際に体験するほうがいいに決まっている。また食に関しても、「肉食するための肉は、目の前にいる牛や馬を殺し、捌き、切り裂いている状況を目の前から覆いさっている結果であるともいえる。そんなものを目の当たりにすれば、とても食べられるものではない。自然に反する味覚、偽装である。」というのようなことをいっている。か