ルソーのレビュー一覧
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エミール、上、中、下と改めて纏めたが、
「下」が、賛同という意味ではなく、
ルソーの個性がとても色濃く出ているので、特に楽しめた。
本から
・プラトンは「国家篇」の中で、女にも男と同じ訓練をさせている。
・肉体はいわば魂に先だって生まれるのだから、最初の教養は
肉体についての教養でなければいけない。この順序は男女に
共通である。しかし、その教養の目的は違う。一方においては
その目的は体力を発達させることであり、他方におていは魅力を
育てることである。もっともこの二つの力はそれぞれの性に
排他的にあるわけではなく、ただ順位が逆になっている。
女性は何をするにしても優美に見えるよ -
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本から
・人間を本質的に善良にするのは、多くの欲望を持たないこと、
そして、自分をあまり他人にくらべてみないことだ。
人間を本質的に邪悪にするのは、多くの欲望をもつこと、
そしてやたらに人々の意見を気にすることだ。
・人間を社会的にするのは彼の弱さだ。私達の心に人間愛を
感じさせるのは私達に共通のみじめさなのだ。(略)
こうして私たちの弱さそのものから私達のはかない幸福が
生まれてくる。本当に幸福な存在は孤独な存在だ。
神だけが絶対的な幸福を楽しんでいる。
・教師よ。言葉を少な目にするがよい。しかし、場所、時、人物を
選ぶことを学ぶがいい。そしてあなたの教訓を全て実例に
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本から
・人間はよい者として生まれているが、社会は人間を堕落させる。
これがルソーの根本命題。
・「子どもの発見」ということが教育思想におけるルソーの最も
大きな功績。
・ルソーはデカルト的な懐疑から出発して、まず認識論を展開し、
ついで唯物無神論の不条理を論じ、理性ではなく直接的な感情
によって、自然の光景と人間の内部に神を認め、全ての人に
与えられた良心の掟を高く掲げています。
・「あぁ徳よ、素朴な者の崇高な学問。これを知るにはそれ程の
労苦と道具が必要なのだろうか。その法則は全ての人の
心の内に刻み込まれているのではないか。だから、それを
学ぶには、自己をかえ -
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説明不要のルソーの名著「社会契約論」。社会契約論のプレ版ともいうべき「ジュネーブ草稿」も収録。
ジュネーブ草稿にあるように、著作の主題は、統治の原則と市民法の規則について論じている。そこには、当時のルソーが、新たな社会体を創造しようという、意欲が満ちあふれている。
ルソーは、世の中が自然状態から社会状態に移行するための、新たな胎動を「社会契約論」によって創造しようとしたのであろう。
それは、本文中の「自然状態から社会状態社会状態に移行すると、人間のうちにきわめて大きな変化が発生することになる」という一文から察することができる。
では、本書で述べられている本旨は何か。
統治の原則は国民の共 -
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ルソーのエミールの第四編を収録する中巻。
上巻では十五歳までの少年を取り扱っていたが、この巻ではその先二十歳すぎぐらいまでの、思春期の青年に対する教育が考えられる。そこでは恋愛、宗教、道徳が問題となる。
自然教育、自然宗教などと、とみに自然がテーマになるルソーだが、その自然の教え、導き、良心などというものとはなんなのかということも明らかになってくる。その地点からの近代社会批判は感動的ですらある。
子供をのびのび育て、強い子に育てるというような、やや牧歌的ですらある上巻までの視界からは打って変わって、社会と人間という関係を教育という地平から広く見渡した第四編(中巻)はルソーの珠玉の哲学論とも -
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近代国家観の基礎。
ただ、ホッブズ-ロック-ルソーという、
社会契約論の三大古典として並べると、
やはりルソーは、研究者気質の書き方ができない性質の人であることから、
一般意志を始めとして、重要な概念の捉え方に難儀する。
殺人者に対する処刑や、徴兵の記述は、
原理論としてはそうなることも仕方ないと今の立場からは思うが、
本人も気付いて記しているように、著者自身、大変困惑している。
いくつかの注意点を挟みながら、
今と照らし合わせながら読めれば面白く感じるかな、と。
(この中山訳は、読みやすさを考慮してかの意訳が多く、原文や岩波や中公などの別翻訳版と比較して読まれることが望ましい)
不平 -
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ネタバレ東浩紀さんの『一般意志2.0』を読んだ後、そのベースとなった本書を読んだ。当時は「一般意志」を実現できる情報インフラが整備されていなかったから、「一般意志」とは、あくまでひとつの思考実験に過ぎなかった。だけど、現代はSNSやTWITTERなど市井の人の声を拡散・収集するツールが揃いつつあるので、やる気になれば特殊意志(個人の自分勝手な意志)を吸い上げ全体意思(特殊意志の全部集めたもの)を可視化することはすぐできるし、また社会契約に基づく共同体の意志としての「一般意志」を表出させるのも、(いくつかハードルはありそうだけど)可能性はありそう。民主主義のあり方が根本的に代わるかもしれない今こそ読む価
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ネタバレ自然に育てるのが一番、であるとルソーはいっている。
若い時から、断片的な教養や知識、子どもからすれば「いつ使うのだろうか」と思ってしまうのも当然だ。若干中二病のような毛もする作品ではあるが・・。
確かに子供は自然な存在だ。本当にモノを理解してもらうには、部屋にこもって本ばかり読んでいるより、実際に体験するほうがいいに決まっている。また食に関しても、「肉食するための肉は、目の前にいる牛や馬を殺し、捌き、切り裂いている状況を目の前から覆いさっている結果であるともいえる。そんなものを目の当たりにすれば、とても食べられるものではない。自然に反する味覚、偽装である。」というのようなことをいっている。か -
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自然状態から社会状態へ移行し、利己心を持ってしまった人間たち。そこから、社会の成員全員の自由と正義が守られる理想政体を作ることは可能なのか? 前著の『人間不平等起源論』を受けて、この『社会契約論』ではその可能性が探られる。前著に引き続く壮大な思考実験だが、国家の規模や風土に応じて望ましい政体の幅を持つなど、現実を見据えた議論でもある。
さて、ここで理想政体を作るための鍵概念となるのが、「全員の、全権譲渡による社会契約」であり、「一般意志」(一個の精神的存在としての政体の意志)に基づいた徹底的な人民主権だ。高校の公民レベルの知識しかない僕には、これまでこの「一般意志」がひどく全体主義的なものに -
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ほぼ3年?越しになった『エミール』下巻(第5編+付録「マルゼルブ」への手紙)。
上巻は、エミールの主題であり、最も有名な部分である自然教育について。幼児期から少年期のエミールへの接し方が事細かに示されていた。
理想状態でしかないとは思いますが、結構感動したような。
中は、社交界の風俗(特に男女間の乱れ)への批判ばかりで、
正直、面白くなかった記憶があります。
中の最後はパリを出て嫁捜しに旅立つところで終っていたはずですが、
下巻は、実際に嫁(ソフィーね。)を見つけに行くには、どのように旅すべきかという心得から始まり、
「理想の女性像」であるソフィーが、どのような家で、いかな性格に育て上げ -
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やっと読めました。1755年!?本当に革命以前で貴族がいた時代とは思えない思想。神様です。現代に甦ってほしい本当に。今なお古さを感じない思想です。本当に素晴らしい。
関係無いですが翻訳本に星をつけるのはとても難しいです。特にこういう既に翻訳されている本の再訳。私はフランス語はできないのでもちろんこの本を原文で読むことはできないからルソーの書いた文章そのものを評価することはできないし、翻訳されると翻訳家の技術を通してこの本を読むことになるので果たしてこの評価はルソー自身についてなのか翻訳家を通じてなのか自分でも分からなくなります。少なくともこの翻訳では真っ直ぐにルソーの文章を受け取った感じはしな -
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前の日に「いい子で心配」症候群について書きました。
このことを書いてあと,思い出したことがあります。
ルソーの「エミール」です。うろ覚えの中で書いています。間違いは指摘してください。
「エミール」はだいぶ昔に読んだか,中途で放り出してしまったかです。ぼくの勝手な解釈もだいぶ入ります。
ルソーはフランスの啓蒙思想家。教育についても書いています。私生活の評判はよくないのですが。
彼は「自然に帰れ!」と唱えました。
そして,空想の中でエミールを育てます。エミールは子どもの名前です。
この中のテーマは,自然のままに育てればそのままいい子,いい人間になる,とうものです。悪い子