岡部宏之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前巻(七王国の玉座・下)で相当盛り上がったボルテージでしたが、本作ではそれが徐々に徐々に下がって行く感じが…
大きく動くかと思われた戦局がすっかり停滞。個々の登場人物の小競り合いに終止するだけの展開になってしまい、正直退屈。また、ジョフリー、スタニス、レンリーの三馬鹿王とその側近どものアホさ加減や、聡明っぽいけど家族の事になると我を忘れるキャトリンなど、支配階級人物達の糞っぷりに嫌気がさしてきます。
ブランやアリサ、ジョン(、ティリオンもかな?)など、自身の不遇な境遇にも関わらず、それに抗うように必死に生きる人物の姿がすばらしく映るだけに、とても惜しい。
個々のエピソードを時系列にこだわ -
Posted by ブクログ
銀河に広がり複数の星系を支配する人類が、忘れられた起源の星「地球」を探して宇宙を冒険する王道スペースオペラ。
お話もさることながら、登場人物が面白い。伝説的な歴史心理学者ハリ・セルダンの打ち立てたプランに従って銀河の行く末を導こうとする学者たちをめぐるサイドストーリー。
ふとしたことで若手学者ジェンディバルを助けた農婦ノヴィが、自らも学者になるためにジェンディバルを訪ね訴える。
○だめだ。農夫はばかだからな。農夫は土塊で仕事し、自分も土塊になる。もし、おれが農婦になれば、おれも土塊になる。読み書きする時間がなくなり、忘れちまう。脳味噌が腐っちまうだよ。やだ!スカウラー〔学者〕は違う。物を -
Posted by ブクログ
アイザック・アシモフによる広大無辺な銀河興亡史。
初期三部作のうち中編にあたる当著では、成熟しつつあるファウンデーションに襲いかかる帝国最後の将軍、そして未知の突然変異体との攻防を紹介する。
ファウンデーションの運命や如何に!?
第3のハーディンあるいは、第2のマロウは誰か?
…と気になって読んでいたのだが、前作と同じような展開にはならないみたいだ…(当然だが)
第二部については、実は早い段階でミュールの正体に気付いてしまったため、少し冗長に思えてしまった。とはいえ、細かい伏線を見事に回収する辺りは流石の一言。
そして、ついに「第二ファウンデーション」の存在が明るみに出てきた。
続編が気に -
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Posted by ブクログ
『ファウンデーションと地球』で
セルダン・プラン以外の結末が決定されたにも関わらず、
私はこの銀河帝国興亡史の最後の物語は
新しい帝国の誕生であろうと信じきっていました。
この壮大なサーガはあくまで
一つの帝国の滅亡から新しい帝国の誕生までの1000年の物語だと。
まさか途中でプランが機能しなくなって話が終わるなんて、
誰が想像する?
例え前作『ファウンデーションへの序章』がセルダンの若かりし頃の話で、
今作のタイトルが『“ファンデーション”の誕生』だとしても。
なので最初にページを開いてセルダンが登場した時はガッカリしました…。
そうか私はセルダン・プランの1000年後を知ることは出来ない -
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Posted by ブクログ
私は次から次へとそれを超えるものがでてくるタイプの話が
基本的には好きではないのです。
(で、さらに主人公がそれでも勝つという調子のいいストーリーは特に)
そういう意味で、
ガイア、
そして最後に暗示された謎の存在が微妙です。
これだけ長い話になるとその他の存在が必要になるだろうし、
人や組織は腐敗あるいは機能しなくなったりするのがリアルだろうし、
何者であろうと完璧であるのは非現実的
(特に第二ファウンデーション人は普通の人間であるし)。
さらに、『第二ファウンデーション』で
第二ファウンデーションに焦点を当ててしまい、
且つセルダンプランのまだ中程となれば、
やはりこういう展開にならざる -
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Posted by ブクログ
今、攻撃しようと、全然、攻撃しまいと。ただ一隻の船でやろうと、帝国の全艦隊を繰り出そうと。軍事力を使おうと、経済的圧迫を加えようと。公明正大に宣戦布告して戦おうと、陰険な不意打ちをかけようと。あなたが自由意志を最高度に発揮して、何をしようと。それでも、あなたは負けるでしょう。(2巻p.45)
歴史の法則は物理の法則と同様に絶対的なものです。そして、もし、誤差の確率がより高いとすれば、その唯一の理由は、歴史学では物理学が扱う原子の数ほど多くは人間の数を扱わないので、個々の変化の重みがもっと強く効いてくるからです。セルダンはその一千年の成長の期間に一連の危機がやってくることを予言しました。そのひと -
Posted by ブクログ
アシモフの代表作といえるSF小説なので、いずれ読んでみたいと思っていた話しを、ようやく最近読んだ。
1巻〜3巻までで一区切りということになっていて、1巻では、「銀河帝国」と「ファウンデーション」という、物語の基本的な世界観を組み立てた後、2巻、3巻と続いて推理小説のような謎解きが中心になる。特に3巻は、登場人物同士の推論の応酬が繰り返された後、最後になってタネ明かしがされるという、本格ミステリーの色合いが濃い。
物語の中でハリ・セルダンが提唱する、「心理歴史学」という概念がまずスゴい。
原子物理学と同様の考え方で、一つ一つの原子がどういう動きをするかは予測がつかないけれど、膨大な数の原子が集