野沢尚のレビュー一覧

  • 深紅

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    江戸川乱歩賞の「破線のマリス」は面白かった。その後も評判のいい本があったので買ってきて積んでいたが、この「深紅」がミステリを語る中で何度も目に入ったので読んでみた。衝撃的な出だしからすっかり夢中になって時間を忘れて最後まで読んでしまった。
    目次は第一章から第五章まである。

    まず第一章
    事件が起きたとき修学旅行で信州の高原にいた小学校六年生の秋葉奏子(かなこ)の話。
    旧友たちとふざけながら寝る用意をしていた時、緊張した気配で担任が部屋に入ってきて、すぐ自宅に帰れと言った。よくない予感がしたが、付き添われて高速道路を使って帰ってきた。行き先が監察医務院だと言う。不安は的中して、霊安室で両親

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    2020年01月18日
  • リミット

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    はぁ~~苦手。

    小児人身売買や性癖の語りは、自分……苦手でして(涙)

    誘拐や母親ひとりで息子を助ける為に立ち向かう姿に身が入らないほど、、苦手な話でした。

    あんな状態で長く監禁されてた貴之が強い子でしたね。

    きっと……こういう話しは現実に世界の何処かであるの……かも知れない。
    吐き気するほど、嫌な感情が沸き上がりました。

    野沢尚さんは本当に色んな作風がありますね。

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    2019年01月20日
  • 砦なき者

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    読み始めが2009/9 なのであしかけ9ヶ月かけて読んだのか。。。

    「近所のスポーツセンターに行き」且つ「エアロバイクをやった場合」しか読み進めていないので、こんなもんか。

    エアロバイクこぎながら読むにはまーいいかなぁ。

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    2019年01月20日
  • 砦なき者

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    うーん…

    なんと言っていいのか…

    リアルのようなフェイクのようなお話でした。
    野沢さん亡くなってしまったみたいですね。
    この小説に込められた思いを理解するには自分には重たすぎる気がしますが、ほかの作品も読んでみたいと思った。

    しかし…
    あとあじが悪すぎる…

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    2018年10月25日
  • 破線のマリス

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    ネタバレ

    破線のマリス/野沢尚:第43回大賞受賞。1997年
    マリスとはTVの送り手側の作為とか悪意。
    映像技術者の瑤子は、バツイチ。息子は元夫がひきとった。世田谷の助教授殺人事件を、怪しくみえる妻が犯人のように見せる映像を番組で流す。これに関しては妻が自首。自分の感覚に自信を持つ瑤子。
    弁護士が殺され、郵政省の春名から告発ビデオを渡される。取り調べの後の警察署前で2秒の笑顔を見せた麻生が犯人だと思う。瑤子の映像をきっかけに、家族も離れ、仕事も左遷に。謝れと瑤子につきまとう麻生。隠し撮りされたビデオも届き、瑤子の精神は不安定となる。盛り上がりー。
    とうとう麻生を殺してしまうわけだが。盗撮ビデオは違うんだ

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    2018年11月03日
  • リミット

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    連続幼児誘拐事件を追う中で息子を誘拐され、疑惑から単身行動し警視庁に共犯として追われながら取り戻そうと必死に動く婦人警官。結末に疲弊と解放を感じる一体感だった。囚われた子供と臓器や人身の売買、内乱近くにいた外国人と元女性教師と教え子の犯人達との銃撃戦。誘拐されたもう一人のその後を考えると憂いを残す。

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    2018年10月10日
  • 魔笛

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    オウム事件を思い出させるような背景、教祖が捕まった後信者と思われる犯人が爆弾テロを起こす。犯人の背景と犯人が認めたはぐれ警官の攻防。
    人を洗脳して、どんどん考え方を変えていく方法の描写は興味深かったな。教団内部ではこんな事が行われていたのかとイメージが膨らみ、楽しい。公安が自分らの存在感を高めるために悪を作り出す構図もしょうもない集団の考えそうなことで、あり得るねえと感心してしまう。
    もう一人の主人公とも言える爆弾処理班の人もカッコイい。

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    2018年05月16日
  • 魔笛

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    刑事と獄中のその妻のやり取りは置いといて。
    冒頭のテロの描写から引き込まれて終盤の緊張感とスピード感はなかなか読み応えがあった。
    しかし遥ちゃんに対する父親の所業は展開に必要とはいえキツい、ここだけは苦手。
    けっこう色々見たことのある映像の脚本家だったんですね、作者小説初読みでなかなかすごい描き方。
    残されている小説を色々読んでみようかな。

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    2018年03月13日
  • 破線のマリス

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    正義も悪意も持つ主人公の描き方はいいが、主人公によって被害を受ける登場人物の扱いがあまりに酷いので、結果として主人公への共感がほとんどできない。しょうがないといえばしょうがないが、ネットも個人情報もストーカーの概念もない時代の作品なので、テーマ的にもサスペンス度も今となってはきつい。

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    2018年01月09日
  • 魔笛

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    宗教ものとかサイコパスものが好きなので興味があり。
    手記として話が進むのになぜ警察内部の状況とかもこんなに鮮明に描けるのかとか、獄中の妻が何でこんな冴え渡った隠れた名探偵的ポジションやねんとかちょっと突っ込みたくなるところはあったものの、ラストの逮捕までのくだりは映像ばえしそうな疾走感ある感じやったなーとおもう

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    2017年10月14日
  • 破線のマリス

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    野沢尚のデビュー作でもあり、のちに映画化されたときには脚本も担当している。
    タイトルにある「マリス」とは英語の法律用語で<悪意>という意味である。

    メディア関連の仕事をしていただけあって、主人公を取り巻く環境や状況、描写にはリアリティがあった。
    中盤までは一気に読ませる展開で、どんな結末が待っているのだろうと思っていたら、後半はつじつま合せのような展開で残念な思いをした。
    前半部分が面白かっただけに余計にそう感じたのかもしれないが。
    主人公が怯えていた存在が明らかになったときには「えっ?」となる結末で驚かされた。
    映像は果たしていつも真実を伝えているのだろうか?
    制作側に明確な意図があれば簡

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    2017年04月05日
  • 破線のマリス

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    ネタバレ

    報道によって人生が狂わされた男と、彼の人生を狂わせた女の話とでも言えばいいか。
    マスコミ報道の恐ろしさ。
    報道する側は、もしかしたら自身の影響力を過少に評価しているのかもしれない。
    そしてまた、優先すべき順位を誤っているのかもしれない。
    実際に、報道によって人生を狂わされた人もいるかもしれず、小説の中だけでの話ではないように思う。
    ミステリーとしては、犯人は読めたし、途中緊迫の部分が長すぎたように思う。
    報道に対する問題提起という意味では素晴らしいが、途中読むのに少し疲れてしまった。

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    2016年11月16日
  • 破線のマリス

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    テレビの編集者である主人公の女性は、ある日春名と名乗る郵政省で働く男性からリークのビデオと情報を入手し、この事をテレビに流した。このことで容疑者となった男は左遷、家庭崩壊に陥った。主人公の元へ無罪を主張し、謝れと脅迫を受ける。その脅迫はエスカレートし…

    とにかく変貌して行く主人公の女性が怖かった。専門的な話に切れ変わったときにとにかく眠くなってしょうがなかったが、後半からはスルスルと読めた。

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    2016年10月29日
  • 破線のマリス

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    あまり好きな設定ではないけど、それでも興味深く読むことができた。視聴者としても考えることが多いと思った。
    面白かったです。

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    2016年03月06日
  • 破線のマリス

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    ネタバレ

    TV業界を舞台にした江戸川乱歩賞受賞作。TV業界の裏側を題材にしている斬新さと、ぐいぐい読ませる筆力は感じるものの、ミステリーとしてのプロットはいまいち。主人公の女性映像編集者の考え方や行動に共感もできず。。。結局のところ汚職や殺人事件の真相は明らかにされず、なんともすっきりしない作品でした。

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    2015年12月24日
  • 破線のマリス

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    第43回江戸川乱歩賞受賞作
    テレビ局の映像編集を担当する女性が主人公。作者自身テレビドラマの脚本家として活躍した人。(しかしながら2004年に自殺されている。)
    テレビ報道番組の裏側でこういうことが繰り広げられているのか?一人の編集者が独断で編集映像を流すことが果たしてあるのだろうか?
    仕事一筋の人生ってなんなんだろうなと思わせる作品。

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    2015年08月26日
  • 魔笛

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    この世の中には正義は存在しない。公安もカルト教団も同じ。犯罪者も警察も同じ。ただ立場が違うだけ。
    終盤、緊張感高まる3場面の展開はまるで臨場感のある映像を見ているようだった。

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    2015年07月21日
  • 魔笛

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    物語が照屋礼子の手記という形になっていることが面白い。鳴尾と安住藤子の関係が理解はできないが設定としては面白い。ずしりと読み応えのある一冊だが照屋礼子の心情は理解し難い。

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    2015年03月10日
  • 魔笛

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    渋谷の交差点の無差別爆弾テロとオウムを彷彿とさせる宗教教団(でも教祖は女性)、元夫殺害の罪で服役中の女性と婚姻関係にある刑事、そして公安、と盛りだくさんで少し食傷気味ですが、一気に読んでしまいました。
    ただ、個人的には服役中の奥さんに(法を犯してまで)アームチェアディテクティブをやらせた経緯がよくわからず、余分だったような気がします。
    結末は「ミイラ取がミイラになった」、、というより「ミイラ取だと思って送り込んだミイラ取が実はミイラだった」という感じでしょうかね。

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    2015年02月05日
  • 砦なき者

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    「破線のマリス」の続編とも言える作品。どちらも面白い。
    メディアの可能性を信じる者、そのメディアによりカリスマとなった青年。メディアの可能性を信じる者によってカリスマ青年の本当の姿を暴くことは出来るのか。

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    2015年01月14日