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Posted by ブクログ
読み出しは興味を引くという部分は余りありませんでした。メディア業界というものは、こういう様子なんだということが無知な者にもわかりやすく描かれている部分が多いです。
しかし、後半に進むにつれ、主人公と事件に関与したと思われる人物のやり取り、誰かわからない主人公に対するストーカー行為、主人公の私生活盗撮。主人公をを追い「いつも見ている」人物は…。そこには、主人公との意外な関係があることが…。後半は思わぬ展開が続き、どんな結末を迎えるのか、誰が犯人なのかを知りたくなる気持ちでいっぱいになりました。
一方で、「働く女性」ということについて今も昔も変わらないということを実感しました。働く女性が結婚するということは、家族を支えるということは、そして子供を産み育てるということは。自分のキャリアや仕事に対する情熱と母性との関係。女性が感じる複雑な思いを作品の裏に感じました。そして、もし自分だったら…働きながら子供を育てるのは無理だと感じました。
Posted by ブクログ
テレビ業界に身を置いていた野沢氏なればこそという多分(私は専門的なことを知らないけれど読んでいると感じる)専門的な内部告発小説。
タイトルの「破線」はテレビ画面を構成する525本の走査線、「マリス」は報道する側の意図的な作為、悪意」
報道側、特に映像を伴う報道がその気になれば無実の人物を殺人事件の犯人にしてしまう事も不可能ではないかもしれない恐ろしさが迫る。
作品の主人公瑤子は番組内で任された事件報道コーナーで過去に自らの映像編集で殺人事件解決の糸口をつかんだ功績もあり、コーナー高視聴率の立役者であるので、ややもすれば独断専行とも言える編集の仕方に上司となる者も口を出せない。
彼女は集めたデータを自分の頭の中で整理した推察こそが事実であると確信し、その「事実」にそう映像を捏造さえしてしまうのだ。
勿論彼女の驕りであるけれど。
私も日常的にテレビから溢れる情報の中に身を置いて、世間の事件の何が真実なのか自分で考えるよりも送り手の考察を正しいものとしてしまいがちな事に改めて反省心と脅威を感じる。
本書の中扉に「華氏四五一」の一節が引用されています。
「テレビジョンは現実そのもので、直接的で、大きさを持っている。 こう考えろと命令してくる。正しいことであるはずだ。そう思うと、正しいように思われてくる。あまりにもすばやく、あまりに強引に結論を押しつけてくるので、誰もがそれに抗議している余裕はない。 ばかばかしい、と言うのがせいぜいで。」
うーーーーーん、怖い!
郷原 宏氏の巻末の解説に
「活字でなければ得られない小説的な感動」という言葉があった。
ああ〜、そういう感覚ってあるなぁ。
同じ作品でもTVドラマで観る面白さと原作小説を読んだ時の面白さに何か差を感じるのはこの言葉で集約された感じだった。
Posted by ブクログ
マリスとは、悪意という意味。
この中では、テレビなんで、報道側の意図的な作為または、悪意を指してる。
今でも、インタビューとかのある部分だけを切り取って、悪もん扱いするとか良くあるもんな。
主人公は、一流の映像編集者。毎日のように編集室にこもって、報道番組で流す映像を編集してる。インパクトのあるように…
結局、それがあかんかったやな。ちゃんと自分の目で見ることを忘れて…
部分部分だけ見ずに、俯瞰的に見ないとダメって事やな。
小説が少し古いので、テレビ機器とかも古いし、郵政省とか無くなった組織も出てくるけど、マリスなんて、今の方が、SNSとか色々あって、もっとヤバい!
色々な情報に惑わされず、自分自身の目で、キッチリ見ないとダメやな。
すぐ、テレビ騙される私が言うか^^;
なかなかでした!
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