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首都テレビ報道局のニュース番組で映像編集を担う遠藤瑶子は、虚実の狭間を縫うモンタージュを駆使し、刺激的な画面を創りだす。彼女を待ち受けていたのは、自ら仕掛けた視覚の罠だった! 事故か、他殺か、一本のビデオから始まる、超一級の「フー&ホワイダニット」。第43回江戸川乱歩賞受賞の傑作ミステリ。
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Posted by ブクログ
今と違ってまだテレビが強い影響力を持っていた時代の話というと言い過ぎだけどSNSによる個人の発信がなかったとき、編集されていることに気づかずに情報操作に操られる危険性を書いたミステリー。おもしろかった。
読み出しは興味を引くという部分は余りありませんでした。メディア業界というものは、こういう様子なんだということが無知な者にもわかりやすく描かれている部分が多いです。 しかし、後半に進むにつれ、主人公と事件に関与したと思われる人物のやり取り、誰かわからない主人公に対するストーカー行為、主人公の私生活盗撮...続きを読む。主人公をを追い「いつも見ている」人物は…。そこには、主人公との意外な関係があることが…。後半は思わぬ展開が続き、どんな結末を迎えるのか、誰が犯人なのかを知りたくなる気持ちでいっぱいになりました。 一方で、「働く女性」ということについて今も昔も変わらないということを実感しました。働く女性が結婚するということは、家族を支えるということは、そして子供を産み育てるということは。自分のキャリアや仕事に対する情熱と母性との関係。女性が感じる複雑な思いを作品の裏に感じました。そして、もし自分だったら…働きながら子供を育てるのは無理だと感じました。
ニュース番組の女性編集者が、己の欺瞞と歪んだ正義感で身を滅ぼしていく。 引き返すタイミングは何度もあったが、最後の一線を踏み越えてしまう。
第43回江戸川乱歩賞受賞作品。作中たびたび登場する「主観的真実」という言葉が光る。前半は昭和感漂うチープなサスペンスドラマが続くが、後半から異様な雰囲気をまとった展開となる。525本の破線の「むこう」側と「こちら」側とに混濁し往来する遠藤瑶子の狂気していく様の描写が見事。
これは是非と言うことでお勧めされての一読。昭和の時代のビデオテープを使った映像編集が鍵となるミステリー。時代が変わり、機器も最新となっていっても、同じようなことは起きているのかなと。現代のフェイク動画などにも通ずる闇と狂気を感じる。
テレビ業界に身を置いていた野沢氏なればこそという多分(私は専門的なことを知らないけれど読んでいると感じる)専門的な内部告発小説。 タイトルの「破線」はテレビ画面を構成する525本の走査線、「マリス」は報道する側の意図的な作為、悪意」 報道側、特に映像を伴う報道がその気になれば無実の人物を殺人事件の...続きを読む犯人にしてしまう事も不可能ではないかもしれない恐ろしさが迫る。 作品の主人公瑤子は番組内で任された事件報道コーナーで過去に自らの映像編集で殺人事件解決の糸口をつかんだ功績もあり、コーナー高視聴率の立役者であるので、ややもすれば独断専行とも言える編集の仕方に上司となる者も口を出せない。 彼女は集めたデータを自分の頭の中で整理した推察こそが事実であると確信し、その「事実」にそう映像を捏造さえしてしまうのだ。 勿論彼女の驕りであるけれど。 私も日常的にテレビから溢れる情報の中に身を置いて、世間の事件の何が真実なのか自分で考えるよりも送り手の考察を正しいものとしてしまいがちな事に改めて反省心と脅威を感じる。 本書の中扉に「華氏四五一」の一節が引用されています。 「テレビジョンは現実そのもので、直接的で、大きさを持っている。 こう考えろと命令してくる。正しいことであるはずだ。そう思うと、正しいように思われてくる。あまりにもすばやく、あまりに強引に結論を押しつけてくるので、誰もがそれに抗議している余裕はない。 ばかばかしい、と言うのがせいぜいで。」 うーーーーーん、怖い! 郷原 宏氏の巻末の解説に 「活字でなければ得られない小説的な感動」という言葉があった。 ああ〜、そういう感覚ってあるなぁ。 同じ作品でもTVドラマで観る面白さと原作小説を読んだ時の面白さに何か差を感じるのはこの言葉で集約された感じだった。
マリスとは、悪意という意味。 この中では、テレビなんで、報道側の意図的な作為または、悪意を指してる。 今でも、インタビューとかのある部分だけを切り取って、悪もん扱いするとか良くあるもんな。 主人公は、一流の映像編集者。毎日のように編集室にこもって、報道番組で流す映像を編集してる。インパクトのあるよう...続きを読むに… 結局、それがあかんかったやな。ちゃんと自分の目で見ることを忘れて… 部分部分だけ見ずに、俯瞰的に見ないとダメって事やな。 小説が少し古いので、テレビ機器とかも古いし、郵政省とか無くなった組織も出てくるけど、マリスなんて、今の方が、SNSとか色々あって、もっとヤバい! 色々な情報に惑わされず、自分自身の目で、キッチリ見ないとダメやな。 すぐ、テレビ騙される私が言うか^^; なかなかでした!
読み始めてすぐに、この本は一度読んだことがあるのではないかと思った。最後までそうじゃないかと思いながら読んでいたのだが、それでも途中で結末を思い出すことはなく、結局これが再読だったのかどうかはわからなかった。でも再読だったとしても損をしたとは思わせないサスペンス。画像での印象操作のことが主題だが、...続きを読む作者がテレビドラマの脚本家だっと聞けば、そのリアルな描写にも納得してしまう。話は映画を見てるようにどんどんとスリリングに展開してゆくし、その顛末も衝撃的で、最後まで面白かった。
テレビ出身の作者による女性編集者の話。普段は知りようがないテレビの編集の仕事がリアルに描かれる。本番ギリギリまでの編集の緊張感や、放送業界のジレンマなどが詳しい。ストーリーもサスペンスタッチで緊張感を保ちつつスピード感を持って進んでいくので、あっと言う間に終わった感じ。ただし、やはりテレビ的というか...続きを読む、映像化を意識したような進行だったかなとも思う。自分なりにキャスティングしてたもの。主役は松嶋菜々子かなぁ。
いかにプロットが緻密でも面白い小説になるとは限らないが、その逆はありうるという例。ミステリとしては瑕疵があるが、二転三転する展開や心理描写のうまさで引き込まれる。
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