パトリシア・ハイスミスのレビュー一覧

  • 見知らぬ乗客

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    ヒッチコックの代表作の原作。映画とは大きく異なるストーリーだがスリル満点の展開は原作も負けず劣らず。

    ヒッチコックの映画のイメージで前知識なく読み始める。良い意味で期待を裏切る展開。

    交換殺人、今で言うサイコパスとストーカー的な話。追い詰められていく主人公の心情。そして嫌悪しつつも引き寄せられていくアンビバレントの感情。

    おおむねの展開は予想がつくものの文章だけでこれだけの緊迫感、サスペンスはそうはないだろう。

    映画とは全く別に楽しく読めました。映画も久々に再視聴してみようかな。

    筆者のもう一つの代表作がフランス映画の原作「太陽がいっぱい」だとか。映画としては全く異なるジャンルに思え

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    2020年02月22日
  • キャロル

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    クリスマスも近づいて参りましたので、「キャロル」を。
    実は映画化された当時に購入したまま、積読となっておりました。

    イヤミス(嫌なミステリー:読後感が良くない)の祖と呼ばれるパトリシア・ハイスミスの作品ですが、今作は異例の恋愛小説だそうで。
    主題としてはNYに住む女性二人の恋愛模様と紆余曲折……と言ったところでしょうか。

    この作品の時代背景と詳しい経緯については「あとがき」や他の方のレビューにもある通りなので割愛させていただくこととして、途中で中だるみというか、読んでいてつまらないなと(個人的にですが)思える箇所を少しずつ挟みながらも、やはり最初とクライマックスから最後までは一気に引き込ま

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    2019年12月16日
  • キャロル

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    恋愛小説
    デパート働くテレーズはお客のキャロルに一目で恋に落ちる。夫と子供がいるキャロルとの交際はテレーズに多くの葛藤をもたらす。一度はキャロルとの別離を決意し、仕事を選ぶテレーズだが、やはりキャロルのもとへ。

    先に映画を見たのだけど、セリフが少なく表情や背景で心情を折っていかなければならないので、彼女たちの気持ちがわからなかった。
    小説はテレーズの視点で描かれる。人を恋い慕い欲する心情が丁寧に書かれている。


    アメリカを車で旅するって疲れそう。

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    2019年05月27日
  • キャロル

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    とんでもなくよかった。控えめに言って最高。
    映画を見て、次の日に原作を購入した。
    映画では描かれていなかったテレーズの想いが書かれていてすごく共感した、キャロルと出会った時のテレーズと同い年の私。


    最後キャロルの同棲の話を断った後のパーティで、美人な女優さんに好意を抱かれているのを見てやっぱりテレーズは相当美人なんだなと思ったし、映画のキャストさんであるルーニーマーラで当てはめると、そりゃあモテる…と思った。テンション上がる。今でさえそうなんだから昔はかなりLGBTへの差別がキツくて、相当辛かっただろうし葛藤しただろうなと思う。今でさえ、同性で付き合うってなった時に間違ってるとか言わせてし

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    2019年01月21日
  • 太陽がいっぱい

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    ちょっと、三島由紀夫さんのような。
    水面下に脈々と流れる、異常で変態な、ぞくぞくぬめっとする不安感というか。足下の地面がぐにゃっと軟化しそうな味わい。この本には、それが上手くマッチしていていました。

    若くて才能があるのに、努力してもどうにもならない境遇の自分と。
    なにもしなくても親の巨額な財産で、優雅に文化的に恋愛と芸術を謳歌する友人と。

    物凄い格差を挟んだふたりの若者の、うたかたの交流と愛憎。

    「格差の葛藤」という、まさに今現在の世の中の仕組みの脆さを突きつけて、突き刺し貫くようなキケンな小説でした。

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    嫉妬。軽蔑。
    絶望。羨望。
    屈辱。怒り。

    そんな主人公の心の襞を、舐めるよう

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    2017年10月09日
  • 太陽がいっぱい

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    アラン・ドロンの映画で知って、ずっと気になっていた作品。
    まず印象的だったのは、リプリーのゲイ的視点。
    ライバル的女性への感情や人間の観察具合がとてもゲイゲイしい。
    そしてこの作品の読みどころは、自分がだんだんリプリーなんじゃないかと感じるくらいの心理描写だろう。
    昔のサスペンスらしく、
    たまたま運がよかっただけでは?
    と感じるところがいくつもありながら、どこか洗練された印象を受けるから許せてしまう。

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    2017年04月30日
  • キャロル

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    「太陽がいっぱい」などで有名なパトリシア・ハイスミスが1952年に別名義で発表した作品。
    恋愛物です。
    マッカーシズムの赤狩り旋風が吹き荒れた厳しい時代だが、ペーパーバックでベストセラーになったそう。

    若い娘テレーズと、美しい人妻キャロルが出会う。
    テレーズは舞台美術家の卵で、クリスマス商戦でにぎわうデパートでアルバイトをしていた。
    感受性豊かなのが災いして不慣れな環境に戸惑い、感性が暴走しそうになっていたのだが。
    それとなく惹かれあう気持ちを伝えていく二人。
    キャロルは教養があり裕福な社交界の女性だが、じつは離婚の危機を迎えていました。

    テレーズにもステディなボーイフレンドがいたのですが

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    2016年12月01日
  • キャロル

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    簡単に言ってしまえば、レズビアンの話だが、純粋な恋愛小説といってよい。
    異性愛と異なるのは周囲の偏見だけだし、異性愛だって条件によっては偏見を持たれることもある。
    繊細な感情の揺れ動きが行動によく表れていて、とてもよい小説。

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    2018年10月29日
  • キャロル

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    1回目の感想
     映画を観てから原作を読んだ。原作のキャロルは、脆さであったり危うさであったりがよく表現されていて、より人間らしく感じられた。テレーズが、キャロルをただ美しい理想の人間ではなく、現実の人間としてとらえはじめたところにテレーズの成長がある。
     この2人の織り成す関係性がとても美しい。人が求め合うとか惹かれあうといったことは、本来簡単なことではないはずでうまいこといくものでもないのだろうけれど。

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    2019年08月16日
  • リプリーをまねた少年

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    このシリーズは全て共通の世界観がありながらも、それぞれのユニークさも結構印象的だった気がする。
    が、この作品はそれまでに比べて序盤ちょっと物足りなさを感じたような…!

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    2026年02月11日
  • サスペンス小説の書き方

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    『見知らぬ乗客』『太陽でいっぱい』を書いた人気作家パトリシア・ハイスミスの創作指南本

    何度か読もうと思うたびに内容がうまく頭に入らなくて挫折していたけれど、今回は機が熟したというのか、読んでいて「そういうことか」の連続で最後のページに辿り着いた。

    引用:
    本を書くにあたって喜ばせるべき最初の人間は自分自身だ。一冊の本を書く間、自らを楽しませることができれば、出版社も読者もあとから付いてこられるし、実際に付いてくるものである。

    ハイスミスはいかにアイディアを発展させ、物語にしていくのか。自著を用いて流れるように解説する。

    彼女にとって書くことと生活は地続きで、創作はまず喜びであるというこ

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    2026年01月26日
  • サスペンス小説の書き方

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    サスペンスづくり、ほんとにむずいんだろうなあ。
    けど、要点を踏まえておけば、割とスムーズにできるんだ…。
    物語の、こういうシーンを書きたい!と思っても、それの繋ぎ目の部分をどう書くかわからない時とかに読み直したい!

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    2026年01月22日
  • 贋作

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    シリーズ2作目。前作同様に犯罪に手を染める主人公に読者は感情を同化させられ、犯罪が警察に露見しないかどうか終始緊張を余儀なくされるサスペンスフルな小説でした。今作のほうが前作よりも主人公の行動に納得できない部分がやや多かったですかね。

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    2026年01月10日
  • キャロル

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    ネタバレ

    この季節に丁度良さそうな本だと思い読んでみましたが、読みやすく、当時の時代の雰囲気も感じられてとても素敵な小説でした。内容が分かりやすかったのも良かったです。ラストも悲しいまま終わらないのが好みでした。

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    2025年12月31日
  • 贋作

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    ネタバレ

    「太陽がいっぱい」に始まるトム・リプリーシリーズの第2作目。実はネットフリックスでリプリーを見てすごく良かったので、2作目からの小説スタート。リプリーは殺しのプロでもなんでもなく、課題解決のために努力邁進の末、結果的に死体が転がり、その尻ぬぐいで窮地に追い込まれるが、それを荒いメッシュのまま潜り抜ける感じ。不思議にリプリーから目が離せず読み切ってしまう。本作は、私が数年住んでいたフォンテーヌブローと隣町のムランの近くが舞台であり、とても懐かしく、個人的にとても楽しめる読書だった。

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    2025年12月18日
  • 太陽がいっぱい

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    金持ちの息子を連れ戻すよう頼まれるが、当人のイタリアでの自由な生活が羨ましくなり、なりすまそうと考える…というサスペンス。
    映画版も続編も気になる。

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    2025年09月28日
  • キャロル

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    1950年代でこの題材。かなりセンセーショナルだったろう。
    映画も良かったが、小説ではテレーズの心情がより繊細に綴られており、二人の情景が浮かんできた。
    ラストがとてもとても良かった。

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    2025年08月04日
  • キャロル

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    Carol
    By Patricia Highsmith, 1952

    ミステリー作家による恋愛小説。
    NYのクリスマス、少女は大人の女性と恋に落ちる。
    あてのない逃走劇。これは純粋な恋愛かそれとも少女が大人になるためのほろ苦い1ページか

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    2025年08月06日
  • 太陽がいっぱい

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    これは…正直アラン・ドロンよりマット・デイモンのほうがリプリーっぽさあるな。翻訳めちゃ読みやすかった。

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    2025年04月03日
  • サスペンス小説の書き方

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    シド・フィールドやブレイク・スナイダーのような方法論ではなく、もっと根本的な姿勢について書かれた本です。著者が最初にhowtoではないと書いた通りです。
    この本を通して、著者がどのような流れで本を書き上げているのかを知ることができます。サスペンス小説だけでなく、小説全般を書く上で必要な心構えの書かれた本です。

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    2024年09月03日