【感想・ネタバレ】リプリーをまねた少年のレビュー

あらすじ

犯罪者にして自由人、トム・リプリーのもとにやってきた家出少年フランク。トムを慕う少年は、父親を殺した過去を告白する……二人の奇妙な絆を美しく描き切る、リプリー・シリーズ第四作。

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Posted by ブクログ

少年はリプリーの何に共感したのか。リプリーは少年の何に共感したのか。それは自由の渇望か。
本作のリプリーは悪事に手を染める、悪事に飛び込むのではなく、少年が悪に飲み込まれ溺れるのを救い出そうとしているように見える。
少年が迎えた結末を考えると、リプリーが死と悪の狂気に陥らずにすんでいるのは、献身的で善良に見えるマダム・アネットと、悪に対してもおおらかで飲み込んでしまうエロイーズ、つまり母なる女性の存在なのかもしれない。

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2018年08月27日

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