堀川惠子のレビュー一覧

  • 原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

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    ネタバレ

    読みながらふと、終戦から自分が生まれるまでよりも長い年月を私は生きてきたのか、と気づき、戦争ってつい最近のことなんだなとひしひし感じ、ずーーーっとキリキリお腹が痛い読書時間だった。父親が生まれたのなんてまだGHQ占領下だものなぁ。
    著者の緻密な取材には頭が下がるばかり。自分が生まれるたった数十年前の出来事なのに、知らないことだらけ。それなのに、戦争を知らない世代からあれよあれよと「憲法改正」だの「抑止力としての核兵器」だのいう声が出てくることに、うすら寒いものを感じずにはいられない。抑止力としての核兵器とか寝ぼけたこと言ってる方々は、自分でこの広島や長崎の地獄を味わう覚悟があるのか?と問いたい

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    2018年08月10日
  • 原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

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     広島の平和記念公園は設計者の丹下健三氏の思想から、原爆ドームを悲劇と平和の象徴として中心に据えることを意図してつくられており、訪れた人が平和の祈りを捧げる目線の先にドームがくるように周辺施設は配置された。


     しかしその原爆ドームから少し離れた場所に原爆供養塔という、原爆の犠牲になった七万柱の遺骨が安置されていることは、あまり知られていない。
     広島や原爆に関する本は少なからず読んできたと思っていた自分も、原爆供養塔というものがあることを初めて知った。見た目は巨大な土饅頭で、一見してもなんだかわからない。古墳と説明されても納得しそうな外観だ。

     昭和33年のある日、被爆者のある女性が平和

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    2018年07月26日
  • 裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

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    上質なミステリーのようです

    世の中に「死刑」の是非をめぐる論争は数多ありますが、この本はそうした枠を超えて、読むものに命の大切さや人を裁くことの難しさを訴えていると思います。堀川惠子さんの作品は4作目ですが、どの本も取材が行き届き、著者の切なさや温かい心が込められています。これからもどんどん書いてください!

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    2018年05月21日
  • 透析を止めた日

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    読んでて何度も胸が苦しくなった。
    知らない苦しみが、こんなに尊厳に関わる苦しみがあるということが、苦しい。

    死に直結しているわけではないけど、指定難病を抱える人を数人知っている。通院に時間をとられ、薬の副作用に苦しみ、医療制度の変更に振り回されて、本人もそれを支える人も本当に大変だと思う。

    患者も、医療に関わる人たちも、どちらも辛くないWin-Winのシステムがいつか実現することを願う。

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    2026年03月20日
  • 透析を止めた日

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    体質なのか、生活習慣のせいか。腎臓の機能の低下で血中に老廃物が蓄積する。血液交換のため、週3回通院し1回4時間の透析を受ける。制約される生活時間。それでも、価値ある仕事がしたい。体を張っての番組作り。長くはなかった命。寄り添い、ケアをしたパートナーとしての著者。腎移植のドナーを名乗り出るが叶わず。末期の苦しみ。1日でも生きながらえて欲しいという願い。介護の体験から医療問題に踏み込む。…がん患者しか受けられない緩和ケア。普及していない腹膜透析という選択。生き方と死にざまに制度の課題。重い問いを突き付ける。

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    2026年03月15日
  • 透析を止めた日

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    新聞記者の弟が本著者にインタビューをしてその記事を送ってくれた。お勧めだという本書を読んでみる。「死」にも興味があるし。

    ジャーナリストだなと思う。透析が必要な夫に起こっと事、してきた事を世に伝える。末期患者がどうなるのかの情報が世には無いという事で、それを伝え、問題定義したところに価値があるだろう。

    ・透析患者には緩和ケアが無い
    ・真に問われるべきは、透析の出口を整えて来なかった日本の医療
    ・尊厳死と安楽死が混同されている。緩和ケアが機能されなければ、尊厳死選んだ先には平穏な死になり難い場合がある

    等、今までほとんど関心がない私も学びになる事が多々あったと思う。医師、看護師にも患者に真

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    2026年02月07日
  • 透析を止めた日

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    2/1
    読んでいて苦しくてとても悲しくなった。
    本当に健康が一番。

    自分も大切な人もずっと健康でいて欲しいけど、
    いつかは覚悟を決める日が来る。

    いつ自分がどうなるかわからないけど、今この瞬間を大事に、自分と周りの人を大切に生きたい。

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    2026年02月07日
  • 透析を止めた日

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    とても重い内容で、馴染みのない医療用語も出てくるので、最後まで読むのに時間がかかりました。

    今生かされていることに感謝の気持ちが芽生えると共に、自分自身や身近な人達の幸せな最期の迎え方についても深く考えさせられます。

    ビジネスファーストではなく、苦しまず穏やかな終末を視野に入れた医療制度が整うことを切に願います。

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    2026年02月06日
  • 透析を止めた日

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    夫を腎不全で亡くした著者が、透析治療について取材した骨太のノンフィクション。前半の、夫の闘病と患者家族である著者のサポートの様子は、読み進めることが苦しくなるほど過酷なものだ。後半は透析治療の現状を紹介しており、勉強になる。透析機器でビジネスをする企業の展示会の様子は、時期的に違和感を感じたかもしれないが、ジャーナリストとして客観的に深く取材してほしかった。

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    2026年01月30日
  • 透析を止めた日

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    本の雑誌からのピックアップ。闘病記は前半で、後半には透析医療についての渾身のルポ。辛い前半があるから、尚のこと、後半に提示される問題への意識も高まる。誰もが当事者になり得る案件だけに、無関心ではいられないし、いざというとき、まず最初にあたるべき書としての資料的価値も大きい。素晴らしい。

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    2026年01月07日
  • 教誨師

    H

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    真宗の教誨師渡邊普相氏に対するインタビューによるノンフィクションです。
    教誨師については、知っていましたが、死刑囚に対しての事例は初めてでした。死刑の存続に関する意見がありますが、死刑の執行の現実を知った上で、議論が必要と思いました。
    仏教系でないキリスト教系の教誨師についての記載が殆どないことが残念です。

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    2026年01月02日
  • 教誨師

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    教誨師という、死刑囚と向き合う「仕事」。

    ただ単なる1人の僧侶と死刑囚たちのドキュメンタリーではなく、生きるとはなにか、死ぬとはなんなのかを強烈に問いかけてくる。

    私は個人的には、死刑は必要だと感じている。
    凶悪犯罪の抑制力として、また死刑という罰でしか償えないその罪の重さに対して。

    しかし、その刑を執行するためにどれだけの人達が辛い思いをしているのか。
    死刑を「人殺し」と表現する普相。


    「外」の世界を生きる私たちには、過去も未来もない。ただ今を生きる。
    懸命に生きる。

    私はそれができているだろうか。

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    2025年11月16日
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

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    ネタバレ

    スローガンと方針だけで中味が伴わず、兵士たちや軍所属も認められない船員たちのことも知らずに推し進められた戦争の愚かさ、最前線を知る司令官たちの意見も届かず…虚しさばかり感じた。
    そして、地政的にも歴史的にも陸軍輸送や宇品の日清戦争からの流れを知り、点でしか戦争のことを知らなかったことに驚いた。
    日本にとって太平洋戦争は失敗ばかりであり、それでも優秀な人材はいた…でも、やっぱりこの敗戦で学んだことは、もっともっと世界に伝えることこそ日本がやるべきことなのに…と思わざるを得ない。
    ノンフィクションだからこそ、痛烈だった。

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    2025年09月27日
  • 教誨師

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    死刑囚につく主に宗教者たちの束ねていた浄土真宗のある僧侶のオーラルヒストリー。
    現在では守秘義務から表に出ないが各死刑囚へ寄り添い、寄り添うことが重要だが難しいことへの悩み、死刑になることへの複雑な感情を後世に伝えるという意味で世に出すことを自分の死後許可している。

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    2025年08月30日
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

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    田尻さんかっこいい。
    宇品に見に行かなければ。
    女子校の近くに畑。
    私立の教員。
    おねしょをしなくさせるにはヤモリ?を1匹まる焼きにして食べる??
    宇品で陸軍が船舶を采配。

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    2025年05月04日
  • 教誨師

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    死刑囚に寄り添うこと。死が確定した人間に救いはあるのか。憎悪や狂いはマスコミの餌食として消費されるが被害者や加害者の悲しみを和らぐ術はどこにあるのか。この本に出会わなければ教誨について知る事も無かっただろうし、生きることの重みを知ることができた。

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    2025年04月30日
  • 裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

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    1966年に強盗殺人を犯し死刑判決を受けた長谷川武の生い立ちから最期までを裁判記録や関係者の証言、そして長谷川が検事や弁護士に送った手紙から追っていくノンフィクション。

    死刑制度の存続の是非について考えていて(被害者側に立って考えがちで、どちらかと言えば賛成派ではあるものの)、その一環で手に取った本。

    かなり昔の事件で記録も少なく、なぜ大きな罪を犯すまでに追い詰められたのか詳細までは分からなかったものの、本来は大人しい性格で、反省し判決を受け入れつつも、生きたいと望むことが手紙を通して伝わってきて心を揺さぶられた。

    当時は刑務所で鳥を飼うことが許されていたようで、小さな命を守ることを通し

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    2024年12月31日
  • 教誨師

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    死刑囚に向き合う教誨師という仕事。先輩教誨師篠田龍雄の後任として28歳で、教誨師の道を歩み始めた浄土真宗の僧侶渡邊普相氏の日誌とインタビューをまとめた(と一言で済ますのは気が引ける内容だが)ものである。大変な仕事だというのは、相手が死刑囚だということだけでも、想像して余りある。自分が死んだ後に発表してくれ、という固い約束。ほとんど誰も口にしなかった、死刑の現場、言いたくないこと、思い出したくないこと、苦しくてたまらないことまで、吐露してくれた渡邊氏に心から敬意を表したい。そして、それを勇気を持って綴った、作者堀川恵子氏にも感謝だ。

    まず、思うことは、死刑の現実について、隠されすぎだということ

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    2024年09月16日
  • 裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

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    たまたまタイトルが気になって読んでみたらとても面白かった。人が人を裁くことと、その裁く対象にも人生がある人間であるって事を丹念な取材をベースに書いてた。事件としては特に目立つようなものではないのだけど、凄く良い調査報道だった。

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    2024年05月01日
  • 戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇

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    広島出張の折、市の中心部にある平和大通りに、ひっそりと存在している、さくら隊の慰霊碑に気づき、この本を手に取りました。早稲田大学演劇博物館に眠っていた八田元夫の資料を読み解きつつ、改めて知る、あの時代、あの日の物語。初めて読み解かれる、様々な秘められた物語の多いことに吃驚、著者の取材力に★四つですね。

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    2024年04月13日