堀川惠子のレビュー一覧
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ネタバレ死刑について考えるときに、加害者と被害者にばかり目がいきがちだけど、死刑を執行する人がいる、ということにも目を向けなくてはいけないな、と気付かされた。
以前ツイッターで安楽死の議論があるが殺すことを医者に丸投げしていることに誰も気づいていない。自分は立場的にもし安楽死が可能になったら殺す立場になるだろうけど心底嫌だ、みたいな意見を見かけて、それを思い出した。
あと、加害者は心情的に自分を被害者だと思っていて(生い立ちの不幸などから)それを取り除かないと自分が殺した人への謝罪や反省の気持ちなんて持ち得ない的な事を渡邉さんが言われていて、なるほどと思った。確かにそうかも。
でもそれがいかに困難な -
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常々疑問に思っていた死刑という制度について、改めて考える作品であった。
死刑についての話を考えると、気分が落ちてしまい嫌になるのに、どうしても気になって読んだ。自分には関係ないと思っている自分がいたが、これはやはり日本に生きる人が真面目に考えなければならない問題であると思う。
残忍な殺害が行われて、自分の親族がその被害者となったことがないからあくまで想像になってしまうが、その人が死刑になったからと言って自分の気持ちが晴れることもなければ、なんの解決にもならないと思う。
毎日後悔しないように生きていきたいと、生と死に対しても考える作品であった。
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Posted by ブクログ
ものすごく感動した。胸ふるわせながら読んだ。
その世界では有名な元検察官で法科の教鞭もとっていた土本武司さんのもとを別件の取材で訪れた著者は土本さんから手紙の束を見せられる。40年以上前に自分が死刑求刑し、最終的に死刑になり、執行までの間に長谷川武さんから送られた数通の手紙。恨みつらみなどなく、じっくり話を聞いてくれたということへの感謝が綴られていた。この背景を著者は丁寧に追っていく。一人の人間が死刑になった背景が明かされるとともに、死刑制度のあり方にも迫る一冊。
読んでいて思ったのは、長谷川さんの周囲には誠実な人がたくさんいたんだなということ。土本さんは多忙ななかでも自分が死刑を求刑するかも -
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八田元夫さんも丸山定夫さんも全く知らなかったが、著者の手により、読んでいる間ずっと生き生きとわたしの中で存在した。たくさんの人が出てきたが、それぞれ背景や出来事が丹念に描かれ、その人たちの性格や暮らしぶりや、内面の苦悩や喜びが手に取るように伝わった。
どの職業の人も戦争の間、不条理な目にあったことがたくさんあろうかと思うが、演劇人の苦労は、表現の自由が奪われ、官憲との戦いもあり、収監されたり、拷問を受けたり、特別なものであった。読んでいて苦しくなる。
そして「桜隊」の悲劇。そこに辿り着くのはわかっていたが、いざ原爆の日が近づくとドキドキしてきた。そして想像以上の恐ろしい結果だった。なんの罪もな -
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それはまだ「永山基準」と呼ばれる死刑基準が出来る前の
ことだ。1966年に強盗殺人事件の容疑で逮捕されたのは
長谷川武、22歳。
ほとんど弁明もせずに、彼は一審での死刑判決を受け入れた。
しかし、母には受け入れがたい判決だった。母からの熱心な
懇願で、小林健治弁護士は二審の弁護を引き受ける。
だが、一審の死刑判決が覆ることはなかった。1971年11月9日、
9時32分。28歳になった長谷川武は「従容として」刑場に消えた。
本書は、別件の取材で検事・土本武司の元を訪れていた著者に
獄中から届いた手紙を見せられたことから始まった、死刑制度を
問う作品だ。
それは、一審で死刑求刑を書いた土本 -
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堀川惠子(1969年~)は、広島県に生まれ、10年に亘る広島テレビ放送での報道記者・ディレクターのキャリアを持つ、ドキュメンタリーディレクター、ノンフィクション作家。『死刑の基準~『永山裁判』が遺したもの』で講談社ノンフィクション賞(2010年)、本作品で大宅壮一ノンフィクション賞(2016年)を受賞している。本書は2015年に単行本が出版され、2018年文庫化。
本書は、広島の原爆供養塔に纏わる佐伯敏子さんの生涯と、その意思を継いで自らが携わった被爆者の遺骨を肉親に届ける活動を通して、著者が見、聞き、感じたことを綴ったノンフィクションである。
佐伯敏子さんは、1919年広島市に生まれ、自らも -
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ネタバレ読みながらふと、終戦から自分が生まれるまでよりも長い年月を私は生きてきたのか、と気づき、戦争ってつい最近のことなんだなとひしひし感じ、ずーーーっとキリキリお腹が痛い読書時間だった。父親が生まれたのなんてまだGHQ占領下だものなぁ。
著者の緻密な取材には頭が下がるばかり。自分が生まれるたった数十年前の出来事なのに、知らないことだらけ。それなのに、戦争を知らない世代からあれよあれよと「憲法改正」だの「抑止力としての核兵器」だのいう声が出てくることに、うすら寒いものを感じずにはいられない。抑止力としての核兵器とか寝ぼけたこと言ってる方々は、自分でこの広島や長崎の地獄を味わう覚悟があるのか?と問いたい -
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広島の平和記念公園は設計者の丹下健三氏の思想から、原爆ドームを悲劇と平和の象徴として中心に据えることを意図してつくられており、訪れた人が平和の祈りを捧げる目線の先にドームがくるように周辺施設は配置された。
しかしその原爆ドームから少し離れた場所に原爆供養塔という、原爆の犠牲になった七万柱の遺骨が安置されていることは、あまり知られていない。
広島や原爆に関する本は少なからず読んできたと思っていた自分も、原爆供養塔というものがあることを初めて知った。見た目は巨大な土饅頭で、一見してもなんだかわからない。古墳と説明されても納得しそうな外観だ。
昭和33年のある日、被爆者のある女性が平和 -
購入済み
上質なミステリーのようです
世の中に「死刑」の是非をめぐる論争は数多ありますが、この本はそうした枠を超えて、読むものに命の大切さや人を裁くことの難しさを訴えていると思います。堀川惠子さんの作品は4作目ですが、どの本も取材が行き届き、著者の切なさや温かい心が込められています。これからもどんどん書いてください!
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Posted by ブクログ
1966年、強盗殺人の容疑で逮捕された22歳の長谷川武は、さしたる弁明もせず、半年後に死刑判決を受けた。
死刑を求刑した担当検事に手紙が届く。
著者は数少ない手がかりをもとに、
長谷川武という人物に迫っていきます。
裁判とは、死刑とはというテーマが描かれています。
他の方もレビューで書いている通り、
加害者側か被害者側で見るのかで、
思うことも見えてくることも違って、
そのなかで私自身はどう考えるのか?
を問われているような気持ちになりました。
最初は全てを諦めやけっぱちに見えていた彼が、
拘置所で日々を過ごす中で、
愛情を与える側の気持ち、
弱い者を慈しみ守ろうとする気持ち、
大切な