原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

968円 (税込)

4pt

4.6

広島平和記念公園の片隅に、土饅頭と呼ばれる原爆供養塔がある。かつて、いつも黒い服を着て清掃する「ヒロシマの大母さん」と呼ばれる佐伯敏子の姿があった。なぜ、佐伯は供養塔の守り人となったのか。また、供養塔にまつられている被爆者の遺骨は名前や住所が判明していながら、なぜ無縁仏なのか。「知ってしまった人間として、知らんふりはできんのよ」佐伯敏子の言葉を胸に取材を丹念に重ねるうちに、埋もれていた重大な新事実が判明していく──。引き取り手なき遺骨の謎を追う、もう一つのヒロシマの物語。

第47回(2016年)大宅壮一ノンフィクション賞、第15回早稲田ジャーナリズム大賞受賞作がついに文庫化!

解説・平松洋子

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原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2018年08月13日

    堀川惠子(1969年~)は、広島県に生まれ、10年に亘る広島テレビ放送での報道記者・ディレクターのキャリアを持つ、ドキュメンタリーディレクター、ノンフィクション作家。『死刑の基準~『永山裁判』が遺したもの』で講談社ノンフィクション賞(2010年)、本作品で大宅壮一ノンフィクション賞(2016年)を受...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月26日

     広島の平和記念公園は設計者の丹下健三氏の思想から、原爆ドームを悲劇と平和の象徴として中心に据えることを意図してつくられており、訪れた人が平和の祈りを捧げる目線の先にドームがくるように周辺施設は配置された。


     しかしその原爆ドームから少し離れた場所に原爆供養塔という、原爆の犠牲になった七万柱の遺...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月27日

    素晴らしい労作。
    暁の宇品、を読み、堀川惠子さんのこの本を手にした。

    途中、沢山の方の話が続き、少し長いかな、とは思ったけども、この長さはこの本に必要だったとも思う。
    当人のイデオロギーや情緒に流されない硬い筆致で進む文章であるが故、尚更抑えた思いが読者の胸に届くと感じた。美しいテキストだと思う。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月03日

    星を四つとしたのは、広島に生まれ育った人間として、知らなければならなかった事を今初めて知ったことがいかに多かったことか、ということによる。

    悲しみも喜びもみな自分が作る。人が作るんじゃない。自分のものの思い方で、喜びも怒りも哀しみも生まれるし、争いも生まれる。だから、自分との戦いなのだ。強くならな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月20日

    夏が来ると 広島・長崎をテーマにした書籍に目が留まります。
    この本は
    「氏名や住所がわかっていながらなぜ無縁仏とされたのか?」
    という所から切り込んでいる内容でした。

    いまだに 引き取り手のいない遺骨が沢山あるという事。
    あの日 家族全員がなくなった為にそういう事もあるし、
    この本では 間違って ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2018年08月10日

    読みながらふと、終戦から自分が生まれるまでよりも長い年月を私は生きてきたのか、と気づき、戦争ってつい最近のことなんだなとひしひし感じ、ずーーーっとキリキリお腹が痛い読書時間だった。父親が生まれたのなんてまだGHQ占領下だものなぁ。
    著者の緻密な取材には頭が下がるばかり。自分が生まれるたった数十年前の...続きを読む

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