堀川惠子のレビュー一覧

  • 教誨師

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    とんでもない本に出会ってしまったと、自分の中で納得できない、でも読まずにはいられない一冊でした。
    教誨師は、ざっくりいうと罪人を社会復帰させるための手伝いをする仕事となるのでしょうが、既に死刑を宣告されているいわゆる死刑囚に、死ぬ前の心構えや懺悔、そして死との向き合い方を説いています。
    罪人たちからの言葉は少なめではありますが、彼らにも救いが必要だと真意に向き合う教誨師の姿勢に心打たれました。
    死刑囚ということは、必ず被害者がいるということで、被害者家族は加害者に救いや悔い改める時間などいらないと思うかもしれないので、すごく複雑な気持ちになりながら読み終えました。

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    2026年04月29日
  • 透析を止めた日

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    透析に至る背景や、通院生活や仕事との兼ね合いなど、ぼんやりとしか知らなかった患者や家族のリアルな暮らしぶりを具体的に知ることができて勉強になった。治療方法の選択や終末期の苦悩が伝わってきて、よくぞ文字にしてくださったと思う。緩和ケアの概念はずいぶん前からあることは知っていたが、こんなに苦しんでいる人がいるのに、未だ守備範囲が狭いことにも疑問を感じる。かかった病気の当たり外れで、あの世への道中の苦楽が決まるなんて、どう考えても地獄。

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    2026年04月22日
  • 透析を止めた日

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    ノンフィクション作家の夫が透析患者であり、その終末期を綴った。緩和ケアを受けられないなどの制度上の問題点を指摘し、今後のあるべき医療のかたちを展望した。

    私の夫は難病を発症してから人生の多くの時間を医療とかかわることで生かされた。しかし、信頼できるドクターと呼べる存在には一度も巡り会うことが叶わなかった。私自身、透析患者の死の現場に家族として身を置いたとき、そこには絶望しか感じなかった。

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    2026年04月21日
  • 教誨師

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    教誨師(きょうかいし)とは、刑務所や少年院などの矯正施設で、受刑者や少年たちの更生と心の安定を目的として、宗教的な教えを説いたり、相談に乗るなどして、犯罪者の人間性の回復を支援することで、罪と向き合う手助けをボランティアで、すなわち無報酬で行っている民間の宗教家(僧侶、牧師、神職など)をいうそうです。現在、全国の拘置所、刑務所、少年院には約1,800人の教誨師が活動しているそうです。

    刑事被告人が裁判の判決が確定するまでの間、勾留されるのが拘置所という施設で、ほとんどの者は実刑判決確定後すぐに刑務所へと送られます。

    しかし、死刑判決を受けた者だけは、死刑執行の日まで、そのまま拘置所に留め置

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    2026年04月21日
  • 教誨師

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    本書を読み、死刑制度を、被害者、被告、教誨師、執行者と様々な角度から考えさせられる内容だった。
    特に教誨師の苦悩は、これまで想像にも及ばないような内容で、改めて宗教の重みを感じた。また、死刑制度に関する歴史、日本の立場などを含め俯瞰して考える機会にもなった。死刑制度について是か否かは、わからないけれど、まずは知ることが重要であることを認識した。

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    2026年04月19日
  • 透析を止めた日

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    肝臓と腎臓に疾患を持つ夫の終末期における自身と医療の関わりから始まる話。夫が亡くなってからも取材を重ね終末期の透析とはを問うている。

    夫の闘病の時に医療者との縁がなかったと後に記している。医療者は患者家族に寄り添い適切な情報提供をし患者と家族が決定していくのを助け、納得する人生を送れるように支えることだ。患者家族のため研究をし新しいこと(病院を立ち上げる、腹膜透析に挑戦する)に挑戦し続ける業界にもあたまがさがる。

    日本の医療システムが遅れている、とは、そういう立場にならないと分からなかっただろう。この本を読んで現状を知ることができたし、現状に満足せず常に新しい視点で物事をみないとと自身を振

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    2026年04月15日
  • 透析を止めた日

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    ものすごく読みごたえがあった。
    フィクションではない人生が、二人の人生が淡々と書かれていて、こんな悲しみのなか、悲しみのあとにさらに追究して社会に向けて提起する、なんてわたしにはとてもできないと思う。
    こんな言葉では軽くなってしまいそうだけれど、知れてよかったと思う。
    同時に、どうにか、どうにか少しでも医療の現場が変わっていって欲しいと思った。

    最後、病気そのもの以上にそれが元で治らない皮膚の痛みになにより苦しんだ、というのが亡くなった父と同様で、知識としても感情としても自分に刻まれました。

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    2026年04月12日
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

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    暁の宇品は、日本軍が軽視した「兵站」というリスクの本質を、緻密な史料と現場視点から描き出した重厚なノンフィクションです。組織がデータや現場の警鐘を無視し、楽観や空気に流されて破局へと進む構造は、現代企業のリスクマネジメントにも通じます。現場と経営の乖離、意思決定の歪み、異論を封じる組織風土――その危険性をリアルに学べる一冊。リスクコンサルタントにとって、過去の失敗から「兆候をどう捉え、どう伝えるか」を考える上で必読の書です。

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    2026年04月12日
  • 教誨師

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    約50年、
    死刑囚と対話を重ねて、
    死刑執行にも立ち会い続けた教誨師の渡邉普相。

    「わしが死んでから世に出してくださいの」
    と言う約束のもと、
    初めて語られた死刑の現場とは。

    ずっと取材を拒み続けていた渡邉さんが、
    著者にだけ話し、託したこと。

    教誨師ってキリスト教のイメージがありましたが、
    様々な宗教家が担っていらっしゃるんですね。

    渡邉さんの生い立ちや教誨師になるまでも描かれ、
    死刑囚たちと対話を繰り返す日々が描かれています。
    また、その死刑囚たちの執行にも立ち会う。
    人が死ぬ瞬間に立ち会うことは、
    とても生々しくて、重くて、圧倒されました。
    だけど、それを人に語ったり吐露すること

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    2026年04月11日
  • 透析を止めた日

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    重厚な読書体験だった。

    透析を強いられつつも、自分の信念を貫き通した尊敬すべき人物を、共に戦った妻の立場から描いた人生記録。

    書き方によっては薄っぺらい告発の書になりかねないと感じたが、ノンフィクッション作家としての実力が遺憾なく発揮されており、素晴らしい作品に仕上がっていた。

    自分も大病を患い、膵臓を失い、

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    2026年04月05日
  • 透析を止めた日

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    「透析を止めた日」を通し、透析に「終わり」があること、そしてその最期の凄絶さを初めて知りました。腹膜透析などの選択肢についても。

    私の父も透析を受けています。食事制限中より元気な父の姿に安堵していましたが、本人の望む終わり方を問う重要性を痛感しています。「どう死ぬか」は「どう生きるか」そのものです。

    また、医療従事者として、「情報格差」を猛省しました。私は患者様と、治療の選択肢や疾患について十分に共有しているだろうか。患者様と真摯に向き合う覚悟を新たにしています。

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    2026年03月26日
  • 透析を止めた日

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    10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断せざるを得なかった夫を看取った著者による医療ノンフィクション。第一部は夫との闘病生活を描いた記録。第二部はその後著者が取材した透析業界の現状、腹膜透析とその選択肢によるQOLの向上、より良い治療のために努力する医師や看護師、介護業界の人々などを描いた内容。
    透析については全く知識はなかったが、年を取るにつれて自分にもその可能性はあり、血液透析の末期の苦痛や緩和ケアが保険適用されないこと、腹膜透析という可能性など参考になった。
    前半の著者の夫との闘病生活については、大変さや苦痛などは十分伝わったが、一方で夫の体育会的な前時代的感覚や

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    2026年02月28日
  • 透析を止めた日

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    【2026年35冊目】
    腎不全で透析治療を行う夫と結婚した妻から見た、日本の透析を含む医療事情を書いたノンフィクション。第一部は壮絶な透析治療生活から最期の日までを、第二部で日本の透析治療の今を描いている。回復のための治療ではなく、死なないための治療である透析治療の闇に切り込み、光を照らし出した一作。

    ノンフィクションはほとんど読まないので(理解できないから)本作は知人に半ば押し付けられるように勧められて手に取りました。が、大変読みやすかったです、「透析治療って言葉だけは聞いたことある」みたいな知識レベルでも十分理解できる内容として書かれていました。

    生きるための透析治療の過酷さ。なんのた

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    2026年02月25日
  • 透析を止めた日

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    終始、胸が苦しかった

    こんなにも、ごめんなさい、申し訳ないって思いながら読んだ本はないと思う
    慢性期、終末期医療にかかわることが多い私には、刺さる言葉が多かった

    どれだけ辛かったことだろう
    どれだけ苦しかったことだろう
    関わることがあまり無かったとはいえ、知らないことが多すぎた

    医療に携わるものとして、時に
    知らなかった、では済まないこともある
    自分から手を伸ばさなければ知り得ないことがある
    この本は、透析というものを
    改めて学んだ一冊

    自分から知りたいと手を伸ばして良かった

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    2026年02月24日
  • 透析を止めた日

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    ネタバレ

    読み始めは前半の闘病記のあとは専門的好きで読みづらいとではと思ったが、後半もわかりやすくグイグイ引き込まれていった。
    透析の詳しい現状もあまり知らなかったので、終末期医療が今までは癌患者を対象としたものだったことに衝撃を受けた。
    医療側の事情、保険料の問題、地域差など条件は本当に様々ですぐに改善されるものではないだろうが、少しでも多くの人がどんな病気でも納得のいく治療と終末期を迎えてほしいと願ってやまない。

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    2026年02月22日
  • 透析を止めた日

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    日々、忘れてはいけないことは何か?
    →ただ生きていられること、それがいかに難しく、有難いことであることへの感謝。

    大病をした時、どうすべきか?
    →知識を得ること。病院の判断が正しいとは限らないので、療法の選択含めて患者や家族自身が人生の手綱を握り続けること。

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    2026年02月19日
  • 透析を止めた日

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    素晴らしかった
    何度も何度も涙が溢れた

    腎代替療法と透析患者の終末期を取り巻く現状を、家族とノンフィクション作家のふたつの視点から切り込む。

    著書の堀川さんご自身が夫の苦しみに我がことのように寄り添い手を握り続ける姿はもちろん、積極的な治療から離れつつある夫へできる限りのケアを提供しようとする看護師たちに胸が熱くなった
    そう、私たちは患者さんになにかできることは無いか考え続けなければいけない

    10年前、私が循環器内科にいた頃も医師は『緩和ケア=負け』のように感じている人は少なからずいたように思う
    今は医療チームとご本人、家族が対話のプロセスを踏めていることを祈る
    この本の中でも何度か出て

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    2026年02月18日
  • 透析を止めた日

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    最近、緩和ケアの対象が癌以外にも広がるという新聞記事を見た。

    世間に問題を提起することの重要さを改めて感じました。

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    2026年02月17日
  • 透析を止めた日

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    ノンフィクション作家の堀川惠子氏の夫との闘病の日々と、透析医療の取材をもとに問題提起をした作品。
    血液透析と腹膜透析、緩和ケア、終末期医療、透析クリニックなど知らないことが多かった。
    血液透析患者の過酷な状況は読んでいるだけでも胸が苦しくなる。週3回4時間にわたる透析を続け、それでも病状は徐々に進行していき、終末期にはさらに激しく苦しむという。堀川さんのご主人も38歳から、60歳で亡くなるまでその経過をたどりながら、最後の最期までNHKの番組制作プロデューサーの仕事を続けたという。
    大病院の信頼していた主治医でも、別の病院に移ることになりいなくなると患者は精神的に影響を受けるだろう。
    病院で透

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    2026年02月14日
  • 透析を止めた日

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    医療者がお勧めする本という記事を見て、読んでみようと思っていた。
    前半は著者の体験談。
    ドキュメンタリーとして末期腎不全の終末期が描かれてある。
    直接見ていた訳では無いので悲惨という印象はあったが、思ったより厳しい内容だった。

    後半はちょっと医療関係者や透析患者の家族以外には難しい内容。
    非常に優れた取材によって興味深いものとなっていたが、上手くいった症例を集めているのだろうから過度にPDへの期待が膨らみそうで怖くもある。
    透析患者への緩和ケアは次回の診療報酬改定から、保険適応になる。
    しかし社会保障費は世間的には悪人。
    後書きに信頼できる医師はいなかったという記載があるが、そんな患者や家族

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    2026年02月08日