ダニエル・キイスのレビュー一覧

  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    評判通りの素晴らしい作品。読んで良かった。

    知能が上がるにつれて、教授らが持つ無意識の偏見や、パン屋の人々からの扱いなど、チャーリーが今まで気づかなかった部分に気づいてしまった時は、読んでいる私までも苦しくて、先を読むのを少し躊躇してしまった。
    チャーリーはなぜ賢くなりたかったのか。根底にあるのは、普通になって、母親に愛されたいがあったように思えた。それ自体は、天才でも白痴でも普通の人でも、当たり前に持っている欲望だ。
    だが不幸にも、実験が成功しすぎたのか、彼は結局普通にはなれなかった。そのため、彼に純粋な愛情を注ぐ相手がおらず、そこにもチャーリーの孤独を感じた。アリスからチャーリーへの情は

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    2025年12月21日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    読むたびに問いを投げかけてくる作品で、定期的に読み直している。
    知能が急激に向上していく主人公の内面は、最初は無邪気な希望に満ちているが、次第に周囲との関係や自分自身の変化に苦しんでいく。その過程が日記形式で描かれ、喜びも孤独も、悲しみも辛さも嬉しさも、すぐそばにいるように感じられ、感情移入せずにはいられなかった。

    印象的なのは、知性が高まるほど人の残酷さをより深く理解してしまう点。
    賢くなることが必ずしも幸福につながるわけではないという事実は、読むたびに胸に重くのしかかる。
    また、アルジャーノンの存在は主人公の運命を映し出す鏡のようで、チャーリー自身がいずれ直面する現実をより残酷に、そして

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    2025年12月21日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ヨルシカのアルジャーノンという曲からこの本の存在を知り、気になって読みました。
    最初は誤字脱字だらけでテンポよく読めず、それが新鮮で面白いと思い根気よく読み進めていきました。
    最後は、この本と出会えてよかったと思えました。

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    2025年12月19日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ストーリーはわかりやすくシンプルで、読み進めていくにつれ、感情が入り込むような本だった。

    最初が読みにくい点や、430ページぐらいと長いところがネックである。

    しかし、文学的表現が面白かったり、小説の構成も斬新で、物語の終わり方もとてもすっきりとした美しい本であった。

    人の心の移り変わりや医学研究に対して、改めて考えさせられるような内容で興味深かった。

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    2025年12月16日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ

    知的障がいをもつチャーリーが書く、拙い日記からストーリーが始まるので、最初からグッと引き込まれた。IQが高くなったからこそぶつかる感情のコントロールの難しさや人間関係の壁、そして自分の置かれた立場とその後の運命…ひたむきに自分と向き合うチャーリーに胸を打たれた。美しい作品。

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    2025年12月15日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    人間の根本的に大切なことについて改めて実感させられた。

    チャーリーは手術により急激に知識を得て、天才になるが、そうなるにつれて、本来持っていた素直さや誠実さ、素敵な笑顔を失っていき、傲慢になり、孤独を感じるようになる。たしかに知識があると視野が広がるが、それよりも優しさや誠実さ、笑顔といったものがとても大切だと気付かされた。

    チャーリーは最終的に元の状態に戻ることになるのだが、その時に天才のときには失われかけていたチャーリー自身の持つ人としての魅力が再び現れて、優しさにあふれるチャーリーの姿にすごく泣きそうになった。

    すごく感情の揺さぶられる衝撃を受けた本だった。

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    2025年12月15日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ

    心臓がぎゅっとなる作品だった。
    日記の書き方が促音や漢字が、徐々に増えていく様子から、どんどん賢くなっているチャーリーをあらわしている。天才になりすぎて、最終的に自分が退化してしまうことに気づいてしまったときは本当に切なかった。

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    2025年12月13日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    知的障害を抱えたチャーリーが手術を経て賢くなっていく過程が拙いの文章から流麗な文体へ変化していく日記を通して生々しく綴られていて没入感が凄い。知能を得て初めて見える人間の醜さ、自身の孤独、愛への渇望。「賢い=幸福」とは限らない残酷なテーマが読んでいる間ずっと胸に刺さっていた。貴方はゆっくりと変わっていく。

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    2025年12月09日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    映画などでは泣けない自分ですが
    初めて小説で泣きました。

    ただ感動的な小説ではあるが読んでて少し怖くも感じる小説。
    色々考えさせられました。

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    2025年12月09日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    最後の一行でグッときてしまい、泣いた。
    賢くなったチャーリーならその言葉は出てこなかったと思う。
    彼にとって何が正解だったのかわからない…。

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    2025年12月07日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ

    切ない。
    途中、救われない未来しかないんじゃないかと
    つらい気持ちになりつつも、
    ラスト、自分で「おかげで家族にも会えて、何があったか分ったし」ということで
    チャーリーにとってはとても短い期間だけど
    一生を体感することができて良かったのかな、という結末に。

    実際にこういう実験てあるのかな?

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    2025年12月06日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ


    チャーリーがあの刹那的に生きてたときに、最初で最後、アリスと交わったときに、彼にとっての本当の幸せに気づいたのだろうと思う。

    なんだか皮肉なものだよな。人が輝くのも星が輝くのも、いや命が輝く瞬間というのはいつも、命が消えゆく瞬間でもあるのかもしれない。
    儚いとはこういう事なのだろう。
    遺された人や想いは生き続けるし、世界も周り続ける。

    のちの解説でその人は人生で3度アルジャーノンに花束をを読んだそうだが、3回目の涙はチャーリーが救われたという涙であったそう。あれを救いと捉えるのは僕にはまだ少し難しい。今の僕には救いとは言えそうにない。言語化できない。救いだけでは言い表せない最後のような気

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    2025年11月25日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    人間は考える葦である。
    本当にそうなのかもしれない。
    人間はこんな素晴らしい作品をかけるのですね。
    そりゃ空くらい飛べるよな~。

    悪を可能にさせるのは知能である
    とはよく言ったもので、
    無知は決して罪などではなく、
    紛うことなき純粋さなのだろう。
    それは善悪の次元に存在しない。

    では、人の知能を人工的にあげることは罪なのだろうか。
    物語中でチャーリーが、白痴が禁忌を犯し、
    普通を知ることは罪であるはずがない。
    と言う意のことを言っていて、
    私は自分の至らなさに泣きそうになった。
    彼は産まれた時から彼以外の何者でもなく、
    ひとりの人間であり、知る権利があるのだ。
    その方法をさずけること、それ

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    2025年11月29日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    チャーリーとは環境も生活も違うはずなのにとても身近に感じる。それは多分、人との些細なズレや相違みたいな、誰しもがする経験に似ているからなのだと思う。
    知識が後退していく中での最後の追伸は、それでも誰かを悲しむ心は褪せないことを暗示していたのかな。
    とても素敵な作品。

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    2025年12月14日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ

    なんて恐ろしい物語なんだと思った
    冒頭1ページ目から、うわ!なんだこれ読みにくい!と思い、それがチャーリィ自身が書いたもので、よく小学一年生が「は」を「わ」と書いてしまうのと同じことを30歳を超えた男性がやっているのだと気づいた時、もうこの時点で恐ろしくなった

    最初読んでいるうちは、早くチャーリィが賢くならないかな、頭が良くなったら何を考えるんだろう、ああもうまどろっこしいな、なんて思っていた
    そこから段々とIQが高くなっていき、
    本当は周りから馬鹿にされていたこと
    両親に捨てられていたこと
    自分の過去のトラウマがずっと残っていること、
    知能が上がるだけでは幸せなんて訪れないこと、
    が分かっ

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    2025年12月20日
  • 24人のビリー・ミリガン〔新版〕 上

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    多重人格について、以前YouTubeを見た時以来興味を持っていたのと、『アルジャーノンに花束を』が好きだったので拝読。
    初めは周囲の人から見たビリーミリガンについての記載が多く、途中から本人の協力により人格同士の対話もふんだんに書かれていて、とにかくとても面白かった。
    興味深くあっという間に読み進められた。下巻も楽しみ。

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    2025年06月03日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

    ネタバレ

    アルジャーノンに花束を

    最初の方はひらがなや誤字ばっかりで読みにくくて嫌だなとか思ったのに見ていくうちにどんどん世界観に飲み込まれる感じがあって最後まで見たら気づいたら泣いてる感じがあってめっちゃ感動した最初は見にくいなとか思ってても数ページ進むだけで時間も忘れて最後まで一気に読んじゃう世界観の引き込みかたが素晴らしい

    #深い #泣ける #切ない

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    2024年08月22日
  • 24人のビリー・ミリガン〔新版〕 下

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    こんな症状になるまで、幼児期に虐待されるなんて、本当に気の毒だ。物語が終わった後の、日本の精神科医の方のお話を読んで、さらに、悲しくなった。

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    2024年05月29日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

    QM

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    切なくなった

    終始日記風の書き方で、最初幼児の知能レベルで書いた日記はかなり読みづらかったけど、とある日を境に作文能力が急上昇、こんなに変わるもん??!とびっくりしました。
    最初は低知能だったが故にいじめられていると気づかなかったものの、周り対する優しさや希望のようなものが読み取れました。
    「頭がよくなる手術」を受けたことによって、数日後チャーリィの理解力や会話の能力はメキメキ上達、でもそれと同時に小さい頃の嫌な思い出やトラウマがよみがえるようになり、それによって苦しみます。
    物語が進んでいくにつれてより賢くなったチャーリィは、ずっと憧れだった「他の人と政治や宗教や、そういう高度な内容の話がしたい」という夢

    #泣ける

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    2023年12月20日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    これは苦しい 手術前の文章は読みずらく、部分的に読み飛ばしちゃうんだけど、完読すると読み飛ばし出来ない。それが、とても失礼な行為だと感じるから。
    幸せのあり方って、他者には決められるものでは無いのかもと思わせられる作品だった。

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    2025年12月02日