渡海奈穂のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
パッと見カッコいいのに実はヘタレな刑事×天涯孤独で世話好きな苦学生の、生真面目ラブ。
雑誌で読んだ時より、大増量の書下ろしがついていて満足度がアップしていました。
大学で同じクラスの奴に家事代行のバイトを紹介された加辺。親に先立たれ、自力で大学の費用と生活費を稼いでいる加辺には願ってもない話だったのですが。
罠にはまって危ないところだった加辺。家事代行なんて嘘っぱちで、危うく売春容疑かけられそうに!
ストーカー騒動から始まる恋でした。とんでもない目に遭った加辺ですが、すごくしっかり者。苦労してきたせいで諦観しているのか、年の割りに落ち着いて物事を見極める力があります。
むしろ大人の瀬ヶ崎の方が、意外にもヘタレで情けない姿をさらしまくりで、読んでて思わず「カワイイ」と感じてしまいました。
そんな瀬ヶ崎に情がわいて、ほっとけなくなって、いつの間にか世話を焼いてしまう加辺。
独りぼっちで頑張っていた加辺は、瀬ヶ崎のおかげでやっと自分の居場所を見つけることができます。
どうしてこんなに二人がラブラブにななれたのか?
まちがいなく、譲のおかげです!影の立役者、愛のキューピッドは、譲だと断言してもいいでしょうねwww
結局、譲の異常なブラコンのせいで、二人が固く結ばれてしまったことに本人は文句言えませんよね~
とにかく、執拗な行動ばかりが目立った譲でほんとに「厄介」でしたが、憎めないキャラでした。
書き下ろしは瀬ヶ崎と加辺が新婚バカップルになっていて、楽しかった。ラブラブぶりをしっかり見せつけられてしまいました。
途中邪魔が入ったり、つけ狙われたりとハラハラさせられる展開もあって、生ぬるい?中に適度なスパイスが効いていました。
譲も本編ではサイテーな行動ばかりでしたが、やっと兄離れできて加辺とも軌道修正できそうでほっとしました。
エロ的には、甘いラブは楽しめるけど、萌えはあまりなく。Hシーンもきわめて真面目にコトが進行。赤面しました…
とてもハートフルで、渡海センセらしいストーリーでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあまり過度な期待をしてなかったせいか、思ってたよりずっと萌えました。
高校の同級生同士が親の再婚で義理の兄弟に…みたいな設定はよくある兄弟モノです。
兄の僚は、真面目な委員長タイプで、やんちゃな弟の伊沙のフリーダムぶりが許せず小言ばかり。伊沙の方でも、自分からケンカを売る気はないけど、小姑みたいな稜に苦手意識を持っている。
それがひとつ屋根の下で暮らすうち今まで見えなかったお互いの人となりに気付いてしまってからは、急速に心の距離を縮めていく。
何でもできる優等生だけど、本当は祖父母や母親に負い目を感じていて、いい子でいることに必死だった稜。実は不器用でナイーブな自分を唯一さらけ出せる相手が伊沙だった。見た目はチャラいけど、伊沙は真っ直ぐで人の気持ちをきちんと汲み取れる聡い子で、不器用な稜に甘えかかったり、甘えさせたりする術が自然に身に付いている。ふたりがどぎまぎしながら、これって兄弟のスキンシップの延長だよね?大丈夫だよね?って自分に言い聞かせながら、探りあいながら、触れ合っていく様がとてもかわいらしかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ設定としては、まあ、ありがちなお話です。見た目のかっこよく、あちこち気の向くままに遊び歩いてフラフラしている受は実は年下で硬派の後輩に壮絶片思い中。で、いろいろとちょっかいだしているうちはいいんだけど、攻の気持ちが自分に向いた途端、逃げる、逃げる、逃げる!
でも、攻の方が一枚上手で、先輩受のグダグダも一刀両断。そこは気持ちいい。でもね、後半の腹違いの弟が出現するお話はマジで好みじゃなかった。
中途半端にやさしくてかえって自分を追い詰める受と子供っぽくて自分のことしか考えていない腹違いの弟、そしてその関係性に激怒した攻は、なに、これ、鬼畜?っていう展開。おいおい、なんも解決してねえよ、な終わりです。
この作家さんのキャラクター構成自体は興味がある。けど、その後のお話の展開がどうにも相性が悪いみたいです。なんか読後、渋い気持ちになる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ作者いわく、イケメンオタクXクール眼鏡です。このシチュエーションに惹かれて読んでみました。とにかくこのイケメンはかなりヘタレです。。この作家さんはヘタレが好きなんだろうか・・・一方クール?なメガネはなんと誘い?襲い受なんです。(ちょっと表現に語弊があるけど)とにかく攻がヘタレすぎて、話が進まないので、先に恋愛だと自覚した受ががんばるっていう構図。でも受くんが結構乙女でかわいかった。攻⇒受の感情はどちらかというと『萌え』、でも受くんは『三次元の嫁の中で自分が一番なら、ま、いっか』となる。なんかちょっとおもしろいな。。ちゃんとうまく付き合っていけてるのか、その後が知りたいよ
-
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて好きになた先輩・平尾を相手に都合のいい恋人を演じている三木。
平尾は、三木と初めて関係を持った翌日に、他の女の子とキスをし、その時に強がってしまってからずっと、三木は「浮気しないでほしい」とは言えずに、物分りのいい恋人のフリをしていた。けれど、本当は三木はひっそりと傷付き続けていた。
そんな三木の慰めになっているのが、仕事先で知り合った年上で穏やかな有元だ。
三木よりも十八も上の有元は、三木が初めに自棄で関係を迫って失敗して以来、三木の性癖を知りつつも決して三木に対しては性的な興味を示さず、それでいて困った顔をしつつも三木を拒まない稀有な人間だった。
関係を持たないままで三木の性癖を知って尚、三木に優しく接してくれている有元の優しさに三木はすっかり甘えていて、そんな関係を心地よく感じていた。
ところが、そんな有元に突然抱きしめられて……
というような話でした。
三木は、自分が本当に好きだと思った相手には浮気をされ、他に手を出している女の話をされ、素直になれない自分を常々悲しく思っていた。
その寂しさを埋めるために三木は、行きずりの男と一夜限りの関係を持ったり、その気もないのに、仕事で知り合った有元に相手をしてもらう日々を過ごしていた。
そんな日々の中で、もはや好きだったはずの平尾のことが今でも本当に好きなのか、それともただ意地で付き合っているだけなのか、もうすでにわからなくなってきた。
そして、有元の優しさに次第に惹かれていって……という大人な恋の話。
有元は四十代で、中学生の娘がいるBLにしてはかなり高齢の設定。
でも麻々原さんの絵ではかなり若く見えるので、その辺りのことは個人的にはまったく苦痛じゃなかったです。
なんというか……
三木と有元との話だけだったら「枯れてるなー……」というか、渋い感じの話なんですが、三木のもう一方の関係が結構派手で華々しいので、そんなに地味な感じはしない話でした。
何となく、純文学を読んでいるような気持ちにちょっとぎゅっと切なくなる話でした。でも、それよりも文章は大分読みやすいですけど、これ文体と性別変えたら純文学の内容でも十分に行けると思うんですが……と。
でもそれやっちゃったらBLではないので、このままでこの話は十分よかったと思います!
ただ、個人的にこの作者さんはもっとギュッとなる話を書ける人だと思っているので、そういう意味ではもうちょっとぎゅっとなりたかったなー……と思います。
私のツボがこの話についてはずれていただけだと思うんですけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ可愛くて賢くて働き者と評判の水橋家の三男・紬里。
けれど、そんな紬里は、もうずっと俺様でいい加減で女にだらしない次兄の和臣が好きだった。けれど、紬里は和臣には言いなりになる便利な存在としか思われていなくて、タバコを買いに行かされたり、後片付けをさせられたり……
養子である自分が家族の和を壊してはいけないという思いもあり、紬里は和臣に対する想いを諦めたいのに、諦めずに悶々とする日々。
そんなある日、紬里は和臣の友人に寝込みを襲われかける。だが助けてくれたはずの和臣に手を手を出されてしまい、紬里はその経験が忘れられなくなってしまう……
というような話でした。
和臣は、家に自分の友達をいっぱい連れてきて、紬里にご飯を作らせ、後片付けをさせ、足りないものは買いに行かせ、おまけに女をとっかえひっかえ……と「俺様」というのも俺様に失礼な感じの男の人で、俺様というよりはむしろ横暴……。
そんな和臣をどうして好きになってしまったのかわからないけれど、拾ってくれた恩そのままで、インプリティングのように和臣だけに振り回されている紬里。
そして、和臣に手を出されたことで、紬里はますます追い詰められて、だんだん体調とかも悪くなってきて……と。
和臣は和臣で、紬里に手を出したことで、それを「悪くない」という自分に気が付いて、でも、もう一回手を出したら、思い切り紬里に拒否されちゃって、泣かれて……
「紬里に泣かれたくない」という思いが自分の中にあるのに気が付いて困惑する……
とそんな感じで、結局は和臣も紬里のことを好きだと思ってハッピーエンド……なんですが。
渡海先生の本ってもっと胸がぎゅっとなる小説だと思っていたので、そういう意味では、ちょっと期待はずれ。普通のBL小説くらいのぎゅっと具合でした。
でもまぁ、それって結局のところ、期待値が高すぎるので、しょうがないといえばしょうがないのかなー……とは、思っています。
普通に読む分には十分、面白かったです。 -
Posted by ブクログ
入社して日の浅い上村は、営業職なのに人付き合いが苦手。というのも、見た目の印象でいつも誤解されるからです。そんな上村が社内でばったり中学のバスケ部先輩伴瀬に再会します。中学の時と変わらず気軽に声をかけてくるちょっと俺様な伴瀬。次第に彼にだけは上村は心を開いて屈託なく接することができるようになっていきますが。
前半はちょっとめんどくさい性格の上村が、伴瀬との付き合いで素直になっていく様子が描かれています。はじめは伴瀬にご飯を付き合わせられたり、母校のバスケ部に二人で行ったり、友人としての関わりだったのが、いつの間にか一線を越えてしまうという、スローテンポながらもけっこうドキドキさせられる展開。伴瀬みたいな迫り方ならアリかな、と思わせられます。彼に心を許してきた上村が乱暴な態度や物言いをしても、「本当は繊細で、生意気なんじゃなくてキャパがいっぱいいっぱいなんだ」と労わるし、鋭い指摘もできます。頼りがいがある先輩なので、上村が好きになるのも納得です。
二人で過ごす時間が増えるにつれて、友達以上の行為がエスカレートしていくのも生々しく。きっかけは戯れのキスからで、そこからどんどん深まっていくんですが、場所も温泉、車内、自宅はもちろん、カラオケ屋までバラエティ豊か。
ところが、後半事態が急変。物語の雲行きも実に深刻になっていて、これは予想外でした。
せまられて、意識するようになってそれが恋だと気づいた途端、説明もなく伴瀬は距離を置くようになり、連絡すら取れなくなってしまいます。上村がかわいそうになってしまうけれど、男同士で愛し合うということの覚悟を求められるところは、ただ恋に浮かれている男同士というだけの話にしたくなかったのかな、というかんじ。でも、もう少し別の形の描き方でも良かった気もするし。
前半と後半の落差が大きすぎて、ちょっとついていけなかったのが残念。そこが狙いだったとしたら、読み込めなくて不覚でした。前半は良かったけど後半はテンションが下がってしまった上に、退院後のHシーンはそんなに無理しなくても…!と変に気を使いました。
面白くて爆笑したのはあとがきです。笑いました。武士になったのも受けました!