中村圭志のレビュー一覧
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聖書、コーラン、仏典に続き著者2冊目。各宗教について相変わらず分かりやすく書いている。今回は濃い宗教と薄い宗教という切り口。
しばらく前から戒律主義と神頼み的な部分でユダヤ教と原始仏教、キリスト教と大乗仏教の関係性って似ていると感じていたがまさにそういった指摘があり、納得感が高まった。ユダヤ教含む四大宗教の外、ヒンドゥー教、儒教、神道にも触れている。エジプト象形文字文化圏と漢字文化圏から東アジア特有の混沌宗教文化を論じているのが面白かった。またクリスマスとお正月、どちらも冬至を祝うイベントであることも興味深い。以下気になったところ。
・仏は神より格が上
・ユダヤ教教徒は戒律どこまで守れるかと言 -
Posted by ブクログ
予想以上に面白かった。最初は少し退屈に思ったのですが、途中からは面白かったです。やはり今日まで語り継がれる「神話」は、その価値や意味があるのだ。そしてそれが果たす役割があった。
我々からするとヤハウェなんてとてもまともに信じられないのですが、ユダヤ人は本気で信じています。そしてその宗教的確信が民族としての存続の鍵でした。
宗教を理解しないと世界も歴史もわからない。真をを理解しないと宗教はわからない。だから神話の大雑把なところは理解しておく必要がある。
この本のいいところはそれぞれの神話をクールに理論的に語っているところです。旧約聖書もそうだけれど、それ自体を読んでもわからないのだ。そう -
Posted by ブクログ
ネタバレ宗教って前から興味があったけれど、なかなか不気味で難しいテーマで、手を出しにくかった。この本はとてもわかりやすく深堀りしてくれている。広く、深く、宗教や信仰心に触れられる良い本だと思う。
現代では、宗教や神話のエッセンスは、小説や児童文学やアニメなどに息づいているとのこと。村上春樹、宮崎駿、ハリー・ポッター、などなど。確かに現代版の神話となっている感がある。
多神教は農業から生まれたという。農業という新しい厳しい環境から、その時代の人々の想像力によって、拠り所として生み出された神様たちとその物語。
多神教の神々はとても個性的で面白い。あまりにやんちゃで奔放すぎるので、しばらくすると筋の通 -
Posted by ブクログ
今まで「宗教は胡散臭いから苦手」と毛嫌いしていたが、どうやらそうでもないようだ。
科学と宗教の意外な関係性を知ってしまったら、宗教の歴史を学ばずにはいられなくなった。
宗教は、何をおいても秩序に関心がある。宗教は社会構造を創り出して維持することを目指す。
科学は、何をおいても力に関心がある。科学はその「力」を、研究を通して獲得することを目指す。
科学と宗教は、真理よりも秩序と力を優先する。
したがって、両者は相性が良い。
ーユヴァル・ノア・ハラリ
宗教、芸術、科学はすべて、
同じ一本の木から生える枝である。
ーアルベルト・アインシュタイン -
Posted by ブクログ
宗教抜きに生きられない現代社会にあっての「真の教養書」。宗教?勘弁して、という反応は、本書で払拭されるだろう。入門とは随分と謙遜したタイトルだ。
宗教を濃い、薄いで論じる観点も、斬新で素晴らしい。前半の本編と後半の資料編の構成、バランスも良い。
・文化としての宗教の持つ「失敗のアーカイブズ」としての役割は大きい。
・(どの宗教も)、自己責任論などよりもよほど深いレベルで、悪の「不運」と「責任」の問題と取り組んでいる。
・ヒンドゥーの本質とカースト制度は、関係がないと解体がすすんだ。
・呪術信仰は馬鹿にされがちだが、実のところ、これは宗教の土台である。
・原始に帰れ式の運動はいつもどこかジレ -
Posted by ブクログ
宗教について関心をもったらまずこれを一冊、というくらいによくまとまっていると思う。いわゆるキリスト教とか仏教といった創唱宗教から始まり、「宗教」にカテゴライズするべきか迷う儒教や神道、果ては名前のない信仰や文化といった「見えない宗教」までカヴァーしている。
特に筆者が強調している中で重要だと僕も思うのは、1)「宗教」とひとくくりにされているそれぞれの内実が”構造的”にまるで違うことがあるということ、そして2)「宗教者」はそれほど私達と違わないし、ドラマチックな存在でもないということだ。
1)については、特にイスラムが例としてわかりやすいだろう。イスラムは法律や政治にまで影響力をもたらす宗教