中村圭志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
怪しげな風説がSNSにより拡散されがちな昨今、パッと見では判断が付きにくいオカルトも、系譜を追って読むことで陰謀論か否かの判断がしやすくなると思う。
こういった本は他にも幾つかあるが、こちらは自称の羅列というより、歴史とそれに付随する考察が入ったもので、読み応えがあり面白かった。
自己啓発本や針、按摩などのオカルトと言い難い分野まで抑えた上で、それらがなぜ大々的にオカルトと言えないか、オカルトと言ってしまうことの問題も(軽くだが)触れられていたのは良いと思う。
またスピリチュアルや陰謀論のみでなく、ソーカル事件などの根本の知性、科学を疑うものまで触れているのが嬉しい。
人によってはこの本のせ -
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宗教とは何か。
日本人にはなじみの薄い世界の8つの宗教をテーマで切り分ける宗教ガイド。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、儒教、道教、神道の8つの宗教を分かりやすく解説したガイド本です。
あらゆる宗教から距離を置いたうえで、教養として様々な宗教やその歴史、背景にある文化などを広く浅く知りたいという方向け。
入門というだけあって、表紙やタイトルのイメージほど難解ではなく、読みやすいです。どれかの宗教に偏らず、俯瞰した視点で書かれているのでどの宗教の話も頭に入ってきやすい気がします。所々そんな書き方して大丈夫? と思ってしまうようなところもあり、エッセイのような趣もある気 -
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15日のワークブックとして設計されているが、著者のはじめににて「本書をどのように使おうとご自由です」と書いてあったので、重いテーマではあるがさらっと読んでみようという気分になり読み始めた。
宗教組織に対してマイナスイメージを持っていたが、救いの一つである人々のつながりのために存在していることを思うと必要ではあると思う。
生きている中で苦難があると、人生は試練や修行の場と捉える考え方に今まで賛同できなかった。
なぜ人は苦しみがあると、意味づけたくなるのか。
そしてその救いを宗教、神、スピリチュアルに、求めたくなるのか。
日本人の民俗的生活のページも興味深かった。
私たちは何のために、何を信じ -
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まず、難しすぎて自分には2割も理解できなかったよ…
ただ
一神教(キリスト教・イスラム教)と
多神教(というか神を崇めるシステムじゃない仏教)はそもそも並び立つ概念じゃない事
どの宗教も、時代の変遷と共に原典の解釈が変えられ、創始者の想いからかけ離れていく事
くらいはわかった。
とにかく、(後書きにもあるように)歴史ある宗教はそもそも思想で、時代と地域風土によってある種必然的に生まれ、またそれによって逆に思想自体が変えられていくものであり
教祖の承認欲求によって突然変異的に生まれ拡散されるカルトと一緒にしてはいけない事は理解しておくべきかも。
イスラム教が根源的に交戦的な宗教だとか、そ -
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ネタバレ宗教とは何かという概要を1〜7章で説明し、資料編で主な宗教をそれぞれ解説している。
教科書の補助として読みやすく、分かりやすかった。
専門的にそれぞれの宗教を学びたい人にとっては物足りないと思う。教養としての入門書、ほんとにそのまんま。
「空」は“カラッポ”、「四諦」は煩悩を追い払う4つの過程を“明らかにする”こと、の説明で、だいぶスッキリした。
以下個人的な要約
序章
宗教は文化に根付いており、お辞儀の習慣や「平常心」の用語などにその影響は見て取れる。どこから宗教と括るのかは定義によって変わる。自然などの凄いパワーを表す「神」と救済する(仏陀のような)「神」がいる。キリストが「神」と訳さ