中村圭志のレビュー一覧
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神話の入門書
日本、ギリシア、インド、中東、北欧の神話を網羅し、教養としての神話の魅力を伝える一冊です。
65の神話を厳選し、右ページにあらすじ、左ページに図表を配した構成は、複雑な物語を視覚的に理解しやすくしています。
英雄譚や死と再生のモチーフを軸に、神話の普遍性と文化的共通点を解説し、特に、アマテラスやペルセウスの物語を通じて、現代のアニメや政治にも通じる神話的思考の影響を示す点が秀逸です。やや専門的な用語が難解ですが、初心者にも親しみやすく、神話の入門書として、知的好奇心を刺激する力作だと思います。
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Posted by ブクログ
「宗教」と聞くと、物騒なニュースが思い出されることがあります。
正月、クリスマス、お葬式。
無宗教という方も多いですが、意外と宗教的なイベントは周りに溢れていて、日本はとても宗教的な国だなと感じます。
ただ、世界の宗教について学ぶ機会はそう多くありません。
日本はこれから世界に出てビジネスをしていく必要に迫られていますが、そんなとき、世界の国々の文化を支える宗教の知識は、学ぶべき項目の一つだと思います。
大人になった今、自分から興味のあることを学ぶようになって、宗教の奥深さや歴史に面白みを感じています。
これからも勉強を続け、日本や世界への理解を深めていきたいものです。 -
Posted by ブクログ
様々な宗教や信仰、思想を「図像」で串刺しにした本書。
「はじめに」にもあるように、モチーフごとの章立てになっているので、諸宗教を共通点から比較できる。フラットでクセがないから読みやすく、「図解 世界5大宗教全史」と一緒に手に取る機会が多い。
仏教図像やキリスト図像、シンボル辞典などの専門書は多数あるから、この書で気になった図像やシンボルがあれば、またそこを深めることはいくらでもできる。そこからさらに、成り立ちや宗教的意義を読み解くこともできる。
その前提として、手がかりとして、ガイドとして、本書を読んで、ここをもっと知りたい!を見つけることができる。 -
Posted by ブクログ
知っているようで実はよく知らない『宗教』の世界を信仰の面からでなく客観的な学問の立場から解説している本。
だから教養としての知識を蓄えるには良い本だと思う。
大学のカリキュラムのようになっており、3週間で1冊を学ぶようなイメージ。
振り返りの課題もあるので、ある意味教科書っぽい。
主に扱うのはユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教だがそれ以外の地域ごとの宗教も扱っている。
人類の歴史やニュースや外国人の文化背景を理解したり、逆に外国人に日本人の宗教観を説明するときには大いに参考になると思うが、宗教の最たる目的である人生の幸福に資するわけではない。
つまり本当に宗教心を持っている人の心情や