中村圭志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これまでシリーズとして読んできた、30の歴史シリーズの派生版といったところでしょうか。
歴史や世界遺産などを学ぶと、その背景にある思想、哲学、宗教というものが必ず影響していると感じているため、そして共用としてもこのようなことを知っておいて損はないと感じます。
この本は、宗教の元となったと考えられる各地域に残る神話に注目しており、これまでとは違ったテイストの歴史関連の書籍です。
幅広く地域や年代から、宗教につながる神話を紹介していますので、昔話を読んでいるような面白さがあると同時に、どの地域にも似たような神話があり、それが地域や年代を越えて影響を与えている様がよくわかります。今後、思想・哲学・宗教に関して知識を得たいときは、再度読み返してみたいと思います。
<目次>
序章 神話と宗教の歴史 概観
●PARTI 多神教の神話
1章「英雄の竜退治」神話ーースサノヲ、ペルセウス、セント・ジョージ
2章「豊穣と冥界下り」神話ーーペルセポネ、アドニス、オホゲツヒメ
3章「天界の王権交代」神話ーーゼウス王朝、アマテラス王朝
4章「神々の浮気」神話ーーオリュンポス十二神、ヤチホコの神
5章「苦難の英雄」神話ーーヤマトタケル、オイディプス、ヨブ
6章「トリックスター」神話ーーヘルメス、ロキ、ワクジュンカガ
●PARTII 一神教の神話
7章「出エジプト」神話ーーユダヤ教の起源
8章「天地創造」神話ーー多神教から一神教へ
9章「アダムとイヴの失楽園」神話ーー原罪の思想
10章「ノアの洪水」神話ーー審判の思想
11章「悪魔との闘い」神話ーーゾロアスター教と善悪二元論
12章「贖罪のキリスト」神話ーーキリスト教の起源
13章「神の子イエスの奇跡」神話ーー四つの福音書
14章「大天使との夜の旅」神話ーーイスラム教の起源
●PARTIII 東洋宗教の神話
15章「シッダールタ王子の精神修行」神話ーー仏教の起源
16章「久遠のブッダ」神話ーー大乗仏教:法華信仰
17章「極楽世界への往生」神話ーー大乗仏教:浄土信仰
18章「曼荼羅のコズミックパワー」神話ーー大乗仏教:密教
19章「文字では伝わらない」神話ーー大乗仏教:禅
20章「ヴィシュヌとシヴァ」神話ーーヒンドゥー教の世界
21章「祖先と神仙」神話ーー中国宗教の世界
22章「穢れを祓う大祓」神話ーー日本宗教の世界
●PARTIV神話と宗教の現代
23章「来世」神話の行方ーー冥界、天国・地獄、輪廻、希薄化
24章「奇跡」神話の行方ーー自己啓発、反知性主義、無神論 -
Posted by ブクログ
ネタバレ神をコカコーラの缶に喩えると、父、子、聖霊は、それぞれ缶の上面、底面、ぐるっと回った側面の三つに相応する、即ち三位一体。
この缶をテーブルの上に立てる、テーブルは人間世界、広い面上に救いを求める哀れな衆生がうごめいている、そこに神=コーラの缶が出現する、といったかたち。缶の底面と机との接触面がイエス・キリスト、この円い接触面は缶の底面-子なる神-として神に属するが、同時に机の面でもあるから、併せて人間界にも属し、キリストには神と人間の二重性があることに。
このように人間の歴史的世界という苦界-机の面-と神なる救済の原理-コーラの缶-との境界面にあるキリストは、たんなるシンボルでも絵物語の登場人物でもなく、歴史的人物であることによって救済のリアルな根拠が示される。キリストは人間であり、かつ神でもあった、ここに信仰の要訣がある‥、と。
-2010.11.24 -
Posted by ブクログ
宗教、と耳にすると、正直身構えてしまう自分がいて、その上、昨今のイスラム国大暴れ報道を見て、いよいよ宗教ってどうなのよ?と思ったりしたけれど、そんなときこそしっかり基礎を知ってみようと思い立ち、読んでみた。
宗教って何だろう?と言う基本を具体的な宗教を例に取りながら、歴史的、地域的、文化的な観点からスッゴくわかりやすく説明した一冊。
著者が最初に示しているとおり書き方が「中立的」なのでこの宗教最高!!とか偏りがなく成り立ちとか特徴とかを淡々と説明されていて、読んでいると素直に読めるのは良かった。ただ途中「おおおそんな事書いちゃって怒られないか?」とか心配になる表現もあった気がするけど。
まず宗教って一概に定義できないって事がよくわかった。もちろん信仰対象があったり教義があったり戒律があったり共通する点はいくつかあるものの基本は自由で様々なのねぇと。あと神と仏の違いとか、信仰には薄い信仰と濃い信仰があるとか。アメリカ人のほとんどは薄い信仰らしい。以前、外人は君の信仰はなんだ?とすぐに聞いてきて、答えられないと一人前に見られない、と聞いた記憶があるけど実際はそんなの大嘘らしい。だよねぇ。
まぁ要するに人間は生きる上で希望が欲しい訳で、その希望としての信仰、ってのが一番ポピュラーなんだなぁと。人間そこまで強くないし、その逃避の先に宗教があるとも言えるかな?
あとは宗教は行動様式でもある、ってのはわかりやすいね。そう考えると日本人は無宗教ってのは違うって話になるよと。まぁ宗教って俺が考えていた以上に自由で適当と言うことがわかった気がする。
宗教はこれ!こんなものだ!って思いこんだりはいけないよ、とかそんな事思いました。