あらすじ
宗教にはそれぞれ教典がある。開祖やその弟子たち、あるいは教団によって書かれ、編まれ、受け継がれた「教えの原点」だ。時代が変わり、教義が揺れる時に、人々が立ち返る場所としての原典ともいえよう。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教から、ヒンドゥー教や神道、儒教・道教まで。歴史を超えて受け継がれてきた教典はどのように生まれ、何を私たちに伝えようとしているのか。信仰の核心に迫る新しい宗教ガイド。
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Posted by ブクログ
三大宗教の聖典についての基礎知識がまとめられている。教科書的な本と思って貰えば良い。
読んで思ったのは、意外にも1番内容を知らないのが日本人的にいちばん馴染みのあるはずの仏典だったな、ということ。法華経に何が書かれているなんて、恥ずかしながら全く存じ上げず……
なお、仏典を取り上げた章は、初期仏教的なパーリ語のものと、大乗仏教のものの両方を扱う(2章ぶんある)。
Posted by ブクログ
まず、難しすぎて自分には2割も理解できなかったよ…
ただ
一神教(キリスト教・イスラム教)と
多神教(というか神を崇めるシステムじゃない仏教)はそもそも並び立つ概念じゃない事
どの宗教も、時代の変遷と共に原典の解釈が変えられ、創始者の想いからかけ離れていく事
くらいはわかった。
とにかく、(後書きにもあるように)歴史ある宗教はそもそも思想で、時代と地域風土によってある種必然的に生まれ、またそれによって逆に思想自体が変えられていくものであり
教祖の承認欲求によって突然変異的に生まれ拡散されるカルトと一緒にしてはいけない事は理解しておくべきかも。
イスラム教が根源的に交戦的な宗教だとか、そういう誤解をしちゃいけない。
Posted by ブクログ
聖書、コーラン、仏典、儒教や神道の本など、その教典を中心にそれぞれの宗教を概観できる。また、聖書はムハンマド、イエスはコーランといった対比や、仏教の発展の歴史といった、自分が今まで知らなかったことも勉強できた。
Posted by ブクログ
正典の確立まで、イスラム教は短かったが、新約、旧約聖書は数世紀かかっている。仏典は、大乗仏教が展開する間に多くの経典が作られ発散していった。また言語も、コーランはアラビア語版が唯一の正典であるが、聖書はラテン語版、ギリシア語版、ヘブライ語版などありそれぞれ内容が異なるケースもあるし、プロテスタントではそれぞれの言語バージョンが作られた。仏典は、元々のブッダの言葉はほとんど残っておらず、日本の経典は、サンスクリット版をさらに漢訳したものを参照しているケースがほぼ全てであり、また内容も不況のためというより、修行の手引きとなるものであり、(ここの宗派においてはあるが)正典なるものは確立していない。