池上永一のレビュー一覧

  • レキオス

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    沖縄を舞台に、米軍、女子高生、ユタ、CIA、学者などの多種雑多な登場人物が入り乱れ、過去と現在、夢と現を交錯する。池上永一は『バガージマヌパナス』『風車祭』などの沖縄モノがとてもよかったので、そういう感じかと思って読み始めたら、のっけからいきなりSFでぶっとんでる。設定も荒唐無稽。頻出する専門用語も難解でうそっぽいし、時代考証もめちゃくちゃだけど、それも狙いか、というはじけ方。沖縄という存在自体、パラドックスのようなものだし、それを表現する手段として、このくらいの無茶ぶりが必要なんだと思わせる。現実の沖縄の混沌と多面性に、ようやく物語が追いついた感じ。まあ、正直、1回読んだだけではわけわかんな

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    2011年07月16日
  • レキオス

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    沖縄が舞台。主人公のデニスはアメラジアンで聞得大君の子孫。
    風変わりな天才学者や秘密結社も出てくる。
    内容はなかなか壮大で、少し理解するのが難しいかも。
    中に出てくる脇役のおばぁたちは魅力満載。
    特にポーポー売りのおばぁ姉妹はすごく素敵。
    沖縄の問題を様々な視点から見ている作品。

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    2009年10月04日
  • あたしのマブイ見ませんでしたか

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    「マブイの行方」「サトウキビの森」「失踪する夜」「カジマイ」「復活、へび女」「前世迷宮」「宗教新聞」「木になる花」の全8篇。ページ数は厚い本ではないのに、どれも量的にボリュームのある短編だった。前半の4篇は沖縄を舞台にしている。沖縄のあざやかな風俗が目に浮かぶようだ。
    どれもよかったが、「サトウキビの森」「復活、へび女」がお気に入り。あ、「宗教新聞」もよかった!読んだあとにほっこりとあたたかくなった。都会のビルの谷間、人と人とのじんわりとした繋がりを探してみたくなるような本。

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    2009年10月04日
  • レキオス

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    なんというか,荒れ球がバッターの狙いを定めさせず完封勝ちしてしまったような,とっちらかってるけど痛快な作品。

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    2009年10月04日
  • 海神の島

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    テンペスト作者による、沖縄軍用地を巡る、三姉妹の相続バトル。軍用地問題、尖閣問題など、政治的なテーマに作者なりの考えを示している。三姉妹のノリが軽すぎて(ラノベ的?)、自分には少し合わなかった。

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    2024年03月06日
  • 海神の島

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    壮大なフィクション
    と読むか
    ありえないわー
    と思うかで印象はだいぶ変わる作品ですね。

    三姉妹のキャラは強烈
    それぞれ突出してて好き♡

    まぁ頑張ってください。うまく行くとよいですね(*^^)

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    2023年09月23日
  • 海神の島

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    この方の結構シビアな現実をユーモアと合い混ぜて読ませてしまう感覚、好きだなぁと思います。でも正直、3姉妹のシャレにならない仲たがいは読んでいてあまり気持ちの良いものでは無かったかな。親族が骨肉の争いをするというはちょっと。

    沖縄の基地問題、第二次世界大戦、ダイオキシン、劣化ウラン弾や尖閣諸島と中国台湾問題まで出てきてこれ大丈夫なのかなと思ったらグレタさんまで言及してた。すごいや。
    とは言え、一方の主張だけを正とするのではなく、もう一方の主張もきちんと表現するのは良いなと思いました。色々な言い分があるものねぇ。

    読んでいて色々きちんと考えなくてはいけないこと多いよなぁなんて思いながら読み終え

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    2023年08月18日
  • シャングリ・ラ 下

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    国造りの神話を土台に、近未来のディストピアの中で新たな経済の仕組みや価値観(新たな国造り)が生まれる迄の物語。
    個性的なキャラクター(エグイ人もたくさん)がこれでもかというくらい動きまわり、どんでん返しの連続、エピソードがてんこ盛りでフィナーレへ。
    疾走感が凄く面白くはあるが食傷気味な読後感(^^)。

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    2022年02月23日
  • シャングリ・ラ 上

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    近未来のディストピアSF。
    炭素社会という新しい価値観が支配する時代、世界や日本の立ち位置や権力構造も大きく変化しています。
    政府、ゲリラ、アトラス公社、炭素社会にマネーゲームを仕掛ける人、太陽と月、更に思惑をもった黒幕と思われる人など、様々な要素が複雑に絡んで物語を構成しています。
    主人公を取り巻く登場人物も実に個性的です。
    物語を読み進める中でのイメージは、モモコの精神性とミーコはマツコデラックスさん、小夜子が小池栄子さん(^^)。感想は下巻にて。

    作者は「テンペスト」の方だったのですね。
    守備範囲の広さに驚き(^^)。

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    2022年02月19日
  • ぼくのキャノン

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    帝国陸軍が配備した九六式カノン砲を「キャノン様」と崇める沖縄のある村。
    戦後、独自のしきたり、組織、経済力で村を復興させ守り続けてきたマカト、チヨ、樹王。
    豊かで眩しい村に入り込む不穏な動きと共に、村の平穏は乱されていく。
    前半は、楽しみながらも感情移入しにくいのだが、マカトの孫の雄太と仲間達3人が、過去の真実を知る辺りから一気に入り込めた。
    アニメで映画化されそうな作品。

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    2021年08月08日
  • シャングリ・ラ 上

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    アトラスという巨大な居住区が建設される一方、過剰な緑化で都市部が森に沈んだ東京が舞台となるSF。
    炭素社会、マネーゲーム、国生みの神話、不死身の性悪女が入り乱れ、エネルギッシュな展開が進んでいく。

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    2021年05月06日
  • シャングリ・ラ 上

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    書き出しは政府VS反政府ゲリラでロースタートの印象。
    徐々に話が動き始め、政府VS反政府ゲリラVSアトラス公社VSカーボニストとスピード展開に‥。
    個々のキャラも強く下巻に期待。

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    2020年06月11日
  • 黙示録 上

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    帯に「疾風怒濤」とあり、正にその通り。
    展開が唐突、という感じもするが、書きたいことが盛り沢山あるということなのかも。冗長さは全くない。

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    2017年06月17日
  • 風車祭 上

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    日本だけど日本じゃない、
    ふしぎな風習にまじないに
    言葉に唄に
    場所に歴史に。
    ちょっと違う世界軸に来たかのよう。
    ファンタジーはぴったりです。

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    2015年08月19日
  • トロイメライ

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    お風呂時間のリラックス本として、ゆっくり一話ずつ読みました。
    池上さんの物語の中の沖縄の空気って、からっと明るいだけではなく少し哀しい感じがする。

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    2014年11月08日
  • シャングリ・ラ 下

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    ネタバレ

    炭素経済に東京の森林化等々斬新さを感じさせる上巻だったものの、下巻はつじつま合わせに、登場人物が何度死んだと思っても復活してくる目茶苦茶ぶり。ついていけない。

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    2014年03月16日
  • トロイメライ

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    池上ワールド。テンペストを読んでいるともっと楽しめる。冒頭の二章は今ひとつって思ったが、徐々に盛り上がり、フィニッシュは物悲しいけど爽快。涙の中にクスリと笑いを盛り込むのはさすが。だからやめられないんだな、池上永一。

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    2013年12月15日
  • トロイメライ

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    ちょっと展開は雑だけど…琉球の庶民の暮らしが生き生きと描かれていて楽しめた。
    テンペストのスピンオフ的な物語で、登場人物がちらほら被ってます。

    つーか黒マンサージ、女の悲鳴が聞こえるところに駆けつけるなら、テンペストで温寧が手込めにされた時も助けてあげてよ!と思った。

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    2013年11月05日
  • シャングリ・ラ 下

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    いみじくも、解説として巻末に筒井康隆さんが「この作品の長所でもあり欠点でもあるところは、全てにわたって過剰であるということだ。」と述べている通り、展開がちょっと有り得なさ過ぎます。

    でも、そういう世界なんだ、これは漫画みたいなものなんだ!と思いながら読み進めると、その中に感動もスリルも面白さもありました。

    漫画があるようですが、確かに漫画としてはとても面白いかも、と思いました。

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    2013年08月14日
  • シャングリ・ラ 下

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    ネタバレ

    下巻はひたすら戦いの巻だった。

    ふつうの一般人なのに、なんども九死に一生を得ている人が多くて、最後の方は食傷気味。ちょっと創竜伝っぽいな、と思った。

    もうちょっと戦いを整理してあった方が読みやすかったかな。実際はこんな風に小競り合いが頻発するのが普通の戦場なのかもしれないけれど。

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    2013年08月02日