池上永一のレビュー一覧
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ネタバレわたしがこの話を興味深く感じ、書店で下巻を手にとるにいたらせたその理由は、
明和の大津波や巨大な台風災害を、話の重要な部分で
かなり大きく取り上げていること、
また島の歴史や伝承、民謡、昔話や祭りなどが、
細かに豊かに記されていることです。
石垣島を舞台に島人が書いた空想小説。
作者のかたの、生まれ島への愛が、
いとしいほどに伝わってきます。
ほんとうにこうであればなあ、と思うほど
理想的な情景、風景がちりばめられ
どこからか今にも三線の音が聞こえてくるようでした。
わたしも、もし叶うのであれば
生まれ島にはそのままの形で、ずっと平和にあり続けて欲しい。
この話の軸には、島人への、ひ -
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ネタバレ近未来都市トーキョーなのに、いきなり平安衣裳とか出てきてギャップに笑う。まあ、よくも悪くも角川のコンテンツをいろいろぶちこんだ感じで、設定はよく練られているんだが。戦闘シーンの描写が浅いし、紙芝居みたいに超展開なのでかなり無理があるかも。
キャラクターの掛け合いは面白い。
敵味方が意外な共闘をみせたり。主人公よりも美邦のサイドのほうがアクが強いが、なぜか魅力的に思える。
クライマックスになるにつれて、怒濤の展開のオンパレードなのだが、キャラがころころ死んだり生きたりを繰り返すせいで、勝負所の真剣味が半減。草薙少佐の扱いが酷い。
いわゆる貴種流離譚に落ち着いてしまうのだが、主人公にあまり威 -
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下巻。
マブイってのはなかなか面白い概念だなあと思います。
日本でも魂が抜けるとかいうけど抜けた魂を拾いにはいかないしな。ピシャーマは可哀想なお嬢さんなのですが彼女の恋物語に終わらない所がスゴイ。ギーギーとかフジオバァにヒロインの座は奪われているし。というか霊魂のヒロインが生きているオバアより存在感が薄いってのもすごい話でした。
真面目に生きているのがちょっと寂しくなるけれどもフジオバアのように自由に生きられる人間ってのはなかなか居ないわけで、だからこそ彼女は風車祭まで生き延びることが出来たんだろうな。それにしてもマブイにまで嫌われているオバアはすごい。そしてギーギーは良い雌豚だ。彼女の悲劇 -
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沖縄生まれの沖縄育ち。
中学の同級生にはアメ女の友達もいるし、ユタの親戚もいる。
休日には意味もなく長いフェンスを横目にドライブすることもあり、現在「天久開放地」で働いている。……
そんな純正ウチナーンチュの私がこの作品を満喫できずに、誰ができましょうか。
池上先生、ありがとう。超・私得な舞台設定をニフェー!←
現在、那覇新都心として再開発の進む「天久開放地」が、もし手付かずのまま放置されていたら、というIFストーリー。
冒頭から「天久に魔法陣が出現し、逆さまの女がJKに取り憑く」という急展開で幕を開け、その後もクセの強すぎるキャラ達が狭いエリアをキャラキャラと奔走しまくります。
琉球王 -
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かいつまんで概要を説明すると、物語は近未来の東京です。
世界はCO2作減のために、炭素主導の経済に移行。炭素税が導入され、炭素の排出量によって税率が大きく変わってくるという、炭素が経済に大きく影響を与えていく世界。
そして、日本は膨大なCO2作減のために東京一帯を森林化し、かわりに超高層都市「アトラス」を建築する。
しかし、東京都民全てがアトラスに入居できるわけではなく、あぶれた人達は難民となって、森の中で反政府ゲリラとして生活していく。
そして、主人公はそんなゲリラの若き女総統。政府への反乱を通して、自分自身の存在やアトラスの真の意味が明らかになっていく。
というようなストーリーなんです。 -
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かいつまんで概要を説明すると、物語は近未来の東京です。
世界はCO2作減のために、炭素主導の経済に移行。炭素税が導入され、炭素の排出量によって税率が大きく変わってくるという、炭素が経済に大きく影響を与えていく世界。
そして、日本は膨大なCO2作減のために東京一帯を森林化し、かわりに超高層都市「アトラス」を建築する。
しかし、東京都民全てがアトラスに入居できるわけではなく、あぶれた人達は難民となって、森の中で反政府ゲリラとして生活していく。
そして、主人公はそんなゲリラの若き女総統。政府への反乱を通して、自分自身の存在やアトラスの真の意味が明らかになっていく。
というようなストーリーなんです。 -
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タイトルの風車祭は、沖縄で97歳の生誕祝いの祭りだそうです。
舞台は現代の沖縄(石垣島)で、不思議で美しい幽霊との出会いを切なく幻想的に、そしてところどころでコミカルに書いた作品です。
沖縄が舞台という事で、言葉もところどころで沖縄の言葉が出てきて、陽気でどこかあっけらかんとした雰囲気が味合えます。
沖縄には行った事ないんやけど、なんとなくながら陽気なラテン系な場所を想像しながら読みました。
最初は沖縄言葉にちょっととまどって、ページをめくるスピードがゆっくりやったけど、慣れてきたらその妙に軽快な言葉にはまりました。
要所要所で大いに笑わしてくれるんですけど、この小説結構ホロリと来る。
結構 -
Posted by ブクログ
タイトルの風車祭は、沖縄で97歳の生誕祝いの祭りだそうです。
舞台は現代の沖縄(石垣島)で、不思議で美しい幽霊との出会いを切なく幻想的に、そしてところどころでコミカルに書いた作品です。
沖縄が舞台という事で、言葉もところどころで沖縄の言葉が出てきて、陽気でどこかあっけらかんとした雰囲気が味合えます。
沖縄には行った事ないんやけど、なんとなくながら陽気なラテン系な場所を想像しながら読みました。
最初は沖縄言葉にちょっととまどって、ページをめくるスピードがゆっくりやったけど、慣れてきたらその妙に軽快な言葉にはまりました。
要所要所で大いに笑わしてくれるんですけど、この小説結構ホロリと来る。
結構