池上永一のレビュー一覧

  • 風車祭 上

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    ★今日カジマヤーを迎えることができて、とにかくハッピーだった。(p.12)
    3つのええとこ(1)読まなきゃもったいない! というタイプのお話。個人的感想ですけど。(2)伝説や呪法が連綿とつながり此岸と彼岸の境界が曖昧な島の豊かさおもしろさ。(3)強烈なキャラたちが好き勝手に跋扈する。それがなければ肉体を失った娘に恋をした男子高校生の武志というよくあるゴーストストーリーなのでこれはやはりキャラたちと、島の風習、雰囲気を楽しむお話でしょう。

    ■簡単なメモ
    【一行目】今日の島は朝から賑やかだ。旧暦の九月七日の始まりは、木々の無数のざわめきと、いつになく大きく鳴り響く潮騒、そして島唄と三線の微かな音色の重なりだった。

    【愛】《愛とは絶叫である。ギーギーはその声に満足した。》(上巻p.376)
    【赤嶺/あかみね】ご近所のユタ。
    【アマミキヨ神】創世の神。
    【アラピキ橋】妖怪がたくさんいる。
    【泡】アラピキ橋の下を流れる川がときどき泡立つのはギーギーが「洗濯」をしているから。いろいろ化学変化にのっとって泡を起こし記憶を失ってすっきりして戻ってくる。
    【郁子/いくこ】玉城郁子。武志の同級生である睦子の妹。《赤毛の硬い髪。ひと月寝こんだくらいでは、色が落ちない日焼けした褐色の肌。一旦口を開いたら自己主張をやめない性格。泥と共生関係にある汚れた衣服。この娘は島の子供の典型をいくつも備えている。》(上巻p.103)。父親が医師なのでいつの間にか医術用語を覚えてしまい人形を手術して殺してしまった。美少女ヒロインに変身したい。フジに負けず劣らずキャラが強い。うっかりするとメンヘラ系。
    【石垣島】舞台は石垣島と思われる。
    【石敢當/いしがんとう】T字路に設置する魔除けのようなもの。石ころに「石敢當」と彫ってある。スーパーでも販売されている人気商品。ぼくもひとつ持ってます。同じ発想の発展形のようなものとして門に設けられる「ピーフン」という壁がある。
    【意識】《だったら魂と意識はまた別のものなのではないか。だとすれば、意識というのは肉体が生みだすちうことになる。》上巻p.237。《『記憶』、それだと思った。意識は昨日という過去が生みだすものなのだ。現在の自分は過去の記憶を引き継いで、明日に間違いなく渡すだけの通過点にすぎない。それを意識と呼ぶならなんと矮小な存在であろう。》上巻p.237
    【イシクス山】この山を崩して近代的な都市を作ったが、人口に比して大きすぎる都市には人がいない。そして、イシクス山は重要な位置づけにあったので神は島を滅ぼすことに決めた。
    【御嶽/ウタキ】七大御嶽などあるらしい。男性の立ち入りは禁止されているようだ。
    【ウマチー】旧暦二月十五日、麦の豊作を予祝する行事だが今は麦を作る農家がなくなったのでひっそりした祭りになってしまった。
    【お茶】沖縄の水はカルシウムを多く含みかき混ぜると泡立ち、メレンゲ状にした茶を飲むのが沖縄の茶道で王侯たちは泡立った「ブクブク茶」を愛した。
    【オバァ】オバァには三種類ある。①市民階級の中での最高位に位置する高貴な称号で世襲制ではない。成人女性。知識と経験が豊富。孤独でない。健康体であること。最重要なのは市民から好かれていること。トミなどがこれにあたる。②厚かましくて身勝手な高齢女性に対する蔑称。階級社会の最下層になる。条件はほぼ上記の高貴な称号と同じ。最重要なのは市民から嫌われていること。当然フジなどがこれにあたる。③何事にも動じなく世間の評価と関わりなく泰然自若と生きている様を表す言葉としてのオバァ。残飯オバァなどがこれにあたる。
    【思い出】《思い出があるんだろ。退屈じゃないよ》(上巻p.105)
    【風車祭/カジマヤー】《カジマヤーとは沖縄の数え九十七歳の長寿を祝う祭りである。たくさんのカラフルな風車をオープンカーに飾ってパレードをする。仲村渠のオバァはこの日のために今まで長生きしてきた。もっと厳密にいうならば、この日のためだけに生まれてきたといっても過言ではない。オバァの九十七年の間の様々な罪が許される、島をあげての祝いの日だ。》(上巻p.11)。なんか、えらい日ですね。フジのカジマヤーから話は始まる。
    【カメ】前新川首里大屋子家の直系の子孫。
    【ギーギー】沖縄の豚はブーブーではなくギーギーと鳴くことになっているので呼びかけるとき「ギーギー」と言ったりするようだ。ピシャーマといっしょにやってきた巨大で六本足の雌豚は自分がピシャーマの面倒を見ているつもりで目の見えないピシャーマを誘導する盲動豚の役を果たしているがついつい残飯などの臭いところに引き寄せられたりする。もとはただの豚だったが飼い主が成長の限界に挑戦してしまい子牛ほどになったときエンゲル係数が高すぎるので捨てられた。その後必要に迫られ乳房が変貌し二本の足が増えた。その頃から妖怪化してきたと思われる。現在は八百キロを超える体重。武志に恋をし、フジの入れ知恵で人間に変身できるようになる。《ギーギーの特技はブーイングである。これはすべての豚に備わった能力だ。》(上巻p.364)
    【北崎倫子/きたざき・のりこ】武志が好きな女優。
    【グソー】後生。あの世のことかと。
    【慶田盛のオジィ/けだもりのおじい】月のいい夜には味わい深い枯れた声で三線を弾き語りしながら散歩しているオジィ。歌は聞こえども姿を見ることはなかなかできない。三十番まである長い物語歌「マヘラチィユンタ」を好んで歌う。
    【サーダカー生まれ】生まれつき霊力の高い人のことらしい。
    【残飯オバァ】残飯入れから腐る直前の美味しい上澄みを掬って食べるオバァ。彼女による残飯占いの的中率は高い。
    【刺激】《何しろ天国に近いこの島では、刺激的な日々とは無縁なのであるから、積極的に事を起こさないと、昨日も今日も明日も変化がないのである。》上巻p.32
    【シチの日】旧暦八月十五日。あの世の正月。各地で失われていっているが、川平(かびら)地区ではシチ祭が盛大に行われている。
    【シニマブイ】落としてから長時間を経てもう戻すことができなくなったマブイ。見つけることができたらむしろ生き生きしている。
    【十八番街】旧歓楽街。梯子に梯子を重ねて行き着く先。睦子が出没する。
    【十六日祭/ジュウルクニチ】旧暦一月十六日、島中の人間が墓場に集まりどんちゃん騒ぎや社交をする。
    【淳子】《最悪、あたしだったらいっそ死ぬね》(上巻p.441)
    【植物】島の植物は旺盛な繁殖力を持ち、人間と勢力争いをしている。油断したらすぐ密林を作ってしまう。
    【精神医療】《沖縄では本土と比べてとりわけ精神病治療の遅れが目立つ。それは風土がもたらす事情が治療行為を阻むからだった。ちょっとした風変わりな言動は、神がかりとして別の治療者の手にかかることになったり、珍重されたりする。通常では入院すべき人物でも生まれが高い人間だからとか、先祖の拝みが不足しているからだとか、超常的な解釈がなされそのまま社会に受け入れられている場合が多いのである。》上巻p.312
    【ターチーマーチュー】飲んだくれ兄弟のひとり。つむじがふたつという意味の名前。チーチーマーチューの弟。ともにいい海人だったが親戚に騙されていたことを知り飲んだくれになった。兄の絵や弟の船の彫刻をもらうと商売繁盛するとかで商売の神のような存在になって世話を焼いてもらえ日々飲んだくれている。
    【ダートゥーダー】懲罰神。
    【だからよー】《当事者意識のない無責任な肯定または否定》(上巻p.34)のとき使う。対応する日本語はないらしい。関西弁なら「せやなあ」あたりが近いかも。ほとんどすべての受け答えがこれで可能。
    【武志/たけし】比嘉武志。商工高校に通う高校生。とっつきにくいが驚くほど素直。さまざまな風習を知っているトミを尊敬してくれている数少ない人物の一人で、フジやハツを嫌っている。バスケットボール部員。小柄だが前進バネみたいでジャンプ力がある。
    【種子取祭/タニドウル】旧暦十月立冬。
    【玉城郁子/たまき・いくこ】→郁子
    【玉城睦子/たまき・むつこ】→睦子
    【チーチーマーチュー】飲んだくれ兄弟の一人。つむじがひとつという意味の名前。ターチーマーチューの兄。彼が描いた絵を飾ると商売繁盛するのでわりとみんなから大事にされている。
    【菊酒/ちぐざぎ】重陽節。旧暦九月九日。男子の節句。
    【ツカサ】二種類いる巫女のひとつ。御嶽を専門に守り島の祭祀を任されている。沖縄本島ではノロと呼ばれる。七つの役職があり《最高位のホールザーマイから順にイラビンガニ厄除け願いをするキライ、航海安全担当神職のシドゥとフンナイ、豊年、豊作と水元の願い担当の神職であるユヌヌシィ、御嶽の管理担当神職のヤマアタリと分けられている。》(上巻p.396)
    【テーテームーニー】舌っ足らずの娘。美少女ヒロイン。
    【冬至/トウンジー】旧暦十一月十一日。
    【トートーメー】先祖の位牌。
    【トミ】フジの娘。八十歳。出戻ってきて半世紀。年寄り三世代の一家の中でいちばん苦労している。母と娘にいつか天罰が下ればいいと思っている。
    【長崎御願/ながさきおがん】島の七大御嶽のひとつ。神聖とされるアラマリナー泉がある。ギーギーはピシャーマはここで出会った。
    【仲村渠家/なかんだかりけ】《こんど結婚する優子が十九歳。優子の母の美津子が四十四歳。美津子の母のハツが六十二歳。ハツの母のトミが八十歳。トミの母のフジが九十五歳……》(上巻p.102)ということで五世代が健在。
    【仲村渠フジ/なかんだかり・ふじ】→フジ
    【生ゴミ】生ゴミの腐敗臭も島の風物詩を構成するひとつなんだとか。(上巻p.216)
    【ニーニー】お兄さん。
    【ニーブイカーブイ】居眠りでうとうとしている人。悪の権化。
    【ニーラスク】全ての命が生まれる国。
    【ニライカナイの国】根の国。
    【ニライ神】ニーラスクの国からやって来る。島に命を運ぶのが役目。
    【ヌスクマーペー】恋人と別れ別れにされ石になった娘。大戦のとき島を守るためにわが身を犠牲にしすでにグソーに帰っている。
    【ハーメー】祖母。
    【ハツ】トミの娘、フジの孫。数年前出戻ってきた。六十二歳。古くからの風習を「迷信」として軽んじはじめた世代。
    【ピーフン】石敢當と同じ発想から発展した魔除け。魔物や邪気はまっすぐやっている発想から入り口に設けられた壁のようなもの。ときおり沖縄の家で見かけます。
    【比嘉武志/ひが・たけし】→武志
    【ピシャーマ】琉球王朝時代では士族の女の童名で「お嬢さん」の意。マイアラカーシナゴーヤー(前新川首里大屋子)の娘で一七五〇年に石垣島に生まれずっと生きて(?)きた。二十歳前後に見える。紅型を着ている。本人は幽霊ではないと言う。盲目のようだ。花嫁行列のときに石になりそれから二百四十六年間島にいる。石の身体は明和の大津波のときに砕け視力と声を喪った。《ずっと彼女は島の夢をみている。彼女の島は二百二十八年前の島だった。》(上巻p.109)
    【ビッチンヤマ御嶽】旧歓楽街の十八番街あたりにあるらしい。元はシーサイドの庭園のような場所だったらしいが長年の開発により海岸は遠ざかりビルに囲まれることとなった。チーチーマーチューとターチーマーチューの根城。異人が住むとされ忌避感のある神域となっている。
    【宏明/ひろあき】武志の友人でクラスメートで同じバスケットボール部員。背が高い。両親は日本人(ヤマトンチュ)らしい。睦子に気があるようだ。
    【フジ】石垣島の九十七歳。強靱な肉体と精神と食欲を持つ。虫歯もなく自前の歯が全部揃っている。カジマヤーを迎えるために生きてきた。「金も愛も権力も、そんなものは糞である」(上巻p.12)と言った。《人の幸福ならたとえ娘のものでも妬ましい》(上巻p.21)というタイプ。《安全を確保したところから、ゴタゴタを見ることを有意義としている》(上巻p.31)。《少女と中年と老婆の三つの精神を併せ持った彼女の女心は、とても複雑である。起こらないことは波風立ててでも起こそう、と決めたのだ。》(上巻p.33)。《彼女の皺で、苦労のために作られたものは一本もない。苦労すると寿命が縮まると信じているから、フジの顔はすべて笑い皺で構成されている。》(上巻p.33)。改名前の名前は「ミダグ」といい、八重山にしかない珍しい名だった。
    【フジへの質問】何か質問したらその回答には金を取る。松竹梅コースがあり、最低価格の梅は「ほとんどすべてが大嘘の煙に覆われて聞くに値しない」で、竹は「嘘も交えているが、よく考えれば納得することもある」で、松は「大きな真実の前で小嘘をついて事実を捩じ曲げる」。
    【豚】沖縄の豚は本土の狐や狸のように人を騙す動物。沖縄で妖怪と言えば化け豚。ギーギーと鳴く。
    【冬】日本本土でなら初夏くらいの感じ。過ごしやすい季節。
    【フルウチガナシ】便所の神様。なぜか、落としたマブイを探し出してくれるらしい。
    【ホールザーマイ】大阿母。最高神職の位。
    【マーペー】ピシャーマ同様、島に残された使者。
    【前新川首里大屋子/マイアラカーシナゴーヤー】ピシャーマの実家。なんとフジのひいひいお祖母さんの実家でもある。子どもの頃フジはひいひいお祖母さんに相当いじめられた。
    【マジムン】魔物のこと。
    【マゾームノーナ】妖怪火。近づいてくると臭うらしい。
    【マニアック】《いきなりマニアの世界から紹介するのがフジのやり方だ。》(上巻p.402)
    【マブイ】魂とは異なるらしい。上巻p.281から数ページ書かれているけど、解釈してみるに、マブイは個にして全、全にして個といったところか。過去からの文化や慣習を流れとして受け継ぎつつ、一瞬だけ現世にあらわれている部分が個でありマブイと呼ばれるもの。マブイを落とすというのはその流れから個が切り離されて「いまここ」にいる資格を失った状態で魂と呼ばれる状態。
    【マブイを落とす】マブイを落とすことは日常茶飯事なのだとか。落としたら探してユタにマブイ籠めしてもらう。フジは都合三十四回落としザルと呆れられた。島のユタはフジのマブイを拾うので消耗して早死にしたが、娘にもうフジの魂だけは拾うなと遺言を遺している。マブイを落とすと喉が渇く。ピシャーマと出会い、武志と郁子はマブイを落としかけている。
    【マユンガナシィ】ニライ神の使者。
    【美香】マブイを落とした女子高生。
    【三崎町】新しい歓楽街。観光客や宏明が出没する。
    【ミルク】豊穣の女神。
    【鬼餠/ムーチー】旧暦十二月八日。
    【睦子/むつこ】玉城睦子。武志の同級生で武志に気があるようだ。バスケットボール部マネージャー。胸が大きい。十六歳にして深酒をしなければ眠れない体質になっている。旧歓楽街の十八番街によく出没し泥酔し路上に転がっている。《睦子もまたこの道を覆う泥酔者の常連である。刺殺死体の現場検証さながらに、仰向けに転がった睦子は、午前六時頃にさわやかな朝を道で迎える。ぐいと背伸びをして、寝ている他の人を起こさぬよう、そっと立ち上がって制服のプリーツスカートをぱんぱんと払う。鞄からブレザーを取り出して羽織ると学校に行く時間になっている。睦子は毎日元気よく登校する善良な皆勤学生なのだ。》上巻p.248
    【明和の大津波】明和八年八重山諸島を襲った大津波。最大波高八十五メートルを超えるとされる。八重山だけで津波による死者千九百十三人。このとき石になったピシャーマの身体が砕けマブイが解放された。
    【ユタ】二種類いる巫女のひとつ。ツカサとは異なり日常的なさまざまを解決してくれる在野の巫女。マブイを落としてもマブイ籠めで戻してくれる。
    【六本足】ギーギーには足が六本できた。六本あるとけっこう便利なので四本の動物より進化したものと思われる。
    【ワジワジー】ムカつくよ。
    【ワン】俺。

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    2023年11月08日
  • バガージマヌパナス わが島のはなし

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    自分の気持ちを隠すことなく、人目を気にせず、おおらかな生き方が、とてもみずみずしく、沖縄の海の色を思い出した。

    物質的に豊かじゃなくても…なんて言葉よく聞くけど、お金で買えないものってこれだなあと。

    こんなに愛し愛されてるなんて、とても幸せだと、読後は温かい気持ちになる。

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    2021年09月26日
  • 統ばる島

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    ネタバレ

    沖縄の離島である八重山諸島は、今やリゾート地のイメージが強いけれど、昔から神や精霊など人智を超えた存在と共に「生活する」場所だったのと改めて知った。
    雄大な自然のもと、癒しだけではなくシビアさとも向き合う生活が、生活が目に見えない存在を信じて敬う風習を作ってきてるのかな。
    旅行で訪れるときは、島の環境や現地の風俗に敬意を持つようにしたい。

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    2021年06月11日
  • シャングリ・ラ 下

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    ぐいぐい引き込まれるストーリー展開はすごく引き込まれるものがあったけど、いかんせんブーメランやらメスやらちょっと無理があるかも…?が気になりすぎた。
    思ったよりも中二病感がすごかった。

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    2019年03月17日
  • シャングリ・ラ 上

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    法螺の広げっぷりは素晴らしいが
    文章が酢薔薇しい
    まとものキャラ造形ができて風呂敷をたためるなら凄いが
    下巻はどうかな

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    2019年01月12日
  • シャングリ・ラ 上

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    圧倒的スピード感。環境破壊の進んだ未来で編み出されたカーボンテクノロジーとそれを軸とした炭素経済が支配する世界。発想とその設定もしっかりしているが、何よりキャラクターの多様性とエンターテイメント性が素晴らしいの一言。
    キチンと映像化されるなら観てみたいと思える作品です。

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    2018年11月11日
  • シャングリ・ラ 下

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    圧倒的スピード感。環境破壊の進んだ未来で編み出されたカーボンテクノロジーとそれを軸とした炭素経済が支配する世界。発想とその設定もしっかりしているが、何よりキャラクターの多様性とエンターテイメント性が素晴らしいの一言。
    キチンと映像化されるなら観てみたいと思える作品です。

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    2018年11月11日
  • シャングリ・ラ 下

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    凄い勢いで真相が明かされ、怒涛のごとくエンディングに向けて突き進む。そんな中、細かいことをあげつらっても意味はないと思うし、まるで漫画のようなこの世界観を、ただ純粋に楽しめば良いのだと思う。でも、どうしてもあまりにご都合主義的過ぎるところが鼻についてしまったりもするのです。フィクションの世界では、生き返るのも、逆に名もないキャラAがあっという間に消されてしまうのも珍しい話じゃないにせよ、ちょっとというかだいぶ気になっちゃいました。環境と経済まで絡めた世界観は面白かったですが。

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    2017年11月01日
  • バガージマヌパナス わが島のはなし

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    能天気なほど明るい本が読みたくて、この沖縄の物語を選んだが、能天気も程がある(笑)大らかに生きてるにしても突き抜け過ぎな二人の物語。前半は方言が理解不能で飛ばし読み、後半は何かと胸に刺さる言動もあり感動。人生辛い事はある、でも被害観念に囚われず、素敵なものに素直に感動して大らかに生きる。「島人の宝」の曲も通じるメッセージを感じる。手元に置いてまたいつか読もう。この方の本を読むと沖縄(琉球)はつくづく日本と一部と呼ぶのに違和感を覚えるなぁ。伝統をひたすら守り受け継ぐ一つの素敵な国。

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    2017年09月21日
  • シャングリ・ラ 上

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    最初は風の谷のナウシカみたいな話だなぁと思いつつ、中盤あたりからそうでもないかなと思い、結局はやっぱりナウシカっぽいなと思った。

    キャラクターの設定が人間らしくなくぶっ飛んでいる。
    炭素税の話はこれから真実味を帯びてきそう。
    物語も作り込まれていて、アクションやビジュアル面が強烈なこともあって、映画にすればかなり面白そう。

    どうなるのか期待しつつ下巻へ!

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    2017年01月03日
  • バガージマヌパナス わが島のはなし

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    沖縄の島でゆるーく遊び暮らしている19歳の娘 綾乃。ある日夢の中に神様が現れ、ユタ(巫女)になれと命じられる。

    島の雰囲気、暮らし、伝統、その気温までも感じられる。
    少女がユタになる成長物語というよりは、沖縄の島の雰囲気を味わう本だと思う。

    それにしても、オージャーガンマーが可愛らしい。
    忍耐を忍耐とも思わず、ゆっくり受け止め、執着することなく、いつでも楽しく暮らす。なんてすごいんだ。

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    2015年10月03日
  • 風車祭 下

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    ネタバレ

    わたしがこの話を興味深く感じ、書店で下巻を手にとるにいたらせたその理由は、
    明和の大津波や巨大な台風災害を、話の重要な部分で
    かなり大きく取り上げていること、
    また島の歴史や伝承、民謡、昔話や祭りなどが、
    細かに豊かに記されていることです。


    石垣島を舞台に島人が書いた空想小説。
    作者のかたの、生まれ島への愛が、
    いとしいほどに伝わってきます。

    ほんとうにこうであればなあ、と思うほど
    理想的な情景、風景がちりばめられ
    どこからか今にも三線の音が聞こえてくるようでした。

    わたしも、もし叶うのであれば
    生まれ島にはそのままの形で、ずっと平和にあり続けて欲しい。

    この話の軸には、島人への、ひいては沖縄県民への
    警鐘と問いかけがあります。
    言葉や歌といった、島独自の歴史文化全体に対する関心の薄まり
    形骸化した祭りや行事、祖先への信仰心
    拡大する海岸の埋め立て地
    歴史的・自然的価値観を無視した経済産業活動
    これらは否めようのない事実です。


    でも、わたしは最近やっと、こう、思うことができるようになりました。
    人も島も言葉も思いも、そのままであり続けることは難しい。
    四季の変化の乏しい沖縄では想像しにくいことだけれど、
    木の葉や枝や、生きる命のように、
    古いものは去り、やがて新しいものが生まれ、
    絶えず世の中は変わっていくものだと。

    その反対に、価値のあるものとして守り残す努力をすれば、伝え残すことはできる。
    祭りや伝説や御嶽のように。
    それは何がどんなふうに変わっても、
    島があり続け、人が住み続ければ、それはきっとできないことはないと。

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    2015年09月25日
  • シャングリ・ラ 上

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    温暖化、政府の政策、新しい経済概念
    同じ東京での格差
    それぞれの立場で生きている感情が絡み合って面白い

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    2015年05月12日
  • シャングリ・ラ 下

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    ネタバレ

    近未来都市トーキョーなのに、いきなり平安衣裳とか出てきてギャップに笑う。まあ、よくも悪くも角川のコンテンツをいろいろぶちこんだ感じで、設定はよく練られているんだが。戦闘シーンの描写が浅いし、紙芝居みたいに超展開なのでかなり無理があるかも。

    キャラクターの掛け合いは面白い。
    敵味方が意外な共闘をみせたり。主人公よりも美邦のサイドのほうがアクが強いが、なぜか魅力的に思える。

    クライマックスになるにつれて、怒濤の展開のオンパレードなのだが、キャラがころころ死んだり生きたりを繰り返すせいで、勝負所の真剣味が半減。草薙少佐の扱いが酷い。

    いわゆる貴種流離譚に落ち着いてしまうのだが、主人公にあまり威厳が感じられない。

    最後はあのハッピーエンドで良かったけれど、再読したくはない。日本神話をモチーフにしていて、設定盛りだくさんのに、イマイチ惜しい。

    0
    2015年05月02日
  • シャングリ・ラ 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    地球温暖化のために、超高層建造物へ都市機能を移行させた未来都市の東京。
    いかにも、SFライトノベルやハリウッド映画にありそうな設定。アニメっぽいと思ったが、もともとアニメ雑誌連載だからと納得。実際、アニメ化もされてるらしい。

    『テンペスト』が面白かったので、期待。
    少年院帰りのヒロイン國子がジャンヌダルクよろしく反政府ゲリラの旗頭となる。

    主人公よりも、ビジネス手腕に長けた香凛、姫君風なのに残忍な美邦のサイドのほうが面白い。この作者はオカマが好きなのか?

    かなり荒唐無稽なお話で、ぶっとんでる。

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    2015年04月29日
  • 風車祭 下

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    下巻。
    マブイってのはなかなか面白い概念だなあと思います。
    日本でも魂が抜けるとかいうけど抜けた魂を拾いにはいかないしな。ピシャーマは可哀想なお嬢さんなのですが彼女の恋物語に終わらない所がスゴイ。ギーギーとかフジオバァにヒロインの座は奪われているし。というか霊魂のヒロインが生きているオバアより存在感が薄いってのもすごい話でした。

    真面目に生きているのがちょっと寂しくなるけれどもフジオバアのように自由に生きられる人間ってのはなかなか居ないわけで、だからこそ彼女は風車祭まで生き延びることが出来たんだろうな。それにしてもマブイにまで嫌われているオバアはすごい。そしてギーギーは良い雌豚だ。彼女の悲劇は人間のそれも17ぐらいのガキンコに恋した事でしょうか。霊魂のオトコだったら良かったのにねえ。
    石垣島は今回はピシャーマの珊瑚礁でなんとかなりましたがあのあたりも空港が出来て埋め立てられたとか聞くとどうなっちゃうのかなあなんて思います。
    が、土地の歴史や風俗を捨てて楽な方に流れて行った日本人にあちらを批判する権利はないか。

    読んでいて声出して笑っちゃうほど面白い小説は久々でしたよ。

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    2014年11月25日
  • レキオス

    Posted by ブクログ

    沖縄生まれの沖縄育ち。
    中学の同級生にはアメ女の友達もいるし、ユタの親戚もいる。
    休日には意味もなく長いフェンスを横目にドライブすることもあり、現在「天久開放地」で働いている。……
    そんな純正ウチナーンチュの私がこの作品を満喫できずに、誰ができましょうか。
    池上先生、ありがとう。超・私得な舞台設定をニフェー!←

    現在、那覇新都心として再開発の進む「天久開放地」が、もし手付かずのまま放置されていたら、というIFストーリー。

    冒頭から「天久に魔法陣が出現し、逆さまの女がJKに取り憑く」という急展開で幕を開け、その後もクセの強すぎるキャラ達が狭いエリアをキャラキャラと奔走しまくります。

    琉球王国、米軍基地、秘密結社団体、キリスト教、アメラジアン、ユタのオバァ、アメ女、変態天才博士、逆さの女、広美改めロミヒー(笑)、聞得大君、そしてウシュガナシーメー(琉球国王)。うーん、出てくるキャラがとにかくカマビスシイ(笑)。

    自分に馴染みのあるエリアが舞台なせいか、ストーリーは壮大なのに舞台設定とアンマッチな感じが楽しかったなあ。スケール感に対しての行動範囲のミニマム感じらー?笑

    終盤に出てくるラスボスのくだり以降は、ちょーっと安いB級映画っぽかったけど、いいんです。このテーゲーにスケールでかくて、テーゲーに脱力できる感じが、すごく沖縄の作家が書いた沖縄らしいと思ったんです。

    あと、「基地がある沖縄」が「故郷のイメージ」って、アメラジアンの主人公に語らせてたけど、それは良くも悪くもウチナーンチュ全員に当てはまるよなあ。もちろん、アメラジアンの人達にしか分からない葛藤なんかもあると思うのだけど。



    「魔法陣は完成した」ーー天久開放地の荒涼と広がるエリアに、突如出現した謎の五芒星。直後に轟いた奇妙な声を聞いたアメラジアンの女子高生デニスに、五芒星の中に現れた「逆さの女」が笑いかけてきた瞬間、デニスは否応なく「レキオス」を巡る争いに巻き込まれることになるが。

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    2014年11月03日
  • シャングリ・ラ 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    温暖化が進み、炭素経済が支配する近未来の設定。東京では高層化人工地盤「アトラス」が建設され、地上の市街地の強制的な森林化で熱帯病の温床の死の森に。抵抗する住民は政府に対してゲリラ活動…、というかなり殺伐したストーリー。しかし、主人公や登場人物の設定は、いかにもアニメの原作で、スケールの大きな世界観とはギャップありです。
    上巻ではまだまだ「アトラス」の謎の半分も見えていない感じ。下巻を読んでみないと…。

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    2014年02月23日
  • シャングリ・ラ 上

    Posted by ブクログ

    かいつまんで概要を説明すると、物語は近未来の東京です。
    世界はCO2作減のために、炭素主導の経済に移行。炭素税が導入され、炭素の排出量によって税率が大きく変わってくるという、炭素が経済に大きく影響を与えていく世界。
    そして、日本は膨大なCO2作減のために東京一帯を森林化し、かわりに超高層都市「アトラス」を建築する。
    しかし、東京都民全てがアトラスに入居できるわけではなく、あぶれた人達は難民となって、森の中で反政府ゲリラとして生活していく。
    そして、主人公はそんなゲリラの若き女総統。政府への反乱を通して、自分自身の存在やアトラスの真の意味が明らかになっていく。

    というようなストーリーなんです。
    最初は近未来の危機を描いた小説かなと思ってましたが、読んでいるうちに壮大なSF小説であることが分かってきました。
    上巻では、まだ展開もありえる範囲のものばかりでしたが、下巻になると、もう展開が性急すぎてついていけない。
    あれやこれやと色んなものが、ありえない接点で繋がったりと、もうビックリです。
    はっきりいってほとんどマンガの世界です。

    実際にこの小説が原作のアニメが既にできているみたいです。
    多分、アニメでやったらこの話はかなり面白くて見応えありそう。

    でも、この小説自体は決して面白くないわけではないよ。
    世界観はかなり壮大やから、物語に入ったらおもしろくて抜け出せんかもね。
    ほんとはゆっくり時間をかけて読むつもりだったんですが、あれよあれよという間に手が進み、気がつけば二日で上・下巻、合わせて1000ページ超を読破してしまいました。
    まるで、ドラクエを徹夜でクリアしたような感じですな(´∀`)

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    2014年01月09日
  • シャングリ・ラ 下

    Posted by ブクログ

    かいつまんで概要を説明すると、物語は近未来の東京です。
    世界はCO2作減のために、炭素主導の経済に移行。炭素税が導入され、炭素の排出量によって税率が大きく変わってくるという、炭素が経済に大きく影響を与えていく世界。
    そして、日本は膨大なCO2作減のために東京一帯を森林化し、かわりに超高層都市「アトラス」を建築する。
    しかし、東京都民全てがアトラスに入居できるわけではなく、あぶれた人達は難民となって、森の中で反政府ゲリラとして生活していく。
    そして、主人公はそんなゲリラの若き女総統。政府への反乱を通して、自分自身の存在やアトラスの真の意味が明らかになっていく。

    というようなストーリーなんです。
    最初は近未来の危機を描いた小説かなと思ってましたが、読んでいるうちに壮大なSF小説であることが分かってきました。
    上巻では、まだ展開もありえる範囲のものばかりでしたが、下巻になると、もう展開が性急すぎてついていけない。
    あれやこれやと色んなものが、ありえない接点で繋がったりと、もうビックリです。
    はっきりいってほとんどマンガの世界です。

    実際にこの小説が原作のアニメが既にできているみたいです。
    多分、アニメでやったらこの話はかなり面白くて見応えありそう。

    でも、この小説自体は決して面白くないわけではないよ。
    世界観はかなり壮大やから、物語に入ったらおもしろくて抜け出せんかもね。
    ほんとはゆっくり時間をかけて読むつもりだったんですが、あれよあれよという間に手が進み、気がつけば二日で上・下巻、合わせて1000ページ超を読破してしまいました。
    まるで、ドラクエを徹夜でクリアしたような感じですな(´∀`)

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    2014年01月09日