池上永一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
■復活へび女■ 池上永一/実業之日本社
の文庫版です。
短編集。さくっと読めます。
なんといいますか。
池上永一も作家だったんだなあ……というわけのわからない感想を抱かせてくれた作品でした。
一応、メモを見ると
「マブイの行方」
「サトウキビの森」
「失踪する夜」
「カジマイ」
「復活へび女」
「前世迷宮」
「宗教新聞」
「木になる花」
がよかったらしいよ。
池上永一は沖縄ファンタジー作家というだけでなく、作家だったんだなあ、と特に強く思ったのは「前世迷宮」でした。
ともかく、沖縄のことを書く作家、という印象が強く、又その作品の質がいいだけに、よくよく考えてみると、この人はそのレッテルから一 -
Posted by ブクログ
★私は島に残ります。(p.403)
■5つのポイント
・これほど豊穣かつ楽しくて力強く、そして切ない物語をこれまで知らなかったなんて!!
・沖縄という風土とは、沖縄人とは、を描こうとしているようにも見える。
・マブイなくし組四人と六本足妖怪ブタのギーギーは行動し、マブイだけの存在ピシャーマは成仏したがっている? 彼女には役割がないのか?
・大津波予知により右往左往する島の呪術師たち。でもがんばる。
・ほとんど人外のチーチーマーチューとターチーマーチューはマイペース。
■簡単なメモ
【一行目】今日の島は朝から賑やかだ。旧暦の九月七日の始まりは、木々の無数のざわめきと、いつになく大きく鳴り響く潮 -
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★今日カジマヤーを迎えることができて、とにかくハッピーだった。(p.12)
3つのええとこ(1)読まなきゃもったいない! というタイプのお話。個人的感想ですけど。(2)伝説や呪法が連綿とつながり此岸と彼岸の境界が曖昧な島の豊かさおもしろさ。(3)強烈なキャラたちが好き勝手に跋扈する。それがなければ肉体を失った娘に恋をした男子高校生の武志というよくあるゴーストストーリーなのでこれはやはりキャラたちと、島の風習、雰囲気を楽しむお話でしょう。
■簡単なメモ
【一行目】今日の島は朝から賑やかだ。旧暦の九月七日の始まりは、木々の無数のざわめきと、いつになく大きく鳴り響く潮騒、そして島唄と三線の微かな音