峯村健司のレビュー一覧

  • 中国「軍事強国」への夢

    Posted by ブクログ

    ★ 習近平政権以降、軍部の発言力は強まっており、外務省の権限は弱まっている。軍部の方がより大きな力を持っていることは間違いない。

    ★ 米国の偵察情報の95%、軍事通信の90%、GPSの100%、気象情報100%が宇宙における軍用衛生システムを利用

    ★ 世界秩序の中心は、「欧州中心」、「米国中心」、「アジア中心」へと変革

    0
    2025年06月01日
  • あぶない中国共産党(小学館新書)

    Posted by ブクログ

    中国共産党の成り立ちというか、毛沢東がでっち上げたものがどう変化しつつ現存しているかについてよくまとまっている対談であると思う。
    とくに、鄧小平に比べて過小評価されている江沢民時代の党の変貌について一目置いているところは新鮮だった。
    また、ナンバー2のいない「習近平超一強体制」における習近平に何かあったらどうなるのかリスクについて大きく扱っている。これも良い。
    しかし、何よりスゴいのは、ファシズムでさえ、地主と労働者と資本家がいるのに、中国では共産党がすべてを支配していて、地主も労働者も資本家も存在しないという点である。改めてタイプしていてもクラクラする。
    また、中国の超監視社会についてはよく

    0
    2025年04月30日
  • 十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争

    Posted by ブクログ

    すばらしいルポ。まさに権謀術数の世界。

    この一冊で、中華人民共和国になってからの、トップの歴史がスッと頭に入ってきた。

    各国の政治史に興味が湧いてきた。

    0
    2025年04月11日
  • 十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争

    Posted by ブクログ

    朝日新聞の記者が書いた記事をまとめた本。ジャーナリスト特有の動き方、関心の持ち方(習近平の一人娘を電撃取材するとか)など面白い。江沢民→胡錦濤→習近平という流れは抑えておくべきだろう。

    0
    2025年03月29日
  • 中国「軍事強国」への夢

    Posted by ブクログ

    「敵を知る」為に読んだ。途中かなりつらかったが。それでも、「習近平のブレーン」の言葉を読めて良かったと思う。
    ただ、

    中国は平和的発展を堅持するが、発展は平和よりも尊い
    中国は平和的台頭を堅持するが、台頭は平和よりも尊い
    中国は平和的解決を堅持するが、主権は平和よりも尊い
    中国は平和的統一を堅持するが、統一は平和よりも尊い
    中国は平和的外交を堅持するが、中国外交の原則は平和よりも尊い

    コレを真顔で言われてもつらい。大日本帝国の興亡を中国人は学ばないのかと。。。
    台湾併合のために南北戦争を研究していると言われても、「ああ、あなた方とは150年ほど時差があるようですね」としか言い様がない。

    0
    2025年02月06日
  • 台湾有事と日本の危機 習近平の「新型統一戦争」シナリオ

    Posted by ブクログ

    安保三文書改訂などから漏れ落ちている点について、実際に行ったシミュレーションに基づいてよく指摘されている。
    ・遅々として進まぬシェルター整備
    ・紙に書いただけの国民保護
    ・自衛隊のロジスティクスを実際に担う民間業者の「協力」
    ・港湾・空港管理者である地方自治体への「要請」
    ・自衛官、民間人に発生する「遺体処理」
    こういった問題を解決するために立法府と行政府が尽力しないと間に合わない危険があるというのに・・・

    0
    2025年02月03日
  • 台湾有事と日本の危機 習近平の「新型統一戦争」シナリオ

    Posted by ブクログ

    自分の国の置かれている状況として理解をしておくべき内容だと感じた。この先に起こるシナリオがその通りでないとしても、自分自身が相当に「平和ボケ」していることを感じさせられた。有事を深刻に捉えれば捉える程に、平時に取り組むべきことに力が入り難くなくなる特性( こんなことをしている場合ではないと考えてしまう ) から、どのレベルで何をするべきなのか答えを導くことは困難に思えた。無関心ではいられないことは間違いがないテーマ。

    0
    2024年05月03日
  • 中国「軍事強国」への夢

    Posted by ブクログ

    正しいかは別として、中国の戦略的思想は、どの側面からも考え抜かれており、行動との整合性がある。
    中国側からの視点に触れた後は、日本国内での中国論がいかに的外れであるかを痛感する。
    国産装備が優秀だとか、水陸機動団が精強でだとか、防衛力のみが強調され、マスコミやネットで喧伝されること自体が中国の情報戦の効果なのではないかと考えてしまう。

    0
    2024年04月10日
  • 台湾有事と日本の危機 習近平の「新型統一戦争」シナリオ

    Posted by ブクログ

    これは著者である峯村氏が監訳の『中国「軍事強国」への夢」の副読本として最適。
    中国側からの視点である、劉明福氏の戦略的思考を読み解きながら、日本側の視点で捉えたものだ。
    台湾有事のシナリオについては様々なところで論じられるようになってきているが、ここでのシミュレーションは防衛力(軍事力)での比較よりも政治的な判断によるもので、残念ながら現在の日本政府では、ここで書かれている通りに推移する可能性が高いと思われる。
    また、本書の最も参考にすべきは第4章だろう。掛け声だけで、具体的には何も行動しない政治の結果として自衛隊員が、そして国民が大きなツケを払うことになるかもしれない。

    0
    2024年04月10日
  • 中国「軍事強国」への夢

    Posted by ブクログ

    習近平のブレーンとされる劉明福国防大学教授(上級大佐)の著書。極めて鮮明に中国の発展観・国防観が明らかにされていて、(当然同意はできないが)率直で読んでいて気持ちが良い。ハイライトは第5章の「反台湾独立から祖国の完全統一へ」ということで、基本的には武力統一が出来て、台湾も米国も(日本も)抑止される強固な態勢を以て無血開城を目指している。その際、米国が反論し難いように、南北戦争における北部のスタンスを行動の指針に据えているところがとても興味深い。

    全般的には、中国が目指すべき理想とそれに向けたナラティブが散りばめられていて実現可能性は未知数だが、このような長期目標を立てていることを念頭に置いて

    0
    2024年03月23日
  • 中国「軍事強国」への夢

    Posted by ブクログ

    まず著者が凄い軍人らしくて、会った人がみな強烈な印象を抱いている。高身長で姿勢もよく、メールの中身もぴちっとして時間も書かれ、待ち合わせではケータイをいじるでもなく時間に遅れることもない。威圧感があるように思いつつ、決して人の話を遮ったりせず、謙虚で質素らしい。
    習近平の反腐敗や中国の夢とか、ブレーン的存在らしい。
    中国では半分以上削除された原稿を、日本語に訳してエッセンスを抜き出したものとのことで、いかに世界最強の人民解放軍を作るかということ。2019年頃から中国の台湾政策が変わったと受け止められているが、その嚆矢とも言えるのが中国で削除された5章部分らしい。これはやはり出版して中国の政策が

    0
    2024年02月26日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

    Posted by ブクログ

    プーチンはKGB的な取締りマインドでキャリアをスタート。習近平は偉大な中国の夢の為に終身でやるぐらいの気持ち。プーチンは強権的に取締りすぎたから引退出来ない。

    0
    2023年08月21日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

    Posted by ブクログ

    ニュースでは見聞きするものの結局ウクライナ戦争はなぜ起きたと考えられているの?日本への影響は?台湾有事にも波及する?と、世界で起きている大きな問題であるにもかかわらずうまく説明ができなかったが、この本を通して頭の整理ができた。第一線で活躍する国際政治のエキスパートとジャーナリストの議論の末にまとめられた本。面白かった。

    0
    2023年06月26日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

    Posted by ブクログ

    峯村健司vs小泉悠、鈴木一人、村野将、小野田治、細谷雄一

    どれも読み応えのある好取組。
    ただし、著者の結論と読後の感想は異なる。
    著者は「帝国主義の逆襲」を主眼に述べているが、むしろ逆に、ウクライナでロシアの野望を粉砕できれば、中ロのような帝国主義の終焉になるのでは無いだろうか?私はそう信じているし、そのために日本国民としてできることを考えたい。

    0
    2023年05月31日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

    Posted by ブクログ

    【読書レビュー 609】
    峯村健司、小泉悠、鈴木一人、村野将、小野田治、細谷雄一『ウクライナ戦争と米中対立ー帝国主義に逆襲される世界』幻冬舎、2022年

    大変勉強になります。

    0
    2022年12月04日
  • 潜入中国 厳戒現場に迫った特派員の2000日

    Posted by ブクログ

    【振り返ってみれば、私が中国にいた頃が、各地を縦横無尽に駆け巡ってルポができた最後の特派員の時代だったのかもしれない】(文中より引用)

    文字どおりの「潜入」も含め、中国の隠された部分への取材を敢行した様子を綴った作品。党や軍の内実に肉薄しようと試みた貴重なルポルタージュとなっています。著者は、朝日新聞で中国総局員を務めた峯村健司。

    とんでもない突撃取材の数々そのものだけでなく、わずか10年弱の間にこのような取材がほぼ一切できなくなるような状態になっているというのも驚き。現在の中国を知るという意味においてだけでなく、往時の中国の取材感を知る上でも貴重な作品と言えそうです。

    取材ができないの

    0
    2020年03月20日
  • 潜入中国 厳戒現場に迫った特派員の2000日

    Posted by ブクログ

    ステルス機は張子の虎。軍は練度が低いが、習さんが気合を入れてきた。空母では無人機を運用。北朝鮮は中国にとっても暴発が怖い国。一方、経済制裁でかえって資源が適正配分されて復活してきた、などなど。面白い本でした。

    0
    2020年01月21日
  • 潜入中国 厳戒現場に迫った特派員の2000日

    Posted by ブクログ

    朝日新聞元中国特派員の峯村記者が記した特派員時代に見た中国の実情。
    知っているという話もあったけど、軍事関係とか知らない話もあってちょっとお勉強。結局習さんは経済も軍事も両面で世界一の国になりたいと思っているわけで、両面知らないと。
    カメラだらけの街で、逆に守られている安心感を感じつつありますが、民間人もスパイ容疑で捕まったりしていますので、品行方正に暮らしたいと思います。

    0
    2019年12月21日
  • 十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争

    Posted by ブクログ

    【頂点への荊道】現場に足を運び,当事者への取材にこだわる中から,著者なりの中国共産党像を描き出した一冊。中国共産党内の権力闘争を主軸としながら,ドキュメンタリー調にその内幕を描いていきます。著者は,朝日新聞社で特派員を務める峯村健司。

    よくここまで取材したなというのが読後の第一印象。一般的な報道ではすくい取ることが難しい共産党の内幕の一端を暴いていく筆は本当に見事です。13億人を擁する大国ですが,ミクロを突き詰めていくとその輪郭までもが浮かび上がってくるものなのかと驚きの念を覚えました。

    〜権力闘争こそが,中国共産党を永続させるための原動力なのではないか。〜

    なんだかんだ言われますが,日

    0
    2018年05月14日
  • 十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争

    Posted by ブクログ

    朝日新聞の記者による習近平国家主席にまつわる権力闘争を記述。描写が生々しくかつ鮮やかで面白いが、本当に本当なのかは確信は持てない。
    毛沢東、鄧小平、江沢民、胡錦濤、習近平の5世代目のうち特に江沢民からの権力、腐敗、ライバルの追い落としを描いている。胡錦濤は江沢民の院政から逃れられなかった。胡錦濤も江沢民の影響力を減じようとしたが逆に部下のスキャンダルにやられてしまった。それが習近平の就任につながる。
    一方その間に有力者の腐敗が進んだことでそれをテコに習近平が、江沢民を支える基盤の力を削ぎ(腹心の有力者を追い落とす)、ダークホースから最も堅い権力基盤を固めるまで至った。

    0
    2016年01月24日