「カササギ殺人事件」を読み終えてから既に2年半、本書を購入してから2年3ヶ月...
よくもこんなに長期間積読にしてたなぁって、ある意味で自分に感心しました(自分に対する皮肉です)。
いやぁ~お見事!!
ここ最近、何故か海外作品を読む率が高く、そろそろ日本の作家さんの作品をと思っていたものの、本
...続きを読む書を手にとる前に読み終えた作品(あえて名前はふせます)が正直ちょっと期待外れだったので、どうしても海外作品の本物を手にしたく本棚の奥から引っ張り出してきました(^-^)
(正確には本書とクイーンの「Xの悲劇」2冊を出し、悩みに悩んで本書を読み始めました)
前作「カササギ殺人事件」程の衝撃は無かったですが、完成度という意味では本書の方が高い気がします。
著者であるアンソニー・ホロヴィッツ自身がワトスン役となり一人称視点で語られる本書、ワトスンと言えばもちろんホームズですよね、そんなホームズを演じるのは元刑事のホーソーン。
そんな2人が挑むのは、自らの葬儀の手配をした直後に何者かによって絞殺された老婦人、果たして犯人は???
これが本書の大筋です。
所謂、探偵物なのですが、自らをワトスン役で登場させることで、執筆者としての著者とワトスン役としての著者が同時に描かれます。
「カササギ殺人事件」(下)に入った瞬間の衝撃とは違い、本当にさり気なく仕組んでいた謎解きの証拠がホーソーンによって解き明かされていくのですが、いやはやお見事です。
ワトスンもいい味出してますよねー、だからこそ読者は終盤まで真犯人にたどり着けない訳で...
(見抜けなかったのが私だけだったらどうしよう...(*´д`*)ドキドキ)
なんでこんなに長期間積読にしてたんだろーҨ(´-ω-`)
本物ですよ!!
そして、間違いなく今後も追いかけます。
巻末の解説には名探偵ピュントの続編が...みたいな情報もチラリ。
楽しみで仕方がない。
快挙! 2年連続ミステリランキング全制覇!
*第1位『このミステリーがすごい! 2020年版』海外編
*第1位〈週刊文春〉2019ミステリーベスト10 海外部門
*第1位『2020本格ミステリ・ベスト10』海外篇
*第1位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい! 海外篇
【書評掲載】
◎朝日新聞書評欄「売れてる本」に掲載されました (2020年2月1日付、評者・阿部嘉昭氏)
◎朝日新聞「三谷幸喜のありふれた生活」に掲載されました(2019年10月24日付、三谷幸喜氏)
7冠制覇・30万部突破『カササギ殺人事件』に並ぶ傑作登場!
謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ
探偵は切れ者の元刑事、ワトスン役は著者自身、そして不可解な殺人
自らの葬儀の手配をした当日、資産家の婦人が絞殺される。彼女は殺されることを知っていたのか?作家のわたし、アンソニー・ホロヴィッツは、テレビ・ドラマの脚本執筆で知り合った元刑事のホーソーンから連絡を受ける。この奇妙な事件を捜査する自分を描かないかというのだ……。かくしてわたしは、きわめて有能だが偏屈な男と行動をともにすることに……。7冠制覇『カササギ殺人事件』に続く、ミステリの面白さ全開の傑作登場!
内容(「BOOK」データベースより)
自らの葬儀の手配をしたまさにその日、資産家の老婦人は絞殺された。彼女は、自分が殺されると知っていたのか?作家のわたし、ホロヴィッツはドラマの脚本執筆で知りあった元刑事ホーソーンから、この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる…。自らをワトスン役に配した、謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ!7冠制覇の『カササギ殺人事件』に並ぶ傑作!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ホロヴィッツ,アンソニー
イギリスを代表する作家。人気テレビドラマ『刑事フォイル』『バーナビー警部』の脚本を手掛ける。クリスティへのオマージュ作品『カササギ殺人事件』では、『このミステリーがすごい!』『本屋大賞“翻訳小説部門”』の1位に選ばれるなど、史上初の7冠を達成した
山田/蘭
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)