黒田龍之助のレビュー一覧
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語学は楽しむものだ。
私は外国語学部の英語系に所属しているが、ついついそのことを忘れてしまう。あの子は帰国子女だから、あの子は留学しているから…それに比べて私はできない…当たり前の事だ…でも、もっとできている君が羨ましい。
しかし、原点に戻ってみると私が英語系に進んだのは英語を使って楽しい経験があったからだ。それに、ポルトガル語を真面目に続けてきたのも先生と会話ができるのが楽しかったからだ。
もうちょっと頑張ってみよう。今度は楽しく、そう後押ししてくれる本だった。本にも語学はすぐ身につかない、復習が大切と書いてあるしね!
そして新たな言語もやってみようと思えた。
また、迷ったらこの本に -
Posted by ブクログ
日本語学を専攻した者として読んで、これは超初心者向けに、今まで読んだ中では1番分かりやすい本だと思いました。言語学って何?と、ちょこっと興味を持った人向けです。説明も分かりやすくユーモアもあるし、自分の専門外のところは「辞書によると」など、きちんと前置きされていたり、できる限りバランスの取れた考え、さまざまな言語の用例を出して偏った言語学の見方にならないよう気をつけているのが良く分かります。
そして、謎のコサ語推しで、興味が出てくる。
蝸牛考とかcolorless green ideasとか、音素と音韻とか形態素とか虹の話とか、「言語学概論」を学ぶ大学1年生が必ず通る例文や単語が出てきて、と -
Posted by ブクログ
とても面白かったです。
外国語に苦手意識がある人に、ぜひお勧めしたい一冊です。
中学校で英語を学習し始めましたが、thやrとlの発音で躓き、苦手意識から英語嫌いになってしまいました。
でも出来れば外国語を理解したいという気持ちはまだ持っていて…。そんな自分でも勉強の仕方や気持ちの持ち方次第で、外国語を学ぶ方法があるんだと、勇気付けられました。
こういう本に大学時代に出会っていればよかった思います。
英語だけでなく他の言語を一緒に学ぶと、それぞれの言語の特徴がわかって尚良いと思いました。
また、外国語学習を通じて日本語の特徴を考えていくことも面白いと思います。 -
Posted by ブクログ
言語学について知りたくて、「言語学」をキーワードにしてGoogle検索して見つけた本。
言語学とはどういうものかを、とてもやさしく説明している。まず最初に、言語学を専門にしていない人が抱く言語学のイメージを一つ一つ否定していく。そして、じゃあ、言語学ってなんなんだ?と疑問を持ち始めた頃に、少しずつ具体的な言語学の世界へ導いてくれる。
「音」について。世界にはいろんな言語があり、各言語特有の音(発音)があり、それはほぼ日本語や英語などのヨーロッパ言語の一部しか知らない私にとっては非常に興味深いものだった。特に、アフリカで話されている「コサ語」についてはどうしても聞いてみたくなり、youtubeで -
Posted by ブクログ
これまでロシア語学習のときに使っていた参考書で
つまずいてしまったのと、もっと文法を深く知りたいと思ったので
以前から気になっていた、この参考書を購入しました。
会話文は一切なく、タイトル通りほぼ文法です。
しかし、教科書のようにひたすら難しい言葉が並ぶのではなく
黒田さんの実体験や「ロシア語ってちょっと面倒ですよね」なんていう
嘆きも交えながら、おもしろく、かつ分かりやすく解説しています。
一応本題に入る前に、アルファベットなど文法を学ぶ上で
必要なことは書いていますが、本当にロシア語学習がはじめてで
一冊目から買う参考書としては、個々によるかもしれませんが
難しいのではないかな、と思い -
Posted by ブクログ
ことばというのは誰もが使っているものだからか、トンデモ科学・なんちゃって理論がまかりとおってしまうことがままある(この本のなかでも、そんな例は山ほどあがっている。)
本書は、そんなひとりよがりの態度を排し、あくまでも謙虚に、真摯に、論理的に言語に向き合うための手引き。
入門の段階で必要なことが必要なだけ、わかりやすく、はじめての人にも興味をもてるように書かれているし、その先に進みたい人のための目配りも怠りない。
一点だけ物足りなかったのは、専門用語を避けているところ。わかりやすくというコンセプトは分かるが、逆に、あいまいに使われやすい専門用語の定義をきちんと示す、というのも必要なんじゃない -
Posted by ブクログ
大学時代を振り返って、唯一最大の後悔は、言語学をもっとしっかり学ばなかったこと。言語学の授業は取りたかったけど、同じくらいおもしろそうな授業が山のようにあって、正直な話、入学した時点で、4年でとりきれるのか不安だったりした。結局のところ4年使って、必要単位数の1割増くらいの単位をとって卒業したんだけど、もし言語学に本格的に足を踏み入れていたらどうなってたんだろう、と不思議な気分になる。
話がだいぶそれましたが、そんな大学時代のかすかな後悔を補填するために、格好の一冊でした。思えば本格的に言語学に取り組まなかったのは、高校の現代文でソシュールについての評論が載っており、そのわけのわからなさに辟易