クレタのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前半、第五節では残りの参戦者が登場。それと同時に〝最初の一行〟や〝本物の魔王〟について、遂に明かされる形になりました。
今まで〝最初の一行〟は当時最も優れた七人であったという事しか明かされていませんでしたが、個々人を見れば確かに時代を作れる英傑英雄が揃っていたと言わざるを得ません。けれど、〝本物の魔王〟はそれを凌駕していたと言えるでしょう。戦力でみればただの少女でしかないのにも関わらず、対面した全てを恐怖に陥れ、しかもその現象に理由が存在しない。〝本物の勇者〟はよくこんな存在を殺せたものだと思います。
後半、第六節は遂に六合上覧の開始。組み合わせに関しては色々と感じるところがありますが -
Posted by ブクログ
ネタバレ災厄が来る。ヤマガ大漠に伝わる微塵嵐の襲来の報が齎され、黄都二十九官がそれに対処する。
そう、評する事は出来るけれど、実態は微塵嵐アトラゼクという、古くから存在する災厄であろうとも修羅には遠く及ばないと示されただけでした。
今巻では、血鬼の特性を活かし微塵嵐を操った黒曜リナリス、黄都そのものを味方に付け微塵嵐の襲来を利用した絶対なるロスクレイ、あらゆる勢力に微塵嵐の情報を売り盤面を作り上げた〝灰髪の子供〟と情報を制し暗躍する方々が目立ってました。
そして、度々名前があがっていた絶対なるロスクレイが黄都が作り上げた人工英雄であったという衝撃の事実も明かされました。
とはいえ、建前と -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界から逸脱するほどの力を持った修羅達。それぞれが逸脱の力を持つが故に、誰が一番強いのか気になるしその戦いにも惹かれるものがあります。
けれど、この小説はそれだけではなく、黄都二十九官や魔王自称者の警めのタレンの政治的な事や、月嵐のラナや赤い紙箋のエレアの謀略が絡んできて、武力以外でも世界が動いている事が分かります。
そして、静寂なるハルゲントや遠い鉤爪のユノの様な弱者の側からの視点が加わり、多角的に世界を俯瞰し楽しめる様になっています。
だからこそ、誰が一番強いのかという事以外にも、弱者側がどう世界に関わるのかという面でも続きが楽しみになりました。 -
購入済み
剣と魔法のファンタジーを廃した
傑作(タイトル15文字制限からはみ出た)
個人的に思うところがあり、第一次世界大戦の塹壕戦の悲惨さをメディア作品から得ようと物色した結果、出会ってしまった作品です。
「西部戦線異常なし」などの名作から心動かされる以上に、人間の営みについて深く考えさせられる作品です。厚みのある物語の世界にどっぷり嵌ってしまっております。
この物語は現実の世界地図を反転させたような地理上にある架空の国家が描かれていますが、私たちの現実として在る世界史に対する知識に根付いた作者先生の物語を紡ぐ力に敬服しています。
かと言って暗く、重く、ひたすらに悲惨な話なのかといえば、(それも多分にありますが)物語のリアリティを -
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匿名
ネタバレ 購入済み暗いな
日記ではサバトがロシア革命のような地獄のような内戦に突入。
現代ではトウリが最後に何を思ってたのかは不明ですが、既に亡くなっている。汚名を着せられたシルフの姪の登場と救いが全くない。
勝てば官軍、負ければ賊軍は世の常だけれども、このまでくるとハッピーエンドとはほど遠い終わりになりそうですね。
もとより戦争物にハッピーエンドを求めるのはアレですが、主人公に少しでも安らかな終わりを迎えて欲しいのもまた事実。
そういう意味ではトウリの死亡が確定的なのは残念でした。 -
匿名
ネタバレ 購入済み魔法がちょこちょこ入りますが、最前線での激戦や撤退戦等が詳細に描かれており、キャラも立っているので良作だと思います。
時代的には恐らく日露戦争から第一次世界大戦までの期間くらいの技術での戦争であり、主な攻撃は大砲(魔法)、歩兵銃を用いた塹壕戦が多い印象。一部魔法に長けた兵は突撃しますが…
挿絵等は好みが別れるところだと思いますが、個人的にはこの物語に合っていると思います。
唯一欠点として映ったのは方面軍司令官が少佐なところです。
これが少将とかの将官クラスなら分かるのですが、軍の規模感と階級が合っていないように思えます。
勿論、国等によって階級区分や同じ階級でも指揮下の兵力は異なるので一 -
Posted by ブクログ
ネタバレああああぁぁロスクレイ……
一番好きなキャラでした、切ない
黒い音色のカヅキ→音切りシャルク
の時のような演出で
試合中止→第十試合
がこれまた震えました
試合も最後の最後までどちらが勝つか分からないし、ずっとドキドキしながら読んでました
イスカさんもその正体……というか出自がわかって、ニヤニヤとしてしまいつつもそれだけに切なさ悲しさマシマシです
ラストでのニヒロ復活ですが、アニメから異修羅を知った自分からすると謎の箱の声優がちゃんと高橋李依さんだったから中身がバレているようなものだったので(笑、ここまで正体を隠していたのか!という別方向からの驚きがありました
六合上覧もアニメで見 -
Posted by ブクログ
ネタバレサイアノプかっこいい!
自身の力だけでなくツツリたちの横槍込みでの勝利でしたが、そんなん関係ないくらいにルクノカが強すぎるのでモヤモヤもなく読めました
上空からの不意打ちでブレスを使用不能にできた事以外は、正直大勢に影響がない感じでしたし
なにより負けたルクノカ自身が全力を出せて悔いはないと感じているので満足度も高いです
「一度死んだ程度で、彼らとは二度と話すこともできない」(P.273)
強者のセリフ過ぎて震えましたね
そして、この巻は第九試合のための巻だな、なんて思ってたらラストでまたビックリ
ハーディ、あんたロスクレイ側の人だったんか!!
この巻からイリオルデが本格的に参入し -
Posted by ブクログ
ネタバレ(キアの世界詞の力は最強だけど、弱点があるとしたら使い手が純真な少女ってところだよなぁ)
そんな考えを持ちながら読んできたのですが、まさにそこをつかれての決着
そしてその展開がまたお見事すぎて、違和感のない納得の決着で最高の第四試合でした
ロスクレイのこと大好きになってます
そしてもうひとつのとんでも能力、クゼ&ナスティーク
これについても弱点を予想していたんですよ
(殺意に反応するというなら、殺意の存在しない圧倒的な力、例えばルクノカは殺意なんてなくても戯れ程度の意識で相手は殺せちゃうだろうし、ツーも無自覚に殺意無く相手を殺せたりするんじゃないだろうか)
てな具合に
そしたら! -
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