今まで読んだ中で一番好きな作品です。
タイトルにTSが入っていますが主人公の人格はほとんど女性なので気にしなくていいです。
からあげのレモンみたいなものです(必要な人は必要)
原作を読むときの魅力は、戦争が続くファンタジー世界で繰り広げられる人間ドラマやそれを通じた主人公の成長、危機的な状況を機転を
...続きを読む利かせて乗り越えていく戦闘シーンが魅力です。
ただ戦闘シーンに関しては1巻目には収録されていないです。
というのも主人公の成長が非常にゆっくりで、書籍化するときタイトルから成り上がりの文字が消えるほどです。(主人公がじっくりと成長していくのもリアリティがあって本作の魅力を引き立てているのですが)
なので現時点では主人公はほとんど一般人と変わりなく、一番早い戦闘シーンでも次の2巻目からです。
それも敵だらけの街からの脱出で、銃を持って無双というものでもないです。
よって本書の魅力は人間ドラマと主人公の成長の部分になります。
戦闘シーンを見たい人は第二巻を待つかWeb版を読んでください。
原作からの変更点としては主人公の日記を通じた追体験という形で戦後の主人公の回想での解説が読み手の知識からの解説になったり、物語にあまり影響のないシーンの追加などです。
加筆された部分で原作を読んだ人なら驚く展開もあり原作を読んだ人にもおすすめです。
主人公と親しい登場人物でも死ぬときは死んでしまうような世界観ですがその容赦のなさも本作のリアリティを引き立てていて、ダークな戦記物を求めている人におすすめです。
ちなみに書籍版のほうは裏表紙に粋な演出があるのでお勧めです。