クレタのレビュー一覧
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ネタバレ前巻の時点で、黄都中が地雷原みたいな状態になっていたのが、各所で起爆感じになりましたね。世界詞キアの危うい感じが鏨のヤニーギスによって、更に危うくなり黄都がいつ滅んでもおかしくない様な危険分子になってしまいました。最早、魔法のツーや不言のウハクでも止めようがないところまで来ている気がします。
一方、十字のロトは最早、黄都を支配しているといっても過言ではないくらいの支配力を見せつけました。簡単に倒れはしないとは思っていましたが、移り気なオゾネズマ、通り禍のクゼを派遣してなお圧倒し、更には遠く離れた地平砲メレすらも支配下においているとは想像を超えてきました。次巻は対十字のロト戦がメインになるのでしょうか。楽しみです。
そして、最後が通り禍のクゼ。教団を誰よりも考えている彼が、殺す事しか出来なかったのは想像以上に辛い事なのだと思います。そんな彼が殺したくない、死にたくないと思うのは、自然な成り行きだったのだと思います。もう誰も殺す事なく過ごしてほしいですね。 -
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ネタバレ窮知の箱のメステルエクシルの奪還。黒曜リナリスの身柄の確保。世界詞キア、魔法のツー、不言のウハクの新魔王軍。と怒涛の展開続きの巻でした。
先ずは黒曜リナリス陣営。遠い鉤爪のユノが自覚無しに、結構重要な役所に収まりつつある様な気がします。逆理のヒロトに啖呵をきったところから始まり、今巻では友達の為に命をかける。その在り方が、強者ばかりのこの作品に於いて、別の形の強さというのを見せられている気がします。
続く世界詞キア。こちらは束の間の安息から、窮知の箱のメステルエクシルとの対決を経て、黄都と敵対。魔法のツーや不言のウハクと過ごしつつも、少しだけ黒い感情が見え隠れしていましたが、それが一気に爆発した形になりました。次巻でVS黄都になるのでしょうか。
そして、最後は十字のロトの登場と本物の魔王の脅威再び。特に女王セフィトに何かあるとは思っていなかった為、完全に不意をうたれました。本物の魔王を勇者が討った後の話。その前提が崩された気分です。再びの恐怖にどう抗うか、期待が高まりますね。 -
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ネタバレ無尽無流のサイアノプVS冬のルクノカ。前巻で星馳せアルスの強さをこれでもかと見せつけて、今巻ではそれを圧倒した冬のルクノカの更なる理不尽を見せつける。強い以上にどうやれば勝てるのかすら分からない。そんな脅威をまざまざと感じさせられました。
試合は新たな勢力、異相の冊のイリオルデと弾火源のハーディによる謀略と軍事でもって冬のルクノカを落とす算段から。魔王自称者による屍魔、毒、上空からの狙撃。新キャララッシュで総攻撃といった有様でしたが、冬のルクノカはその尽くを一顧だにせず強さを見せつけました。その冬のルクノカを倒したのは粘獣の掌底。勝負を挑む事すら無謀な種族差を超え、寿命をギリギリまで削った末の辛勝ではありましたが、冬のルクノカという災厄を倒すという偉業を成し遂げました。
その試合の裏では異相の冊のイリオルデと弾火源のハーディによる黄都転覆……と思わせての、弾火源のハーディが実はロクスレイ派閥だったという試合前からの謀略を見せつけられました。続く第十試合の前から既に仕掛けられ、敗北を押し付けている。これこそが絶対なるロスクレイの戦い方だと見せつけられた気分です。 -
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ネタバレ星馳せアルスが敵対し、黄都に攻め入る。字面にすれば一匹の修羅が黄都に弓を引いたに過ぎませんが、実態は勇者候補がほぼ総動員する事態にまでなっている。それだけでも星馳せアルスの強さが分かります。
何より恐ろしいのが竜種でありながら学習と対応をしてくる点。2度同じ攻撃を受けないというのは味方なら頼もしい反面、敵対すれば厄介極まりないですね。
初戦はおぞましきトロアとの戦い。生き残ったのは星馳せアルスですが、実際の勝者はおぞましきトロアでしょう。魔剣を奪われた星馳せアルスと、魔剣を全て回収したおぞましきトロア。因縁の対決の総決算として、おぞましきトロアの執念が勝った戦いと言えるでしょう。
中盤戦では、音斬りシャルク、魔法のツー、地平砲メレの参戦。救助に当たるのは移り気なオゾネズマ、絶対なるロスクレイと本当に総力戦といった戦いでした。その中で、最後に星馳せアルスと戦ったのが静寂なるハルゲントであったのは、ある種順当な結末であったのでしょう。星馳せアルスと静寂なるハルゲント。両者の間には、常に繋がりがあった。それ故に、星馳せアルスを終わらせるのは静寂なるハルゲントであるべきだったのでしょう。 -
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ネタバレ第六試合は黒曜リナリスの暗躍が刺さった試合でしたね。試合場選定の時から仕掛けられた策謀、試合前に会った時の仕込み、そして奈落の巣網のゼルジルガの絶技が合わさり、窮知の箱のメステルエクシルを手の内に収めるという、正に暗躍としか言い様の無い活躍ぶりでした。奈落の巣網のゼルジルガという修羅達には一歩劣るはずの人物ながら、窮知の箱のメステルエクシルのホムンクルス部分を血鬼に感染させるという離れ業を見せてくれて、今後の活躍にも期待が高まります。
続く、第七試合の地平砲メレVS音斬りシャルクは真っ当な試合。地平砲メレの強さは予想以上で、射程、威力、精度が高く、一撃で地を抉る矢を連射し、先読みで撃ってくるなど音斬りシャルクが相手では無かったらまともな勝負にすらならなかった事が予想出来、手に汗握る試合でした。
第八試合は不言のウハクとの戦いでもありましたが、黒曜リナリスとも試合裏で戦いが起こっていた試合でもありました。第三試合の時から千一匹目のジギダ・ゾギを始末すべく動いていた黒曜リナリスもさることながら、死の間際とはいえ黒曜リナリスが空気感染する血鬼だと突き止めた千一匹目のジギダ・ゾギの知能にも驚かされました。
全体としては黒曜リナリスが優勢ではありましたが、黒曜リナリスの弱さである心の弱さが露わになったのが印象的でした。今後、他の勢力がどの様に黒曜リナリスに相対することになるのか楽しみにしています。 -
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ネタバレ第三試合。移り気なオゾネズマの切り札に、〝本物の魔王〟の腕が出てきて驚かされました。死んでなお恐怖を撒き散らし続ける恐ろしさを突きつけられ、それを御していたつもりのオゾネズマすらも、自覚なく自ら死に突き進んでいたという悍ましさを感じました。
第四試合。万能の詞術をもつ世界詞のキアが人を殺す事が出来ずに窮地に追いやられ、逸脱の力を持たぬ絶対なるロスクレイが観客すらも味方につけ敗北から遠ざけられる。強い力を持つから勝てるわけではなく、味方の数が勝敗に直結するというある意味で六合上覧らしい結末になったと思います。
第五試合。通り禍のクゼは自身が赦されようと思っておらず、〝教会〟の罪を全て被る事で詞神の信仰を守ろうとしていると知り、救いの無さを突き付けられた気分です。罪の無い子供を救いたいと言うのは簡単ではあるけれど、真にそれを行う事が如何に難しいかという事を突き付けられた気がしました。
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ネタバレ前半、第五節では残りの参戦者が登場。それと同時に〝最初の一行〟や〝本物の魔王〟について、遂に明かされる形になりました。
今まで〝最初の一行〟は当時最も優れた七人であったという事しか明かされていませんでしたが、個々人を見れば確かに時代を作れる英傑英雄が揃っていたと言わざるを得ません。けれど、〝本物の魔王〟はそれを凌駕していたと言えるでしょう。戦力でみればただの少女でしかないのにも関わらず、対面した全てを恐怖に陥れ、しかもその現象に理由が存在しない。〝本物の勇者〟はよくこんな存在を殺せたものだと思います。
後半、第六節は遂に六合上覧の開始。組み合わせに関しては色々と感じるところがありますが、一番に思うのは絶対なるロスクレイへの殺意が高い事です。絶対なるロスクレイを勝ち上がらせるという前提がありながら、第一回戦から世界詞キアをあて、しかも次いで柳の剣のソウジロウや星馳せアルス、冬のルクノカ、おぞましきトロアと勝ち進ませる気が微塵も感じられない組み合わせ。ここまで敵視されていると同情心すら湧いてきます。
第一試合では無尽無流のサイアノプ対おぞましきトロア。結果は無尽無流のサイアノプの勝利に終わりましたが、武人同士、正々堂々の戦いで非常に見応えがありました。勝敗を分けたのが、無尽無流のサイアノプが寿命を縮める生術を己にかけていたからという、試合に臨む覚悟の差ともとれるところも陰謀渦巻く六合上覧らしからぬ気持ちのいい試合であったと思います。
また、試合に負けたおぞましきトロアも死なずにすんで良かったです。気付けば戒心のクウロや鉄貫羽影のミジアルと仲良くなってますし、まだまだ活躍を見たいと思っていたので、負傷だけで済んだのは幸いでした。色々と因縁もありますし、今後の活躍にも期待しています。
対して、第二試合の結果、死亡したのが星馳せアルス。竜と鳥竜の差はあれど、ここまで一方的な試合になるとは思ってもいませんでした。
第二試合では終始、星馳せアルスが冬のルクノカに挑む側であり、英雄殺しの伝説の凄さをまざまざと見せつけられた気分です。
それとともに、星馳せアルスと静寂なるハルゲントの競い合いにも終止符が打たれた形になります。お互いにお互いを凄い相手と思い合い、六合上覧という場でありながら、冬のルクノカを通してお互いの事を考えていた二人の関係は得難いものであったと思います。
次巻以降の試合も楽しみです。 -
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ネタバレ災厄が来る。ヤマガ大漠に伝わる微塵嵐の襲来の報が齎され、黄都二十九官がそれに対処する。
そう、評する事は出来るけれど、実態は微塵嵐アトラゼクという、古くから存在する災厄であろうとも修羅には遠く及ばないと示されただけでした。
今巻では、血鬼の特性を活かし微塵嵐を操った黒曜リナリス、黄都そのものを味方に付け微塵嵐の襲来を利用した絶対なるロスクレイ、あらゆる勢力に微塵嵐の情報を売り盤面を作り上げた〝灰髪の子供〟と情報を制し暗躍する方々が目立ってました。
そして、度々名前があがっていた絶対なるロスクレイが黄都が作り上げた人工英雄であったという衝撃の事実も明かされました。
とはいえ、建前として絶対なるロスクレイを勝ち上がらせるとなってはいるものの、素直に勝てそうな修羅が居ないのも事実。その辺り、どうしていくのか六合上覧の開催が楽しみです。 -
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ネタバレ世界から逸脱するほどの力を持った修羅達。それぞれが逸脱の力を持つが故に、誰が一番強いのか気になるしその戦いにも惹かれるものがあります。
けれど、この小説はそれだけではなく、黄都二十九官や魔王自称者の警めのタレンの政治的な事や、月嵐のラナや赤い紙箋のエレアの謀略が絡んできて、武力以外でも世界が動いている事が分かります。
そして、静寂なるハルゲントや遠い鉤爪のユノの様な弱者の側からの視点が加わり、多角的に世界を俯瞰し楽しめる様になっています。
だからこそ、誰が一番強いのかという事以外にも、弱者側がどう世界に関わるのかという面でも続きが楽しみになりました。 -
購入済み
剣と魔法のファンタジーを廃した
傑作(タイトル15文字制限からはみ出た)
個人的に思うところがあり、第一次世界大戦の塹壕戦の悲惨さをメディア作品から得ようと物色した結果、出会ってしまった作品です。
「西部戦線異常なし」などの名作から心動かされる以上に、人間の営みについて深く考えさせられる作品です。厚みのある物語の世界にどっぷり嵌ってしまっております。
この物語は現実の世界地図を反転させたような地理上にある架空の国家が描かれていますが、私たちの現実として在る世界史に対する知識に根付いた作者先生の物語を紡ぐ力に敬服しています。
かと言って暗く、重く、ひたすらに悲惨な話なのかといえば、(それも多分にありますが)物語のリアリティを演出するための表現と位置付けられていると思われ、全体は、ライトな文体、取り上げた背景に埋もれない魅力的なキャラクター、先を知りたくなって仕方のないストーリー展開と、有り余る魅力が詰まっています。
この作品に出会えた幸運に感謝します。
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匿名
ネタバレ 購入済み暗いな
日記ではサバトがロシア革命のような地獄のような内戦に突入。
現代ではトウリが最後に何を思ってたのかは不明ですが、既に亡くなっている。汚名を着せられたシルフの姪の登場と救いが全くない。
勝てば官軍、負ければ賊軍は世の常だけれども、このまでくるとハッピーエンドとはほど遠い終わりになりそうですね。
もとより戦争物にハッピーエンドを求めるのはアレですが、主人公に少しでも安らかな終わりを迎えて欲しいのもまた事実。
そういう意味ではトウリの死亡が確定的なのは残念でした。