凪良ゆうのレビュー一覧
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凪良ゆうの作品はなべて好きだ。登場人物はたいてい悲観的で諦めていたりする。それが様々な事をきっかけに自分の足で立ち上がり自分を支えていくようになっていく。その過程が、具体的な事件や人間などに関係なく自然にそうなるべくしてなるのだなあと毎回納得させられることになる。それは押し付けがましい説教とかではなくて、過程はどうあれ最後に登場人物が手にしたものを読者の私もすんなりと受け入れて穏やかな充足感を覚えるのだ。
この作品も時に絶望的な思いにくれる登場人物と一緒に怒ったり悲しんだり苦しい思いをしたりしながら、喜びや幸せな思いも共有した。そしてSSで、作者の本当に書きたかったという物語の最後を読んで、 -
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ネタバレ登場人物の心の機微とか、印象的なエピソードとかすごく易しい優しい言葉で表現している。「十五の夜」のエピソードなんかは最初はクスッと笑える会話だったのに、物語が進むにつれて記憶障害の攻めから奪われた大切な思い出として、こんなに切ないものになるなんて…。
アパートの住人たちやヤコ先生などの強烈キャラ無しだったら、普通に文学作品に称される内容でした。もちろん皆愛すべきキャラたちでしたよ(*^^*)
最後のss…老後まで描ききることで、二人の約束や幸福な人生を歩んできたと証明してくれた。進行する記憶障害を乗り越えられたんだと、不安が昇華された。書ききってくれた作者に感謝したい。 -
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▼あらすじ
これが「好き」という気持ちだろうか──
恵まれない生い立ちから恋愛詐欺師となった蓮は、恵まれすぎている男たちの金を巻き上げることに、なんの罪悪感もなかった。次のカモにと狙ったのは、総合病院の長男である医者の加賀谷。呆気なく騙され蓮に夢中になる加賀谷を、内心馬鹿にしていた。なのに──生真面目で真摯な愛情、穏やかな逢瀬。加賀谷と過ごす優しい時間に、知ることのなかった感情が湧き起こるが……。
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大好きな作品の一つです。
この作品を読んで以来、すっかり凪良先生のファンになりました。
こういう受けや攻めのお話はあまり馴染みがなかったので、自分でも大好きだと自信を持って言える事に吃 -
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大好きな作家さん、凪良ゆう先生と、これまた大大大好きな絵描きさん、穂波ゆきね先生!
もうこれだけで★★★★★!というくらい、とってもうれしいタッグでした。
幼馴染のナツメとトキオ。
トキオの気持ちにナツメが応えようとするんだけど、トキオは誤解してしまって離れ離れに。
上京してしまったトキオを追いかけるナツメの気持ちというかトキオに会いに行く行動とか、すごく感情移入してしまう。
ヤコ先生に接するナツメの素直さというかやさしさを見てると、ナツメって本当にいいな、いい子だなって思う。
ナツメに接するトキオの行動も分かるし、ヤコ先生のいらだちも分かるだけに思わずのめりこんで読んじゃう。
とにかく、 -
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ネタバレ何度も込み上げてくるものがあって、しばしば天井を見上げて涙を堪えないといけない。そんで堪えきれなくて偶にぽろり。
凪良さんって、人物の掘り下げ方が尋常じゃない。
人間くさくて、無理がなくて、普段からすごく人間観察してるんだろうなー……と思わせます。
受の心の動きが手に取るように分かり、徐々に攻に惹かれていく過程には思わず唸ります。上手い。
実際前科者が生きて行くには、それこそこんな攻でもいない限り、そうとう難しいわけですけれども、バイト先の夫婦の救いのない容赦なさもよかった。
おばあさんとの関係がそのまま何も書かれなかったというのが少し残念ですが、何らかの形で(それがプラスでもマイナスでも)表 -
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たとえ裏切られても飢えない想い、それが本当の愛です。
詐欺師であった蓮からの酷い仕打ちにもかかわらず、出所する日を調べて待っていてくれた加賀谷。
俯いて凍てつく雪道を歩き出した蓮が加賀谷を見た時、驚愕や恐れと一緒に愛を感じたのではないでしょうか。蓮にとって幼い頃から与えられなかった温かさを加賀谷は無償で与えてくれます。
丁寧な文章で綴られたお話を読み終わって、聖書の言葉がふと浮かびました。
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず高ぶらない。
この世で最も強いもの、それが愛だと思います。
朝南さんのイラストも繊細な容姿の蓮と真面目で慈愛に満ちた加賀谷の雰囲気そのままでした。
表紙の -
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ネタバレナツメに好きだと告げ、そばにいるのはつらいと上京を決めたトキオ。
トキオと離れて恋愛として「好き」だと気付いたナツメ。
1年9か月ぶりに再会した時、トキオにはヤコ先生という恋人がいた。
すれ違い幼なじみのお話でした。
ほぼトキオ寄りに読みました。
ヤコ先生の世話を焼いて振り回されてるトキオの姿が自然で
いままでヤコ先生のようなひとはトキオにいなかった。
甘えられてるようでいて、逆にトキオが包まれているように見えた。
アシさんやキャサリンには熱が足りないと言われていたけど
トキオはヤコ先生をすごく大切に考えていたんですよね。
それを近くで感じたからナツメも身を引こうとしたんだと思う。
だか -
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『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」--瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」--才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」--花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。(紹介文より)
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心をもっていかれた、「汝、星のごとく」の続編。
苦しいながらも日々を過ごしていく登場人物の過去やその