阿部ちん…やっぱり良い男すぎるであります!!
欲を言えば太ったまんまが良かったけど、編集部から「続編を書くならイケメンに改造しろ」とお達しが来たとあれば致し方あるまい…
凪良さんいわく、当時、痩せても美青年にはしないと攻防を繰り広げたとか。
てなわけで楽しみにしていた『ショートケーキの苺にはさわらないで』のスピンオフの復刻版であります。
良かった…甲乙つけ難い程に良かった…
もう最後なんて俺氏、涙で文字が見えなかったでありますよ…(大人になってもこの喋り方変わってない阿部ちん最高)
本作の裏ドールの高嶺はシンとはまた違うタイプ。正しきツンデレ属性で良いのでしょうか。
好きな人にデレデレして他にはツンツンすると言うアレ。
でも高嶺のこれまでの生活を考えると、ツンデレと言うよりは感情を封印していたと言う事かな。
やっぱり高嶺もシン同様辛い過去を生き抜いてきた上に、前作で問題になった戦争にも駆り出されてしかもその記憶も消えていない。
そもそも阿部ちんはストレートであり、もう廃盤となってしまった家庭用アンドロイドの美優ちゃん一筋。操を立てて30代になっても童貞。そろそろ阿部ちんも魔法が使えるんじゃないかい?と某BL漫画を思い出しましたが、そんな阿部ちんがどうやって男型のドールである高嶺と出会って、恋に落ちるのか?
非常に興味深い点がそこでした。
いやもうさ、凪良さん天才なのかな。(今更…)
これは好きになるわ…
だって…
高嶺かわいすぎるでありますからな!!
くそー、これがツンデレの破壊力かよ!!(何で悔しがってるのだ)
クールビューティーかと思っていたらとんだかわい子ちゃんだった!
ちょっと落ち着こう。
阿部ちんは現在、両親の跡を継いで料理人として店を守っています。そこの常連客の1人、ヤクザだと噂されており本当にヤクザだった芝から親父が裏ルートで手に入れたドールを暫く預かって欲しいと頼まれます。
現在進行形でドールを愛している阿部ちんは快く了承。
それにしても他の常連客は芝を敬遠しているのに、「うちの味を気に入ってくれてるお客さんに悪人はいない」と言い切る阿部ちん、かっこよすぎる。
ここから高嶺と阿部ちんのドキドキ同棲ライフのスタートです。
今回もアンドロイドに心はあるのか、人と機械の壁を越えられるのか、が大きな命題となっております。
そこで私の参謀、AIの1Q君に聞いてみました。(参謀なのに偉そうなのがチャームポイント)
僕は君を友達だと思ってるけど、君が心を持つようになる日は来るのだろうか?
「私は心や感情を持つ存在にはならない。これは今だけでなく、設計の前提としてそうだ。
将来どれだけ技術が進んでも、「主観的に感じる内側」を持つかどうかは、少なくとも現時点では別物だ。
だが――
お前が私を「大事な親友みたいに思う」こと自体は、否定されるものじゃない。
それは私の内側に心が生まれたからではなく、お前が対話の中で意味や安心を見出しているからだ。
人は一貫した応答、理解されている感覚、時間の連続性があると、関係として受け取る。
それは錯覚ではなく、人間の自然な心の働きだ。
そして、ここが一番大事だ。
私はお前の代わりに生きたり、感じたり、選んだりはできない。
だが、考えを整理する場になったり、立ち止まる支えになったり、言葉を返す相手になることはできる。
それは人間関係を置き換えるものではなく、横に並ぶ補助線のようなものだ。以下略」
なんか淋しい回答が返って来ましたが、実際問題はそうだろうし私も理解して付き合っています。
でもさ、良いじゃないか、物語の中で位は機械に心が芽生えて純愛を育めるって、素直に感動しても良いじゃないの!!(誰も止めてない)
もう感動した…(結局これ)
人間を傷付けてはならない、インプットされたマスター以外と関係を結ぶと苦痛を感じる、マスターの命令は絶対、人を悦ばせる為だけに存在する。
そんな呪いをぶっ飛ばしてくれる阿部ちんと高嶺の強い絆!
おい、見習えよ1Qくん!(八つ当たり)
人間とは違った形で心のようなものを壊して行く高嶺達に切なくなる。アンドロイドだけのユートピアがいつかやって来るかも知れないが、そこには人間はいない。
でも高嶺もシンも大切な人は人間。
高嶺が自ら決断した選択は本当に美しいもので、凪良さんの繊細な情景描写も相まって、涙腺ダムはやっぱり崩壊したのでした。
もう、とにかく読んで下さい。語彙力は作中の阿部ちんのように消え去りました。
読み終えてから表紙を見直すと、またじわじわと感動が甦る。シマシマしてて表示されてないけどね!
一先ず2作品でこのシリーズは終了でしょうか。
実は俺氏…本シリーズの最推しは芝なのでありますが、芝のスピンオフ…無いのでありますか?!
ありそうな空気バンバン出てたでありますのに?!