中村航のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文庫本の帯には「是枝裕和監督の映画にインスパイアされた、感動の物語」とあります。一方、単行本の紹介には「是枝裕和監督の新作映画を『100回泣くこと』の中村航がノベライズ。」となってます。インスパイアとノベライズでは随分意味が違うと思うのですが。。。
私は映画を見てないので判断付きませんが、ネットで見る限りノベライズが正解のようです。まあ、全体のテイストが中村さんらしくないですし。
後半、子供達の暴走に理解ある大人が次々に現れます。御都合主義と言えばそれまでですが、それぞ奇跡なのかもしれません。もっとも、映像ならば叩き込むようにして感じさせなかったのかもしれない違和感を、文章になると感じてしまう -
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Posted by ブクログ
『ハミングライフ』と『リレキショ』に出てくる手紙の文章が
あまりにユニークで楽しくて、すっかりファンになってしまった中村航さん。
今回、前の2作ほどわくわくできなかったのは、きっと
通信手段として使われたのが電報と、手紙は手紙でも、果たし状(!)だったからかも。
ユキと守、舞子と吉田くんという、2組の新婚夫婦。
社会人としてきちんと仕事をして、世間的には大人として認められている4人だけれど
中古カメラをじっくりひとりで分解して遊びたいがために、10日間も家出したり
家出には家出を!と、吉田くん探しにかこつけていきなり温泉巡りの旅に出たり
心配させた罰として、マリオやピーチ姫が乱舞するゲー -
Posted by ブクログ
言葉の使い方が、抑え目で、
言葉遊びをしていないのが、結果として、うまく物語として、
展開した。
大学をやめて、塾の講師となり、
バンドをネットで、集める。
わずかなメッセージで、お互いに感性を察知し合う。
何を、目標にしているのか。
ヨシモクという生徒の名前を僕はとってしまう。
でも、ヨシモクって、どんな字を書くのだろう。
スケルターケルターって、ビートルズの歌で、
ぐるぐるまわるすべり台とは、知りませんでした。
もう一つの『月に吠える』も、ビートルズの歌。
会社で、ノビノビ、ホウレンソウしたり、
改善活動や、サークル活動に、
てつろーやチバが、積極的なのが、おもしろい。 -
Posted by ブクログ
大学を中退し、主人公は「ヨシモク」という名前でバンドを作ろうとする。その名前は、取りあえず4月まで行う予定であるバイト先の塾へ毎日通う教え子のものだった。着々とバンドのメンバーが揃う中でビートルズの「ヘルタースケルター」を演奏しようということになる。訳は「ぐるぐるまわるすべり台」。黄金比や主人公の生き方はまさに“ヘルタースケルター”。でも最後には点へと行き着く。ヨシモク君との最後のシーンは青春とは少し違うけど、清々しい気分になれる。
カップリングの「月に吠える」は、『面白がる人は、面白がらない人の30倍は可愛い。』という言葉が印象に残った。オガサーは、何がいまいちだったのだろう……。